2023年5月10日水曜日

世界の料理ランキング 今度は3位だったフランス料理 フランス人の反応は?

  


 夏のバカンスシーズンの予約戦線模様が高まる中、バカンス先を選ぶにあたって、旅先で、その行先を左右する大きな項目の一つとなり得るとして、CNNトラベルが世界の料理ランキング発表しています。

 たしかに、私もバカンスの目的地を選ぶ時、美味しいものが食べられる場所というのも重要なポイントになっています。

 今年のランキングの堂々1位は、イタリアで、パスタ、ピザ、リゾット、生ハムやサラミ、チーズなどなど、イタリア料理は何世紀にもわたって世界中の味覚を魅了し続けていると評されています。どうやらイタリア料理の人気は、不動のもののようで、この手のランキングには、たいていイタリア料理が君臨しています。

 2位に選ばれたのは中華料理で、同じ国とは思えないほどの多様な郷土料理、点心や酢豚、鴨の丸焼きなどが挙げられています。私は中国には行ったことがないので、本場の中華料理はわかりませんが、逆にけっこう、色々な国を旅行していると、そのクォリティは別としても、どこの街にも中華料理のお店があるということは、それだけ多くの人に受け入れられている料理であると言えるかもしれません。

 昔、イギリスを車で旅行してまわっていた時、かなり閑散とした田舎町でも、フィッシュアンドチップスと中華料理だけは、どこにでも必ずあるんだなぁ・・と感心した記憶があります。

 そして、今回、フランス料理は、3位に入ったのですが、フランスでは、3位になったということを「表彰台を完成させるのは、フランス料理だ!」などと、その3位をことさらに重要視するような書き方をするところがフランスだな・・と失笑してしまいます。

 ミシュランガイドの発祥地であるフランスでは、食べることは芸術であり、上質なワイン、洗練されたチーズ、カスレ、シチュー、カタツムリ、フォアグラ、マカロン、そして伝統的なバゲットは、最も美食家の味覚を喜ばせると豪語しています。

 昨年末にWorld Atlasが発表した世界の料理ランキングでは、フランス料理がアメリカよりも下にされたことに憤っていたフランスは、今回のランキングでは、アメリカを引き離した結果になったことには、そこそこ満足しているものの、フランスは美食の国!フランス料理は1位の座を奪還しなければならないと息巻いています。

 我々は、もっと観光客を歓迎しなければならない!工業生産ではないフランスの本当の美味しさをあじわってもらいたい!と・・。

 しかし、実際には、いわゆる観光地と言われる場所の近辺には、明らかに観光客仕様と思われるレストランも多く、若干、値段が高めの設定がされているうえに、その値段のわりには、クォリティがイマイチだったりすることも多いので、パリでレストランを選ぶ時には、観光客目当てのお店と思われるレストランは、避けるようにするのも現実です。

 今回の4位以降のランキングには、スペイン、日本、インド、ギリシャ、タイ、メキシコ、アメリカが続いています。

 個人的には、食べ物ならば、圧倒的に日本なのですが、日本人の私にとって、日本は圏外というか、殿堂入り的な存在です。日本に帰国する際には、旅行と言うよりも所用も多いのですが、なんといっても食べに行って、食料をたくさん買って帰ることも重要な目的です。

 しかし、旅行先として場所選びをする場合は、もうあまり長旅は嫌だということもあるのですが、やっぱり、比較的、気軽に行けて、美味しい場所として、イタリアを選びがちで、今年は久しぶりにイタリアに行こうと思っていたところです。

 イタリアは、何を食べてもハズレがなく、旅行していると、つい、その土地の料理に飽き飽きしてきたりすることも多いのですが、イタリアなら、全然、飽きることなく大丈夫。食材はもちろんのこと、その組み合わせなどもセンスがよく、シンプルな素材が引き立つような感じで、これまで何度もイタリアには行っていますが、今まで一度たりとも、「これは、ハズレだ・・」と思ったことはありません。

 逆に、フレンチの場合は、正直なところ、いくら美味しくても、数日続くと、「ちょっと、しばらくはいいかな・・」と思ってしまうのも事実です。

 まあ、フランス、特にパリならば、フランス料理だけでなく、色々な料理が楽しめるので、不自由はしないのですが・・。

 それでも、フランスにはけっこう長くいるので、そこそこ国内旅行もしてはいるのですが、あらためて、国内旅行したいと強くは思わないのは、私にとって、そこに特に食べたいものがあるわけではないからかもしれません。

 つまり、CNNトラベルが言っている、食べるという目的が旅先の選択に重要な役割を果たしているというのは、本当だな・・と思っているのです。


世界の料理ランキング フランス料理3位


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2023年5月9日火曜日

海外在住の場合、お墓はどこに入るのがよいのか?

