2025年6月30日月曜日

フランスの酷暑 恐怖の天気予報

  


 最近、朝、起きるとまず携帯を開いて、その日の気温を確認するのが日課になっています。もう気温によっては、できるだけダメージの少ないようにスケジュールを調整するようにしているためです。

 ここのところのパリは、30℃を超えるのはあたりまえで、今週前半の予報では、パリは36℃、39℃、38℃となっています。もう自分の体温、もしくはそれ以上になってくると、恐怖です。

 フランス気象庁は、6月30日月曜日の予報で、オレンジ色の熱波警報を84県に拡大しています。フランスの学校は、夏休みのバカンスまであと1週間、一部では、夏休みを一週間前倒しに・・という案も出ていたようですが、結局は、予定どおりとなったようです。

 ただし、これは、地域ごとにある程度、委ねられており、地方自治体は、協議の上、学校の教育施設の運営に関する具体的な調整が行われる可能性があるとしています。

 実際、パリ近郊のMelun(ムラン)では、市役所の権限において、7月1日と2日の学校閉鎖を決定、これに続き、続々と学校閉鎖の発表が相次ぎ、とうとう200校の学校が休校となることが発表されました。

 子どもにとったら、夏休みが早くやってきたことで大喜びといったところなのかもしれませんが、親にとったら、大変なことです。

 子どもの安全を考えれば、致し方ないことだとは思いますが、夏のバカンスまで1週間と迫ったこのタイミングで突如学校が休校・・となれば、その間の子どもを誰に預けるか?学校が急に閉鎖になったからといって、必ずしも、子どものために家にいることができる親はそんなに多くはないはずです。

 そうでなくても、やたらと学校のお休みが多いフランスの学校で、学校があるうちは、絶対に学校に行ってもらう・・というのが私の正直なところでした。長い学校のお休みの期間だけでも、スケジュールの都合をつけるのは至難の業で仕事をしている親にとったら、学校は託児所のようなものでもあるのです。

 しかし、夏の間のフランスの気温の上がり方というものは、日本で生まれ育った私にとっては、少々、不思議というか? いつまでたっても、慣れないもので、日本だったら、14時、15時くらいが一番気温の高い時間だと思うのですが、フランスの場合、17時頃が最も気温が高いのです。

 そして、今だったら、余裕で午後10時くらいまでは明るいので、本当に日が陰るのは、ほぼほぼ、もう真夜中近くになります。

 ここ数年、夏の間、パリで40℃近い気温になることは珍しくなくなりましたが、今年は6月からこれが始まっており、この猛暑の期間が年々、長くなっている気がします。

 もうこうなってくると、家にいるのが一番、安全なのか?それとも、もうさすがに、こんなに暑い期間が長いとなると、とうとうエアコン買わなきゃいけないかな?とエアコンを見に行こうかとも思っています。


パリの酷暑


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2025年6月29日日曜日

フランス人の10人に6人はパンを捨てている

  


 フランス人にとって、やはりなくてはならない食品はパンだと思うし、それだけ、こだわりのある食品であると同時に、もうあまりに身近すぎて、空気のように、そこにあるのが当然というものかもしれません。

 今や、かなり浸透している食品廃棄物防止対策用のお得なアプリ「Too Good To Go」(通称トゥグトゥゴ)(その日に売れ残りの商品を格安で買える)が行った調査によれば、「フランス人の10人に6人はパンを捨てている」といい、パンはあまりにも無駄になっている商品の一つだといっています。

 ユネスコの無形文化遺産に登録されたフランス料理の象徴であるパン(ここで言っているのは恐らく主にはバゲットについてだと思いますが・・)はフランス人の96%が少なくとも週に1回は消費しているが(私が思っていたよりも少なかった)、回答者の41%は月にバゲットの半分以上を捨てていると答え、パンを捨てる理由はパンが乾燥したり、古くなったりするためと説明しています。

 たしかに、バゲットというものは、すぐに固くなってしまうので、そのまま放置しておくと、もう翌日には、アウトで、かといって、ビニール袋などに入れておくと、固くはならないものの、今度はグニョッとした感じになってしまうので、たしかに始末が悪いといえば、悪いのです。

 バゲットはやはりその日のうちに食べるのが一番美味しいし、もってせいぜい翌日の朝までがいいところです。

 私などは、一人暮らしなので、もともと買うときに、ドゥミ・バゲット・・と頼んで、半分だけ買うか?もしくは、買ってきて、その時に食べない分はさっさと冷凍してしいまいます。

