2024年11月28日木曜日

新型コロナウイルス、インフルエンザ、細気管支炎のための「スリーインワン 3 in 1」セルフテスト

  


 細気管支炎の流行が広がり、インフルエンザウィルスの流行が始まり、新型コロナウィルスの波がおこりつつあるフランスで、ワクチン接種キャンペーンとともに、これらの3大感染症とも言われるウィルスに感染しているかどうかを一度にテストできる「スリーインワン 3 in 1」が薬局に登場し始めています。

 この製品を製造しているフランスの研究所は、100%に近い信頼性(98.3%)をアピールしています。この検査キットは、「サンプリングスポンジを鼻孔に置き、15秒間、数回、回転させるだけで、チップを容器に浸して結果を待つだけ」、「15分後には、結果が表示される」、「誰にでも簡単にできて、痛みもない」と説明しています。

 要は新型コロナウィルスの際に発売されたセルフテストと同じ要領のセルフチェックテストキットで、パンデミック以来、この種のテストに慣れたフランス人にとっては、有効な検査キットになり得るかもしれません。

 この検査キットは、メーカー側によれば、すでにフランス国内の何百もの小児救急サービス、成人救急サービス、小児科医、医師によってすでに使用されているものだそうです。

 価格は、キット1つあたり10ユーロ前後であるようですが、残念ながら、これは保険適用にはなっていません。

 このセルフテストの製造元は、その特異度で100%、感度で90%であるとしていますが、少なくとも、陰性なのに陽性(つまり病気ではないのに病気である)と判定が出ることはなく、陽性の場合でも10%の確率で陰性と判定されることがあるということでもあります。

 メーカー側の自信満々のアピールぶりとは裏腹に、HAS(高等保健当局)は、すでに、病院で実施された2つの研究結果により、「感度レベルは説明書に表示されている値よりも大幅に低い」と推定し、これらの結果に対して警戒を表明しています。

 私は、自分で検査を行うことに自信がないうえに、結局、チェックしたところで、治るわけではないし、やっぱりお医者さんに診てもらって、その場でそれなりの投薬なりをしてもらった方が安心・・と思ってしまうのですが、仕事や子育てなどで、医者に行く予定がつきにくい人にとっては、とりあえずの診断がつくようになることは安心かもしれません。


新型コロナウイルス、インフルエンザ、細気管支炎 スリーインワン セルフテスト


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2024年11月27日水曜日

トヨタ・ヴァランシエンヌ工場の成功 TOYOTA ハイブリッド車は売れている!

  


 TOYOTAのフランス工場であるヴァランシエンヌ(フランス北部・ノール県)工場は2001年操業以来、500万台の車を生産を突破したことを祝い、トヨタ・モーター・ヨーロッパ会長は、同社が現在、有期雇用で契約している従業員1,000人のうち、600人を無期雇用に切り替え、雇用を安定させることを発表しました。同工場は、合計5,000人の従業員を雇用しています。

 これは、フランス国内のみならず、欧州圏内の製造業のほとんどが売上高の減少などの業績不振の四半期が続き、多くのメーカーが従業員の解雇に踏み切っている中、自動車産業の流れに逆行する珍しく景気のよい話として大歓迎されています。

 同工場は、トヨタの小型ハイブリッド車「ヤリス」の生産拠点であり、20年以上この車の生産を行ってきました。このモデルはハイブリッドバージョンで最も成功をおさめている車で、現在「ヤリス」はフランスで最も生産されている車となっています。

 同工場の成功は、コンパクトな工場で徹底的にムダな時間、ムダな労力をカットすることから生まれていると言われ、部品は可能な限り現地生産、機械やロボットを要所に利用し、1日3シフト制を導入して効率的な作業を行っています。

 これは、日本の方法(「KAIZEN」(日本語の改善というそのままの単語が使われている)と継続的改善)である、「根本的原因の追究」からなる「厳格な方法」により成り立っていると言われており、産業大臣まで出てきて、これを大絶賛しています。

 大臣はまた、「TOYOTAと下請け企業との関係の質」も大絶賛しています。

 しかし、この背景にあるのは、ハイブリット車の意外な根強い人気であり、長年、電気自動車よりもハイブリッド技術を擁護し続けてきたトヨタ経営陣にとっては、明るい兆しかもしれません。

 これは、フランスは小型車市場の2大スター、プジョー208とルノー クリオを生産してきた小型車に関しては比類ないノウハウを持っていると自負していましたが、これらのフランス車はトゥルキエ(トルコ)やスロバキアに生産拠点を移しています。

