2023年3月12日日曜日

年金改革問題 ストライキ続行で街中にゴミが溢れるパリ

  


 先週、2日続けて別の場所に出かける際に2日連続でストライキに見舞われて、メトロに乗れなかったり、バスに乗れなかったりして、えらい目に遭って、その翌日には、どうにかバスもメトロもトラムもほぼ通常運転になっていて、ちょっとホッとしているところでした。

 しかし、これさえも、いつまたストライキが復活するやもしれないような危うい気配もあり、ホッとしきれない感じではあります。

 そうこうしているうちに、今度は、ゴミ収集業者のストライキが先週の火曜日からずっと続いているらしく、ストライキのために溜まりに溜まったパリ市内の路上のゴミは4500トンにも及んでいるようで、今度は衛生問題に発展しかねない事態に陥っています。

 そもそも、あまり衛生的に管理されているともいえないパリのゴミは、常にネズミとセットで、昔、会社で大きなゴミ箱の近くをネズミが走り去ったのを見て、悲鳴をあげた私に、ゴミ収集業者のおじさんに「君、どこにいると思っているの?ここはパリなんだよ!」と笑われたことが忘れられません。

 これは、通常の状態でのゴミ出しの時の話なので、今回のように大量のゴミが街にあふれている状態ならば、ネズミも住処が拡大されて、さぞかしネズミたちは忙しく活躍しているのかと思うといつ街中でネズミに遭遇するかと思うと恐ろしいばかりです。

 だいたい、生ごみも含む一般のゴミは、数日外に放置されていれば、腐敗もし、臭いを放ち始め、特に生鮮食料品を扱うお店(魚屋、肉屋、八百屋、レストランなど)は、近隣住民からの苦情を受けて困っているようですが、これらのお店もゴミを収納する冷蔵庫の余裕はなく、対処のしようのない大問題です。

 ようやくコロナウィルスが下火になってきたと思ったのに、この山積みのゴミで妙な病気でも蔓延しようもんなら、たまったものではありません。

 しかし、この山積みのゴミ、どうやら、同じパリ市内でも地域差があるようで、ストライキなしに通常運転が続いている場所もあるそうで、ゴミ収集が行われているのは、パリ2,5,6,8,9,12,14,16,17,20区で、それ以外の区ではゴミ収集は通常運転とのこと。

 なぜ、このような不均衡がおこるのかといえば、それは、それぞれの区の自治体(市役所職員)がゴミ収集を行っている区と民間企業に委託している区の違いなのだそうです。つまり、民間企業のゴミ収集業社はストライキをしていないということです。

 民間企業だからといって、ストライキを絶対しないというわけではないのでしょうが、よりシビアなのでしょう・・というより、パリ市職員ということは公務員、ストライキの公務員率はやはり高いのだと思われます。

 こんなことなら、どこの区も民間に委託してくれればいいのに・・と思ってしまいます。

 パリを訪れている観光客も「パリはたしかに美しい・・けど、このゴミの山には、とってもガッカリした・・しかも、臭い・・」などと、嘆いていますし、場所によっては、ゴミ箱が連なる通りのカフェなどは、そのゴミの山と臭いのためにあんなにテラス席好きのフランス人もさすがにテラスを避けて、人が埋まらなかったりと、大変な営業妨害にもなっています。

 また、今回のパリのゴミ問題、どうやらゴミ収集業者だけではなく、ゴミ焼却炉もブロックしているらしく、収集業者が来ている区のゴミの行き先も他に変更したりしている模様です。

 パリ市は、ストライキを止められない現状においては、限られたゴミ収集業者を食品市場などを優先しているため、一般のゴミは今後もさらに山積み状態が継続するリスクを抱えています。

 こうして、ストライキで、いつもはあたりまえの社会の機能が停止することで、逆にいつもの日常が維持されていくことは大変なことなのだと思ったりもします。

 しかし、今回は、あとどんなストライキが起こるのかは未知ですが、全ての国民に共通する年金改革問題だけに、どんなところにおいてもストライキがおこる可能性があり、また、いつまで続くのかもわかりません。

 今回のゴミ収集のストライキに関しては、「健康上のリスク」にも及びかねないため、多方面から非難の声があがっているものの、「合法的で正当なストライキの権利」を侵害することはできない・・というのが、フランスの大原則なのです。