 ただし、バゲットは、けっこう場所を取るので、冷凍庫の中には、あんまり歓迎されるものでもありません。

 それでも、私は、バゲットというものは、フランスの中でも最も美味しいもののひとつだと思っているので、美味しいパン屋さんの近くへ行けば、たいてい買ってしまいます。

 その時にちょうど焼き立てだったりすれば、なんだか今日は当たり!みたいな気分になります。

 しかし、私は、一度もバゲットを捨てたことはありません。うっかり固くなってしまえば、ちょっと霧吹きで水をかけ、ちょっとオーブンであぶれば、復活するし、どうしようもない時には、フレンチトーストにします。

 たしかに、夫が存命中は、彼はやたらとバゲットを買ってきていた(3人家族なのに、一度に2本買い、1本目は家につく頃には、ほぼない状態で車の中はいつもパンくずが散らばっていました)ので、そういえば、パン袋(布製のバゲットを入れておく袋がある)の底に固くなったパンがしばしば発見された記憶があります。

 つまり、彼はバゲットが大好きなのに、結局は無駄にして捨ててしまうこともあるというスタンダードなフランス人だったのです。

 また、バゲットといえば、忘れられないのがパンが大好きな彼の友人で、とにかくパンが大好きで、ピザを食べても一緒にパンを食べたいという人がいました。

 ある時、彼は「日本食のレストランはあんまり好きじゃないんだ・・」というので、「なんで?」と聞いたら、「だって、パンが一緒に出てこないから・・」というので、妙に納得してしまったことを思い出します。

 このうえ、店舗に出ているパンのことを考えたら、本当に廃棄されているであろうパンの量といったら、莫大な量なのではないかと思われます。

 絶対的に生産されている量が多いわけですから、廃棄されている量も自ずと多くなるわけです。

 この調査によると、回答者の80%が割引価格で1日前のパンを買う意思があると答えているそうで、そうして、安くしてでも売っていけば、買う人はいるんだろうに・・なぜ?売らないんだろう?と思います。

 こうして考えてみると、好きだからこそ、やたら買う・・でも無駄にしてしまう・・そんなものは、パンだけじゃなくて、けっこうあるかもしれないな・・とも思うのです。


フランス人はパンを無駄にしている


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2025年6月28日土曜日

メトロの車内パフォーマンス 歌だけではなくて踊り出した・・

 


 一瞬、涼しくなったかと思いきや、パリにはまた、鬼のような暑さが戻ってきています。まだ6月なのに・・と思うと、今年の夏はどうなることやら・・?と憂鬱になります。

 本来ならば、ヨーロッパの6月は暑くもなく、寒くもなく、一年で一番、気候の良い時期なはずで、そのためジューンブライドなるものがあったりするはずなのに・・これでは、この時期の結婚式も大変なことになりそうな気がしています。

 というのも、ここのところ、色々な路線のメトロに乗っていますが、冷房車にあたる確率が私の感覚では、半々くらい??な感じで、バスに至っては、冷房車にあたる確率はさらに低い感じです。

 いよいよ、夏のバカンスシーズンが始まった感じで、メトロの中も(路線にもよりますが・・)けっこうな観光客の割合が多くなってきて、まずまずの混みようです。

  そんな中、先日、メトロ1号線に乗っていたら、車内にミュージシャン?なんらかのパフォーマーのような人が乗ってきました。

 メトロの駅や車内でも、なんだかアコーディオンだったり、ギターだったり、なんらかの楽器を持って乗り込んできて、おもむろに音楽を演奏したり、歌を歌ったりし始めることは、珍しいことではありません。この日は、もう一つは、どこの路線だったか忘れましたが、メトロの中でパフォーマーに遭遇するのは2度目でした。

 この2度目のパフォーマーはボックスから音楽を流して、マイクを片手に歌を歌い始めました。マイケルジャクソンでした・・。ところが、この人、歌だけではなく、なんと狭い車内でダンスも始めたのです。

 メトロの中で歌を歌う人は珍しくなくても、ダンスまで始める人に遭遇したのは、初めてのことでした。メトロの駅ではなく、メトロの車内でです。

 最初は、私も、「いくらなんでも、メトロの中でダンスとは・・みんなちょっと退いてるじゃん・・」と思って見ていたのですが、そのうち、私の近くに立っていたおばさんが、なんだか、じわじわと彼に近寄り始めたのです。

