2026年1月14日水曜日

第二次世界大戦以来初めて フランスの死亡者数が出生者数を上回る 

  


 フランスでも毎年、出生率の低下は叫ばれてきましたが、今年も例年のごとく、出生率は低下、そして、戦後、初めて死亡者数が出生者数を上回るという象徴的な節目を迎えています。

 INSEE(フランス国立統計経済研究所)の発表によれば、2025年には、フランスでは64万5,000人の赤ちゃんが生まれ、65万1,000人が死亡し、自然増加率は第二次世界大戦以降、初めてマイナスに転換しています。

 2026年1月1日現在、フランスの人口は6,910万人。人口は前年比で0.25%増加していますが、これは単純に移民が増加していることによるものです。

 シンプルに言えば、亡くなる人の数が生まれてくる人の数を上回っている・・つまり、人口は減少しているはずなのに、人口は増えている・・不思議な人口動態です。

 ということは、単純に言えば、フランスはどんどんフランス人の割合が減っていっている・・ということでもあります。

 出生率に関して言えば、4年連続、過去最低記録を更新中だそうで、この割合はこのまま移民が増え続ければ、ますます助長されていくことになります。

 フランス国立人口統計研究所(INED)によれば、「フランスはほとんどのヨーロッパ諸国がすでに経験している状況に加わったに過ぎない」そうです。

 このようなネガティブな事象が出てくるたびに、必ず、それを過小評価というか、負け惜しみのようなコメントが出てくるのもフランスらしいところでもあります。

 しかし、これは同時に事実でもあり、ユーロスタットによると、2024年にはEU加盟国のうち、自然人口増加率がプラスを維持しているのはキプロス、アイルランド、ルクセンブルク、マルタ、スウェーデンの5ヵ国のみ、デンマークは均衡状態、その他の国は、既にマイナスとなっています。

 そこで、EUではありませんが、少子化、人口減少といえば、必ず見本のように紹介される日本の状況(2024年の人口動態)を見てみると、死亡者数は前年比1.8%増の161万8,684人で過去最多を4年連続更新中。死亡者数から出生者数を引いた人口の自然減は89万7,696人(フランスは6千人)で前年よりも6万5千人拡大。

 人口も違いますが、やはりフランスとは桁違いで、その勢いもギョッとするほどです。

 日本人の私からしたら、フランスの状況よりも、はるかに深刻な日本の状況の方が気になるのです。


フランスの人口動態


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2026年1月13日火曜日

卵が足りないフランスの卵事情

   


 そういえば、ここ半年くらいだと思いますが、スーパーマーケットに買物に行って、買いたい卵がないということが多くなっていました。

 なんとなく、卵というものは冷蔵庫に必ず入っている食品のひとつで、常備品ともいえるものでもあり、冷蔵庫の中の卵が少なくなってくると、買い足すという習慣がついています。

 逆に言えば、スーパーマーケットでは、卵はいつ行っても買える食品でもあります。

 それが、ここのところ、卵の棚はなんとなく、ガランとしていて、バカみたいに高い卵がポツポツと残っている程度・・といった感じの時が多くて、あれ?また鳥インフルエンザ??え??また??などと、軽く考えていました。

 しかし、卵が足りなくなっているのは、そんなに短期間で片付く話ではなく、また理由は一つではないらしく、この卵不足の状態は、2026年半ばから後半まで続く見込みなのだそうです。

 最近の卵不足の大きな理由は、天候によるもので、雪や強風のために、トラックでの配送がストップしたためだそうで、しかし、これは、一時的なこと、天候が回復すれば、この問題は、解消されます。

 第一には、インフレのために、他の肉や魚などの価格が上昇したために、比較的、価格が安定し、しかも安価にタンパク質が摂取できる卵の人気が拡大したために、卵の需要が4~5%増加したそうで、これに対して、生産の拡大が間に合っておらず、生産量は最大でも1%程度増加したに過ぎないそうです。

 また、卵以外の食品においても、やたらと最近、よく見かける「プロテイン」、「高タンパク質含入」などの商品が目立ち、「プロテイン」、「たんぱく質」が、ちょっとした食品業界のパワーワードになっている状態でもあります。