ゴミ収集業者ストライキ 



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2023年3月11日土曜日

フランス人とフライドチキンとプーレ・ロティ

 


 昨晩、ユーチューブの動画を見ていて、いわゆる「飯テロ」に遭ってしまいました。旅行系の動画だったのですが、アメリカを旅行中に美味しいフライドチキンに出会った!という動画で、久しくフライドチキンというものを食べていなかった私は、夜中に「フライドチキン食べたい!どうしても食べたい!」と、もう私の頭の中はフライドチキンでいっぱいになってしまったのです。

 フランスにもKFC(ケンタッキーフライドチキン)はありますが、フランスのケンタッキーは、いつの頃からか、なぜだか、いわゆる日本のケンタッキーにある独特なフレーバーをまとった骨付きのフライドチキンというものが姿を消して、なぜだか、衣ばかりが多い、テンダーという骨なしチキンかウィングとよばれる手羽先部分だけになり、メインはバーガーになってしまいました。

 返す返すも本当に残念なことです。

 日本には、から揚げや焼き鳥など、比較的、ポピュラーに出回っている鶏肉料理がありますが、フライドチキンはから揚げとはまた別枠なのでしょうか? コンビニなどにホットスナックとして売っている「ななチキ」とか、「ファミチキ」などは、フライドチキン枠に入るのでしょうか? 

 わかりませんが、いずれにしても、どう考えても日本はバラエティに富んだ食生活が送れて、いいな・・と外から見ると思います。

 フランスでは、鶏肉料理の王道を行くものは、多分、「プーレ・ロティ」と呼ばれるローストチキンで、おそらく最もフランス人の食卓にあがる鶏肉料理だと思われます。

 いわゆる鶏の丸焼きなのですが、これは、どこのスーパーマーケットにでも売っているし、お肉屋さんには、たいていいくつもの丸鶏が串刺しになってグルグル回っているのを見かけるほど、やっぱりポピュラーなものです。

 家庭でも、簡単に塩コショウして、ハーブやオイルなどでマリネしてオーブンに入れておけばよいこの料理は、かなりポピュラーなお料理だと思います。

 以前、娘があるスタージュで一緒だった男の子が、けっこう育ちがよく、お金持ちをひけらかすいけ好かない奴がいて、その子がお母さんは料理が得意でママのプーレ・ロティが絶品だと自慢していたと呆れていたことがあって、(「そんなこと自慢すること?そんなもん、料理のうちに入るかよ・・」と娘なりの見解でした・・)なるほど、プーレ・ロティはフランス人のソウルフードのようなものでもあるんだな・・と思った覚えがあります。

 フランスにもフライドチキンもないわけではありませんが、圧倒的に存在感は薄く、せいぜいファストフードなどにあるチキンナゲットが冷凍食品などにも進出してきて、学校のキャンティーンなどには登場するようになったくらいです。それとて、ナゲットはナゲット・・フライドチキンではありません。

 揚げ物でないだけ、鶏の丸焼きの方が健康的ではありますが、フライドチキンがなぜ、フランスにあんまり浸透しないかは不思議でもあります。しかし、私が思うにこのプーレ・ロティのおかげで、フランスには今一つ、フライドチキンが浸透しないような気もしています。

 たとえ、フライドチキンが外国から入ってきたものであっても、同じように外国から入ってきた日本の「SUSHI」は、今やどこのスーパーマーケットにもSUSHIコーナーがあるほど浸透したのに、フライドチキンは、あまり目にすることはありません。

 話は逸れましたが、これは、どうにかしてフライドチキンを食べたい!と居てもたってもいられなくなり、ネットで探して、KFCではないフライドチキンのお店を見つけて、あんまり期待はせずにフライドチキンを買いにでかけました。

