2021年8月21日土曜日

マルセイユではパン・オ・ショコラを買うようにカラシニコフを買うことができる マルセイユ14歳少年銃殺事件

    8月18日の午後10時半頃、マルセイユのサンバルテルミー地区にあるルイヴィルクローゼ大通り付近で、武装した二人の男の発砲したカラシニコフによって、14歳の少年が銃殺され、一緒にいた8歳の少年も負傷という衝撃的なニュースに、マルセイユだけでなく、フランス中が驚愕しています。 この近辺は麻薬取引ポイントの一つであり、麻薬・ドラッグの密売組織の武装化が問題となっている中で起こった悲劇的な事件でした。 さらにショッキングだったのは、マルセイユ市長が、この事件に関して発表した声明が、「マルセイユではパン・オ・ショコラを買うようにカラシニコフを買うことができる。この現実はなんとしても止...

2021年8月20日金曜日

8月30日からヘルスパスがないと働けなくなる

    フランスでは、美術館、映画館、劇場を始めとした文化施設に始まり、スポーツ施設、レジャー施設、レストラン、カフェ、ナイトクラブからコマーシャルセンターまで、ほぼ、ありとあらゆるアクセスにヘルスパス(ワクチン2回接種証明書・72時間以内のPCR検査陰性証明書・6ヶ月以内にコロナウィルスに感染した証明書)の提示が必要になり、すでに、今やヘルスパスを持たない限り、かなり行動範囲を制限される状態になっています。 とはいえ、ここまでの状態ならば、これらの施設に入場する際には、ワクチン接種を受けていなくても、PCR検査を受けさえすれば、とりあえず、これらの施設を利用するのも可能なわけで、...

