今週、フランスを襲っている熱波は、世間では今年の夏の第3波の熱波と呼んでいるようですが、私としては、今年は5月からパリでも30℃超えの気温を記録したため、体感的には、今年4回目の猛暑のような感じがしています。
それでも今週、訪れる熱波は、パリでも35℃程度と言われていたので、タカを括っていたのですが、暑さを避けるつもりで、前日に外出したのですが、すでに照り付ける日差しがあまりに強くて苦しく、暑さを避けて一時、教会に避難し、教会の中のスッと涼しい空気にひたってから、用事を済ませてきました。
パリでは7月末から冷房中にお店の扉を閉めないお店は罰金150ユーロという法令が発令されたために、おおかたそれは守られているようではありますが、冷房をつけているといっても、そんなに強く冷房がかけられているわけでもありません。
さすがにそれがちょっと繊細なパティスリーだったりすると冷房もかなり効いているし、ピカール(PICARD・冷凍食品のお店)などはさすがにかなりひんやりとしています。
メトロなども、全線、全車両が冷房車というわけでもなく、かなり冷房車が増えはしたものの、たまに、ハズレにあたると、冷房車ではありません。おまけにバカンス期間中に集中して行われている工事のため、閉鎖されている駅が多く、遠回りしなければ行けなかったりするのには参ります。
とにかく、この暑さ続きの夏は異常で、それに伴う干ばつの被害が深刻で、さまざまな場面に影響が及ぼしているようです。
気象庁によると、2022年7月の降水量はによると、9.7㎜で、1958年からの測定開始以来、フランスでは、すべての月を合わせても2番目に乾燥した月となっており、通常と比べて約84%の降水量不足と言われています。
パリの街を歩いていても、街の草木はしんなりと黄ばみかけてきているし、あらゆる農作物にも影響を及ぼすだけでなく、地方の川や湖なども水量が減少していることから、グラン・エストやブルゴーニュ地方を中心に600㎞近い運河が閉鎖されたり、ボルドーの埠頭と上流のブドウ畑を結ぶクルーズもキャンセルになっています。
ヴォージュ地方のジェラールメールでは、湧水が少なくなっているために、水曜日から湖から水を供給しています。その結果、水は細菌学的検査を行うための時間である48時間は、飲用不可となっています。
今週、パリ市でも、水の消費量に注意を喚起し始めています。
思ってもみなかった影響は、原子力発電所にまで及び、EDF(フランス電力)は、原子炉の冷却に使用されるローヌ川の水温が上昇し、発電施設の冷却機能が制限されるため、発電量を削減する可能性が高いことを発表しました。
通常、EDFは、年間を通して、輸出量が輸入量を上まっているところ、現在は、その電力供給も輸入に頼っているのが現状になっています。ただでさえ、戦争の影響でエネルギー不足、価格が高騰する中、水不足という事態も加わった上に電力の供給にも影響を及ぼすという異常事態がおこっているのです。
私は今週の一番、暑い日はプールで泳ごうと、これは、絶好の暑さ対策!と意気揚々と最近、再開したばかりのプールに泳ぎに行きましたが、皆、考えることは同じようで、けっこうな人で、さっさと泳いで、早々に退散。プールを出ると、外は暖房しているかのごとくの熱波で、目が周りそうになり、慌ててピカール(PICARD)(冷凍食品のお店)に避難しました。
さすがに、冷凍食品のお店だけあって、お店はひんやり、涼むだけでなく、せっかく来たのだからと店内を見て歩くと、まるで私の来店を待ち受けてくれていたかの如く、私のピカールの一番のお気に入りの鯖の切り身がセールになっており、思わず2袋も大人買い?、ついでにアイスクリームなどの誘惑も手伝って、思わぬ買い物をしてしまい、結局、猛暑の中、冷凍食品を抱えて、慌てて汗だくになって帰るハメになりました。
8月もまだ始まったばかりですが、今年の夏のこれ以上の熱波はお断りしたいところですが、こればかりは、思うようにはなりませんが、せめて、地球温暖化対策になることを少しでも積極的に心がけなければ・・と思うのでした。
暑いだけでなく、今回のような干ばつ被害にまで及ぶことは深刻ですが、この干ばつの状況をすぐに打開することはできず、状況が正常に戻るには、1ヶ月の降雨過多が必要だと言われています。
地球が心配な今日この頃です。
フランス原子力発電所 発電削減
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