  


 年齢を重ねると、友人との話題も健康問題やお墓の話題が多くなるなどという話を聞いたことがありますが、今のところ、私たちは、健康問題については、はたまに話すことはあってもお墓の話についてはあまりしたことがありません。

 一度、従妹の一人が嫁ぎ先は代々、医者の家系?で遺体は遺骨もろとも献体しているためにお墓というものがないとのことで、自分が死んでもお墓というものがないので、実家のお墓に入れてほしい・・なんならお墓には家名を掘らずに、誰でも入れるように墓碑銘として、この食い意地の張った家系にふさわしい「食」とう文字を刻んだらどうか?などという話はしたことがあります。

 私の場合は、日本の実家のお墓か、夫の眠るフランスのお墓かなのですが、そもそも私はこのままずっとフランスに住み続けるかどうかも、はっきり決めているわけでもないので、どうなるかはわかりません。

 もしも、フランスにお墓がなければ、私のためにわざわざお墓を立ててもらうつもりはなかったのですが、思わぬことに、夫が急に亡くなった時に、夫が走り書きのように書き残していたメモのようなものを偶然にも義理の息子が発見し、それには、「自分が死んだ時には、お墓は家から一番近い墓地にしてほしい・・」というようなことが書いてあったので、夫のお墓は近所の市営墓地に決め、思いがけずに、フランスでまさかこんな買い物をするとは思わなかったお墓を買うことになったのでした。

 そもそも、夫が亡くなったのは、夫がまだ50代の時で、しかも、倒れてから数日後のことだったので、まさか亡くなるとは、まるで思ってもみなかったので、夫とお墓の話などはしたことがありませんでした。

 夫の両親が入っているお墓は義兄夫婦の家の比較的近くにあり、当時は夫も羽振りがよく、やたらと立派なお墓を建てたみたいなのですが、なぜか夫はそこに一緒に入りたいとは思っていなかったようです。

 そんなわけで私には、もしも私がフランスで死んだ場合には、自分で買ったお墓が待っているので、そこに入ることもできます。というよりも、自分で買っておいて、そこには入らないというのもなんか損な気もします。

 しかし、妙な話ですが、市営墓地なので、場所を借りているというようなカタチになっているので、夫が入った時の契約では、30年契約にしてあるので、それ以降になる場合は、契約を更新しなければなりません。契約を更新しない場合は、次の借り手のためにお墓は潰されてしまうので、まあ合理的といえば合理的なシステムです。

 つまり、私が買ったのは、墓石だけなのですが、私としては、けっこう大きな買い物でした。

 もしも、日本にいた時に死んだ場合は、実家の両親や祖父母が入っているお墓ということになるのだと思いますが、特に私には、どこのお墓に入りたいという希望はなく、娘には、遺体や遺骨を運ぶのは大変だろうから、フランスで死んだ場合はフランスのお墓に、日本で死んだ時には日本のお墓にと、一番、簡単な方法にしてほしいとだけ頼んであります。

 よく、仲の悪い夫婦や義家族などと一緒のお墓に入りたくないなどという話を聞くこともありますが、骨になってまで、それがどこにあろうと、あまりこだわるつもりは全くありません。なんなら、海にでも捨ててくれてもいいと思うくらいなのですが、それはそれで結構面倒なことらしいので、本当に簡単にしてくれて構わないと思っています。

 わりと最近にお父様を見送った友人が父上の遺言で海に散骨して、とても清々しく良かったという話なども聞いたこともありました。

 フランスでは、最近は火葬も増えたという話も聞きますが、一般的には未だに土葬にする場合が多いのですが、日本人の場合は火葬にして、日本に遺骨を持って帰るか、もしくは、火葬のできる墓地(ペーラシェーズなど)では、特にお墓を持たない人のために、遺骨を撒く場所もあります。