 正直、そんなに上手な歌でもなかった感じなのですが、明らかに皆、最初はしらっとした感じだったのに、だんだん、のり始めていくのがわかりました。珍しい場面に遭遇したな・・と思いつつ、そのパフォーマーの人というより周囲の反応も面白くて、興味深く眺めていました。

 そのうち、すりすり彼に近づいて行ったおばさんがもう自分の身体をリズムに合わせ始め、ダンスをはじめ、また、反対側にいた若い女の子2人も腕を揚げて、踊り始めました。

 その間、約15分くらいだったでしょうか? けっこう盛り上がりを見せ始めたところで、彼は帽子を持って車内でチップを集め、チップを払ってくれた人とはグーパンチをして、あっという間に降りて行きました。

 本来ならば、メトロの駅構内や、車内で演奏したりするミュージシャンは、RATPのテストをパスした許可証が必用なようですが、この人がそのパスを持っていたかはわかりません。必ずしも、メトロにいるパフォーマーがこのパスを持っているとは限らないのが現実でもあります。

 とはいえ、ほんの15分ほどでしたが、珍しい光景に遭遇して、一瞬、暑さを忘れました。


パリ  メトロ ミュージシャン


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2025年6月27日金曜日

フランスのレストランチケット Ticket Restaurant とフランス人のランチ事情

  


 フランスで会社勤め、あるいは、仕事をしている人の多くが愛用?しているもののひとつに、レストランチケット(Ticket Restaurant)があります。このレストランチケットのシステムは、1960年代後半からフランスにある大変、便利なものです。

 これは、フランス全土に共通する従業員への食事補助のチケットで、通常、会社側が半額を負担し、個人が半額を負担するという就業時に食事の時間帯が入った場合における食事への援助のシステムで、多くのレストラン、スーパーマーケットなどの小売店舗などで利用することができます。

 これは、フランスで定められている従業員の厚生システムの一つのようなもので、必ずしも義務付けられているものではありませんが(社員食堂があったり、賄いがあったりして、別のカタチで食事(多くの場合は昼食代)を補助できる場合は、このシステムを採用する必要はありません)、まあ、一般的には、このレストランチケットを社員に支給している会社(企業)が多く、現在では500万人以上が24万4000の店舗で、このレストランチケットを利用していると言われています。

 事実上、これは、本人負担は半額程度なので、半額で食事ができたり、買い物(食料品)ができたりするわけで、とても有難いものです。

 特に、パンデミックを前後して、一時はレストランなどの飲食店がクローズしてしまったこともあり、このレストランチケットを利用してスーパーマーケットなどで食料品のお買物に利用する枠が拡大し、インフレなどもあいまって、現在では、半分以上は、実際の食事よりも、このお買物に利用されているのが現実となっているようです。

 私が以前、仕事をしていた会社でもこのレストランチケットがあったのですが、実際の昼食時は、とても外に食事に行く時間など取れず、逆に仕事をしている日にこのレストランチケットを使って食事をすることなど不可能で、もっぱら、お買物に使うことがほとんどでした。

 当時は、日本食材店で、もっぱら、日本のお醤油などの調味料や日本の食材などに使うことが多く、その店舗(現在はお弁当屋さんになっている)は、けっこう大雑把で、食料品に限らず、何から何まで、そこで売っているものは、レストランチケットで買い物できたので、若干高め?ではあったものの、自分で支払っているのは、チケットの額面の半額であることを考えれば、結果的には全然、安かったので大変、便利に使わせていただいていました。

 このレストランチケットで食料品のお買物ができる枠が広がったことは、当時、多くのレストランから大反発を受け、これは、期間限定、本来ならば2026年には終了する予定になっていましたが、この期限が再度、撤廃、しかも日曜日にまで利用できるようになるそうです。

 実際に、現在、フランス人の10人に6人は職場に食事を持ってきているというのが現状で、皆、時間短縮、緊縮財政・・で、昼食時の混雑時にレストランに食事に出かける人が減っているようです。

 それこそ、テイクアウトは、より一層増え、昼食時の街を見ていると、ランチが入っているであろう紙袋を抱えている人がびっくりするほど増えました。

 昔は、フランス人はランチからワイン片手に優雅に食事に時間をかける・・などと言われてきましたが、今はランチにはお弁当持参、もしくはテイクアウトが主流になりつつあるみたいです。


レストランチケット チケットレストラン ランチ


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2025年6月26日木曜日

リドル アウトレット(Lidl Outlet)がフランスに進出

  