 フランスにとっては、フランスのメーカーの車ではあっても、もはやフランス国内に清算拠点を置かなくなっているメーカーが大多数の中、日本の車であっても、メイドインフランスである車が世の中に普及していることをとても歓迎しています。

 ある紙面では、「日本のメーカーであるトヨタはすでに500万台のフランス製の車を公道に走らせている!」などとタイトルをつけています。

 最近では、産業大臣が工場に出向くといえば、人員削減のための労働組合をかばって工場経営者との間に折り合いをつけるようなことが多いなか、このようなお祝いムードにつつまれた工場訪問は、大歓迎なのでしょう。「トヨタは、フランスでも自動車産業が可能なことを示してくれた!」と大絶賛しています。 

 日本人の私としては、トヨタの繁栄は嬉しい反面、そんなに大盤振る舞い?して、雇用を拡大して、大丈夫?フランスでは一度、無期雇用で人を雇ったら、大変だよ・・などと思うのですが、もっとも、フランスは労働者保護のため、業種にもよると思うのですが、有期雇用を継続できるのは、限度があり、何回か目の有期雇用の更新では、無期雇用に切り替えなければならないはずです。

 しかし、日本のトヨタ、世界のトヨタ「KAIZEN・改善、継続的な改善」を追求し、どうか頑張ってほしいと思っています。


トヨタ ヤリス ハイブリッド車 


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2024年11月26日火曜日

航空券チケットを取ろうとしていたら、みるみる値段が上がっていく

  


 私の理想は年に2回くらい(半年おきくらい)日本に行けたらいいな・・と思っているのですが、グズグズしている間に会っという間に時は過ぎてしまい、思い切らないとなかなか計画は進みません。

 以前は子どものバカンス時期に合わせる必要があったために、選択の余地がなかったのですが、いざ、子どものバカンスが関係ないような環境になれば、逆に子どものバカンス時期は、料金も高くなるし、ストライキの確率も高まるので、その時期はなるべく避けるとなると、考えてみれば、1ヶ月おきくらいに学校のバカンスがあるフランスでは、自ずとかなり時期も限られてくることになります。

 昨年は、年末から年初にかけて、もともとの日本行きに加えて、再び、日本にある家のことで急遽、日本に行かなくてはならない用事ができたために、間隔があまり開いていないのに、日本に行くことになり、「この間、来たばっかりなのに、なんだかちょっともったいない・・」という感じがしました。

 これまでは、急な用事などで、慌ててチケットを取って日本に行くことが多かったので、私はあまり事前に何ヶ月も前からチケットをとって・・ということをしてこなかったのですが、今回は、来年からは、フランス発着の航空券に対して連帯税が3倍になる・・という話もあり、チケットを取るなら、早い方がよいのでは??・・と来年の日本行きのチケットを今からとっておこうと思い至ったのです。

 もうここのところ、10年くらい同じフランスの格安チケットのサイトでチケットは購入していたのですが、ここのところ、サイトを開いて、できるだけ安い日にちを検討しているうちに、どんどん値段が上がっていくことに憤慨しています。

 航空券のチケットは出発日によってかなり値段にも差があるので、それを検討して予約するのですが、いくつかの候補を見て検討しているうちに、タイムアウトになり、次にサイトを開きなおすと値段が上がっているのです。

 以前から、なんだか、その傾向はあった気もするのですが、ここまで露骨で酷くはなかったと思うのです。私の場合、体力的に経由便は耐えられないので、直行便の中から選ぶので、フランスから日本に行く場合はエアフランスかJALかANAの3択です。

 いつも使っていた格安?なはずのサイトだと、探せば探すほど値段が上がっていくという悪循環に陥り、どうやら、この時期には、一番、安いのはANAみたい・・ということで、もうANAのサイトで直接、予約をとりました。

 航空券だけの価格を見ていると、エアフランスの方が安かったのですが、荷物分の料金や座席指定の値段を合わせると結局、ANAの方が安いようでした。また、エアフランスは機内のスタッフやサービスなどは好きなのですが、ストライキの可能性も高まるので、やっぱりできれば避けたくなってしまいます(何度か突然のストライキで痛い目にあっている)。

 ANAのサイトの方は、その日のうちに検討していると値段が上がっていってしまう・・ということはなく、それだけでも良心的だな・・と思ってしまいます。

 それにしても航空券・・高くなったけど・・これから、また、さらに上がるわけ??と思うと暗澹たる思いです。


航空券格安チケットサイト


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2024年11月25日月曜日

最近、激増している自動車部品の盗難

  