2021年8月19日木曜日

パリで今、大人気のラーメン屋さん KODAWARI RAMEN TSUKIJI こだわりラーメン築地

    とにかく、今、パリで大人気で、いつ行ってもすごい行列のできている店として有名で、一度は行ってみたいな・・と思っていました。 今、多くの人がバカンスで出かけていて、飲食店の入店には、ヘルスパスが必要になったばかりの今なら、少しはマシなのかもしれない!と思い、それでも行列覚悟で行ってきたのが、「KODAWARI RAMEN TSUKIJI こだわりラーメン築地」です。 フランス人の昼食の時間のピークはだいたい13時からで、朝11時45分開店のこのお店、開店と同時にというわけにもいかず、それでも13時前までには何とかと・・着いたのが12時半頃で、すでにお店の前には行列ができていました。 このあたりは、ラーメン屋さんをはじめ、日本食のレストランの多い地域ではありますが、この店舗のある通りは、その日本食レストラン街とも言われるサンタンヌ通りからは、2本ずれている通りで、小さめのホテルや事務所、住宅の多い比較的、静かな通りにあります。 一見、目立たないこの通り沿いの店舗に絶え間ない行列ができ続けることは、なかなか珍しいことです。 私が並んだすぐ後にもすぐに延々と行列は伸びていき、途中でお店の人が出てきて、「隣のビルの入り口は避けて並んでください!警察に通報されちゃう!」と行列の交通整理をするほどで、並ぶのが嫌いなはずのフランス人が並んでまで入りたいラーメン屋さんは、その名前どおり、店内の内装からして、かなりのこだわりぶりで、ちょっとした昭和の日本の築地の空間を体験するようなテーマパークのようでもあります。 何も知らずに通りかかる人は、その行列を見て、何ごとか?とお店を二度見していきます。 私もフランス人に負けず劣らず並ぶのが嫌いな人間なのですが、さすがにここは、もう並ぶことを覚悟で来ていますから、周囲の人の様子を観察しながら、待つことおよそ30分。ラーメン屋さんだけあって、回転は悪くありません。 行列している段階で、すでにヘルスパスのチェックは済ませ、店内に入ると、どういうわけか、(ら)と(ま)にアクセントのついた元気なフランス人のおばさんの「いらっしゃいま〜せ〜!」という雄叫びが響き、まずはその店内の様子に圧倒されます。 わざと雑に積み上げられた発泡スチロールには、「北海道さんま」「丸中しれとこ食品」「鮮さんま 高級鮮魚」などと印刷されたシールが貼られていて、「築地」と書かれた大きな提灯、束になってぶら下がっている「築地場外市場 場外市場は移転しません」と書かれたレジ袋、ゴム手袋、軍手、ぶら下げ式の秤、ポリバケツ、ふぐ、鮮魚に見せかけた魚が乱雑に並んでいて、なぜか「伊藤食品」という大きなエビが描かれた看板、とんかつソースの段ボール、新巻鮭の木箱などなど、まるでパリの街とは異空間の徹底した昔の日本の築地市場の雰囲気を演出しています。 中には、解体されようとしているマグロがど〜んとテーブルに置かれていたりもします。 静かなトーンで、BGMにも築地の市場の「らっしゃい〜〜!らっしゃ〜〜い!」という日本の市場独特な喧騒がうっすらと流されたり、遠くから聞こえるようなカモメの鳴き声がそれに時々、追加されたりしている「こだわり」ぶりです。 席ごとに感染対策のためにバリアが設けられているのも日本っぽい心くばり 肝心のメニューですが、この店舗は、鯛ベースのスープのものと、イワシベースのスープのものが中心で、メニューの種類はそれほど多くはありません。日本人の私も食べたことのないような独特な濃厚なスープは、鯛やイワシの他に、昆布、椎茸、日本から輸入された3種類の大豆を使っているとかで、スープをしみじみと味わってみても、メインとなる鯛やイワシ以外は、一体、何を使っているのか、なかなか解明し難い複雑な味わいです。 しいて言えば、鯛をベースにした鍋料理のスープを凝縮したような感じでしょうか?イワシベースのスープは、さらにイワシのパンチが強烈です。  こだわりラーメン鯛 トッピングなしのシンプル チャーシューとローストされた鯛が乗ってる 麺は、アッシー・ロマンス(グラン・エスト地域圏)のKODAWARI畑の小麦からのものを使用し、24時間熟成され、手揉みした麺でまろやかで、どちらかというともっちりタイプの麺です。 また、上にのせられているチャーシューがこれまた絶品で、しっとりと味わい深く、肉自体のクォリティが高いのか?見事なチャーシューに仕上がっています。このチャーシューの肉もバスク地方の家族経営の農場からのものが使われています。 また、魚にしても、イワシはブルターニュから、鯛は地中海沿岸から届けられています。 気になるお値段ですが、シンプルなメニューならば、13.5ユーロ(約1,750円)と、他のパリのラーメン屋さんと比較しても、それほど高いわけでもありません。しかし、トッピングの味玉(2€)やチャーシュー(3€)、鯛のフィレ(3€)、イワシのフィレ(3€)などを追加していくとなかなかな値段になります。 何れのラーメンにもシェフおススメのトッピングメニュー付きのものがありますが、これだと、18.5ユーロ(約2,400円)になります。こだわりラーメン鯛(左)とイワシ シェフのおススメトッピング付き ラーメン屋さんには付き物の餃子(KODAWARI...

2021年8月18日水曜日

コマーシャルセンターでのヘルスパスのコントロール

   我が家の近所のコマーシャルセンターは、パンデミック以前から、それほど盛況でもなくなり始めていて、それがパンデミックの影響を受け、軒並み閉店・撤退してしまった店舗も多く、今では閑散としていて、何だか寂しいくらいなのですが、それでも政府が今週から定めた基準値、「10万人あたり200人の発生率を超えている地域の2万㎡以上のコマーシャルセンター」には、該当しているため、コマーシャルセンターの入り口では、ヘルスパスのコントロールが行われています。 めぼしい店舗も撤退してしまっているために、私がそのコマーシャルセンターに行くのは、スーパーマーケット(カルフール)か、薬局、たまに、DARTY(家電品...

2021年8月17日火曜日

フランスがドイツよりもワクチン接種が進んでいるのにドイツよりも感染が悪化している理由

   フランスの感染悪化は、着実に拡大しており、ついに、コロナウィルスによる入院患者数が1万人のしきい値を突破し、10,151人に達してしまいました。その数字に比例するように1日の感染者数も優に2万人を超える状態が続き、1日の死者数も100人に迫る勢いで、集中治療室の患者数も1,908人にまで上昇しています。 昨年も8月下旬から徐々に感染悪化が進んでいったものの、昨年の夏の時点でのウィルスは、気温の上昇とともに、威力を弱め、1日の感染者数は2千人台、集中治療室の患者数も380人程度で、まさに桁違いでした。 現在は、ワクチン接種もかなり進み、フランスのワクチン接種率は、69%(2回接種済は58.4%)に達しています。 国民の半数以上がワクチン接種済みの状態であるにもかかわらず、現在のこの感染悪化の事態は、非常に深刻です。 フランスはよく、アメリカやドイツ、あるいは、イギリスと比較して、自国(フランス)を盛り立てることがありますが、つい数日前にもマクロン大統領がツイッターで、フランスのワクチン接種率をアメリカとドイツと比較して、フランスが彼らよりも上回っていることをグラフで示し、「私たちは共に成し遂げることができます! なぜなら、フランスは、より強く、より団結し、より市民的で、より責任感があるからです。私たちは、フランスです!」という愛国心とフランスとしてのプライドに満ちたツイートをしています。Ensemble,...

