2024年11月30日土曜日

パリ・ノートルダム大聖堂 一般公開前のお目見え



 2019年の壊滅的な大火災から5年7ヶ月(2,055日)後、パリ・ノートルダム大聖堂は、12月7日の正式な一般公開を前にマクロン大統領の訪問とともに、その修復後の映像が公開されました。

 映像を見る限り、修復されて元どおりになった!というよりは、なんだか全体的に明るい感じで生まれ変わったような印象を受けました。問題になっていたステンドグラスなどは、結局、一体、どうなったのでしょうか?

 マクロン大統領はノートルダム大聖堂の修復に携わった2,000人以上の人々(の一部)の前に、「あなた方の意思、努力、献身によって石炭を芸術に生まれ変わらせました」、「皆さんがこの挑戦に熱意をもって取り組んだことで、多くの人の落胆の解毒剤となりました」とスピーチを行い、この建設に携わった人々に感謝の意を伝えました。

 また、同時に、ノートルダム大聖堂修復のために世界中から寄せられた総額8億4,000万ユーロ(約1,340億円)の寄付にも敬意を表しています。

 さて、12月8日に正式に一般公開が再開されますが、一時、有料化されるなどという話も出ていましたが、結局、無料公開が継続されるようです。

 12月8日から15日までは、特別な祝賀会が催される予定になっていますが、この間はもちろんのこと、それ以後も当面の間は大混雑が予想されるために予約が推奨されています。なにせ、世論調査によれば、フランス人のほぼ半数はこのパリ・ノートルダム大聖堂を(いずれ)訪れる予定にしているということで、これは大変なことです。

 これでは、予約したとしても、かなりの行列は避けられない感じではありますが、それでも、予約しておけば、選択した時間帯に待ち時間を短縮して入場することが保証されるということになっています。

 「ノートルダム大聖堂ウェブサイト」によれば、オンライン予約サイトは12月1日頃から利用可能になるそうで、訪問者は訪問の前日、または当日にログインして時間帯枠を予約し、デジタルチケットの確認は電子メールで送信されます。

 12月8日から15日までの一般公開は、12月8日は午後5時から午後8時まで、12月9日から13日までは、午後3時30分から午後10時まで。12月14日・15日は午後3時30分から午後8時まで、そして12月16日からは、午前7時45分から午後7時までの通常どおりの公開になります。

 また、12月17日・18日には、ジャン・セバスチャン・バッハのマニフィカトなどを披露するコンサートが開催される予定ですが、これらのチケットはすでに完売しているとのことです。

 しかし、今後もいくつかのコンサートが当面は2025年8月まで予定されているとのことでまだまだ、チャンスはありそうです。

 それにしても、行って直に見てみないと、実感が湧きませんが、あまりに衝撃的だった大火災からこの5年余りの間、パンデミックやパリオリンピックなどの様々なできごとを挟みつつ、フランスがよくも5年足らずで再開までこぎつけたことに正直、驚いています。

 ふつうの工事ならば、フランスには工期というものは一応あっても、ないみたいなもの・・やはり、全世界からの寄付とともに集められた期待を背負ったフランスの意地のようなものを感じずにはいられません。


パリ ノートルダム大聖堂再開


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2024年11月29日金曜日

まだまだ続く・・メトロ14号線の工事

  


 パリ・オリンピックまでの数年にわたり、パリ中あちこちは工事に追われていましたが、中でもメトロ14号線は、拡張工事のために度々と閉鎖になっていました。

 おかげさま?で14号線は今では、オルリー空港まで開通しています。

 特に、サン・ドニのスタジアムやオルリー空港まで繋げることについては、オリンピックに間に合わせるため・・という目標があったでしょうが、オリンピックも終わり、ヤレヤレ・・これで数年にわたる工事もやっと終わりか・・と思いきや、14号線の工事はまだまだ続いているようです。

 なんとオリンピックが終わった今でも、夜間工事が続いており、12月19日までは月曜から木曜日の4日間は夜間10時から閉鎖になっているようで、来年1月からは夜間閉鎖は週3日(月曜日から水曜日まで)になるようですが、とにかく、この手の閉鎖は最低でも来年の8月までは、続くようです。

 これまでの拡張工事により、大幅に利用者が増加しているそうで、週4日間夜間は運行していないにもかかわらず、利用者数は減少していないということで、これが、夜間閉鎖等が行われない状況に戻ったときは、明らかに相当数の乗客が期待できるとしています。

