2023年1月24日火曜日

パリ11区で警察官発砲事件で男性1名死亡

   日曜日の夜、パリ11区レピュブリック広場近くのレピュブリック通りとトロワ・ボーン通りの角で偽物の拳銃を持って脅しをかけてきた(といわれている)男に対してパトロール中だった警察官が発砲し、銃撃を受けた男性が死亡しました。 現場に居合わせた人の証言によると、男は、最初は犬に対して拳銃を向けて脅していたといい、警察官によれば、その後、警察官が近寄ってくると、男は警察官に銃を向けてきたところで、警察官2人が4発(一人が1発、もう一人が3発)発砲したと言われています。 警察官が発砲し、男が倒れた時点で私服の男性がすぐに心臓マッサージを始めたという証言があるようですが、この心臓マッサージ...

2023年1月23日月曜日

現在の日本のコロナウィルス対応についてフランスで報道されていること

   今、ネットでコロナウィルスと検索すると中国のニュースがズラリと上がってきます。 中国疾病予防管理センタ(CDC)の発表によると、中国側は現在、1週間の病院での死亡者が13,000人としているようですが、これには、自宅等、別の場所で死亡した人の数は含まれていません。しかも、この数字は、感染対策規制が緩和されたことを受けて、かなり控え目の数字におきかえられていると他国の専門家たちは分析しています。 もともと、中国の発表する数字はどこの国でも信用していない様子で、イギリスの医療分析会社エアフィニティによると、中国では旧正月休みの間、1日のコロナウィルス感染死亡者数が約3万6千人に上...

2023年1月22日日曜日

パティスリーのワールドカップ SIRHA で日本が優勝した!

今回、優勝した日本チームの作品   リヨンで開催されたパティスリー(洋菓子)のワールドカップと言われる SIRHA(Salon International Restauration Hotellerie et de l’alimentation)で日本のチームが優勝しました。 このクープ・デュ・モンド・デュ・ラ・パティスリーは世界20か国からトップパティシエが参加しており、2日間にわたって17チーム(各国3人のメンバーで構成される)が10時間かけて、味はもちろんのこと、その技能や芸術性を競いあいます。 今年は、地球温暖化をテーマに行われ、それぞれのチームが試食用のシェアデザート、アントルメ、レストラン(皿盛りデザート)、フローズンデザートなどに加えて、ビュッフェテーブルに展示するアート(飴細工、チョコレート細工、アイスクリーム(氷)細工作品が作成されました。 日本チームは、柴田勇作さん、高橋萌さん、鈴鹿成年さんの3名で、開催国のフランスにおいても、「日本が世界のパティスリー界の頂点に立った!」と報道されています。 昨年は惜しくも日本は2位にとどまってしまったようでしたが、今年はイタリア、フランスを抑えての堂々の優勝でした。今回、優勝した日本チームの作品 この大会の会長ピエール・エルメ氏は「非常に僅差の結果からもわかるように、大会ごとにレベルが上がっている。16年ぶりに再び表彰台の頂点に立った、表彰台慣れしている日本が、この第1位を授与することに、大きな感慨を覚えます」とコメントしています。 このピエール・エルメ氏のコメントからもわかるように、日本はこの大会のトップの常連で、本家本元の洋菓子の国々を抑えて日本が優勝することは、スゴいことだな・・と思います。 なにより、このような洋菓子をはじめとして、料理などでも日本人の活躍は目覚ましいものがあり、これは、日本人が器用であり、また職人技を追及する姿勢や辛抱強さや丁寧な仕事、また日本の食文化そのもののレベルの高さがベースにあるように思いますが、日本人が輝ける場面として、洋菓子だけでなく、職人技の仕事という国の宝が他にもたくさんあるような気がします。 多少、うがった見方をするならば、このワールドカップの会長がピエール・エルメ氏ということで、日本でビッグビジネスを展開している彼が日本贔屓なところがあるかもしれないとチラッと頭をかすめたりもするのですが、それは、出場者に対して失礼なことです。 私は日本人でありながら、あまり器用な方ではありませんが、しかし、一般的にフランス人が例えば、なにかプレゼントのパッケージをしたりしているのを見ていると、「もうちょっと、なんとかならないのかな?」と思うことも少なくないので、全般的に日本人というのは器用な方なのかな?と思うこともあります。 いずれにせよ、なんだか衰退していく感が否めない日本の中で、なにか日本人が輝ける場所はないものか?などと思うことがあるのですが、このような職人技があったではないか!・・と思えた明るいニュースでした。クープ・デュ・モンド・デュ・ラ・パティスリー 日本優勝<関連記事>「フランス人は、不器用なのか?」「フランスで日本の餃子(GYOZA)が浸透し始めた!」「パリで最も古いパティスリー 「ストレー」Stohrer...

