2020年10月26日月曜日

新規感染者数5万人突破・2日で1万人増加 サマータイムも終わり 本格的な冬支度


Les chrysanthèmes "pompon" reviennent en force cette année. En forme de boule, ils donnent beaucoup de couleurs pour peu de feuillage apparent.


 秋休みとも言えるトゥーサン(万聖節・諸聖人の祝日)のバカンスが終わり、サマータイムも終わり、一段と冬の様相が深まっていく季節です。トゥーサンのバカンスというのは、カトリックの行事によるバカンスでフランスでは、皆が故郷に帰省して、お墓まいりに行く習慣があります。

 この季節のフランスのお墓は、なかなか華やかで、お墓一面に備えられたお花の様子から、この時期は、皆が意外と真面目にお墓参りに来ていることがわかります。日本で言うお盆のお墓まいりのような感じでしょうか? 家族が集まってお墓まいりをしたり一緒に食事をしたりします。

 家から歩いて行けるところにありながら、あまりお墓まいりをしない我が家でさえも、さすがにこの時期にお花がないのはかわいそうな気もして、一年のこの時期には、必ずお墓まいりをしています。

 このトゥーサンのバカンスが終わると、街は、さっそく、ノエル(クリスマス)の飾り付けに入ります。あらゆることがグズグズと遅いフランスで、唯一、早くから準備にかかるのがノエルです。

 サマータイムが終わって一時間、時間がずれたことに身体が慣れ始めると、あとは、グングン日も短くなり、朝は、遅くまで暗く、夜も早くに暗くなり、憂鬱な長い冬に入ります。

 そんな時期にフランスのコロナウィルス感染状況は最悪の一途を辿り、これで4日連続、一日の新規感染者数は新記録を更新し続け、5万人を突破、昨日は、52,010人を記録しています。4万人を突破してから3日目のことです。

 たった2日後に1万人増加するとは、感染の速度が尋常ではありません。1日5万人を超える感染が、実際に、さらに、病院での治療、病室の占拠状態に大きく関わってくるのは、その1〜2週間後のことです。そして、一度、入院すれば、滞在が長くなるのもコロナウィルス治療の特徴で、病院でのコロナ患者数はこうして堆積してくるのです。

 現在のイル・ド・フランスの集中治療室のコロナ患者の占拠率は67%、アルプ・オーベルローヌ地域では74%にまで上昇しています。満床になるのは、時間の問題です。

 1日に5万人の感染者が出ている状態では、もう、「犬も歩けば棒に当たる・・」ような状況で感染者に遭遇する感じがします。だいたい、検査で陽性になった人でも、フランスでは、隔離されることもなく、マスクさえすれば、外出していいような風潮で、これでは、いつどこで感染者に遭遇しているか? かなりのその確率も高くなっていることでしょう。

 娘がスタージュに通っている会社でも、感染者が出たということで、ミーティングが開かれたということでしたが、感染自体は会社で起こったものではないと判断されたようで、さらに、注意して、生活するようにという注意喚起や社内のキャンティーン(食堂)や休憩室などの衛生環境の改善(プラスチックのバリアが貼られたり、席の間隔がさらにあけられたり・・)に留まり、会社が閉鎖になったりすることはないようです。

 これだけ、感染が蔓延してしまっては、逆に感染者が出たくらいでは、誰もひるむこともなく、皆が感染に対して、衝撃を受けなくなっているのです。

 サマータイムの夏の時期と冬時刻の季節の差がやたらと大きいヨーロッパでは、夏は夜も10時くらいまでは明るく、開放的ですが、冬は、夜が長くなります。3月〜4月のロックダウンの際には、どんどん日も長くなり、明るくなる季節にどれだけ救われていたかわかりません。

 これから暖かくなっていく季節にと、私は、ベランダで日本から持ってきた野菜のタネを撒き、せっせと野菜を育て、明るい日差しのもとにどんどん育っていく野菜の成長を楽しんだりしていました。

 それが、今回は、どんどん日も短くなり、暗くなりがちな季節に向かっていく時期であることに何か一層、憂鬱な気分です。今では、寒くてベランダに出るのも躊躇われます。

 前回のロックダウンでは、家に閉じ込め状態の中、DVも大きな問題になりましたが、この冬の鬱屈した時期でのロックダウンともなれば、DV被害は、春のロックダウン以上に問題になりそうな気がしてなりません。


<関連>

「コロナウィルス監禁生活でのストレスの矛先 DV・暴動」

https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2020/04/blog-post_21.html


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