 これが結構、たっぷりしていて、外はサクサク、中はしっとりの大ぶりのフライドチキンで、「探せばあるじゃん!」と大変、満足した次第です。

 機会があれば、しばらくしたら、また、美味しいフライドチキンのお店を探してみたいなぁ・・と新しい課題を見つけた気がしています。

 とりあえず、今回、発見したフライドチキンのお店、「へっ??」と思うような小さなお店でしたが、結構、美味しかったので、興味のある方はお試しください。


☆Golden Fried Chiken  

   2 Rue de Patay 75013 Paris 


パリ フライドチキン

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2023年3月10日金曜日

フォーシーズンズホテルが始めた顧客向け高級ブランド品レンタルサービス

  フフォーシーズンズホテルが始めた顧客向け高級ブランド品レンタルサービス


 フォーシーズンズグループといえば、約36ヵ国に86以上のホテルを持つ高級ホテル業界の堂々たる一員ですが、独自の顧客獲得サービスの一環として、Vivrelle(高級ブランド品レンタルの会員制サービス)と提携して、プライベート レジデンスの顧客に対して、滞在中に高級ブランドのバッグ、アクセサリー、洋服などを共有ワードローブから無料でレンタルできるサービスを導入しています。

 フォーシーズンズホテルは、この新しいサービスについて、「ビジネスミーティング、ロマンチックなディナーなどの場に新しい表現のモデルの一部を提供するとし、あなたを輝かせるために必要なものを揃えてお待ちしております」とうたっています。

 ここで借りることができるのは、プラダ、エルメス、シャネル、ディオールのいずれかから、お客様は滞在中に着用したいハンドバックやジュエリーのモデルを共有ワードローブから無料で選択できるようです。

 プラダを除いて、すべて、フランスのブランドが勢ぞろいなところが、また・・と少々、閉口する感じでもありますが、ランダムに選ばれたブランドというわけでもないであろうし、いわゆる一般的に求められている高級ブランドがこれらのブランドだということなのでしょう。

 考えようによれば、旅先に自分の荷物をそんなに持っていく必要もないだけでなく、自分の持っていない豪華なアイテムを試したり、楽しんだりすることができる機会でもあり、このホテルに泊まれば、色々なファッションを楽しむオプション的な楽しみがついてくるのですから、最新のファッションを楽しみたい人には、なかなか魅力的な試みかもしれません。

 現在のところは、このサービスを行っているのは、ロサンジェルス(ビバリーヒルズ)とヒューストンの2ヶ所だけだそうですが、今後、このようなサービスが今後、他にも広がって行くかもしれません。


 また、今回、フォーシーズンズホテルと提携しているVivrelleは、2018年に設立された、月額料金で高級ブランド デザイナー ハンドバッグとジュエリーの共有クローゼットへのアクセスを提供するユニークなメンバーシップ クラブです。この高級ブランド品レンタルプログラムでは、アイテムとその価値に応じて 4 つの価格設定があり、プログラムによっては、返却期限なしの貸出も可能です。

 メンバーは割引アイテム (メンバー向けに特別に用意されたもの) を購入することもできます。

 そもそもフォーシーズンズホテルの顧客なら、レンタルせずとも高級ブランド品でもなんでも買ってしまいそうな気もしないではありませんが、旅先のフィッティングルームのような楽しみ方もあるのかもしれません。

 今のところ、パリのフォーシーズンズホテルでは、このサービスを行っていませんが、そんな煌びやかに着飾って出かけられるほど、パリは安全な場所でもありません。

 しかし、ホテルがレンタルサービスを提供するという新しいビジネスモデルとしては、全く同じものが対象でなくてもいいわけで、色々とヒントになることがあるかもしれません。

 

フォーシーズンズホテル 高級ブランド品無料レンタルサービス


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2023年3月9日木曜日

年金改革問題デモはルーブル美術館の中までも・・

 


 フランス人が年金問題に関して過敏に反応することはわかっていましたが、今回の年金改革反対の動きは、生半可なものではすまない感じになっていることをヒシヒシと感じています。

 思えば、今回のデモやストライキは、開始当初から、かなり腰を落ち着けて構えている感じがあり、最初のデモ・ストライキから次のデモ・ストライキまでは、10日間、あるいは1週間と多少の時間をあけて、続けられてきました。

 デモに対する政府側の警戒態勢もあるのでしょうが、かなりの人数が動員されているものの、そこまで破壊的な行動はおこらずに(そこそこの破壊行動は起こっている・・しかも、普通の感覚からしたら、そこそこどころではないかもしれない・・)、もう数ヶ月が経過しています。

