2024年1月21日日曜日

日本から持ってきた食料品の一部をちょっとだけご紹介

 

 

 まあ、自分でも呆れるほど、私は、食べることばかり考えているので、パリにいても、どこかに何か美味しそうなものがあるとすっ飛んで行くのですが、やはり、生まれも育ちも日本人の私は、やっぱり日本の食べ物が好きで、一時帰国した際に持ってくる日本の食材や調味料を使って、現地の食材を使って、なんとか満足のいく食生活が送れるように、日本から持って帰ってくる食材選びには、並々ならぬ情熱を注いでいます。

 夫は自分でも料理ができないわけではなく、私が休日出勤をする際などは、「朝、用意していくのは大変だから、自分がやるからムリしなくてもいいよ!」とやさしいことを言ってくれていたのですが、夫の料理は娘の口にはあわないようで、「お願いだから、ママが作って!」と嘆願され、また、私も娘を置いて、仕事に行くことに、なんとなく引け目というか、「ママ、お仕事行かなきゃいけないけど、あなたのことを忘れてないからね・・」というメッセージのつもりもあって、必ず私が食事の支度はしていました。

 夫には、私が日本に行く度に買い集めてくる日本の食料品、特に調味料関係はわけがわからないようで、「なんで、冷蔵庫の中、こんなに瓶がいっぱいになるの?」と不満気に言われたこともあったりしたのですが、私にとっては、フランスでは手に入りにくい宝物のようなもの・・そこは一歩たりとも譲ことができませんでした。

 あれから、夫は亡くなってしまい、今では自分の好きなものしか冷蔵庫に入っていないのですが、あの頃から比べると、私が日本から運んでくる食材もずいぶんと種類が増えてきたように思います。

 今回は、このたび私が日本から持ってきた(頂いてきた)食材でよかったな・・と思うものをご紹介します。

 まずは、だしの類、茅乃舎のだし、野菜だしは、定番で、前回は、白だしなども追加して、今回、持ってきたのは、こちらの2つ、「のどぐろだし」と「白エビだし」。これらは頂き物ですが、すごく期待しています。


 そして、糀みつと、友人宅で出してくれて、すっごく美味しいと感激したら、友人がくれたお醤油。「糀みつ」は、パリのサロンドショコラに行ったときにみつけて、味見させてもらったら、これが奥行のある深みのあるまろやかな甘さ・・この甘さはパリには絶対ないもの!と感激して買おうと思ったら、1本30ユーロもするというので目が丸くなり、なら、日本に行った時に買おうと思っていたもの・・(日本だと半額以下でした!)これと一緒に乾燥した糀も買ってきました。




 
 そして、前回、買ってきてとても重宝した明太子パウダーとあさりパウダー、貝柱パウダー。明太子パウダーは、そのままふりかけのようにご飯にかけて食べてもいいし、マヨネーズや生クリーム、クリームチーズやバターなどと混ぜてディップのようにしてもよし、簡単な明太子パスタにしてもよし・・また、あさりパウダー、貝柱パウダーは、お味噌汁に入れてもいいし、海鮮類のパスタなどにちょっと加えるのもよしで、と~っても便利です。



 そして、日本人の神髄・お味噌類と今回、従姉妹がくれた、ぬかチューブ、ぬか漬けもどきは、普段、パンとビールに昆布などを加えて代用していましたが、これはすっごく楽しみで、きゅうりの季節になったら、やってみます・・たのしみ~~。
 お味噌は、ふつうに使うお味噌とつけて食べる分のお味噌、これも頂き物です。



 それからそば好きの私としては色々なお蕎麦が食べてみたくて、数種類のおそばと友人がくれた揚げ玉。この揚げ玉がけっこう優れもので、ワサビ風味でそのまま食べてもおいしいし、冷ややっこにかけたりても美味しいです。
 


 そして、海藻類と海鮮系の乾物類、特に乾燥あさりと乾燥しじみは、レギュラーメンバーで、なんといっても軽いので嬉しいです。パリにもあさりは全くないわけではないけれど、どこにでもあるわけではないし、しじみに至ってはお目にかかったことがありません。
 



 それからけっこう便利なこれ!


