720万人の登録者を持つフランスの大人気ユーチューバー(デュオグループ) Mcfly et Carlito(マクフライとカーリト)は、加熱し、エスカレートしすぎていたユーチューブの活動に燃え尽き、疲れ、ユーチューブの動画制作をしばらく休業することを発表しています。
彼らがユーチューブの動画投稿を始めてから、10年が経過し、彼らは単なるユーチューバーではなくなり、忙しい家庭生活を送りながら、本を書き、映画に出演し、アルバムをリリースし、ツアーに出かける生活を送っていました。
ユーチューブの動画自体も10 年前、自分の部屋で携帯電話を使い、チームも機材もなく、最も基本的な編集で自分自身を撮影していたシンプルな喜びや楽しみが消え去り、 今日は、制作チームが組まれ、スポンサーがつき、ゲストは、次から次へと名声を上げており、彼らの動画で一堂に会するダイナミックなものになりました。
パンデミックの際には、マクロン大統領に依頼されて、ソーシャルディスタンスを呼び掛ける動画を作成したり、その後には、マクロン大統領とエリゼ宮で「逸話大会」を行ったり、トム ホランドとボード ゲームをしたり、地中海をボートでコルシカ島まで横断したりしました。
次から次へと彼らのユーチューブはダイナミックになっていき、それがどんどんエスカレートしていき、また、エスカレートすることがあたりまえのようになってしまったとき、彼らは疲れてしまったのです。
エリゼ宮で大統領と動画を回したり、パリ祭の軍事パレードの飛行機に乗ったり、大スターと共演してアドべんチャラスな挑戦をしたりと、それはもう、ちょっとしたテレビ局以上の規模の企画です。
マクフライは休業を発表したメッセージの中で、「一歩下がって自分自身を見つめなおし、友人間でより簡単にコンテンツを作成する純粋な喜びを再発見したい!」と述べており、「私たちデュオにはすでにいくつかのアイデアがあります」と記しています。
彼らは自分たちの家庭、子供の教育もとても大切にしており、2 人は、新しい世代の父親の一員であることに誇りを持っており、子供たちの教育により多く貢献もしてきました。
今回の休業宣言は、カーリトに3人目の子供が生まれたことを機に、決定したものでもあると言われています。
ユーチューブは楽しいコンテンツではありますが、作成する側としたら、動画を撮影して、編集して投稿する・・この一見、単調な作業も長く続けていくのは、大変な努力が必要です。
彼らほどの規模ではなくとも、ユーチューバーが動画内でネタ探しに苦しんでいるというようなことを告白している人も少なくありません。
彼らのように成功すればするほど、それを取り巻く世界は大きなものになり、ネタ自体も生半可なものではない規模になっていき、エンドレスにエスカレートしていきます。
彼らは今、過度に作りこまれた動画、ゲスト、コンセプトの競争があたりまえになってしまっていることを非難しています。
それだけの収入や知名度がついてくるとはいえ、この先、ただただ消耗していくことを選ばずに、一旦、活動を休止するという決断というものも、できそうでいて、そんなに簡単ではなかったはずです。
しかし、私は逆に、そんな風に、完全に消耗しきってしまうまえに、休業宣言した彼らは、すごいな・・と思うのです。
もうおそらく、十分に稼いだと思われても、もっと、もっと・・となるのが人間です。
そこを一時休業して、登録者数を失うことがあっても、自分たちを見つめなおす機会を持つということは、とても賢明なことなのではないかと思うのです。
そして、それはユーチューバーだけではなく、私たち一般人にとっても、一度、立ち止まって、自分自身を見つめなおすことが大切な時もあるのだということを教えてくれているような気もするのです。
Mcfly et Carlito(マクフライとカーリト)休業宣言
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