 かねてから、3月7日のデモ・ストライキは国の機能をストップすると息巻いていましたが、具体的にどのような事態に陥るのかは想像がつきませんでした。デモはもとより、一般市民が全般的に実際に迷惑を被るのはストライキの方ですが、前日に引き続き、私は間引き運転されているバスを待つも、来るバス来るバス満員で乗れずにバスを2台見送り、3台目にようやくぎゅうぎゅう詰めのバスに乗るという事態に遭遇しました。

 フランス人は乗り物に上手に?詰めて乗るということができず、もう少し詰めて乗ってくれればと思いつつ、バスを2台見送るハメになりました。

 バスに乗れずにバス停に残されている人々からは、「次のバスに乗れって!私は10時間も待てない!(なぜ10時間というのかはわからないけど・・)」などという怒りの声も上がりだして、カオス状態に・・。

 公共交通機関以外にも、ゴミ収集車が来なくて、街にはゴミが山積みになっていたり、荷物を輸送するトラックが行き来するような道路がブロックされたり、製油所の出口がブロックされたり、週末にかけての空の便も20~30%キャンセルになるそうです。

 今回の年金改革反対の抗議運動は、表面的には過激すぎない分だけ、地の底からふつふつと湧き上がってくるような不気味な感じがあります。


 これまでは、ルーブル美術館などは、このような全国的なストライキなどの場合は比較的安易に閉鎖してしまうイメージがありましたが、今回は閉館はせずに美術館内でモナリザやサモトラケのニケなどの前に横断幕をかかげた職員150人ほどが立ちはだかり、いくつかの部屋をブロックするという、これまであまり例を見ない事態が起こっています。

 入場料をとっておいて、中に入れば、展示品が満足に見られないということは、ますますたちの悪いことです。

 国中を混乱に陥れているこの年金改革問題について、国会では審議が続いていますが、右派と中道派の間で議会の議事進行をめぐる争いが起こり、議論は膠着状態で、反対派によってしかけられた妨害戦略のために条文の検討になかなか至らないようです。

 この反対派の組合は、マクロン大統領との直接対決を希望しているそうですが、あまりの社会的抗議の強さのために、現在のところは、ボルヌ首相をはじめとした内閣陣営が盾になっている感じでもあります。

 しかし、ここまでくると、これだけ反抗しているフランス国民がこのまま黙って従うということも考え難く、「年金改革か破綻だ!」とまで言い放っていた政府は一体、どこに落としどころを見つけるのか?、解決方法は想像もつかず、お手並み拝見と少し楽しみな気もしているのです。


年金改革反対デモ ストライキ ルーブル美術館


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2023年3月8日水曜日

ストライキの被害を被りぐったりした1日

  

無残にも閉められていたメトロの駅の入口


 今回のストライキは大規模になると事前に予告されていました。にもかかわらず、そんな日にRDV(アポイント)が入ってしまって、もうなんで?この日??とウンザリしていましたが、当日にならなければ、どの程度、交通機関が止まるのかもわからず、わからないのに、わざわざ予定をずらしてもらうのも、予定をどんどん後送りにしていくのも嫌で、まぁ、少々大変かもしれないけど、行けないこともないだろうと、予定はそのままにしていました。

 前日にRATP(パリ交通公団)のサイトを見ると、私の利用する予定のメトロは、大変混乱する見込み・・とあり、まぁそれでも、なんとか辿りつけないことではないだろうとタカをくくっていました。

 当日になって、いくつかのルートをチェックして、メトロに乗れない場合はバスを乗り継いでいくつもりで、かなり早めに家を出ました。

 たいていは、間引き運転で、えらく待たされるうえに間引きされているのですから、その分の人がたまって大混雑という地獄絵図で、それでも最近は早々にテレワークに切り替えている人も多いので、それほどの混乱でもないというような話も聞いていました。

 しかし、駅に行くと、混乱どころか、駅がクローズ、私が乗るはずだったメトロは全く運行していませんでした。

 仕方なく、バスを2本乗り継いで、通常なら30分で着く道のりを1時間半かかって、ようやく到着。しかし、予定が入っていた場所が公的機関だったため、まさか、約束している人がストライキで来ていないこともあり得るかも??と、怒り心頭になる前に、そんなこともあり得ると心づもりをしていきました。

 フランスに来て以来、とりあえず、最悪の事態をとりあえず予想はしておくことで、まさかの事態に、「やっぱり・・」とか、「あ・・大丈夫だった・・」と思えるようなセイフティーネットを自分で張るようになりました。

