とうとう元国家元首であるサルコジ元大統領がパリ14区にあるラ・サンテ刑務所(Céntre Penitentiaire de Paris La Santé)に収監されました。最後のギリギリまで、なんだかんだいって、結局、入らないんじゃないの?とも思っていたので、やっぱり衝撃的で、想像以上の大騒ぎになっています。
なんといっても大統領だった人が刑務所に入ったのですから、その日のトップニュースは、この話題で持ち切りでした。
彼が収監されたのは、午前10時という比較的早めの時間で、その日は、彼は16区の家を夫人と手を繋いで出てくるところから、家の近くに集まった支援者たちと短い時間を過ごした模様、そして、警察の車両に先導されて、彼の乗った車が刑務所内に入っていく様子まで報道されていました。
彼の入った刑務所は、パリ14区の本当にふつうの住宅街のような場所にあり、高い塀(といっても、私が想像していたほどには高くはない)とその上に鉄線がはられていますが、はす向かいには、小・中・高校が一緒になったノートルダム系の私立の大きな学校があります。
パリ市内にある刑務所はこの1ヶ所だけだそうですが、あまり広くないパリ、サルコジ氏の住む16区からは、たぶん、車で10~15分程度の距離ではないかと思われますが、ただでさえ地価が高騰しているパリで、かなりのスペースをとり、それなりのセキュリティも必要な刑務所、ここにある必要あるの?と思わずにはいられません。
そういえば、刑務所というもの、フランスだけでなく、私は、日本でも見たことがなかったので、なんとなく、すごく特別な場所にあると思い込んでいただけに、「こんなにふつうの場所にふつうにあるものなの?」とビックリしました。
サルコジ元大統領は、刑務所では、受刑者たちから熱烈歓迎を受けたようで、独房の部屋からは、サルコジ氏がやってくると、「ようこそ!刑務所へ!」「サルコジが来た!」とひやかしのかけ声?が上がっていたというのですから、なかなかな盛り上がりぶりです。
おそらく退屈であろう刑務所で、サルコジ元大統領が入ってくるということは、またとないイベントだったのかもしれません。
彼が入ってくるということで、その日の関係者や家族の面会は全てキャンセルさせられたり、彼の独房は、隣の独房を使って24時間体制で2人の看守?が彼を守るのだそうで、刑務所側の対応もなかなか大変そうです。
その日の他の受刑者たちの面会が全てキャンセルされたにもかかわらず、24時間も経たないうちに、夫人であるカーラ・ブルーニが面会を許されたということで、これはこれで、また、「特別待遇だ!」、「受刑者間の平等な扱いについての疑問」が湧き上がっています。
「通常、家族の面会申請には、膨大な時間がかかり、多くの障害があるもので、翌日に面会の許可が下りることなどは、絶対にない・・通常は2~3週間はかかる」という弁護士の証言もあります。
そして、サルコジ元大統領の刑務所での最初の一夜には、刑務所内では、受刑者たちがTikTokでのライブ配信を通じて、サルコジ元大統領を侮辱、脅迫したということで、受刑者3名が拘留されたそうです。
すでに刑務所に入っている受刑者を拘留って?妙な話ではありますが、こういうことが起こりかねないことを憂慮して24時間体制で彼だけのための看守がついていると思われるのですが・・。
とにかく、彼の収監は、刑務所内でも大変な出来事のようです。
サルコジ元大統領の刑務所 パリ・ラ・サンテ刑務所 パリの刑務所
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