今やフランスにもすっかり定着したSUSHIは、どこのスーパーマーケットにでも置かれるようになり、冷凍食品としても存在し、パリの街を歩いていても、かなり頻繁にお寿司屋さんを目にするほどになりました。
そのクォリティは、それこそ、日本の回転ずしにも遥かに及ばないにもかかわらず、値段はかなりのもので、スーパーマーケットに置かれているものに関しては、へたをすると「酷いものだと「これ売り物なの?」と思うようなものまでが、15~20ユーロ(約2,000円~2,800円)くらいの価格で売られていて、また、それが売れているのに驚かされます。
まあ、それでも売れるのだから置いているので、驚く方がおかしいのですが・・。
そこまでフランスに浸透しているSUSHIですが、そういえば、回転寿司のお店はあまりありません。(全くないわけではない)
フランスで回転寿司というものがあまり広まらないのには、いくつかの理由があると思いますが、寿司というものが、そんなに安いわけでもなく、設備投資にもお金がかかり、また、フランス人が好む「手作り感」だったり、「人がサービスするという形態」ではなかったりもするためとも思われます。
しかし、そもそもフランスでは、回転寿司のような営業形態が成り立つほど、お客さんを信用できないということもあるかもしれません。
考えてみれば、フランスのレストランでは、せいぜい塩、胡椒程度はあるにしても、各テーブルに備え付けのように置いてあるものはなく(頼めば持ってきてくれますが・・)、注文してからナイフとフォークも持ってきてくれるのが普通だし、お客さん側の善意に基づいて成り立つようなことはあまり存在していません。
【悲報】回転寿司炎上界隈に新たな挑戦者あらわる
— 滝沢ガレソ🪚 (@takigare3) January 29, 2023
今度はスシローで醤油さしや湯飲みをベロベロ舐めまくり&回る寿司にも唾タッチ pic.twitter.com/RMUk3caZQE
今回の「テロリズム SUSHI」に関しては、内容には、日本で報道されているとおりの内容ではありますが、この少年に関しては、「寿司を冒涜するティーンエイジャー」と表現しており、また、「衛生と清潔に関してはことさら厳しい日本」では、このニュースが大炎上しており、同社の株価は5%急落し、醤油の瓶をすべて交換し、店内のコップをすべて洗浄し、衛生対策を強化したと伝えられています。
また、「おもてなし(OMOTENASHI)の国、日本なはずが・・」などと書いているところもあります。
そして、同社に加えて、他の2つのチェーンも法的措置をとることを発表しており、カメラを設置して客を監視するシステムを導入することも検討されているとも・・。
「寿司を冒涜する」という表現を使うところは、ある意味、寿司に対する畏敬というには、ちょっと言い過ぎではありますが、尊敬の念が感じられるところも、なかなか興味深いところです。
悪ふざけにしては悪質で、幼稚なふるまいで、なにが楽しいのか全くわかりませんが、これが一部の若者であるとしても、そのあまりの幼稚さに情けない気がします。
これは、無銭飲食でもなく、本人も何も得るものがないのにこのような行為に走るのは、テロとしか言いようがありませんが、もし、これがフランスだったら・・と考えれば、こんな生易しいことではすまなくなるような気もします。
日本のサービスには、性善説というか、客側が善意の人であることを前提になされているものが多く、これらのことが日本でも成り立たなくなりつつあるのかもしれません。
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