 かなり時間に余裕を見て出かけたつもりが、途中、まさかの遅刻?(私は遅刻が大嫌い)と焦りつつ、どうにか時間ギリギリに約束の時間に到着しました。

 彼女に会う早々、「もう、ほんと、来るの大変だった~~でも、あなたがストライキしてなくて、ほんとによかった~~」と言ったら、「ストライキするんだったら、さすがに私は連絡入れるわよ・・歩いてきたの?」と言われて、ホッとするやら、疲れがどっと出るやら・・。

 この日のデモは内務省の発表によると、フランス全土で128万人、CGT(労働組合)の発表によると350万人を動員したとされていて、いつもこの両者の発表する数字は大きく異なるのですが、デモはどうぞ、ご勝手にと言う感じでも、こうして実害を被るストライキは勘弁してもらいたいと思うのです。

 私は、現在は、めったにこのような目に遭うこともないのですが、それにしても、こうした実害に遭うのは、リモートワークもできない弱い立場の人ばかり。学校なども閉鎖になって、小さい子供を抱える人々も大変な思いをしていると思います。

 現在のところ、どちらもあとに引く気配が全くなく、一体、これがいつまで続くのか? 実害に遭ったとたんに「この生産性のない抗議、もういい加減にしたら?」と思うのでした。

 しかし、とりあえずは、今回のストライキは3日間連続とかで、国を行き詰らせることが目的なのだそうで、どういう理屈なのか少々理解に苦しむ気もしますが、今回ばかりは全国民に共通する「年金改革問題」です。

 これにどうやっておさまりをつけるのか? 日本ならば、無理やり政府が押し通しそうなところ、フランスでは、そうはいかないのです。


ストライキ 年金改革


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2023年3月7日火曜日

フランスの大人気ユーチューバー Mcfly et Carlito(マクフライとカーリト)燃え尽き症候群 休業宣言

 


 720万人の登録者を持つフランスの大人気ユーチューバー(デュオグループ) Mcfly et Carlito(マクフライとカーリト)は、加熱し、エスカレートしすぎていたユーチューブの活動に燃え尽き、疲れ、ユーチューブの動画制作をしばらく休業することを発表しています。

 彼らがユーチューブの動画投稿を始めてから、10年が経過し、彼らは単なるユーチューバーではなくなり、忙しい家庭生活を送りながら、本を書き、映画に出演し、アルバムをリリースし、ツアーに出かける生活を送っていました。

 ユーチューブの動画自体も10 年前、自分の部屋で携帯電話を使い、チームも機材もなく、最も基本的な編集で自分自身を撮影していたシンプルな喜びや楽しみが消え去り、 今日は、制作チームが組まれ、スポンサーがつき、ゲストは、次から次へと名声を上げており、彼らの動画で一堂に会するダイナミックなものになりました。

 パンデミックの際には、マクロン大統領に依頼されて、ソーシャルディスタンスを呼び掛ける動画を作成したり、その後には、マクロン大統領とエリゼ宮で「逸話大会」を行ったり、トム ホランドとボード ゲームをしたり、地中海をボートでコルシカ島まで横断したりしました。

 次から次へと彼らのユーチューブはダイナミックになっていき、それがどんどんエスカレートしていき、また、エスカレートすることがあたりまえのようになってしまったとき、彼らは疲れてしまったのです。

 エリゼ宮で大統領と動画を回したり、パリ祭の軍事パレードの飛行機に乗ったり、大スターと共演してアドべんチャラスな挑戦をしたりと、それはもう、ちょっとしたテレビ局以上の規模の企画です。

 マクフライは休業を発表したメッセージの中で、「一歩下がって自分自身を見つめなおし、友人間でより簡単にコンテンツを作成する純粋な喜びを再発見したい!」と述べており、「私たちデュオにはすでにいくつかのアイデアがあります」と記しています。

 彼らは自分たちの家庭、子供の教育もとても大切にしており、2 人は、新しい世代の父親の一員であることに誇りを持っており、子供たちの教育により多く貢献もしてきました。

 今回の休業宣言は、カーリトに3人目の子供が生まれたことを機に、決定したものでもあると言われています。

 ユーチューブは楽しいコンテンツではありますが、作成する側としたら、動画を撮影して、編集して投稿する・・この一見、単調な作業も長く続けていくのは、大変な努力が必要です。

