2022年6月23日木曜日

国民議会選挙後初のマクロン大統領の8分間の演説

   国民議会選挙でマクロン大統領率いる右派連合「アンサンブル」が過半数を獲得できなかったことから、大きな波紋を呼んでいる中、夜8時からマクロン大統領の演説が行われるというので、注目していました。 マクロン大統領は、前日から、約2日間かけて、それぞれの政党のリーダーたちと個々に会談の時間を設け、今後の政権運営のためのヒヤリングと意見交換を重ねていました。 これまでの例を見ても、大方、どこか、違う場所での会合などでの演説ででもない限り、大抵は前もって録画されたものが、夜8時に放送されますが、今回ばかりは、その録画が行われたのが、放送15分前というギリギリのタイミングだったそうで、演説...

2022年6月22日水曜日

ウクライナ戦争の話題も吹っ飛ぶフランス国民議会選挙の波紋

    先週末に行われたフランスの国民議会選挙の決選投票で、マクロン大統領率いる右派連合「アンサンブル」が245議席を獲得し、多数派になったものの、過半数の289議席には届かなかったことから、今後のマクロン大統領の新体制に暗雲が立ち込め始めています。 これまで、フランスでは、今回のような過半数の議席を持たずに政権を運営するのは、非常に難しいとされてきており、ミッテラン政権(1988〜1991年)以来のことです。 この緊急事態に、これまで毎日のように報道されていたウクライナ戦争の報道が吹っ飛び、この選挙の波紋について、フランスでは大騒ぎして報道しています。 この選挙結果を受けて、5月半ばに就任したエリザベット・ボルヌ首相は、「今回の結果が生み出す政治状況は国際的な課題や国内のエネルギー問題や物価高騰問題に直面するフランスにとって大きなリスクになる」と認めつつも、「安定を確保しつつ改革を実現するために必要な多数派の確保に努めること」を宣言し、物価高騰に対応したフードバウチャーなどの家計支援措置や完全雇用、環境問題、教育、医療、産業、エネルギー、農業など、それぞれの安全保障などの分野で多数派を結集することは可能である」と述べていました。 しかし、今回の選挙で躍進を遂げた野党の勢いは止まらず、選挙から2日後、エリザベット・ボルヌ首相がマクロン大統領に辞表を提出したものの、マクロン大統領に却下されたというニュースで、さらに混乱が広がりました。 マクロン大統領が再選されたのが、4月末のこと、それから数週間おいて、発表された新内閣が誕生したのは、5月半ばで、マクロン大統領は多くの国民(国民の74%と言われていました)が望む女性の首相を指名し、史上2人目の女性首相として、期待されていました。 正直、私はそれまで、あまり彼女のことは知りませんでしたが、新旧首相交代の挨拶の際に、カステックス前首相が彼女について、「この2年間、一緒に仕事をしてきた中で、彼女の高潔さ、誠実さ、有能さ、自発性という計り知れない資質を確認している」、「彼女は信頼できる人物であると伝えたい」と語っていましたし、恐らく、それは間違ってはいないことだったと思います。 しかし、新内閣が組閣されて以来、一新した新しいマクロン政権の様子を見ると、首相にしても、政府スポークスマンにしても、インパクトが薄く、国民に訴えかけ、説得する迫力が失われたような印象を受けていました。 正直、マクロン大統領は、この新内閣発足以来、ルーマニアやモルドバ、ウクライナを訪問したり、国外向けの対応に追われていて、少々、今回の選挙を甘く見て、新内閣の結束を強固にすることを疎かにしていた感が否めません。 マクロン大統領にとって、今回の選挙の敗北?とともに、このボルヌ首相の辞任騒ぎは大きな痛手、指名した首相が辞表を提出して却下するなどというマイナスな報道が流れるなど、選挙結果に追い討ちをかけるようなもの。辞表を提出する前に、なぜ大統領と首相は話し合いができなかったのでしょうか? 辞意を示していたとしても、これは決して報道されてはいけないことだったに違いありません。 彼女が誠実であるがゆえに、提出した辞表だとも思われますが、対立する左派連合「環境・社会...