 フランスの火葬の場合、遺骨というよりも遺灰にしてしまうので、遺骨というよりは、灰(砂)とよぶくらいなので、土にそのまま撒いてしまうという感じにもなるのです。

 私の知人の何人かも灰になって、ペーラシェーズの土となっています。

 私自身は、すでに両親も亡くし、夫も亡くしているのでお墓問題以上に死後の手続きや後片付けがどんなに大変なことなのかはわかっているので、娘一人にかけてしまう負担はできるだけ少なくしたい・・と思うばかりです。

 こうして家の中を見渡してみるだけでも、私一人が生活している空間にどれだけたくさんの物があるのかと思うと本当にこれを少しでも少なくしていかなければ・・と思うばかり、しかも、両親が残してくれた?家や物でさえも、まだ全然、片付いていません。

 自分の後始末は自分でしなければ・・と思うものの、人間は一生の間に1人の人間が一体、どれだけのものをため込んでしまうのか?と思うとおぞましい気さえしてくるし、ましてや自分の身体は、自分では片付けられないし、迷惑をかけてしまうんだな・・とそんな妙なことを、最近は考えているのです。


墓問題


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2023年5月8日月曜日

年に一度の税金の申告 ついつい先延ばしにしてしまう書類も数字も大の苦手な私

  


 嫌なことは、ついつい後回しにしてしまうのが、人情・・というか、私のだらしないところなのですが、特に書類関係、家では総じてパピエ(フランス語で紙)と呼んでいますが、この何か提出しなければいけない書類というものが、心底、嫌いで苦手です。

 まあ、フランスに住んでいるのだから、当然のこと、書類は全編フランス語なのも、私の書類嫌いをより一層、激しいものにしています。こういう書類、普段は使わない言葉も多いので、おそらく日本語でもダメだと思います。

 そんな私は、先月あたりにメールで届いていた「税金の申告をしてください」という知らせに毎年のことながら、「あ~、また今年もこの季節がやってきた~」と、締め切りの日だけを確認して放置してあったのでした。

 税金の申告となれば、私の嫌いな数字が羅列する書類でもあり、夫が生きていたときには、夫に丸投げし、夫が亡くなったあとには、夫の元同僚の女性にお願いしたりしていましたが、ここ数年はネットでの申告になったこともあり、しぶしぶ自分でやっていますが、なんとなく、心もとないことこのうえありません。

 しかし、税務署だけは、しっかり働くフランスで、これを忘れていたまま放置していると、怖いことになるのでは・・と勝手に怖がってもいます。

 「税金の申告をしてください」というメールが来て、まず締め切りの日を調べて先延ばしにするというのもなんなんですが、そもそもそのメールに何月何日までに・・と書いていないことが妙でもありました。

 調べたところ、紙の書類で提出する場合は全国共通5月22日まで、オンラインで申告する場合は、地域によって、どういうわけか、5月25日、6月1日、6月8日までとズレがあります。この地域によって差があるというのも不思議です。

 パリは一番、遅くてもよい6月8日までなので、本当はもう少し猶予があったのですが、やらなければならないことを自ら先延ばしにしておきながら、このあと1ヶ月を「税金の申告しなきゃいけない・・」という、なんかやらなければならないことがずっと心のどこかにひっかかっている状況を引きずるのも、これまた嫌だし、1ヶ月くらいあっという間に経ってしまい、結局、忘れてしまった・・なんてことにもなりかねないので、今日は、とにかく何をおいても税金の申告をする!と身構えていたのです。

 とはいえ、もう書類はほぼ出来上がっていて、その書類に訂正箇所はないかを確認し、訂正箇所があれば訂正するだけなので、そんなに身構えることもないのですが、そこはもう、ちょっと苦手意識と嫌悪感、アレルギーみたいなものです。

 必要だと思われる数字を用意して、税務署の個人アカウントを開けると、やはり既に数字は入っており、数字にも間違いはなく、あっさり完了。しかも、たしか去年までは、「確認」という欄があったと思うのですが、それさえもなくなっていて、「間違いがなければ、このままにしておけば、自動的にこの内容で申告ということになります」というあっけないものでした。