 フランスでは、ここ数年で自動車部品の盗難が急増しているようです。車の盗難(車体全体)は、珍しくない話で、昨年も車の盗難事件が急増したというニュースが流れ、しかも、最も盗難の被害に遭った車はTOYOTA(RAV4)だったそうで、前年のTOYOTAプリウスに続いて、2年連続の堂々1位をTOYOTAが獲得しているということでした。

 めちゃくちゃ楽観的に考えれば、それだけTOYOTA車が出回っているということの証でもありますが、オートロックシステムの解除がしやすいという理由もあるとも言われていました。

 今年になって、車の盗難が減少したということはないでしょうが、特に顕著に目立って増加しているのが、車のパーツの盗難だそうで、ミラー、ヘッドライト、ナンバープレート、フロントライト、ハンドル、ホイール、タイヤからバンパーまで、全ての部品が狙われるようです。

 このトレンド?は、自動車の中古部品市場の需要が拡大したことであると言われ、これらの盗品は中古部品の闇市場や、海外で販売されるのだそうです。

 監視カメラなどの記録に残されている情報によれば、彼らは闇に紛れて車でやってきて、ターゲットの車から車の一部(たとえ、それがバンパーなどの大きいものであっても・・)彼らは迅速に仕事を成し遂げ、10分もかからないで、(小さい部品の場合は5分以内で)自分たちが乗ってきた車に部品を積み込んで立ち去っていきます。

 彼らはドライアイスで指紋を消すという技をもち、組織化されたギャングの犯行が横行しているようです。

 なかでも、バックミラー、フロントライト、リアライトは、壊れやすいこともあり、需要が高いために、盗難被害に遭うケースが多いそうです。

 そして、中でも泥棒が珍重するアイテムは触媒コンバーターといわれる部分で、これには、プラチナ、パラジウム、ロジウムなどの貴金属が含まれているのだそうです。

 また、この触媒コンバーターの盗難がもっとも多かったのは、またしても、TOYOTAとレクサスのモデルだそうで、TOYOTAの触媒コンバーターには、他メーカーの車よりも、多くの貴金属が含まれており、特にハイブリットモデルはこの部分へのダメージが少ないために、より狙われるのだそうです。

 これらの盗難は、路上駐車だけでなく、駐車場に入れておいても狙われるということなので、もはや手立てなしという他はありません。

 車もろとも盗難の被害に遭うのと、車を壊されて部品が盗られるのと、どちらがショックだろうか?などと、意味のないことを考えたりもしますが、まるっきり姿が消えてしまうのとは、また別の意味で一晩のうちに、滅茶苦茶に破壊された車の残骸が残っているという絶望感もまた、相当なものではないかと思います。

 以前は、路上に厳重な鉄パイプのような鍵をかけた自転車がその鍵をかけた部分だけが残されて、タイヤやサドルなどが盗られているのを見かけることはよくありましたが、今や、それが車に移行しているとは、恐ろしいことです。

 

自動車部品の盗難急増


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2024年11月24日日曜日

クラッシックなノエル・クリスマスデコレーションのお店

  


 ノエルまで、あと1ヶ月ちょっとになり、パリの街中もノエルのデコレーションの飾りつけをするお店が増えてきました。

 一年のうちで、おそらく夏のバカンスの次?あるいは、同じくらいのビッグイベントのノエルには、街のイルミネーションやデコレーションもとても楽しめる時期であると同時に、それぞれの家庭では、ノエルのデコレーションで家の中を飾ります。

 ノエルのデコレーションのためのグッズがあちこちのお店で見られるようになりますが、それこそ、ピンキリで、ふつうは、毎年、新しいものを買うよりも、だいたい使いまわしで、毎年、少しずつ買い足したり、アレンジを加えたりする人が多いように思います。



 郊外の方の家だと、家全体を飾りつけ、電飾で覆ったりする家もありますが、パリだと一軒家というものもあまりないので、必然的に室内を飾るということになると思うのですが、家族で集まるノエルを彩るために、ノエルの飾りつけをする家庭は多いと思います。

 日本では、お正月の方が家族で集まることが多いと思いますが、フランスの場合は、ノエルこそ家族が集まる機会で、そこにシンボル的に飾るクリスマスツリーはある意味、門松みたいな感じでもあるかもしれません。

 雑貨屋さんやデパートなど、この時期、どこへ行ってもクリスマスの飾り物(主にはクリスマスツリーを飾るデコレーションなど)が売られていますが、お店にもよりますが、ちょっと高級っぽいお店だと、どちらかといえば、あまりたくさんの色を使わず、洗練された感じに飾るのかな?と思われるデコレーションが多いような気がします。