 個人的には、私はこの14号線に大変、お世話になっており、特に無人運転・完全自動化ラインのために、ストライキの影響もなく、とても助かります。

 今回の工事期間の延長は、この完全自動化の地下鉄制御システムの追加機能のインストールとテスト運転のためにさらに時間がかかっているのだそうです。

 昔のことばかり、引き合いに出すのは、年寄りくさい気もするのですが、私がパリに来たばかりのころは、14号線はMadeleine(マドレーヌ)駅からBibliotheque(ビブリオテック)駅までの7駅しかなく、当然、乗客も少なく、とても心地よい路線でした。

 現在では、14号線は21駅にわたっているので、3倍になったことになります。

 昨日、久しぶりに夕方のラッシュアワーに14号線に乗ったらば、ものすごく混んでいて、人と人とがギリギリぶつからない程度の満員状態で、さすがに路線が延びただけあって、利用する人が増えたのだということを実感しました。

 しかも、以前よりも車両の編成は長くなり、そのうえ、2分おきくらいに電車が入ってきます。あらためて、路線図を見て見れば、21駅のほとんどがどこかの路線と乗り入れており、そりゃ!混むわけだ!と思ったのでした。

 いずれにしても、当分の間、工事は続くようで、来年、6月までは平均して月に1日、週末に全面運休、8月4日から8日までの5日間は完全閉鎖され、これで一応、完了になるようです。

 この最終工事により、「メトロは事故が発生した場合、トンネル内で立ち往生するのではなく、逆行して駅で乗客を降ろすことが可能になる」と自信満々に発表していますが、そもそもが、「事故が起こって、トンネル内で立ち往生する前提かい!」と突っ込みを入れたくなりますが、とりあえず、トンネル内で閉じ込められる危険はなくなる?のは、助かります。


パリ メトロ14号線工事


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2024年11月28日木曜日

新型コロナウイルス、インフルエンザ、細気管支炎のための「スリーインワン 3 in 1」セルフテスト

  


 細気管支炎の流行が広がり、インフルエンザウィルスの流行が始まり、新型コロナウィルスの波がおこりつつあるフランスで、ワクチン接種キャンペーンとともに、これらの3大感染症とも言われるウィルスに感染しているかどうかを一度にテストできる「スリーインワン 3 in 1」が薬局に登場し始めています。

 この製品を製造しているフランスの研究所は、100%に近い信頼性(98.3%)をアピールしています。この検査キットは、「サンプリングスポンジを鼻孔に置き、15秒間、数回、回転させるだけで、チップを容器に浸して結果を待つだけ」、「15分後には、結果が表示される」、「誰にでも簡単にできて、痛みもない」と説明しています。

 要は新型コロナウィルスの際に発売されたセルフテストと同じ要領のセルフチェックテストキットで、パンデミック以来、この種のテストに慣れたフランス人にとっては、有効な検査キットになり得るかもしれません。

 この検査キットは、メーカー側によれば、すでにフランス国内の何百もの小児救急サービス、成人救急サービス、小児科医、医師によってすでに使用されているものだそうです。

 価格は、キット1つあたり10ユーロ前後であるようですが、残念ながら、これは保険適用にはなっていません。

 このセルフテストの製造元は、その特異度で100%、感度で90%であるとしていますが、少なくとも、陰性なのに陽性(つまり病気ではないのに病気である)と判定が出ることはなく、陽性の場合でも10%の確率で陰性と判定されることがあるということでもあります。

 メーカー側の自信満々のアピールぶりとは裏腹に、HAS(高等保健当局)は、すでに、病院で実施された2つの研究結果により、「感度レベルは説明書に表示されている値よりも大幅に低い」と推定し、これらの結果に対して警戒を表明しています。

 私は、自分で検査を行うことに自信がないうえに、結局、チェックしたところで、治るわけではないし、やっぱりお医者さんに診てもらって、その場でそれなりの投薬なりをしてもらった方が安心・・と思ってしまうのですが、仕事や子育てなどで、医者に行く予定がつきにくい人にとっては、とりあえずの診断がつくようになることは安心かもしれません。


新型コロナウイルス、インフルエンザ、細気管支炎 スリーインワン セルフテスト


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2024年11月27日水曜日

トヨタ・ヴァランシエンヌ工場の成功 TOYOTA ハイブリッド車は売れている!