 最近、お豆腐はパリでも買いやすくなったので、お豆腐と、私は、冷凍のほうれん草(味つけなしの素材だけのもの)を解凍したものを混ぜたりしています。混ぜるだけでできるので、簡単です。

 それから、私にとって、今や必需品に近く、最も重さを押さえられる食品はこちら!
 

 種で持ってきて、あとは、パリで育てるという日本の野菜たち。
 きゅうり、にら、しそ、三つ葉、小松菜、春菊、オクラ、ししとう、スナップえんどう、ナスなどは、育てたことがあるので、今回、わさびリーフ、からし菜、ごぼうに挑戦してみるつもりです。
 このベランダ菜園は、植物が育っていくのも楽しく、また、買い物に行かずに少しずつ収穫して楽しめて、時には、友人にもお裾分けしてあげたりもできるので、すごく楽しいです。
 急にロックダウンになった時などには、この野菜の種に気持ち的にもずいぶん救われた思い出があります。
 今回は、日本に行ったのが冬だったので、種を探すのに苦労しましたが、幸いにも宮古島や九州に行ったりもしたので、無事ゲットできました。

 結局、スーツケース2個分、23kg×2・・約50kg近い荷物のほとんどが食料で、これ以外にも、お米、玄米、お餅、缶詰めや明太子、干物やしらす、ウニ、鰻やお漬物類、佃煮、梅干し、ワサビ漬けなどなど、た~くさんの食材があって、今はとても満たされている気持ちです。
 日本に住んでいれば、いつでもどこでもたいてい手に入るものばかりだと思いますが、これが宝物みたいに感じられることも私の幸せの一つなのです。


日本食材

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2024年1月20日土曜日

フランス政府 電気自動車リース 月額100ユーロのオファー

 


 マクロン大統領が3週間で90,000人月から額100ユーロの電気自動車リースの申し込みがあったことを報告したことから、そういうサービスがあったことを知りました。

 欧州議会は、昨年の段階で、2035年には、内燃機関搭載の新車販売を禁止し、EU圏内のガソリン車、ディーゼル車、ハイブリッド車の新車販売を事実上停止し、欧州全体で、本格的に電気自動車に切り替えていく方針を決定しています。

 そんなこと言ったって、そもそもフランス人は、リッチな人は別として、一般的には車を探すのは、中古車から探すのがふつうで、 こんなこと決めても、そんなに簡単に変わらないだろうな・・と私は思っていたのです。

 そもそも、パリに住んでいれば、メトロもバスもあるし、車で出かければ、かえって駐車スペースを探すのに苦労するくらいだし、また駐車した車がいつどんな目に遭うとも限らないので、車の必要性を感じません。

 それでも、夫は、車が好きだったので、ほんの短距離にもかかわらず、車で移動したがる人だったので、車を持っていましたが、夫が亡くなってからは、車は手放してしまいました。

 大荷物で旅行する日本へ行く時などに頼む車の運転手さんなどは、車を持つのは、ほんとうにお金がかかりすぎるので、絶対、必要ないよ!などと力説する人だったりもしたし、実際、日常的に車は全く必要性を感じないので、私は車は持っていません。たまに旅行したりした時にレンタカーを借りるくらいです。

 しかし、郊外や地方に住んでいる人にとっては、車なしには、通勤できない場合もけっこうあり、娘が一時、日本の大学への留学をパンデミックのためにドタキャンされたために、ブルターニュのド田舎にある研究所でスタージュをしていたことがあって、本当に通勤に大変な思いをして通っていたことがあり、その研究所に併設された工場などでは、ほぼ全員が車で通勤しているとかで、そういう地域では、車は必需品なのです。

 これまでも電気自動車を購入する場合は補助金が出るということも行われてきたのですが、今回のリースはさらにお手軽感があり、そういった車が不可欠な地域などの人々にとっては、月額100ユーロの電気自動車リース(ファミリータイプの車の場合は150ユーロ)は、なかなかメリットがありそうな制度です。

 しかし、現在のところは、低額所得者を対象としているようで、このリースを利用できるのは、収入が15,400ユーロ未満であり、通勤に必要な場合は、自宅から15km以上離れたところに住んでいることなどの雇用主からの証明書が必用であり、そうでない場合はセキュリテソーシャル(社会保障制度)の証明書が必用になります。