 さらに卵とコレステロールへの影響について多くの人々が抱いていた不安は、近年、医療専門家によって再検証され、コレステロール問題は解消されつつあります。

 卵が安価に供給できているのには、もう一つの理由があります。

 それは、卵の価格が農家と流通業者の間で10年から15年の契約に基づいて決定されているためで、これにより、農家は安定して生産物を供給でき、消費者は需給によって変動しない安定した価格で卵を購入できる仕組みになっているためです。

 価格に影響を与えるのは、飼料(穀物)だけです。なので、インフレが急上昇した際には、この分の値上げはありました。

 つまり、現在の卵不足の主な原因は、急速に増加した需要に供給がおいつかないということで、この生産量を増加させるための新規就農者支援の国家プロジェクトもすでに動き出しています。

 そして、この卵の生産増加を容易ではないものにしているのが、フランス国内での卵の生産が「放し飼い卵」へと移行しつつあるため、鶏舎だけではなく、鶏を飼うための土地を確保しなければならない(現段階で、販売されている卵の43%が放し飼いの卵)ということです。

 よって、この国家プロジェクトはこれまでのケージではなく、屋外で飼育するという明確な目標が掲げられています。そのため、この不足分を補うに足りる卵の生産が間に合うようになるには、もう少し時間がかかるということらしいです。

 この品不足を補うために、ウクライナ等からの輸入量は若干、増加しているものの、トレーサビリティが保証されていないため、問題を引き起こしています。

 フランスはヨーロッパ最大の卵生産国であり、ほとんどのEU加盟国が同様の不足に直面している中、他国からの供給確保は困難です。

 CNPO(全国鶏卵振興協会)の理事長は、2030年までに放し飼いが可能な新しい鶏舎300棟建設が見込まれていると発表しています。

 フランス人は一人当たり年間220個以上の卵を消費しているとのことですが、だったら、日本は?と調べてみたところ、320個だそうで、フランス人よりも断然、多いのには驚きました。

 しかし、考えてみれば、卵焼き、ゆで卵、オムレツ、茶わん蒸し、たまごサンドなどなど、たまごを使うお料理は断然、日本の方が多いのです。

 そして、生卵、たまごかけご飯など、海外にいると食べられない、恋しいのもこんな卵料理?でもあります。ああ~卵ってホント便利な食品ですね。


フランスの卵事情


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2026年1月12日月曜日

児童ポルノ人形を購入した男に懲役30ヶ月の判決

 


 昨年末に話題に登った中国大手 eコマース「SHEIN」のプラットフォーム上で販売されていた児童ポルノ人形をめぐって、政府はSHEINに対して、即刻、、「全てのコンテンツが最終的に法令に準拠していることを示すまでの業務停止命令」を発令し(現在は復活している)、同時に、この商品が国内に流通することを避けるためとして、異例の方策の一環として、パリ・シャルル・ドゴール空港に到着した中国からの荷物を100%検査を行いました。

 また、すでに、これが発覚した時点でフランス国内で相当数の購入者がいると見られており、この購入者も罰せられると発表されていました。

 そして、この購入者の一人であった男性(既に、年末の段階で起訴)に対して、先週、懲役30ヶ月の有罪判決が下されたようです。

 相当数いると見られていたこの児童ポルノ人形の購入者の中では、恐らく、この男性は、かなり問題の多そうな人物ではありますが、彼はフランス北部在住の58歳。これまでに児童誘拐未遂2回を含む12回の有罪判決を受けている人物ということです。

 法廷では、「好奇心からこのような人形を探していた。小さな女の子のような人形ではなく、小柄な女性のような人形、家の中でかさばらない人形が欲しかった。」、と弁明しつつ、「商品はキャンセルしましたが、自分が愚かな間違いを犯したことに気付きました」と説明しました。