  


 TOYOTAのフランス工場であるヴァランシエンヌ(フランス北部・ノール県)工場は2001年操業以来、500万台の車を生産を突破したことを祝い、トヨタ・モーター・ヨーロッパ会長は、同社が現在、有期雇用で契約している従業員1,000人のうち、600人を無期雇用に切り替え、雇用を安定させることを発表しました。同工場は、合計5,000人の従業員を雇用しています。

 これは、フランス国内のみならず、欧州圏内の製造業のほとんどが売上高の減少などの業績不振の四半期が続き、多くのメーカーが従業員の解雇に踏み切っている中、自動車産業の流れに逆行する珍しく景気のよい話として大歓迎されています。

 同工場は、トヨタの小型ハイブリッド車「ヤリス」の生産拠点であり、20年以上この車の生産を行ってきました。このモデルはハイブリッドバージョンで最も成功をおさめている車で、現在「ヤリス」はフランスで最も生産されている車となっています。

 同工場の成功は、コンパクトな工場で徹底的にムダな時間、ムダな労力をカットすることから生まれていると言われ、部品は可能な限り現地生産、機械やロボットを要所に利用し、1日3シフト制を導入して効率的な作業を行っています。

 これは、日本の方法(「KAIZEN」(日本語の改善というそのままの単語が使われている)と継続的改善)である、「根本的原因の追究」からなる「厳格な方法」により成り立っていると言われており、産業大臣まで出てきて、これを大絶賛しています。

 大臣はまた、「TOYOTAと下請け企業との関係の質」も大絶賛しています。

 しかし、この背景にあるのは、ハイブリット車の意外な根強い人気であり、長年、電気自動車よりもハイブリッド技術を擁護し続けてきたトヨタ経営陣にとっては、明るい兆しかもしれません。

 これは、フランスは小型車市場の2大スター、プジョー208とルノー クリオを生産してきた小型車に関しては比類ないノウハウを持っていると自負していましたが、これらのフランス車はトゥルキエ(トルコ)やスロバキアに生産拠点を移しています。

 フランスにとっては、フランスのメーカーの車ではあっても、もはやフランス国内に清算拠点を置かなくなっているメーカーが大多数の中、日本の車であっても、メイドインフランスである車が世の中に普及していることをとても歓迎しています。

 ある紙面では、「日本のメーカーであるトヨタはすでに500万台のフランス製の車を公道に走らせている!」などとタイトルをつけています。

 最近では、産業大臣が工場に出向くといえば、人員削減のための労働組合をかばって工場経営者との間に折り合いをつけるようなことが多いなか、このようなお祝いムードにつつまれた工場訪問は、大歓迎なのでしょう。「トヨタは、フランスでも自動車産業が可能なことを示してくれた!」と大絶賛しています。 

 日本人の私としては、トヨタの繁栄は嬉しい反面、そんなに大盤振る舞い?して、雇用を拡大して、大丈夫?フランスでは一度、無期雇用で人を雇ったら、大変だよ・・などと思うのですが、もっとも、フランスは労働者保護のため、業種にもよると思うのですが、有期雇用を継続できるのは、限度があり、何回か目の有期雇用の更新では、無期雇用に切り替えなければならないはずです。

 しかし、日本のトヨタ、世界のトヨタ「KAIZEN・改善、継続的な改善」を追求し、どうか頑張ってほしいと思っています。


トヨタ ヤリス ハイブリッド車 


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2024年11月26日火曜日

航空券チケットを取ろうとしていたら、みるみる値段が上がっていく

  


 私の理想は年に2回くらい(半年おきくらい)日本に行けたらいいな・・と思っているのですが、グズグズしている間に会っという間に時は過ぎてしまい、思い切らないとなかなか計画は進みません。

 以前は子どものバカンス時期に合わせる必要があったために、選択の余地がなかったのですが、いざ、子どものバカンスが関係ないような環境になれば、逆に子どものバカンス時期は、料金も高くなるし、ストライキの確率も高まるので、その時期はなるべく避けるとなると、考えてみれば、1ヶ月おきくらいに学校のバカンスがあるフランスでは、自ずとかなり時期も限られてくることになります。

 昨年は、年末から年初にかけて、もともとの日本行きに加えて、再び、日本にある家のことで急遽、日本に行かなくてはならない用事ができたために、間隔があまり開いていないのに、日本に行くことになり、「この間、来たばっかりなのに、なんだかちょっともったいない・・」という感じがしました。