 ドイツのディスカウントスーパーマーケットチェーンであるLidl(リドル)が新たに新しいコンセプトの食料品以外の商品を激安価格で販売する「Lidl Outlet」(リドルアウトレット)をイル・ド・フランス地域圏に2店舗オープンしました。

 フランスに数あるスーパーマーケットの中でもLidl(リドル)は、そもそも低価格帯のスーパーマーケットですが、それをアウトレットと銘打ち、さらに従来のスーパーマーケットでは販売していない価格の商品を破格の値段で販売するという、いわゆるハードディスカウントショップに乗り出したということです。

 今、大手のスーパーマーケットでさえも、あまり業績が好調だという話を聞きませんが、逆にこの手のハードディスカウントショップが隆盛であるのは時代のトレンドともいうべき変化でしょうか?

 我が家の近所にあるコマーシャルセンターの中には、カーフールとACTION(アクション)の両方が入っていますが、この2店舗を見ているだけでも、この流れは、明白です。

 コマーシャルセンターの奥の隅にできたACTIONは、場所的にもこのコマーシャルセンターの中では、一番奥ゆえ、あまり良い場所とは言えません。

 一方、カーフールは依然として巨大なスペースを有していて、すごく恵まれているにもかかわらず、その半分のスペースは閉鎖。さすがに食料品は、圧倒的な数の商品を置いているので、その部分に関しては、かろうじて生き延びていますが、どうにもこのスペースと商品構成、価格、販売方法等、いかにも先細りの感が否めません。

 そこへ行くと、スペースもカーフールの半分もないACTIONの方は、お客さんが途絶えることなく、また、かなりの荷物を抱えて帰る人が多い印象で、あまのじゃくな私からしたら、逆に、そんなに買うものある?けっこう、ムダなもの買ってない?とさえ思ってしまうくらい、よく売れています。

 こうなってくると、このハードディスカウントショップの勢いはますます増してきて、それが拡大すればするほど、一般のスーパーマーケットでは、食料品以外のものは、停滞していってしまう道を辿りそうです。

 そもそもこのハードディスカウントショップは、廃業あるいは、傾きかけた店舗の商品を買い叩いて売るというもの、一般のスーパーマーケットで売れ残ったものなどがますます、このような店舗に流れて、ますます従来のスーパーマーケットを締め上げることになります。

 現在のところは、リドル アウトレットは、サン・ピエール・デュ・ペレー(エソンヌ県)とビュシュレー(イヴリーヌ県)の2店舗ですが、他の地域にも拡大していく予定とされています。

 開店早々の店舗では、通常200ユーロのシルバー・クレスト・ポータブルエアコンが50ユーロで販売され、60台が30分で完売したと発表されています。

 え~~?エアコンが50ユーロ??私も欲しかった~~!と思いましたが、きっと、今からいっても、もうないです。

 店舗では、季節ごとのテーマに加えて、ファッションや美容、スポーツやレジャー、家庭用品や装飾用品、工具、園芸用品などが販売されます。

 また、パークサイド(DIY)、シルバークレスト(家電・キッチン家電)、クリビット(スポーツ用品)、ルピル(子供用ゲーム・玩具)といったリドルの主力ブランドに特化したコーナーも設けられているそうです。

 一度は、ぜひ、覗いて見たいところですが、なんだか、家から遠そうです。


リドル アウトレット(Lidl Outlet)


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2025年6月25日水曜日

パリオリンピックの気球がチュイルリー公園に戻ってきた!

  


 今やパリ・オリンピックは遥か昔のような気になっていましたが、あのオリンピックの聖火台として作られたあの気球がまた、チュイルリー公園に戻ってきました。

 国際オリンピック委員会(IOC)の規定によれば、本来は、聖火はオリンピック大会期間外には、点灯できないことになっているものの、この聖火の色(黄色)を白に変えることで同意を得たと言われています。

 パリ・オリンピック開催中は、華やかに街がオリンピックに彩られ、オリンピックの期間だけのことと、あちこちを見て歩いた中でも、このチュイルリー公園の気球は、かなりインパクトが強く、感動的でもあったので、ずっとこのまま残せば、良い観光スポットになるのにな・・と思っていました。