 おそらく、申告忘れを防ぐために、このようなスタイルになったのかと思われますが、相変わらず税務署だけは抜け目がないもんだな・・と感心させられたのでした。

 それにしても申告しなくても申告されるという状況は、私のわずかな資産でさえも、全て国が把握しているということで、やっぱり税務署恐るべし・・と感心させられるのです。

 もう長いこと日本には住んでいないので、日本の税金の申告がどのようになっているのかわかりませんが、日本もそれなりに進歩しているんだろうな・・と、日本に帰ったとしても、たとえそれが日本語であったとしても、気が重いんだろうな・・とも思っています。


オンライン税金申告 フランス


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2023年5月7日日曜日

チャールズ国王載冠式に熱狂するフランス人 フランス人は英国王室が大好き

  


 毎回、イギリス王室のセレモニーとなると、まるで自分の国の王室のように騒ぎたてるフランス人を、なぜなんだろうか?と思います。ことにエリザベス女王ご逝去の際などには、危篤状態だという一報が入ってからというもの、ほぼ、生中継でイギリス王室のメンバーの動向を追い、それが訃報に変わってからというもの、テレビ局もほぼキー局のメインジャーナリストがロンドンに飛び、その様子を伝えながら、エリザベス女王の軌跡を辿る過去映像などを編集した映像が絶え間なく流され、週刊誌などの表紙は全てエリザベス女王が飾るという熱狂?ぶりでした。

 今回のチャールズ国王の載冠式では、やはり前日あたりから騒ぎだし、もちろん当日は多くの局で生中継、エリザベス女王ご逝去から8ヶ月後、1953年以来の載冠式という歴史的なセレモニーに様々なイギリスの伝統的な載冠式ならではの装飾品やセレモニーの中の一つ一つのアクションについての説明や、沿道に出ている多くのイギリス国民やフランスからわざわざこのチャールズ国王の載冠式のために現地を訪れているフランス人のイギリス王室ファンをつかまえてのインタビューなどが延々と放送されていました。

 もちろん、このためにわざわざ沿道に出ている人々はこの行事に好意的な人ばかりですが、何よりもこのインタビューにあたっているジャーナリストもスタジオでそれを解説しているジャーナリストもイギリス国民以上に興奮している感じなのがうるさいくらいで、なんなら、フランス人の解説は入れずに、そのままBBCの映像を流してくれればいいのに・・と思うくらいでした。

 まあ、これだけ各局が生放送で延々と中継するということは、それだけ視聴率が望めるということなのだと思いますが、ハッキリ言って、フランスでは、エリザベス女王ご逝去までは、残念なプリンス・・などという番組が作られたりするくらいで、あまり人気がなかったチャールズ国王とカミラ王妃の載冠式がここまで熱狂されるものとは思っていませんでした。

 しかし、考えてみれば約1,000年の歴史を持つ世界一有名な王室であるイギリス王室の70年ぶりの新国王の伝統的な儀式といえば、フランスだけでなく世界中が注目するのは当然のことでもあり、また世界各国から2,200人以上の要人が招かれているともなれば、なおさらのことで、これは、おそらく全世界規模でオリンピック以上の視聴率ではないか?などとも言われています。

 没後四半世紀が経った今なお、絶大な人気を誇るダイアナ妃の存在は、彼女が亡くなったのがパリであったことも手伝って、おそらくフランスでは、一段と大きく、人気があり、「イギリスで最も嫌われていたカミラがついに王妃になった・・」と、以前、チャールズと不倫関係にあった過去や生い立ちを細かく辿ったり、ちょっと意地悪な感じの報道も併せて流されていました。

 しかし、ともかくもフランス人がイギリス王室の話題が大好きなのは、それが喜ばしいことであろうとスキャンダルであろうとお構いなしで、まるで自分の国のことのように大騒ぎするのは、やはり、フランスには王室がないことや、歴史を尊ぶフランス人の習性と美しいセレモニーや伝統的な儀式に畏敬の念を持ち続けているからなのかもしれません。

 フランスからはマクロン大統領夫妻が参加していましたが、つい先日、チャールズ国王夫妻の公式フランス訪問を政情不安(デモの悪化)のためにキャンセルしてしまったばかり、少々バツの悪い立場でもあったに違いありません。

 延期されたチャールズ国王の公式フランス訪問は9月に延期されたようです。チャールズ国王の来仏よりも、9月には、フランスのデモもさすがにおさまっているだろうと見込んでいるということだろうということが気になります。