2023年1月21日土曜日

日本のニューワードに疎くなる 「片親パン」の巻

   メトロの中で日本のネット記事を見ていたら、「片親パン」という言葉がでてきて、???となりました。 今や海外に住んでいても、いつでも日本の記事も読めるし(yahooニュースはVPNを使わないと見れなくなってしまったけど・・)、日本人のYouTubeを見たりするので、そんなに日本語に疎くなる感じもありませんが、それでも、たまに新しい言葉だったり、表現だったりを知らなくて、長くフランスにいるからといって、ネイティブのようにフランス語を操れるわけでもなく、え~?日本語にもついていけなくなっちゃったかも??と焦るような気持ちになることがたまにあります。 前回は、仕事で日本の雑誌への広告...

2023年1月20日金曜日

フランス全土で112万人動員!想像以上に長引きそうな年金改革のデモとストライキ

  今回の年金改革反対の動きは、12年ぶりの労働組合統一の大規模なデモだと言われていましたが、その動員数は、パリだけでも40万人、フランス全土で112万人を動員したと発表されています。 これは、この動員を呼び掛けていた労働組合にとっも想像以上のものに盛り上がったようで、まだ、その1日が終わらないうちから、次回の動員は1月31日だと発表され、早くも長期戦の兆しを呈しています。 とはいえ、これに伴うストライキについては、以前の2019年12月の大規模なストライキの時のような大混乱とはならずに、渋滞もさして深刻にはならず、駅も場所によっては、いつもより人が少ない場所もあったようです。 これは、パンデミックのロックダウンなどの経験により、リモートワークが広がったことや自転車を交通手段として使う人の割合が増えたことにより、いつのまにか公共交通機関のストライキに対する耐性を身に着けていたことも大きいのかもしれません。 とはいえ、誰もがリモートワークが可能なわけでもなく、また、誰もが自転車通勤が可能なわけでもなく、これが長く続けば、疲弊していくことに変わりはありません。 私自身、以前、パリ近郊に住んでいた頃に1カ月近く、ストライキのための間引き運転が続いて、心身ともに疲れ果てたこともあり、その月のNavigo(定期券のようなもの)が払い戻しのような対応になったものの、その直後に電車内にキセルのコントロールに回ってきたRATP(パリ交通公団)の職員が「こんなに長いことストライキをやっていたくせに、コントロールとは何事だ!」と周囲の乗客に袋叩きに遭っているのを見かけたこともありました。 また、学校のストライキが1カ月近く続いたときにも困り果てて、学校がストライキだからと私まで休むわけにもいかずに、勉強も見てくれる娘のベビーシッターを急遽探して頼んだら、私の安い給料などは、ほとんどベビーシッターのためにすっ飛んで、一体、何のために働いているのかわからないと思ったり、何より、明日は学校やっているのか?と不安な状態が続くことに、つくづくウンザリしたこともありました。 その結果、「なにがなんでも娘はストライキをやらない私立の学校へ入れる!」という決意を固くし、後になってみれば、それが娘にとっては、幸いしたのです。 今回の年金改革には、国民の80%が反対していると言われており、今回の動員数を見ても、そう易々と解決するとは思えません。 今後、このデモがどのように発展していくはわかりませんが、デモが単に大勢の人が集まってモノ申すだけにとどまらず、乱暴者が介入し、破壊や放火などにつながる危険がついてまわるため、その日はまともな生活が送れなくなります。 時間の経過とともに、勢いを失っていくデモもありますが、今回のデモはどうにも今のところ、沈静化していく兆しはないので、余計に盛り上がっていく可能性が高い気がしています。 定年の年齢が62歳から64歳になったことで、「死ぬまで働かせるつもりか!」と怒っているのですが、特に若い世代にとっては、これがそのうち64歳どころでは済まなくなる・・ということで、職種にかかわらず、男女にかかわらず、年齢にもかかわらず、ほぼすべての人に該当することで、すでに定年を迎えている人でさえ、自分の子供、孫のためにと立ち上がっているのですから、動員数が膨れ上がるのも致し方ないところです。 長く働くことで、それなりに受給する年金額は増額されることになるのですが、このインフレの折り、その増額はインフレにおいついていないというのも反発を買っている一つでもあります。 とはいえ、政府に対して声を上げるデモの権利というものは、当然、正当な権利であり、それ自体はこの抗議を受ける側である政府も認めるところではありますが、いずれにしても長期化しても国全体にとってもよいはずはないため、今後、この国民の声に政府がどう対応していくのかは目が離せないところです。 このようなデモによって、これからの政策がさらに練られていくことは、必要なことで、自分の意見をはっきり主張することを良しとする教育を受けて育っているフランス人にとっては、ごくあたりまえのことなのだろうと思います。 フランスのこんな様子を見ていると、少しは日本人も政府に対してモノ申せばいいものをと思っても、おとなしく従うことを良しとする教育を受けてきた日本人には、なかなか難しいことで、教育からして、政府の都合のいいようにできているのだな・・と果てしない問題を抱えているようにも思います。 フランス年金改革デモ112万人動員<関連記事>「娘の人生を変えたストライキ」「12年ぶりの労働組合統一戦線...