 この契約期間は少なくとも3年間以上、契約終了時には、車を返却するか、残金を支払えば、その車を購入することもできます。

 現在、フランス政府は、いくつかの車のレンタル会社と車のメーカーとの契約を締結しているそうで、車は、シトロエン、フィアット、ジープ、日産、オペル、プジョー、ルノーが揃っているそうです。

 ここで、気付いたのは、トヨタが入っていないこと・・トヨタが電気自動車に遅れをとっている話は、聞いていましたが、こんなところにも表れているとは、ちょっと愕然とします。

 ともかくも、最も車が必用な人々で、しかも低所得者層で電気自動車に手を出しにくそうな人々をこのように電気自動車に誘導していくことで、フランスでの電気自動車の割合は、増加していきそうな気がします。

 2035年という目標を絵にかいた餅にしないように、色々な取り組みを行っていて、未来に向けて、どんどん変わっていくんだな・・ということを実感しています。 


電気自動車リース 月額100ユーロ


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2024年1月19日金曜日

フランスの出生率低下が浮き彫りにする中流階級が苦しい現状

  


 年が明け、昨年のデータが続々とあがってくるようで、2023年のフランスの出生率は、戦後最低を記録したことが話題になっています。

 INSEE(国立統計経済研究所)が明らかにした最新データによると、2023年にフランスで誕生した子供の数は、67万8千人だったということで、ここ数年、下がり続けていたにもかかわらず、さらに減少を続け、1年で6.6%減少しているようで、現在フランスの女性1人が持つ子供の数の平均は、 1.68人なのだそうです。

 週明けに行われたマクロン大統領の記者会見でもこの問題について、触れていましたが、現在の育児休暇に代わる両親のための6ヶ月間の出産休暇を創設し(月額429ユーロ相当の補償)、またこの出生率低下には、不妊症の増加も影響しているとし、不妊治療への取り組みを進めることを発表しています。

 たしかに、これまでフランスは、避妊薬の援助などの話はたまに聞くことはあっても、不妊治療の援助の話は、あまり浮上してきてはいませんでした。

 私が子育てをしていた頃は、娘の周囲には、3人兄弟(姉妹)という家庭が多いような印象で、子どもが3人以上になると税制的にずっとメリットがあるという話を聞いていたのですが、どうやら、フランスもそれだけでは、子供が増やせなくなったということなのかもしれません。

 そもそも、女性の就学期間が長くなり、就業し始めて、生活が安定してからとなると、第一子を出産する年齢も上昇し、必然的に子供を出産して育てることを考えると年齢的な幅も狭まっていくことになります。

 そのうえ、パンデミック、戦争、インフレと世界情勢も波乱続きで、不安定な世の中で子供を持ちたくない、持つことへのリスクを考えたりもするのかもしれません。

 それでも、この出生率の低下はヨーロッパ全土に共通する現象でもあり、フランスはイタリアやスペインなどと比べてみても、出産により女性が仕事を辞めなければならないケースはかなり少ないし、決して悪い方ではないという意見もあります。どんな状況にあっても、この中では、フランスはトップ!とか、向こうの国はもっと酷い・・とかいう意見が出るのもフランスらしいなとも思います。

 また、フランスは2023年になっても出生数が死亡数を上回っているため、人口全体の比率としては、バランスを保っているという人もいます。しかし、これが20年後となると、話はまた、別の次元になるわけで、この世代の人口が極端に減っていくということになり、バランスを保てなくなる時が訪れるということです。

 この問題は、年金改革問題とも関わりのある話で、現在、退職者1人当たり現役労働者は約1.7人ですが、2070年にはおそらく1.2人になると言われています。フランスの平均寿命は女性が85.7歳、男性が80歳とけっこうな長寿国でもあるのです。

 また、バランスの話になれば、もっとも子供の数が少ないのは、中流階級の世帯であり、多くの子供を持つのは、最も貧しい世帯と最も裕福な世帯というのもフランス社会の縮図のような気もするのです。

 フランスでは、以前からよく聞く話ですが、フランスでの税金は決して安くはなく、しかし、最低レベルの人には、援助が手厚く、極端に言えば、払う人ともらう人に分けられるわけですが、実際には、援助を受けられるほどには、貧しくなく、高い税金を払わなければならないギリギリの中流世帯が一番苦しいことになるということで、その狭間にたった人々にとっては、この不安定な世の中で、子供を持つのを躊躇うという選択肢をとるのも、なんか頷ける話です。

 これまで、出生率低下の話になると、たいていは、日本の少子高齢化の話が例にあげられることも多いのですが、今回は、あまり日本の話はあがってきてはおらず、もはや、比較するには、及ばないといったところなのでしょうか?