 私は個人的には、あまり王室に興味があるわけでもありませんが、このような華やかなセレモニーを見るにつけ、これがダイアナ妃だったら、どんなに素敵だっただろうか?などと思ってしまう人も少なくないのではないか?と思っています。


チャールズ国王載冠式 フランス人と英国王室


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2023年5月6日土曜日

エリザベス ボルヌ首相のパートナーのスキャンダル

  


 フランスでは歴代2代目の女性首相となったエリザべス・ボルヌは、昨年、マクロン大統領が再選されて、組閣した際に任命され、当初は女性の首相が起用されたことで、特に注目を集めてきましたが、ここ最近、ことに年金改革問題が世間を賑わすようになってからは、マクロン大統領とともに支持率がガタ落ちになり、特に問題の憲法49.3条(首相の責任のもとに採決を取らずに法案を通す法律)を発表してからは、矢面になる感じで奮闘しています。

 フランスの歴代初の首相、エディット・クレソン(ミッテラン政権時の首相)は、とにかく過激発言が多かった人らしく、彼女の首相就任期間は正味10ヶ月程度という短命の首相であったようです。

 エディット・クレソンの反日発言は、なかなかなもので、当時、日本がバブル真っ只中の頃、海外の物件などを買い占める日本人を敵と称し、「日本人は兎小屋のようなアパートに住み、2時間もかけて通勤し、高い物価に耐える蟻のような生活をしている」とか、「日本人は黄色い蟻だ!」とか、「フランスに黄色い蟻はいらない!」などと公式の場で発言し、日本政府から正式な抗議を受けたにもかかわらず、一連の日本への嫌悪発言への謝罪を拒否し続けたという記録が残っているようです。

 今の時代なら、あり得ない発言(当時でも充分ありえなかった)ではありますが、彼女の発言は日本に対してだけでなく、アングロサクソン嫌悪発言なども記録に残っており、「ほとんどのイギリス男はホモだ!」などという問題発言もあったりで、彼女の政権は長くは続かなかったようです。

 初代の女性首相に比べれば、ボルヌ首相は彼女自身に何の咎があるわけでもないのですが、正直、今回の年金改革問題で、マクロン大統領の影というより表に立って、一番、割を食っているのは彼女かもしれないと思うくらいです。

 そんな彼女は、経歴を見ると、大変な苦学生で大変な努力家な上に大変な秀才で、そして野心家でもあるようで、とにかく勤勉でよく働く人のようです。彼女は27歳の時に大学職員であった2歳年下の男性と結婚し、子供が一人いますが、19年の結婚生活の後に離婚、その後、独身ということになってはいますが、彼女には、コンパニオン(パートナー・連れ合い)として、周囲に紹介している男性がいるそうです。

 離婚後に別の男性と交際していることは、なんら珍しいことではないし、バリバリに働いていて、あまり女を感じさせることがない(失礼!個人的見解です)彼女もさすがフランス人、ちゃんとパートナーがいるんだ・・などと思っていたのですが、その相手の男性には実は2年前からPACS(事実婚)の届け出が出ているということが物議を醸しています。

 実際のところはわかりませんが、要は不倫に近いようなスキャンダルです。まあ不倫自体も珍しい話ではないし、個人的な恋愛問題を非難するような風潮はフランスにはあまりありませんが、彼女があまりに猛烈に仕事に取り組んでいたことが原因だったのかどうかはわかりませんが、彼女には一時、同性愛疑惑も上がったりしたこともあったとかで、彼女は同性愛に関しては全く否定しているし、実際、結婚歴もあり、子供までいるので、これはデマではないかとは思いますが、そのデマをかき消すためのカモフラージュにこのパートナーを利用していたのではないか?という声も上がっています。

 年金改革問題でマクロン大統領だけでなく、彼女に対しても国民の矢が向いているのは仕方ない話でもあり、そんな折になんとかアラさがしをしてマスコミがつついている結果、こんな話が出てきているのかもしれません。

 まあ、個人的な恋愛問題が首相の立場を揺るがすようなことはないと思いますが、現在62歳の彼女もこんなうわさが出てくるくらい、やっぱり女を捨てていないということなのでしょうか?