 そんな中、とてもクラッシックなノエル・クリスマスのデコレーションの小物のお店があって、それはそれは、もうお店全体がキラキラなノエル満載のお店で、売られているひとつひとつのデコレーションも基調はクリスマスカラーの赤とグリーン・・そしてゴールドで、とにかくお店中がキラキラです。

 それでも、決して下品な感じにはならないのが不思議なのですが、それなりにクラッシックな感じで、ひとつひとつの商品も歴史が感じられるというのも大げさですが、どこかの宮殿の宝箱の中みたいです。



 そんな感じなので、お値段もそんなに安い!お手頃!という感じではありませんが(といっても、そこまでべらぼうな値段というわけでもない)、長く代々、引き継いでいけそうなものでもあります。

 広いお店ではありませんが、商品の数は山盛りで、お店の奥には螺旋階段があって、上の階にも下の階にも行けて、それぞれに商品が置かれています。地上階には、それこそ、パンパンの商品がギッシリと置かれ、別の階には、商品が陳列されているというよりは、美術館のような、美術品が展示されているような感じでもあります。

 クリスマスツリーの飾りにもある種の流行のようなものもある気がするのですが、ここは、あくまでクラッシックな感じ・・このお店の名前の La Maison du Roy(王様の家)が感じられるテイストで、どこかの宮殿の飾りつけのような感じがあります。

 そういう意味では流行はなく、少しずつ買い揃えて、毎年、少しずつ豪華になっていく・・そして、次世代にも引き継いでいけそうなノエルのデコレーションのお店です。

 私などは、もう家ではクリスマスツリーも飾らなくなり、ポインセチアやリースくらいで済ましてしまうのですが、こんなお店を覗いて見るだけでもノエルの気分を楽しめます。

 なんといっても、自分で飾らなくてもよく、片付けなくてもいいというところが、無精者の私には、何よりです。

 このお店のあるパッサージュは、他にもなかなか趣のあるお店がたくさんあります。


クリスマスデコレーションのお店


🌟La Maison du Roy 24 Passage Jouffroy 75009 Paris 


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2024年11月23日土曜日

パリ18区のマクドナルドで銃殺事件

  


 最近の凶悪犯罪の低年齢化には、驚かされることが多いのですが、高齢者の凶悪犯罪も減っているわけではなさそうです。

 今回の事件はパリ18区のポルト・ド・クリニャンクール地区のマクドナルドの店内での銃撃事件です。つい先日もサンラザール駅のマクドナルドで化学物質(液体)を撒かれるというテロのような事件が発生したばかり・・、マクドナルドが悪いわけではないでしょうが、人が集まる場所、それだけマクドナルドがどこにでもあるということなのかもしれません。

 しかし、こう続けてマクドナルドで深刻な事件が続くと、ちょっと腰が引ける感じになります(言うほど、マクドナルドに頻繁に行くわけではありませんが・・)。

 今回の事件では、マクドナルド店内での発砲、しかも、武器は大口径のリボルバーで、そこまで広いとは言えないスペースでの発砲、しかも4発(発砲数は定かではありませんが、少なくとも数発)で、60代の男性が77歳の男性を射殺という比較的高齢者?の事件です。

 この60代の男性は、この大口径リボルバー装備で店内に入店、1.50mの至近距離から相手の頭と胸に向けて発砲しています。昼の時間帯のため、当然、店内には大勢の客がおり、店内は騒然とし、パニック状態に陥ったようです。

 それは当然です。いきなりマクドナルドでホンモノの銃声が響き渡ったら・・しかも、数発・・流れ弾が他の人々にあたらないとも限りません。もしかしたら、強盗?とか?わけがわからなくなりそうです。

 被害者男性も加害者男性もともにフランス国籍、顔見知りであったそうで、動機は二人の間の麻薬密売に関する数千ユーロ規模の金銭トラブルであったと見られています。

 クリニャンクールといえば、蚤の市で有名な場所ですが、この地域、あまり治安がよくないことでも有名で、麻薬やタバコ、薬物、偽造品の違法販売などで度々、話題にあがる場所ではありますが、まさかマクドナルドなどの店内でとは・・恐ろしいことです。

 どちらかといえば、治安の悪い場所でも、マクドナルドなどのファストフードなどの店内は、比較的、安全なのでは?というイメージ(一般人?のスペースには危険な人々は侵食してこない)があったのですが、それは、私の勝手な解釈で、やはり、治安の悪い地域はどこでも安心してはいけないようです。

 私が最後にクリニャンクールに行ったのは、いつだったか忘れましたが、もうずいぶん前のこと・・「多分、もう来ないだろうな・・」と思ったことだけ覚えています。

 クリニャンクールの蚤の市は、それなりに面白いし、興味深くはあるのですが、特に危ない目にあったわけではないのですが、そのあたりの街の感じ、行き来する人などの感じがどうにも、すえた感じで私には、耐えがたいのです。