フランス出生率低下


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2024年1月18日木曜日

ゼロユーロ紙幣発売 ゼロユーロはいくら?

  


 2月にゼロユーロ紙幣が限定発売されるという話を聞いて、「へっ?ゼロユーロっていくらなんだろう?」とへんな感想を持ちました。

 今回は、ノルマンディー上陸作戦80周年を記念したものということで、3,000枚が発行されるそうで、従来の紙幣と同じ品質を維持し、透かし、セキュリティスレッド、特殊インク、さらには、固有のシリアル番号などのセキュリティ機能が供えられているゼロユーロながら、ホンモノの紙幣?なのだそうです。

 2月販売開始で7月発行予定ということですが、当然、ゼロユーロということで、法定通貨ではありますが、金銭的な価値はなく、使用することはできませんが、コレクターの間では、人気を呼んでいるもののようで、希少性があるために、後に、コレクターの間で、高値をつけることがあるかもしれません。

 私は全く知らなかったのですが、このゼロユーロ紙幣は2015年から存在しているそうで、これまで2,500を超える異なるデザインのゼロユーロ紙幣が30ヵ国で発行されているようです。

 現在のところ、ゼロユーロ紙幣の価格は発表されていないようですが、これまでの前例からすると、1枚5~10ユーロ程度のようです。

 これまで記念切手や記念コインなどの類は見たことがあり、現在は、パリオリンピック記念コインなどがオリンピックオフィシャルショップやネット上などでも販売されていますが、どれも実際に使用できる値段がついているもので、この「ゼロユーロ紙幣」という発想は、ホンモノなのに使えないという、紙幣であって紙幣ではないような妙な存在です。

 フランス向けのこのゼロユーロ紙幣の見本には、「我が国を解放するために団結したすべての国の男女に敬意を表します」というマクロン大統領の口から出てきそうな一文が書かれています。

 フランスやヨーロッパはこういった過去の歴史を讃えるようなものを造ることが好きなんだな~と思いますが、フランスとヨーロッパの歴史におけるこの出来事の重要性を非常に詳しく説明しており、ド ゴール将軍、ナポレオン、ヴェルサンジェトリクスからパンテオンなどに特に敬意を表するデザインなのだそうです。

 販売は先着順ということで、3,000枚限定なので、あっという間に売り切れるものだと思いますが、個人的には、せめて20ユーロ紙幣とか50ユーロ紙幣にすれば、もっと高く売れるし、使用することもできるのに・・(パリオリンピックの2ユーロの記念コインは5ユーロで売っていた・・)とい、の歴史的遺産を使うことなく、過去の遺産の断片として、この遺産を保存することなのだそうで、なんだか独特な美学というか、ヨーロッパらしい気もするのです。

 しかし、ここ数年、両親亡きあと、実家の片付けをしている私は、「へ?なんでこんなものがあるの?」というものに紛れて、記念切手や記念コインなどの部類のものを見つけても、そのうち、どっかで売れるかな?などと思って持ってきてはいても、結局は、また、どこにしまったかわからなくなってしまっているという・・この連鎖は私がいなくなった後も続くような気がしているのです。


ゼロユーロ紙幣


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2024年1月17日水曜日

マクロン大統領の大規模記者会見生中継の圧倒的な存在感

  


 マクロン大統領が記者会見を行うという予告は、数日前から公表されていました。しかし、プレス・カンファレンスというだけで、それが一体、どのようなものなのかは、具体的にイメージしていませんでした。