女性首相 エリザベス・ボルヌ パートナー


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2023年5月5日金曜日

マドレーヌ寺院界隈の移り変わり

 


 先日、ある場所に行こうとして出かけたら、外出する前にチェックした時には、何ら問題はなかったのに、途中でメトロが止まっている線があって、急遽、行先を変更して、久しぶりにマドレーヌ界隈に行くことにしました。

 マドレーヌ寺院の界隈は、特によく行く場所というわけではないのですが、それでもぶらりと歩くには、なかなか楽しい場所でもあります。

 この辺りは、パリの中心地のどこからでも比較的アクセスしやすくて、きれいな街なみで、高級食料品店がたくさんある場所でもあるのです。

 以前は、この界隈のランドマーク的(といっても一番のランドマークはマドレーヌ寺院なのですが・・)存在だった高級食材のデパートのようなフォション(FAUCHON)やエディアール(HEDIARD)などは、日本から友人が来たりすると必ず寄ってみたりするお店でした。

 しかし、黄色いベスト運動やパンデミックによるロックダウンで大打撃を受けた後に破産申請して、この界隈を華やかにしていた、あの独特な黒地に白抜きの文字のロゴにピンクがあしらわれているお店の灯は消えてしまいました。

 フォションがなくなって、早や3年が経とうとしていますが、フォションの跡地は、まだ、次のお店が入っていないようでした。


フォションも小さいお店は残っている


 しかし、このインパクトのあるフォションが消えてなお(小さいお店は別の場所に残っています)、この界隈には、私の大好きなメゾンドショコラもあるし、マカロンで有名なラデ、トリュフ専門店、キャビアの専門店、マスタードのマイーユや紅茶のマリアージュフレールなどのお店があり、見るだけでも退屈しないお店がたくさんある場所です。


マリアージュフレール


 どのお店も他でも買える商品もありますが、お店ひとつひとつが趣のある店内のつくりで、マリアージュフレールなどはお店に一歩入ると紅茶の香りに包まれて幸せな気分になれます。

キャビア専門店KASPIA


メゾン・ド・トリュフ


 パンデミック(特にロックダウン)以来、かなりお店の移り変わりが激しいパリですが、老舗と言われるお店もこうして生き残っていてくれるのは嬉しいことでもあります。

 そして、この界隈にくればたいてい立ち寄ってみるイケア(IKEA)(スウェーデンの家庭用品を置いているお店)や以前はバカンス前には必ず行っていた気がするデカトロン(DECATHLON)(お手頃価格のスポーツ用品店)などもあり、高級食料品店とはちょっとは少々、毛色が違うものの、なかなか楽しいお店でもあります。

 しかし、残念なことに、このイケア(IKEA)に関しては、お店がつぶれるわけではありませんが、マドレーヌの店舗は来年(2024年)には、別の場所(イタリア広場 Place d'Italie)のショッピングセンターに現在のマドレーヌの店舗より広い場所に移転してしまうそうです。

 移転先のプラスイタリーの方が交通機関のアクセスもよく、より多くの顧客を見込める立地であるというのが理由だそうですが、個人的には、あまりイタリア広場に出向く機会がなく、マドレーヌ界隈の方がありがたかったので、とても残念です。

 とはいえ、この界隈の食料品店は楽しいとはいえ、高級すぎて、私が実際に買い物をするのは、たまにチョコレートをちょっとだけ買うか、または、キャビア専門店(KASPIA)で扱っているコルニッション(ピクルス)くらいなもので、大した買い物はしないのですが、何となく豊かな気持ちにしてくれる場所でもあります。


メゾンドショコラ



すごく美味しいキャビア専門店のコルニッション


 KASPIAは、キャビアを専門に扱うお店ではあるのですが、私はキャビアにはあまり興味がなく、ここのコルニッションは他ではあまり見かけることがなく、上品な香りで酸味も穏やかで、しかも、そこまで高くないので、わりとよく買います。

 フォションの跡地は他の店舗に比べて面積も広いので、あの場所であの広さの店舗の家賃といったら、なかなか借り手がつかないのかもしれませんが、それを細切れにして、貸さないところは、この街全体のプライドなのかもしれません。

 来年には引っ越してしまうというイケア(IKEA)もそこそこのスペースがあるため、また次の店舗は何になるのかはちょっと心配でもありますが、逆に考えればちょっと楽しみでもあります。

 先日、金持ち凶弾アクションとかで、ルイヴィトンが攻撃されたりしましたが、今、至るところに店舗が増えている感じのするLVMHグループの店舗で、彼らならすんなりは入れてしまいそうな気もするのですが、ここには、LVMHグループではなく、食料品のお店で埋めてほしいと願っています。