2022年6月21日火曜日

やっぱりマスクは侮れない フランスのコロナウィルス感染リバウンド

    ここ1週間ほどで、フランスは、1日の新規感染者数が2万人台から5万人台へと激増しています。 今さらではありますが、公共交通機関でのマスク着用義務化が撤廃されて、しかもフランス全土を襲った猛暑で40℃近い気温を記録したり、マスクは、日々、減っていっているような気がします。 4月に久しぶりの日本に行って、その日本のマスク率にあらためて驚いてきましたが、いい加減、あまりに厳しい空気(普段、ゆるゆるのフランスの生活に慣れてしまっているため)に、正直、日本もそこまでキチキチにしなくてもいいのに・・と思っていました。 私は、今でも公共交通機関の中ではマスクをするようにしていますが、屋外...

2022年6月20日月曜日

最近、猛暑時に必ず起こるストリートプーリング

    ここのところ毎年、ちょっと耐え難い猛暑がやってくるたびに、一部の地域では、消火栓を開けてダイナミックに「噴水」を作り涼をとり楽しむ人々が登場します。これを「ストリートプーリング」と呼んでいるようです。 特に40℃を超えるような暑さともなれば、このような噴水があったら、どんなに涼しいだろうかと思わないこともありませんが、違法であり、危険でもあります。 パリ北部郊外のセーヌ・サン・ドニなどでは、これが頻繁に起こり、パリ消防局・警察は、「ストリートプールは違法行為、感電、断水、消防隊員の介入妨害などのリスクもあり、最高5年の禁固刑、または75,000ユーロの罰金に課せられる可能性があります」と呼びかけています。 そもそも、私が最初にヨーロッパに来た時に、夏、暑くなると、街中の噴水などをプール代わりのように使って、涼んでいる人々がいることにびっくりした覚えがあります。 子供が水のあるところでついついはしゃぐくらいなら理解ができるのですが、大の大人が臆面もなく、街中の噴水に浸かったりするのですから、なんと、野蛮な人たちなんだ・・と思っていました。 まあ、ちょっと暑くなり始めると、目立ちたがりで頭がおかしい人が現れるんだな・・くらいに思っていたのですが、今から考えてみれば、今、問題になっているストリートプールに比べれば、あらかじめ用意されている噴水に入っていくことくらい、まだ全然マシだったわけです。 しかし、この噴水などに入って水浴びをしたり、水遊びしたりする人は以前よりも格段に増え、(私自身がそんな光景に慣れてしまって、あまり驚かなくなって感覚が麻痺してきたこともあるかもしれない)、暑さが異常になってきたこともあると思いますが、これが容易に許容されるというか、珍しくない感じになってきていることを感じます。#Canicule...

2022年6月19日日曜日

フランスの猛暑というより40℃超えの酷暑とシャトールーの水道水に大腸菌で水道一時停止

      ここ数年、40℃を超える夏の酷暑は、もう年中行事のようになっているので、もはやエアコンのない我が家でも、もう対処方法は慣れたもので、朝早い時間に部屋の空気の入れ替えをして、ベランダの植物にたっぷり水をやり、シャッターのある部屋は薄明かりだけ入るスペースを残して閉めてしまいます。 ジワジワと暑くなっていく外の気配を家の中で、じっと身を潜めているのです。毛皮に覆われたネコも辛そうで、顎をのばして寝ていて、しかし、このクソ暑い中、わざわざ隣にべったりと座り込んでいるので、シャワーを浴びさせて、洗ってあげました。 こんな日は、すぐに乾いてしまうので、ネコのシ...

2022年6月18日土曜日

パリのバス停で・・喋る喋るフランスのおばちゃん

   今週のパリ(フランス全土)は、まだ6月だというのに凄く暑くて、身体がキツいです。なによりも、ついちょっと前までは、朝晩は肌寒いほどだったのに、急激に暑くなるものだから、身体の方もついていかないのです。 そんなこともあってなのか、久しぶりに風邪をひいて、気温だけでなく、体温も上がってしんどい思いをしています。そんな時に限って、用事が立て込んで、忙しく出歩かなければならないと、いつもは、これくらいの距離だったら歩くか・・と思う距離でもバスに乗ろうとしてしまいます。 そんな時に限って、バスはなかなか来なくて、ここ数日、バス停でバスを待っていると、知らないおばちゃんから、やたらと話し...