 この記者会見は夜20時15分からというゴールデンタイムに行われ、驚くことに、主要各局は、ほぼ全局、生中継、加えて、X(旧Twitter)、YouTube、Instagramなど、ほぼあらゆるメディアで同時生配信とそれは、それは大規模なものでした。

 約百人の報道陣をエリゼ宮に招いての記者会見は、その会場自体も煌びやかで華やかでもあり、絶対的な威厳を感じさせるものでもありました。

         


 マクロン大統領は、ほぼ予定どおりの時間に登場し、まず、冒頭に「これまでの6年半の大統領としての歩みを経て、私たちは、どこから来て、どこへ行くのかを国民の皆様に伝えるためにこの機会を設けました」と話しはじめ、「わたしたちは、もっと団結していけば、フランスはこの激動の世界でさらに強くなるでしょう」と軍事力強化について語り、また、子ども、市民教育の重要性、教育部門の強化、学校での演劇の授業の必修化、制服導入の試験的試みや、原子力、再生可能エネルギーの増加、購買力増加、税金、インフレ問題などについて、饒舌に20分程度、語りました。

 マクロン大統領は、大変、お話が上手なのには、もう国民も慣れ過ぎている感じもあり、まあ、正論だし、そうなったらよいけど、現実はそう簡単にうまくはいかないよね・・と思ってしまうところがあって、今回もそんな感じに終わるかと思っていました。

 しかし、実際は、その後がマクロン大統領の本領発揮の見せどころだったのです。

 結局、彼が何人の記者からの質問に答えたのかは、数えていませんでしたが、相当数の質問に答え続けたこと、トータルで2時間15分程度、ある程度の想定質問に対する答えは用意していたであろうものの、どこからでもどうぞ・・とばかりに、あらゆる質問に対して、淀みなく余裕でしっかりと自分の言葉で答え続け、ここのところ、大抜擢されたフランス史上最年少のガブリエル・アタル氏に注目が集まっていたところに、大統領として、絶対的な能力をこれでもか?とばかりに見せつけた感じになりました。

 最初は、新しく任命された首相や大臣の面々も控えていたので、途中、助け舟を出すこともあるのかと思いきや、全く彼一人で対応し続け、大統領が全てを統治していることを圧倒的に披露したような感じでもありました。

 おまけに、これは、SNSも含めたフランス全メディアで生放送、失敗は許されない大勝負でもありました。

 これに臨むということは、なんという自信!そして、この会見のあいだ中、本人もかなり楽しんでいるようにも見える・・実際に彼は、こういう舞台が楽しいのではないかと思います。

 準備はしているだろうとはいえ、もう喋り出したら、勢いづいて止まらないとばかりにものすごいテンションで語り続ける話術は、やっぱりすごいな・・と感心させられた次第です。

 日本の総理大臣も国民の信頼を回復したいのなら、一度でいいから、こんな記者会見をやってみせてもらいたいものです。


マクロン大統領記者会見


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2024年1月16日火曜日

カーフールの強烈な値段交渉 ペプシ、レイズ、リプトンの商品の販売を一時停止

  


 インフレが続くなか、フランス政府は今年は、一部の食品の値下げを約束しています。

 そのため、政府は販売店に対して店頭価格を引き下げる、あるいは、可能な限り抑えることを要請しているため、食料品メーカーと販売店との交渉が対立してヒートアップしています。

 しかし、原材料他、燃料費等も値上げしているために食品メーカーとて、値上げを余儀なくされるのも致し方ないところもあります。

 大手のスーパーマーケットなどの流通業者は、1月末までに価格交渉を終えるのですが、この話し合いが決裂しているところもあります。

 ほとんどの食品メーカーは、値上げを要求しているのですが、スーパーマーケットチェーン・カーフールは、「ペプシコグループブランドの値上げは、度を越えており、インフレを理由に、その値上げは便乗値上げが含まれている!」と抗議し、その抗議を店頭で公開し、アピールするという強烈な態度に出ています。

 「受け入れがたい値上げのため、当店では、このメーカーの商品の販売は停止します」と書かれた紙が、予告どおりにレイズのポテトチップスの棚などに貼られています。

 この話は、ニュースでチラッと見ていたのですが、今日、カーフールに買い物に行ったら、本当にやっているので、ビックリして、ああ、これだったか・・と目を丸くしてしまいました。

