2023年1月9日月曜日

20日連続10℃超えのパリの暖冬 150年ぶりの記録

 


 今年の冬はエネルギー危機で、1月から2月にかけての冬の寒さが厳しくなり、最も電力消費が激しくなる時期には、停電もありうる・・一時停電だとか、計画停電のシミュレーションだとか、昨年12月には、さんざん騒いでいて、しまいには、マクロン大統領までが登場して、「パニックを起こさないで!」などと、まだ起こってもいない停電騒ぎを鎮火しようとしていたくらいでした。

 ところが、一時、12月に氷点下にまで気温が下がった週が1週間あっただけで、その後は、どういうわけか、気温は真冬とは思えないような10℃超えの気温がもう20日以上も続いています。

 電力消費に関しては、まことに幸いしているこの異常な暖冬は、気象学者によれば150年ぶりの記録だとかで、150年ということは、おそらく現在生きている人が誰も経験したことのない暖冬を経験していることになります。

 この記録は、少なくともあと1週間くらいは更新しつづける見込みと言われています。

 昨年、秋から冬にかけて、エネルギー危機について騒ぎはじめ、政府首脳の面々が「寒けりゃ着ろ!」と言わんばかりに、タートルネックを着て節電アピールしていたのが、あれは、何だったのだろう?と思うくらいにタートルネックも暖房もいらない気候です。

 パニックを必要以上に騒ぎ立てる感があるフランスで、本当に停電になれば、えらい騒ぎになりそうですが、今のところ、この暖冬のおかげで我が家も暖房を入れなくても全然、OKで、助かっています。

 もとより電気代の高騰で、まだ新しい請求書は受け取ってはいませんが、パン屋さんの電気代が去年の7倍になったとか、8倍になったとかいう話を聞いていれば、家庭用の電気代とて、例外ではないはずで、今から恐れをなしているので、暖房がいらないのは、非常に助かる話です。

 とはいえ、気温が穏やかなせいか、そのかわりというべきなのか?天気が悪く雨の日が多くて、「少々、寒くても天気がいい方がいいな・・」などと無いものねだりをしてしまいますが、きっと、「寒けりゃ寒いで文句言ってるんだろうな・・」とも思います。

 フランス気象庁のデータによると、2022年はフランス本土で過去最も暖かい年となり、平均気温は14.5℃、前回の記録(2020年)より0.4℃高くなりました。年明け早々に、この気温が続いているということは、現段階では、間違いなく昨年の記録は更新しているわけで、暖冬は助かるけれど、この分でいくと、一体、夏はどんなことになるんだろうか?と少なからず不安でもあります。

 昔、大学の恩師に「心配してもしなくても変わらないことは、心配することはない・・」と言われたことを思い出しますが、まさにお天気、気候に関しては私が心配してもしなくても変わらないものに違いありません。


150年ぶりの記録 パリの暖冬


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