2022年6月17日金曜日

マクロン大統領ドイツ首相とイタリア首相とともにキエフへ

   ウクライナでの戦争が始まって以来、ウクライナのゼレンスキー大統領とは、おそらく誰よりも頻繁に連絡取り続けてきたマクロン大統領がついにウクライナ・キエフを訪問しました。 マクロン大統領は、ルーマニアとモルドバを公式訪問中で、数日前から、この後、彼がウクライナを訪問するのではないか?という噂が飛び交っていました。 これまで再度にわたるゼレンスキー大統領から「キエフに来て!」というラブコール?にもかかわらず、比較的、つれない態度で「必要と判断できたら、行く」と言い続けてきたマクロン大統領でしたが、ようやくキエフ訪問に踏み切ったようです。 しかも、一人ではなく、ドイツのショルツ首相とイタリアのドラギ首相とともにという変化球バージョンで・・。 この戦時下で、3カ国の首脳が一緒にキエフを訪問するということは、前もってかなり準備された日程であったことは明白ですが、セキュリティー上、彼らのウクライナ訪問は伏せられ、綿密な準備が進められていました。 ウクライナ領空は閉鎖されているために飛行機という選択肢はなく、マクロン大統領は水曜日の夜にドイツ、イタリアの首相とともにウクライナ鉄道の寝台列車に乗車。国境から約100キロ離れたポーランドの都市ルツェズフを深夜に出発し、午前8時半にウクライナの首都に到着しました。   列車は夜間に走行し、橋や駅に沿って警備隊を配置して保護され、車両に危険物や盗聴器等がないかなどが厳密にチェックされていました。 列車を降りた欧州の3首脳は、イルピンに向かい、別行動をしていたルーマニアのクラウス・イオハニス大統領と合流しました。朽ち果てた建物や弾丸で破壊された車を目の当たりにして、彼らはこの戦争犯罪の「野蛮さ」を完全に把握したのです。 ショルツ首相は、「イルピンはブチャと同様、ロシア戦争の想像を絶する残酷さの象徴となった」と言い、マクロンはイルピンを「戦争犯罪の野蛮さが際立つ英雄的都市」と表現し、ドラギ首相は「すべてを再建する」と約束しました。 これらの訪問や会見の様子は、フランスやウクライナの大統領に敵対する軍事集団が、爆撃の可能性がある国家元首の位置を明確に特定することはできないようにするため、どれも生放送ではなく、数十分程度の少し遅れたバージョンで放送されていました。 マクロン大統領は、ここに立ち会った4カ国(フランス、ドイツ、イタリア、ルーマニア)はウクライナのEU加盟の「即時」公式候補資格の付与を支持すると発表しています。 これまで、ウクライナ訪問のタイミングを測っていたマクロン大統領ですが、キエフを訪問するかぎり、手ぶらというわけにはいかないのだろうと思っていましたが、フランスは、ウクライナに「シーザー」兵器システム6台を追加納入(すでに納入した12台は納入済み)すると発表しました。この自走砲は精度と機動性に優れていることで知られています。そして、この兵器供与とともに6月23〜24日に行われる欧州サミットを前に、欧州の連帯を示す強力で明確なメッセージとして、ドイツやイタリア、ルーマニアとともにキエフを訪れ、この訪問にさらなるインパクトを与えたのです。 折しも、アメリカが、ウクライナの黒海沿岸の防衛のために、榴弾砲18基とその輸送車、砲弾3万6000発、ハープーン対艦ミサイルランチャー2基など10億ドルの援助を発表したばかり、ヨーロッパの結束をアピールするためには、欧州サミットの1週間前という日程が選ばれたのです。 フランス国内では、このマクロン大統領のキエフ訪問について、訪問そのものは肯定しているものの、なぜ、このタイミングだったのか?(現在、議会選挙の最終投票を控えている)というこのタイミングを非難する声も上がっていますが、このキエフ訪問をより効果的にするためには、ドイツやイタリアの首脳とともに欧州サミットの直前に訪問することで、兵器だけでなく、別のものをウクライナに送ることができると考えたに違いありません。Братерство...