マドレーヌ寺院 高級食料品店


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2023年5月4日木曜日

5月1日の身柄拘束者はパリだけでも400人以上、身柄拘束された者の権利

 


 5月1日、労働者の祭典の日のデモは少なからず暴力的な場面があり、警察・憲兵隊とデモ隊、暴徒化した輩との闘いの場面、数々の破壊行為が起こっていましたが、この嵐のような暴動の後、身柄拘束を受けた人々は、どうなっているんだろうか?というのも素朴な疑問でもありました。

 公共物(必ずしも公共物ばかりではないが・・)を破壊したり、火をつけたりするのは、れっきとした犯罪行為であり、そんな行為が公然と行われ続けるというのも、単純におかしな話です。

 警察・憲兵隊との衝突の中で、引きずられるようにして身柄を拘束されていく人々の映像なども見かけますが、これは暴れている人をすべて拘束しているわけでもなく(できるわけもない)、一体、他の破壊行為を行っている人の中で身柄を拘束される人とされない人の間にどんな違いがあり、どのような違いがあるのかと思うこともあります。

 なんらかの破壊行為の現行犯としても、その数はあまりに多く、また、なんらかの武器を持っているとか、一応の基準はあると思われるものの、両手両足を持たれて引きずられていく様子には、こんな拘束の仕方するの?と思わないでもありません。 

 1日の日は、パリだけでも281人の身柄が拘束されたと言われていますが、その中には、正当な根拠なしに拘束された人も少なくないようで、そのうちの124人に関しては、その後の追跡調査が必要なしと分類され、比較的早くに釈放されています。

 あの混乱状態の中、間違いということもあり得るとはいえ、身柄を拘束されるという個々人にとってはかなり衝撃的なできごとに、武器を持っていたわけでもなく、破壊行為を行っていたわけでもない若者が身柄を拘束されたとニュース番組に登場して、警察の不当逮捕に対して猛然と物申していました。

 一方、警察の側からは、この日に負傷した警察官・憲兵隊は400人を超えていると、法務大臣は、この破壊・暴力行為に関する「反暴動者法」の必要性を訴えています。

 このあたりは、またフランスの権利問題が足かせになっているようで、2019年の時点で、「公の秩序に特に深刻な脅威」を与える人々へのデモを禁止することを規定していますが、結果的には憲法評議会の審議の結果、「思想や意見を表明する集団的権利」を侵害していると判断しています。

 だいたい、数十万人が参加しているデモの中で、これらの破壊行為を行う暴動者を見分けて、対処するのはほぼ不可能で、つまり収拾がつかない状態と言わざるを得ないのです。

 しかし、破壊行為に巻き込まれることも恐ろしい話ですが、同時に「なんで自分の身柄が拘束されたのかわからない・・」と訴えている人などの話を聞けば、ただデモに参加していただけで、身柄拘束されてしまうということもあり得るということも恐ろしい話です。

 また、身柄拘束されたらされたで、「身柄拘束された人の権利」というのもあり、基本的には、拘留期間は24時間(短縮、延長の可能性あり)、拘留の目的を知る権利、診察を受ける権利、親族(1人)に雇用主、および外国籍の場合は自国の領事館に電話で通知する権利、警察による拘留の開始から、本人が選択した、(または正式に任命された)弁護士の支援を受ける権利、通訳の介助を受ける権利、黙秘する権利、声明を出す権利などが認められています。

 デモに巻き込まれた場合、怪我をしたりする危険とともに、不当逮捕されてしまう危険もありえると、その両方のリスクが考えられるわけで、まさかの時のために、この拘束された場合の権利は知っておいても良いかも・・などと、物騒なことまで考えさせられます。

 この身柄拘束された者の権利を見ていると、以前、カルロス・ゴーンが日本で逮捕された時にこの権利が全く日本では通用しなかったことに、かなり憤っていたのには、このフランスでの権利が彼の社会通念であったのだろうな・・などと思わせられます。

 いずれにしても、「思想や意見を表明する集団的権利」は認められるべきであるとは思いますが、それが破壊行為や暴動に繋がることが許され続けるのはおかしな話で、破壊行為や暴力行為に及んだ者を放置してほしくはありません。


身柄拘束 権利の主張


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