フランスでは、今年の1月から、まずは大手のファストフード店から、店内飲食に関しては、これまでの紙の容器使用が禁止になり、その再利用食器の盗難が相次いでいて、大手チェーン店マクドナルドやバーガーキングなどが盗難問題に頭を抱えているという話を聞いて、滅多に行かないファストフード店を覗いてみました。
大手ファストフードメーカーは、すでにかなりの割合で再利用食器に切り替わっているということだったのに、実際には、私が覗いてみたマクドナルドやバーガーキング、KFC(ケンタッキーフライドチキン)は、見事に店内飲食に関しても、まだ紙の容器を使用していたので、なんだか肩透かしを食った感じでした。
たま~に食べたくなる程度で、普段はあまり利用しないファストフード店に、その盗難続出しているほど人気らしい再利用容器見たさに覗きに行ったのですが、結局、まだ全然、使われていなくてガッカリしました。
それともあまりの盗難の多さに何か対策を講じているのでしょうか?
しかし、この盗難騒ぎは、十分に想像のつく話ではあったものの、今のところは、めずらしくて、にわかコレクターが持って行ってしまったりすることもあるのかもしれませんが、少し、見慣れて落ち着いてくれば、とりたてて、特別感があるわけでなし、すごく可愛いという感じでもないので、そのうち落ち着いていくのだと思います。
なんなら、その再利用食器、マニアのために販売したら、どうか?とも思います。
まあ、そんな食器を見たさに覗きに行く私のような野次馬もいるのだし、客よせとしては悪くないことかもしれませんが、そもそも言わせてもらえば、フランスのマクドナルドなどは、日本のように次々と魅力的なメニュー?が出てくるわけでもなく、新しいメニューが出たとしても、チーズやベーコンが出たり入ったりする程度で、大して、あっ!これ食べてみたい!ともならないし、ケンタッキーに至っては、あのケンタッキー独特の(といっても日本のケンタッキーしか知らないのですが)ケンタッキーフレーバーが感じられずに衣ばかりが多くて、そのうえ、そんなに安くもないので、あんまり行かないのです。
しかし、最近、マクドナルドでは、NETFLIXで人気らしい「エミリーパリに行く」に乗っかって、「Emily in Paris」というメニューができて、ハンバーガーのバンズがバゲットになっているハンバーガーとポテトにドリンク、そしてデザートにマカロンがついてくるというメニューがあって、ちょっと気になっているところです。フランスのマクドナルドもなかなか商魂たくましくなってきたな・・とちょっと感心しています。
この再利用可能食器に関しては、食器を洗剤で洗って、乾燥させなければならないため、より多くのエネルギー、水、洗剤を使うことになると、一部では、紙製放送よりもエコではないという声も上がっています。
それでも、フランス人はなんだかんだ言ってもハンバーガーは嫌いなはずもなく、マクドナルドはファストフード業界の中では、やはり一番人気で、1日120万人以上、年間4億4千万人がマクドナルドを利用しているそうで、毎秒29個、9億個以上のビッグマックを販売しているそうです。
うちの夫はけっこう古い世代のフランス人でもあり、アメリカのものを目の敵にするようなところがあり、マクドナルドなどは、その標的の一つで、「あんな手で食べる下品な食べ物(フランスのサンドイッチだって手で食べるのに・・と私は思う)」などと言うのですが、実のところは、たまにマクドナルドなどを買ってくると、誰よりも勢いよく食べるのは彼なのです。
しかし、繁華街に行けば、ファストフードのようなお店は、なにもマクドナルドやバーガーキングだけではないわけで、なんか、この規制も不公平感がある感じもしないでもありません。
ましてや、フランス人は、(まぁどこの国の人もそうかもしれませんが、)なんてことないものでも、ちょっとおしゃれなパッケージやプレゼンテーションだったりすると、喜んで飛びつく(特に食べ物)ところがあるので、このパッケージ問題、一般のお店からしたら、意外と大きく響いてくる話かもしれません。
マクドナルド再利用食器盗難続出
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