 実際に行ってみると、昨年のオリンピックの時のようなガードはなく、もう少し自由に近寄れる感じでしたが、やはり、正直、最初の時の衝撃は薄れました。

 とはいえ、パリの街中の公園に、ある意味神秘的でもある直径7メートルの聖火台は、充分に美しいものです。

 そもそも、この聖火台の設置されているチュイルリー公園のこの場所は、絶好のロケーションでもあり、チュイルリー公園はもちろんのこと、その光景の中には、オルセー美術館、ルーブル美術館、ちょっと先に見えるコンコルド広場やエッフェル塔などがぐるっと視界に入ってくる場所で、それにこの気球が加わるのは、まさに絶景です。

 お天気が良く、乾燥しているために多少、気球のまわりは、少し埃っぽい感じがしましたが、それを差し引いても、なかなか見応えがあります。

 この気球、実のところはパリオリンピックの際に設置された気球とは、別のもので、周囲のリングも改造されたものなのだそうです。

 そして、今のチュイルリー公園は、冬の間は撤退していた移動遊園地も戻ってきていて(もちろんパリオリンピックの間もありませんでしたが・・)、にぎやかな夏休みの感じで盛り上がっています。



 このチュイルリー公園の気球は夏の間、9月14日まで、そして、2028年のロサンゼルスオリンピックまでは、毎年、ここに登場することになっているようです。3年間夏季限定です。

 夜になると、この気球は、上空にあがり、午前1時に消灯します。

 夏の間、パリに来られる方は、一見の価値ありかもしれません。


チュイルリー公園気球


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2025年6月24日火曜日

ネズミ捕りにかかった気分になったイタリアン

  


 ずっと気になっていたレストラン・・といっても、マルシェの中にあるとってもラフな感じのイタリアンのレストランがあって、いつか、行こう行こうと思いつつ、なかなか行く機会を逸していました。

 近くに住んでいる友人がいるので、今度、その友人と会うときには、あそこに行ってみようと思っていたのです。

 このお店に目をつけてから、かれこれ半年以上も経っているというのに、たまたま、その友人と会う機会がのびのびになっていたために、ずっと行かずにいました。

 先日、ようやく、その友人に会えることになって、楽しみにしていたお店にようやく行きました。

 私がなぜ?そのお店に惹かれたのかというと、ボンゴレに使っているとみられるアサリの殻が山盛りになったお皿が、カウンターテーブルの下の棚に山積みに置かれていて、うわっ!すごい!こんなにアサリの殻!美味しそう!とアサリの殻に惹かれて、今度、ぜったい行きたいと思ったのです。

 パリでは、まるでないとはいいませんが、アサリなどの貝類は、あまりポピュラーではなく、どこでも売っているというものでもありません。魚介好きの私にとって、たとえ、殻でも山盛りのアサリの貝殻は、とっても魅力的に映ったのでした。

 お目当てのお店につくと、イタリア人らしいサーバーのおじさんは、おどけて愉快な感じで、愛想よくニコニコ迎えてくれました。

 私はアサリの貝殻につられてきたので、迷うことなく、ボンゴレを注文、友人はアンティパストをオーダーしました。

 しばらくして、オーダーしたボンゴレがやってきて、楽しみにしてきたボンゴレにようやくありつけた私は、ちょっと期待しすぎていたのかもしれません・・が・・、食べてみると、ハッキリ言って、ガッカリ・・マズくはない・・のですが、決して美味しくもない・・。

 アサリさえあれば、自分で作った方が絶対美味しいのは間違いない・・感じでした。ちょうど、友人とは、バカンスに出かける場所について、どこがいい?イタリアだったらどこ?などという話をしていたために、余計にガッカリ・・ハッキリ言って、イタリアだったら、絶対にこんなボンゴレ・・絶対にあり得ないよね・・と言う話になりました。

 周囲を見渡してみれば、ポツポツとボンゴレを食べている人も見当たるのですが、あの山のようになっていた貝殻が随時出るほどではない・・ひょっとして?あのアサリの貝殻は、客寄せのためだったかもしれない・・とその時、初めて気が付きました。

 そうすると、私は、ネズミ捕りにかかったネズミのようなものです。

 パリでは、ハズレのイタリアンのお店というものがけっこう多く、滅多にイタリアンには行かないのですが、アサリの貝殻につられて、見事にそれにひっかかってしまった気分でした。

 こんなもの?を食べてしまうと、やっぱり美味しいものを食べに、やっぱりイタリアに行きたい!となってしまうのでした。

 今回は、ちょっとガッカリした話だったので、敢えて店名等は書きませんので、悪しからず。


イタリアン ボンゴレ パリ


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