 対象となっている商品は、ペプシコーラだけでなく、セブン アップ、レイズやドリトスなどのポテトチップスなどのスナック類、ベネナッツ、リプトン ティーなどの商品棚には、この「受け入れがたい値上げのため、当店では、このメーカーの商品の販売は停止します」の表示が・・。

 とはいえ、ガラガラになった棚には、在庫にある分は売ってしまうつもりであるのか、商品が全くないわけでもないところが、ちゃっかり感もあります。

 しかし、仕入れ側の価格交渉の抗議方法として、こんなふうに消費者に訴えるカタチをとっているのは、初めて見ることで、これは、一時的なことなのか?それとも、このペプシコグループの商品を今後一切、カーフールから排除してしまうつもりなのか?は、わかりませんが、どちらも引かない限り、ペプシコグループもカーフールもどちらも痛手を食うことになりかねません。

 まあ、どうしても、このペプシコグループの商品にこだわりを持って買い物をしている消費者を、カーフールは失うことになるだろうし、また、同じようなものを別のメーカーのものに切り替える消費者もいると思います。

 もう一つ、思い当たるのは、カーフールの「価格を抑える努力をしてますアピール」と考えることもでき、実際に、カーフールでは、このペプシコグループの商品よりもずっと高い商品を売っているので、どうして、ここにだけ、こんなに強硬な態度をとるのかは少々、疑問でもあります。

 まあ、今回のペプシコグループの商品を見る限り、コーラやセブンアップなどのジュース類や、ポテトチップスなどのスナック菓子など、この際、できるだけ、どのメーカーにせよ、あまり健康的な食品とも言い難く、消費を控えた方がよいものが多く目につくところ・・。

 個人的には、もともとあまり買わないものなので、どちらでもよいというのが正直なところなのですが、このやり方、どっちに軍配があがるのか? ということについては、ちょっと興味があります。

 

カーフール対ペプシコグループ


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2024年1月15日月曜日

アンジェリーナのアドベントカレンダーに虫が混入 リコールで回収へ

  


 日本ではモンブランで有名なパティスリー「アンジェリーナ」のアドベント・カレンダーのチョコレートに虫が混入していた可能性があるため、その製品のリコール・回収が呼び掛けられています。

 この商品は、昨年9月11日から12月にかけて、フランス全土(食料品店、お菓子屋さん、デパートなど)で販売されたアドベントカレンダーに関するもので、ダークチョコレートとホワイトチョコレートが入ったヘーゼルナッツプラリネに虫と非有害物質が存在していると伝えられており、虫に関しては、不活性な幼虫と疑われています。

 該当するロットナンバーは、No.082023です。 賞味期限が 2024 年 3 月 31 日となっているそうです。

 しかし、アドベントカレンダーは、そもそも12月のカレンダーでノエルに向けて、1日、1日とカレンダーの日付をめくって、少しずつ楽しむのがふつうなので、「今ごろ言われたって~~!もうとっくに食べちゃった~~!」と悲鳴をあげている人が大半だと思います。

 最近、アドベントカレンダーは、以前よりも派手になっている印象があり、12月頃にデパートに行ったりすると、ラファイエットグルメなどのパティスリーなどは、軒並み有名パティシエのアドベントカレンダーが、これ?お菓子の値段?と思われるほどのすごい値段で売られていますし、スーパーマーケットなどでも、もう少しお手頃価格のチョコレートメーカーのアドベントカレンダーなどが山積みになっています。


 これまで私は、アンジェリーナのアドベントカレンダーは、見たことがなかったのですが、さすがにパリの老舗だけあって、決してお安くもない価格、それがリコールとは!ちょっと、というか、かなり驚きです。

 老舗の名前に傷がつくといったところかもしれませんが、一応、このようなことが公になってくれることは、公正なことだと思います。

 このような件が呼び掛けられるということは、少なくとも複数のクレームが上がっているということでは、ありますが、現在のところは、それで食中毒・・などと言う話は上がってきていません。

 老舗でも、そういった問題が起こるということで、決してブランドだけでは安心できないのかな?などと懐疑的になってしまいます。


アンジェリーナ アドベントカレンダーリコール


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