 これまでは、急な用事などで、慌ててチケットを取って日本に行くことが多かったので、私はあまり事前に何ヶ月も前からチケットをとって・・ということをしてこなかったのですが、今回は、来年からは、フランス発着の航空券に対して連帯税が3倍になる・・という話もあり、チケットを取るなら、早い方がよいのでは??・・と来年の日本行きのチケットを今からとっておこうと思い至ったのです。

 もうここのところ、10年くらい同じフランスの格安チケットのサイトでチケットは購入していたのですが、ここのところ、サイトを開いて、できるだけ安い日にちを検討しているうちに、どんどん値段が上がっていくことに憤慨しています。

 航空券のチケットは出発日によってかなり値段にも差があるので、それを検討して予約するのですが、いくつかの候補を見て検討しているうちに、タイムアウトになり、次にサイトを開きなおすと値段が上がっているのです。

 以前から、なんだか、その傾向はあった気もするのですが、ここまで露骨で酷くはなかったと思うのです。私の場合、体力的に経由便は耐えられないので、直行便の中から選ぶので、フランスから日本に行く場合はエアフランスかJALかANAの3択です。

 いつも使っていた格安?なはずのサイトだと、探せば探すほど値段が上がっていくという悪循環に陥り、どうやら、この時期には、一番、安いのはANAみたい・・ということで、もうANAのサイトで直接、予約をとりました。

 航空券だけの価格を見ていると、エアフランスの方が安かったのですが、荷物分の料金や座席指定の値段を合わせると結局、ANAの方が安いようでした。また、エアフランスは機内のスタッフやサービスなどは好きなのですが、ストライキの可能性も高まるので、やっぱりできれば避けたくなってしまいます(何度か突然のストライキで痛い目にあっている)。

 ANAのサイトの方は、その日のうちに検討していると値段が上がっていってしまう・・ということはなく、それだけでも良心的だな・・と思ってしまいます。

 それにしても航空券・・高くなったけど・・これから、また、さらに上がるわけ??と思うと暗澹たる思いです。


航空券格安チケットサイト


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2024年11月25日月曜日

最近、激増している自動車部品の盗難

  


 フランスでは、ここ数年で自動車部品の盗難が急増しているようです。車の盗難(車体全体)は、珍しくない話で、昨年も車の盗難事件が急増したというニュースが流れ、しかも、最も盗難の被害に遭った車はTOYOTA(RAV4)だったそうで、前年のTOYOTAプリウスに続いて、2年連続の堂々1位をTOYOTAが獲得しているということでした。

 めちゃくちゃ楽観的に考えれば、それだけTOYOTA車が出回っているということの証でもありますが、オートロックシステムの解除がしやすいという理由もあるとも言われていました。

 今年になって、車の盗難が減少したということはないでしょうが、特に顕著に目立って増加しているのが、車のパーツの盗難だそうで、ミラー、ヘッドライト、ナンバープレート、フロントライト、ハンドル、ホイール、タイヤからバンパーまで、全ての部品が狙われるようです。

 このトレンド?は、自動車の中古部品市場の需要が拡大したことであると言われ、これらの盗品は中古部品の闇市場や、海外で販売されるのだそうです。

 監視カメラなどの記録に残されている情報によれば、彼らは闇に紛れて車でやってきて、ターゲットの車から車の一部(たとえ、それがバンパーなどの大きいものであっても・・)彼らは迅速に仕事を成し遂げ、10分もかからないで、(小さい部品の場合は5分以内で)自分たちが乗ってきた車に部品を積み込んで立ち去っていきます。

 彼らはドライアイスで指紋を消すという技をもち、組織化されたギャングの犯行が横行しているようです。

 なかでも、バックミラー、フロントライト、リアライトは、壊れやすいこともあり、需要が高いために、盗難被害に遭うケースが多いそうです。

 そして、中でも泥棒が珍重するアイテムは触媒コンバーターといわれる部分で、これには、プラチナ、パラジウム、ロジウムなどの貴金属が含まれているのだそうです。

 また、この触媒コンバーターの盗難がもっとも多かったのは、またしても、TOYOTAとレクサスのモデルだそうで、TOYOTAの触媒コンバーターには、他メーカーの車よりも、多くの貴金属が含まれており、特にハイブリットモデルはこの部分へのダメージが少ないために、より狙われるのだそうです。

