2022年11月4日金曜日

未成年者へのアルコール販売に対しての訴訟 Lidl(リドル)5,000ユーロ罰金

  昨年5月、スーパーマーケットチェーンLidl(リドル)で購入したアルコールを摂取し、その後、交通事故で死亡した16歳の少年の母親が「未成年者にアルコールを販売した」として、このスーマーマーケットに対して訴訟を起こし、5,000ユーロの罰金を求める裁判に発展しています。 フランスでは18歳以下の未成年者にアルコールを販売することは、法律で禁止されていますが、現実にそれがどの程度、遵守されているかは、不透明というか、曖昧にされている印象があります。 スーパーマーケットに行けば、どこでも普通にアルコールは販売されていますが、このような年齢チェックが行われているところを私は目にしたこと...

2022年11月3日木曜日

2023年に提案される移民法の改正案の概要 積極的な受け入れと追い出しの両刀使い

   11月に入り、内務大臣と労働大臣は、2023年の初めに検討される「移民法の改正案」の一部に関してを公表しました。移民法といえば、外国人としてフランスに滞在している私にも関係ない話ではないわけで、見過ごせない内容でもあります。 まあ、ビザもちゃんとあるし、違法滞在をしているわけではないので、問題はないのですが、つい最近、パリで起こった12歳の少女の殺人事件の容疑者が滞在許可証の期限切れのために退去命令が出ていた外国人だったために、一部の政党をはじめとして、移民に対してのプレッシャーが高まっていることも、この移民法改正案の背景にあります。 しかし、この法案は移民をひたすら追い出すというわけではなく、人出不足に喘ぐ業界を救うために、外国人労働者の採用を促進し、同時に滞在許可証を積極的に発行していく姿勢も見せています。 そういえば、パリにいる私の知人の一人はもともと、かなり昔に遊学でパリに来ていて、学生ビザで滞在していたものの、当時の政府の方針で外国人に対しての労働許可証が大盤振る舞いの時期があったとかで、「まあ、一応、取っておこうか?」という程度のノリでビザを取ったとか・・結局、それから彼女はパリで仕事をみつけて、今では、もうほとんど永住モードです。 話は逸れましたが、現在は、特に建設業界などで、どちらかといえば、現状、労働許可証を持たずに働いている人に対して、申告制で正規の労働許可証を発行するということが先ず行われるべき問題とされています。 実際には、ノアールと呼ばれているビザなし労働者で労働力を賄うこと(労働許可証なしに働くこと)は、雇用側にとっては、違法ではあるものの、税金、雇用保険料等その他の出費なしに雇えるわけで、建設業界などでは少なくないのかもしれません。 また、比較的移民が潜り込みやすいレストランなどでは、警察が突然入ってきて、抜き打ちで滞在許可証(労働許可証)のチェックを行なっているという話も聞いたことがあります。 今回の改正案では、不法就労者が雇用主を通さずに自ら正規化申請を行えるようにすることも検討されています。 また、ビザの有効期限切れ等の退去義務命令(OQTF)(obligation...

2022年11月2日水曜日

トゥーサンのお墓参り フランスのお墓のこと 夫が亡くなった時のこと

 トゥーサンの時期の墓地の近くのお花屋さんの店先  今はトゥーサン(万聖節・諸聖人の祝日)のバカンスで、フランスでは皆がお墓参りをする時期です。我が家にとって、このトゥーサンのバカンスは、夫の命日が近いタイミングでもあり、もう10年以上が経った今でも季節的にあの頃のことを思い出してしまう複雑な季節でもあります。 当時、ちょうどトゥーサンのバカンスが終わった翌日に、夫は職場で倒れて入院し、その後、数日のうちに亡くなってしまったので、本当に急なことで、茫然自失の状態でした。娘がバカンスで学校が休みの間は、水族館に行ったり、ムードンの森に栗拾いに行ったりと、ごくごく普通の生活を送っていた...

2022年11月1日火曜日

フランスのトゥーサンはハロウィンになった! ハロウィンフィーバーはパリにも!

  家族勢揃いで仮装 現在は、フランスはトゥーサン(万聖節・諸聖人の祝日)と呼ばれるバカンスで、それがハロウィンであることももちろん認識していましたが、昨日、昼間に街に出たら、ハロウィンの仮装をしている人がゾロゾロいて、しかも家族連れで、小さな子供たちから、子供たちを連れたママやパパまで一家総動員でハロウィンの仮装をして歩いている人がいっぱいで、ここは、パリなのか?とびっくりしました。 しかも、街をあげてハロウィンのイベントをやっていたりして、それに一家勢揃いで仮装している人々が大行列していました。ここ数日、トゥーサンのバカンスがはじまってからは、バカンスのわりには、パリ...

2022年10月31日月曜日

海外生活を送る日本人ママは頑張り屋さんが多い

   私がフランスで生活を始めてから20年以上が経ちますが、そんなにたくさんの日本人の知り合いがいるわけでもありませんが、それでもこれだけ長くいれば、そこそこに日本人を見かけることはあるわけで、海外生活を送る日本人ママは、みんな頑張り屋さんだなぁ〜と思うのです。 だいたい、自分の育った文化とは違う国で生活するということだけでも大変なのに、異国で仕事をし、家庭を持ち、子供を育てながら家事もこなすということは、並大抵のことではありません。 しかし、彼女たちは、言葉と文化の壁という障害を抱えながらも、たくましく仕事をし、子供を育てながら暮らしています。フランスの場合は共働きがあたりまえな...

2022年10月30日日曜日

陰惨な事件が続くフランス 被害者・加害者ともに若すぎる

   毎日のように大々的に殺人事件についての報道、毎週、遺体が発見されているような気がする・・そんなニュースばかりが続いていることに暗澹たる気持ちにさせられています。しかも、その被害者・加害者ともに20代前半だったり、子供だったり、命を絶たれた被害者はもちろんのこと、加害者となった若者の人生も終わりで、彼らのあまりに短い人生にやるせない気持ちになります。 10月半ばにパリ15区で起こった、12歳の少女が殺され、彼女が住んでいたアパートの近くの中庭でスーツケースの中から遺体が発見された事件は、その非道で残酷な手口はあまりにも衝撃的でフランス中が大騒ぎになりました。 容疑者は比較的早い...

2022年10月29日土曜日

フランスの医者不足 医者に定年後も働いてもらうためのシステム 

   高齢化問題は、日本の「おはこ」のような気がしていましたが、フランスにも高齢化問題は、特に医療問題において、顕著になりつつあるようです。 今週、マクロン大統領は、現在、国会で審議中の社会保障財源法案の一部として議論されているこの国の医療問題について、「病院や街に「十分な医師がいない」と指摘し、「今後、数年の間にフランスの医師の25%は60歳以上になる」「彼らが定年を迎えた後には、この医師不足の問題はさらに深刻になるため、定年後も彼らに仕事を続けてもらえるためのシステムを構築する」と発表しています。 現時点では、開業医の定年は、生まれた年によって異なりますが、法的には、1955年...