2021年8月16日月曜日

ヘルスパス適用範囲の拡大 ギャラリーラファイエット・プランタンなどのデパートまで〜 

    8月16日から、イル・ド・フランスの9つのショッピングセンターが訪問者にヘルスパスを課すと、パリ警察本部がプレスリリースで発表しました。À compter du lundi 16 août 2021, 9 centres commerciaux disposant d'une surface commerciale de plus de 20 000m2 seront concernés par la mise en place du #PassSanitaire à #Paris ainsi que sur les emprises des 3 aéroports parisiens.Plus...

2021年8月15日日曜日

5週連続 フランスのヘルスパス反対のデモ

    マクロン大統領が7月12日にヘルスパス(ワクチン2回接種証明書、48時間(現在は72時間に変更されている)以内のPCR検査の陰性証明書、6ヶ月以内にコロナウィルスに感染した証明書)が多くの場所へのアクセスに必要になることを発表した時には、彼には、恐らく目前に控えたバカンスを利用して、ワクチン接種を国民に急がせるという目論見があったはずです。 実際に、それまで停滞気味だったワクチン接種の予約は、一時サイトがパンク思想になるほど、多くの人がワクチン接種を急ぎ始めました。 そして、もう一つの彼の予想には、バカンス期間中は、デモを起こしにくいという算段があったに違いありません。実際に、例年は、夏のバカンス期間中には、デモはあまり起こらず、9月以降のデモやストライキの日程を予告して、皆がバカンスに出てしまうのです。 しかし、今回に限っては、マクロン大統領のヘルスパス発表以来、5週連続でどんどん規模を拡大してデモが起こり続けています。 「フランスを解放しよう!」「選択の自由を認めよ!」「健康独裁反対!」「マクロンは出ていけ!」「我々は実験用のラットではない!」「私たちは、ワクチンを義務化される奴隷ではない!」「クレイジーな健康対策は止めよ!」などなど、彼らの掲げているスローガンだけでも、色々なものがあります。 もはや昨今の何のデモにもかこつけて登場する黄色いベスト運動の人々や、とにかくマクロン政権のやることなすこと気に入らない人々、また、子供へのワクチン接種への危険性を訴える女性たちが子供のため、孫のためにと参加しています。 終いには、政府がアンチヘルスパスの抗議を過小評価していることを非難している人々までいて、これでは、駄々をこねる子供を相手にせずにいる親に文句をつけているようなものです。 しかし、アンチヘルスパスは、必ずしもアンチワクチンとも違い、ワクチンは義務化ではないと言いながら、ある程度の期間はPCR検査の陰性証明書を代替品として与えながら、10月にはPCR検査を有料化し、事実上、ワクチン接種の義務化に追い込むような強引なやり方に反発しているものでもあるのです。 たしかに最初にこの発表を聞いた時は、私もかなり強引だなという印象を受けました。いつもだったら、凄いデモになるだろうけど、夏のバカンス中だからな・・くらいに思っていたのですが、やっぱり5週連続でデモは起こっています。 一部の感染症専門家や医療関係者は、いっそのこときっちりと「ワクチン接種義務化」するべきだとの声も上がっています。 しかし、ワクチン接種の義務化とすれば、それはそれで大反発は間違いなく、政府としたら、このヘルスパスは苦肉の策だったに違いありません。 5回目のデモは若干、先週の人数を下回ったものの、依然として、そのデモは全国的なもので21万人以上が参加している大掛かりなものでした。しかし、これが今ひとつ、求心的な力を持たず、政府が動じないのは、括弧とした先導者がいないからだとも言われています。 ワクチンは嫌、ヘルスパスも嫌、マスクも嫌、でもロックダウンも嫌・・では、どうしたらいいと言うのでしょうか? フランスの感染状況は、ワクチン接種率が68.35%(2回接種済は...