 彼らほどの規模ではなくとも、ユーチューバーが動画内でネタ探しに苦しんでいるというようなことを告白している人も少なくありません。

 彼らのように成功すればするほど、それを取り巻く世界は大きなものになり、ネタ自体も生半可なものではない規模になっていき、エンドレスにエスカレートしていきます。

 彼らは今、過度に作りこまれた動画、ゲスト、コンセプトの競争があたりまえになってしまっていることを非難しています。 

 それだけの収入や知名度がついてくるとはいえ、この先、ただただ消耗していくことを選ばずに、一旦、活動を休止するという決断というものも、できそうでいて、そんなに簡単ではなかったはずです。

 しかし、私は逆に、そんな風に、完全に消耗しきってしまうまえに、休業宣言した彼らは、すごいな・・と思うのです。

 もうおそらく、十分に稼いだと思われても、もっと、もっと・・となるのが人間です。

 そこを一時休業して、登録者数を失うことがあっても、自分たちを見つめなおす機会を持つということは、とても賢明なことなのではないかと思うのです。

 そして、それはユーチューバーだけではなく、私たち一般人にとっても、一度、立ち止まって、自分自身を見つめなおすことが大切な時もあるのだということを教えてくれているような気もするのです。


Mcfly et Carlito(マクフライとカーリト)休業宣言


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2023年3月6日月曜日

大手スーパーマーケットチェーン「カーフール」が提案する「アンチインフレバスケット」

  


 止まらないインフレに、「赤い3月」などと、さらなる価格の上昇が見込まれている中、大手小売業者は、消費者に対して、購買力をサポートするための措置を講じる準備をしています。

 大手スーパーマーケットチェーン「カーフール」は、3 月 15 日から6月15日まで、フランス国内の5,945店舗において、選ばれた200の商品価格をブロックし、固定価格として、値上げしないまま販売することを発表しています。

 2ユーロ未満で販売されるカーフールが選んだ200 の商品は、100の食料品と100の日用品の大きく2つのカテゴリーに分けられています。

 ヨーグルト、卵、新鮮な野菜、缶詰または冷凍野菜、パン、シリアル、牛乳など、リストは長く、このリストには、栄養スコア A または B、バランスの保証がついている製品であることという共通点を持っています。

 あらゆるものの価格が上昇する中、今までよりも食料品のランクを落として買い物をする傾向にある、国民が摂取する食料の質の低下が問題視されている中、これを十分に考慮に入れた選択がなされています。いわゆる「安かろう悪かろう」というわけではない、安いものを安くしているのではないという設定です。

 日用品については、赤ちゃんのおむつなどの衛生用品、スプレッド、小麦粉、さらにはクッキーなどを挙げています。

 具体的にその商品を見ていないので、あまりピンとこないところもありますが、とりあえずは、最低限必要なものが選ばれているとは思うので、ありがたいと言えば、ありがたい措置であるとは、思います。

 しかし、これを素直に受け取って安心しているわけにはいきません。

 このような200の商品の値上げしない宣言をする理由は、顧客を繋ぎとめておこうとする彼らの戦略にほかなりません。実際にカーフールなどの大手のスーパーマーケットが1店舗で扱う商品はおよそ、5万点と言われ、たとえ、200の商品が値上げしないとしても、残りの49,800の商品はこの200の商品の値上げをしない宣言を隠れ蓑にして、着々と値上げしていくのです。

 消費者は、その値上げしない200の商品のうちの何かを買いに行くと同時にしっかり値上げしている商品にも手をのばすことに繋がるのです。

 私などは、だいたい何か必要なものを買い物に行っても、結局は買い物の8割がたは当初予定していなかったものを結局、買ってきてしまうのであって、それを無駄にするわけではなくとも、差し迫って必要でもないものを買ってくるということをするのが常です。

 ということは、節約をするためには、少しでも買い物に行く回数を減らすことが一番よいのではないか?と最近では思うのです。

 いずれにしても、セイフティラインと言われるものの価格上昇を止めてくれるのはありがたいながら、それ以外は、確実に値上げするという宣言でもあるのです。

 残念ながら、現在のところ、価格が下がる要素は何もないのです。


カーフール アンチインフレバスケット 2ユーロ未満 200品目


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