2023年1月19日木曜日

LVMH モエ・ヘネシー・ルイヴィトングループ 時価総額4,000億ユーロ超の絶好調

   2年前の冬、まだまだパンデミックにもっと緊迫感があったころ、それでもクリスマスのイルミネーションは綺麗だろうとパリの街中に出かけて行ったとき、クリスマス前だというのに、人もまばらで、ようやく飲食店以外の店舗の営業ができるようになったものの、シャンゼリゼはもちろんのこと、高級品店が並ぶヴァンドーム広場などは、お店が開いているというのに、お客さんが全然いなくて、暇そうに店員がお店の中でつったている様子を見て、いつもは、忙しそうにしているこれらのお店のお客さんは、ほとんどが観光客だったんだと思わされて、クリスマスのデコレーションでいつも以上に煌びやかにお店が飾られている分、余計に物悲しい感じがしました。 考えてみれば、ヴァンドーム広場やコンコルド広場などに出るまでの比較的細い道は、いつもは、クリスマスとは関係なくとも、けっこうな人がいて、スムーズには歩きづらいほどなのですが、そういえば、今日はスイスイ歩いてきたな・・などと、ガラガラのお店をみて思ったものでした。 しかし、こんな状態が続いたら、これらのお店も大打撃だろうな・・と思ったのを覚えています。 あれから、徐々に観光客も戻り、現在は、ほぼ通常モードに戻っているパリは、ルイヴィトンを筆頭に高級品店は長蛇の列がもとどおりになりました。もとどおりどころか、最近は、その派手なデコレーションやアピールぶりで、さらに否応なしに存在感を増している感じです。 つい先日、LVMH(モエ・ヘネシー・ルイヴィトン)の時価総額が4,000ユーロを突破し、これは欧州企業では初めてのことだと沸いています。これは株価の上昇によるものなのですが、企業自体が好調であることは言うまでもありません。 このインフレでガソリンの値段が、バゲットの値段が・・などと騒いでいる時に、ルイヴィトングループなどの高級品店は、インフレの影響をまるで感じさせず、ごくごく日常のものについては買い渋りなどの現象が見られるのに、けた違いの値段の商品が行列を作って人が買っていくのですから、まるで別世界のようです。 別世界といえば、このグループ、最近はルイヴィトンにしてもディオールにしてもギャラリーや美術館まで拡大しているのがこれまでと違うところで、私などは、お店を覗くだけでも、美術館みたいだ・・と思うのですが、その美術館みたいだ・・と思って、なにも買わずに出てくる私のような人間に、本物の美術館を作って買わない人からも入場料を徴収するというのが凄いところ・・。 また、このギャラリーなどが、大金を使っているだけあって、なかなか見応えがあり、予約しても行列ができるという大盛況ぶりです。 そもそもこのグループの一つ一つのブランドは一つずつでも最強なブランドばかりが束になっているのですから、強者がさらに虎の威を借りてさらに強くなっていく相乗作用で、ルイヴィトンをはじめとして、そんなにブランドに詳しくもない私も知っているディオールやをセリーヌ、フェンディ、ティファニー、ショーメ、ブルガリ、ウブロ、ゲラン、ロエベなどなど・・名前を上げれば上げるほど、そりゃそうだよね・・という感じです。 LVMH...

2023年1月18日水曜日

日本の空き家問題をフランスのニュースで知る 空き家の相続問題

 日本では850万戸の空き家があり、政府は相続人に対する規制を強化することを検討している・・とフランスのニュースで取り上げられているのを見て、「えっ?そうなの?」「空き家が多くなっていることは知ってたけど、それに対する規制を強化・・という話は知らなかった・・」とちょっと斜め読みしていたところ、じっくり読むことにしました。 「高齢化社会を迎え、団塊の世代が80歳を迎える10年後には、日本の住宅の3軒に1軒は空き家になるという試算もある」 「多くの国々と同様、日本も深刻な住宅問題に直面しています。毎年人口が減少しているとはいえ、ある程度の広さが必要な家族にとっては住宅価格は高い。特に住宅市場は、...