 これらの盗難は、路上駐車だけでなく、駐車場に入れておいても狙われるということなので、もはや手立てなしという他はありません。

 車もろとも盗難の被害に遭うのと、車を壊されて部品が盗られるのと、どちらがショックだろうか?などと、意味のないことを考えたりもしますが、まるっきり姿が消えてしまうのとは、また別の意味で一晩のうちに、滅茶苦茶に破壊された車の残骸が残っているという絶望感もまた、相当なものではないかと思います。

 以前は、路上に厳重な鉄パイプのような鍵をかけた自転車がその鍵をかけた部分だけが残されて、タイヤやサドルなどが盗られているのを見かけることはよくありましたが、今や、それが車に移行しているとは、恐ろしいことです。

 

自動車部品の盗難急増


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2024年11月24日日曜日

クラッシックなノエル・クリスマスデコレーションのお店

  


 ノエルまで、あと1ヶ月ちょっとになり、パリの街中もノエルのデコレーションの飾りつけをするお店が増えてきました。

 一年のうちで、おそらく夏のバカンスの次?あるいは、同じくらいのビッグイベントのノエルには、街のイルミネーションやデコレーションもとても楽しめる時期であると同時に、それぞれの家庭では、ノエルのデコレーションで家の中を飾ります。

 ノエルのデコレーションのためのグッズがあちこちのお店で見られるようになりますが、それこそ、ピンキリで、ふつうは、毎年、新しいものを買うよりも、だいたい使いまわしで、毎年、少しずつ買い足したり、アレンジを加えたりする人が多いように思います。



 郊外の方の家だと、家全体を飾りつけ、電飾で覆ったりする家もありますが、パリだと一軒家というものもあまりないので、必然的に室内を飾るということになると思うのですが、家族で集まるノエルを彩るために、ノエルの飾りつけをする家庭は多いと思います。

 日本では、お正月の方が家族で集まることが多いと思いますが、フランスの場合は、ノエルこそ家族が集まる機会で、そこにシンボル的に飾るクリスマスツリーはある意味、門松みたいな感じでもあるかもしれません。

 雑貨屋さんやデパートなど、この時期、どこへ行ってもクリスマスの飾り物(主にはクリスマスツリーを飾るデコレーションなど)が売られていますが、お店にもよりますが、ちょっと高級っぽいお店だと、どちらかといえば、あまりたくさんの色を使わず、洗練された感じに飾るのかな?と思われるデコレーションが多いような気がします。




 そんな中、とてもクラッシックなノエル・クリスマスのデコレーションの小物のお店があって、それはそれは、もうお店全体がキラキラなノエル満載のお店で、売られているひとつひとつのデコレーションも基調はクリスマスカラーの赤とグリーン・・そしてゴールドで、とにかくお店中がキラキラです。

 それでも、決して下品な感じにはならないのが不思議なのですが、それなりにクラッシックな感じで、ひとつひとつの商品も歴史が感じられるというのも大げさですが、どこかの宮殿の宝箱の中みたいです。



 そんな感じなので、お値段もそんなに安い!お手頃!という感じではありませんが(といっても、そこまでべらぼうな値段というわけでもない)、長く代々、引き継いでいけそうなものでもあります。

 広いお店ではありませんが、商品の数は山盛りで、お店の奥には螺旋階段があって、上の階にも下の階にも行けて、それぞれに商品が置かれています。地上階には、それこそ、パンパンの商品がギッシリと置かれ、別の階には、商品が陳列されているというよりは、美術館のような、美術品が展示されているような感じでもあります。

 クリスマスツリーの飾りにもある種の流行のようなものもある気がするのですが、ここは、あくまでクラッシックな感じ・・このお店の名前の La Maison du Roy(王様の家)が感じられるテイストで、どこかの宮殿の飾りつけのような感じがあります。

 そういう意味では流行はなく、少しずつ買い揃えて、毎年、少しずつ豪華になっていく・・そして、次世代にも引き継いでいけそうなノエルのデコレーションのお店です。

 私などは、もう家ではクリスマスツリーも飾らなくなり、ポインセチアやリースくらいで済ましてしまうのですが、こんなお店を覗いて見るだけでもノエルの気分を楽しめます。

 なんといっても、自分で飾らなくてもよく、片付けなくてもいいというところが、無精者の私には、何よりです。

 このお店のあるパッサージュは、他にもなかなか趣のあるお店がたくさんあります。


クリスマスデコレーションのお店


🌟La Maison du Roy 24 Passage Jouffroy 75009 Paris 


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