ネスレのミネラルウォーターが実は真のミネラルウォーターとは呼べない違法な濾過方法でミネラルウォーターを販売していることが明らかになったのは、2024年の初めのことでした。
しかし、この事情が明らかになるにつれ、実は、フランス政府はこの件を2021年から把握していたにもかかわらず、法的措置を取るよりも、ひっそりと緩和することを選択していたことが明るみになり、事は、よりスキャンダラスになりました。
ラジオフランスとル・モンド紙が2023年1月に、「保健当局が販売禁止を勧告していたにもかかわらず、エリゼ宮とマティニョンが規制に準拠せず、健康リスクをもたらすボトル入り飲料水をネスレが販売することを容認していたこと」を明らかにしたのです。
これは、単にネスレが違法精製を行ってミネラルウォーターを販売していたことに加えて、国民に健康リスクをもたらすと保健当局が警告しているにもかかわらず、政府がネスレと結託して、この事実を伏せ、販売を続けることを容認していたという許しがたいことを行っていた事実はさらに深刻な問題として、取り沙汰されました。
そして、そのことに決着がつく前に、2025年3月にはペリエのボトルから新たな細菌汚染が検出され、生産ラインが停止され、30万本のボトルが廃棄されるという事態が勃発しました。この際にも、ネスレは、法律で義務付けられている保健当局への即時通知を怠ったことが、のちに曝露され、問題をさらに大きくしています。
複数の省庁、ガール県、オクシタニー地域圏保健局間のやり取りによると、ネスレに不利なミネラルウォーターの不正に関する保健報告書がネスレを保護するために、フランス政府によって改ざんされていることが明らかになっています。
また、同2025年には、コントレックスとエパールのボトルウォーターからは、計り知れないレベルのマイクロプラスチック汚染が検出されています。これは廃棄されたプラスチック廃棄物の不法投棄が原因とみられますが、ネスレは、この汚染を否定しています。
これらのスキャンダルに関して、水源であるガール県は、ネスレに対し、ヴィッテルとヴェルジェーズにあるペリエ、ヴィッテル、エパール、コントレックスのボトルウォーター工場から禁止されているフィルターを撤去するように命じています。
どうにも、問題が起こるたびに、隠蔽、揉み消しをしようとする体質であることが、なにか起こるたびに、浮き彫りにされるかたちになっています。しかも、政府がその手助けをしているとなると、これは目も当てられません。
そして、現在は、再び、ネスレのペリエ工場とヴィッテル工場(分析工場を含む)で家宅捜索が行われているといいます。
この捜索はNGOフードウォッチャーズがネスレを「水源で細菌や微量の化学物質によって汚染された水に対し、禁止されている処理を施した」として告発していることによって、フランス競争・消費者問題・不正対策総局(DGCCRF)から捜査員が派遣されて行われているのです。
もう何度も同じことを繰り返しているような印象もありますが、ことが国家ぐるみの隠ぺいとなると、これが、本格的にクリアになる日は来るのだろうか?と思ってしまうのです。
ネスレ・ミネラルウォータースキャンダル
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