 加害者は、抵抗もせずにその場ですぐに取りおさえられ、逮捕されたようですが、被害者の男性は即死ではなかったものの、救急隊が到着後、すぐに息を引き取ったようです。

 もはや麻薬事件にはあたりまえのように登場する銃ですが、血気盛んな若者が・・というのとも違い、どちらかといえば、高齢者に分類された二人が麻薬取引の金銭トラブルで、しかも、よりにもよって、マクドナルドのような場所で殺人事件を起こすとは・・何重にも驚くポイントが重なっています。

 蚤の市はそれなりに面白くても、やっぱり、命がけで行く場所ではないな・・と思うのでした。


マクドナルド高齢者銃殺事件


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2024年11月22日金曜日

パリ 11月の雪は1958年以来9回目

  


 数日前から木曜日は雪だと天気予報が出ていました。天気予報は必ずしもあたるわけでもないので、「雪かもしれないのね・・」くらいに思っていました。

 前日は、久しぶりくらいな晴天だったので、「これで、明日、ほんとに雪なのかな?」と思っていましたが、朝、起きて、外を見ると、ほんとに雪が降っていました。

 雨だと、例外なくウンザリするのですが、雪だとなんとなく、どこか心の隅にウキウキしてしまう感じがあるのも不思議なことです。

 それでも、しばらくすれば、止んでしまうのだろうな・・と思ったら、お昼過ぎになっても雪は降りやまず、むしろ、盛大に降り始めたので、これは、最近の一日中、雨が降り続けるバージョンと一緒なのかな?などと思いつつ、出かけました。

 雨でも傘をささないフランス人が最近の雨は一日中、しかも、けっこうな量の雨が降り続けるようになってから、さすがに傘をさす人が以前よりは増えた気がするのですが、雪だとどうなのかな?と思って、周囲を見渡すと、傘をさしているのは、半分もいない感じで、7~8人に一人くらいの感じでした。

 雪は粒が大きな雪でみぞれに近い感じの綿雪というかぼたん雪みたいな感じで、雪が降るというよりは宙に舞うような雪でした。

 私自身も傘を持って行こうかどうか?一瞬、考えて、とりあえず一応、折り畳みの傘を持って出かけましたが、結局、街中を歩き回るわけでもないので、バスやメトロに乗って、あとは、目的地まで歩く程度なので、傘をさすのは、面倒で、コートのフードをかぶって、傘はささずに帰ってきました。

 パリに雪が降ることは、そこまで珍しいことではないのですが、今は、まだ11月で、11月に雪が降ったのは、1958年以来9回目のことだったようです。1958年以来9回目というのは微妙な表現ですが、単純に計算すると約8年に1度くらいということになります。

 日中、少し雪の降り方が弱くなってきて、「これでやむのかな?」と思いきや、またけっこうな量の雪になったりして、その日は結局、一日中、雪でした。雪ともなれば、さすがに気温もしっかり下がり、氷点下の世界(この日はー2℃くらいまで)になりました。

 パリ市内は人の往来もけっこうあるし、車の交通量も多いので、あまり積もるという感じではありませんが、夜中に降り続けたりすれば、溶けかけた雪が凍ったりして、けっこう始末の悪いことになるかもしれません。

 木曜日はSNCF(フランス国鉄)の一部がストライキを予定しており、実際に決行されていたようですが、雪のために、それ以外の便の遅延やキャンセル、また、CDG(シャルルドゴール)空港やオルリー空港などでも、発着便の10%程度がキャンセルになったり、その他の便に関しても、遅延などの影響が出ていた模様です。

 もともと、ストライキがなくてもダイヤの乱れは珍しくないフランスで、この日は、それがストライキのためだったのか?雪のためだったのか?ストライキの観点からすると、あまりインパクトのない感じになった気がします。

 雪に弱いのは公共交通機関だけではなく、高速道路などの道路でもありますが、雪のために交通が麻痺しつつある道路がチラホラ・・。

 メルコスール自由貿易協定への抗議をはじめ、一向に改善されない農業の苦しさを訴えるためにいくつかのポイントで道路をブロックしていた農民たちは、彼らがブロックしている道路以上の麻痺状態が起こり、彼ら自身もこの寒さの中の抗議活動は辛いだろうな・・と思います。

 しかし、色々と不便なことが起ころうと、どこか私の心の中では「雪」というと、ウキウキした特別感がぼんやりと漂っているのです。

 

パリの雪


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