 今回の購入者の逮捕劇については、この問題が巻き起こったのちに、販売者側がフランス当局に購入者リストを提供したことから捜査が開始されました。

 しかし、実際には、購入以前に、このようなウェブサイトを閲覧すること自体が違法だそうで、だったら、サイト自体を廃止させるのが手っ取り早いのでは?という気もします。

 この「SHEIN」の児童ポルノ人形販売摘発については、とにかくフランスのファッション業界を大いに脅かし目の敵になっている「SHEIN」を攻撃する格好の題材・・ここぞとばかりに、SHEIN叩きの起爆剤のための摘発!とも思ったのですが、こうして、逮捕され、有罪判決が出ている人のプロフィールを見ると、なかなか問題もありそうなので、一概にSHEIN叩きばかりとも言っていられない感じもします。

 ただし、懲役30ヶ月はけっこうなのですが、懲役30ヶ月といっても、監視用ブレスレット着用のうえ、自宅軟禁とのこと。このような、特に性犯罪者の常習者は概して、自宅軟禁なんてルールは全く尊重しておらず、ブレスレットでの監視も行き届かず、結局はさらに深刻な犯罪で再逮捕・・というケースが多いのです。

 しかし、個人の趣味といったら、それまでですが、58歳の男性で、こういうのが好き?な人もいるのだな・・とちょっと薄気味が悪い気がします。

 

児童ポルノ人形購入 懲役30ヶ月


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2026年1月11日日曜日

一般開業医が行っている「開業の自由を求めて権威主義的傾向に反発する」大規模なデモ・ストライキ

  


 フランスで現在、一般開業医が行っている大規模なデモ・ストライキは、現在の医療制度・社会保障予算法案が彼らの「自由な診療・開業の権利」を損なうとして強い反発を示しているもので、具体的にはフランス政府が2026年の社会保障予算法で新たな規制や権限を導入しようとしていることに医師側が反発しているものです。

 具体的には、保険当局が医療行為の報酬(診察料等)を一方的に調整できるようにする規定、初回の病気休暇に対する管理・制限の強化、デジタル記録義務など、業務負担を増やす管理強化などの政策を「医師の診療の自由や独立性を損なうもの」と受け止めており、自由な判断・開業の自主性を守れないものであると主張しています。

 フランスの独立開業医の多くは国民保健からの償還額と自身の収入のバランスを自ら調整しながら診療を行っていますが、今回の改革では医療費抑制の一環として報酬の伸びを厳しく制限する方針であることや、特定の医療行為の報酬を強制的に減額できる権限の付与などが含まれており、開業医側は、「経済的に自立した診療ができなくなる・過度な管理が入る」と反発しています。これが「自由」の重要な側面です。

 また、この法案により、医師が自分で選んだ場所や方法で開業・診療する権利が制限される可能性(医療過疎地域への配置義務や診療エリア・報酬制限の強化)なども示唆されています。

 医師たちは、これを「自由に開業し、独立した医療提供者として患者に質の高いケアをする権利への侵害」と受け止めているのです。

 彼らが「自由」を求める背景には、単に自分の裁量で働きたいというだけでなく、行政主導のコストカットが患者への影響につながるのではないか?過度な管理が日常診療・患者との信頼関係に悪影響を及ぼすという懸念も強くあります。

 医師側の要求は「患者への裁量のケアを提供できる独立した専門職としての立場を守りたい」という側面も含んでいます。

 フランスの医療制度は国民皆保険を基本にしつつ、自由開業性(自由に開業できる仕組み)を長年維持してきました。これは医師が国家の指示に縛られず、患者のニーズに応じて診療所を開く権利を持つという考え方です。

 しかし、今回の予算法案をきっかけに、政府側の財政・医療費抑制政策が医師の裁量・自由と衝突し、それがデモ・ストライキに繋がっているのです。

 大規模な赤字を抱えているために、あちこちで予算をどうにか削減していきたいのはわかりますが、国民の健康に関わる事象については、深刻な話でもあります。今後、さらなる医師不足が懸念されている中、多くの若者がただでさえなるのが大変な医者という職につくことに「バカバカしい・・医者なんてやってらんね~」と思うようになりそうでもあります。

 病気休暇など、違法に利用している件数が激増しているようではありますが、これは違法な申請をできないようにすればよいだけで、本当に必要な人までもが使えなくなることは、本末転倒です。

 予算を削るなら、もっと別にしたら・・? 今だって、医者の予約がとれなくて、何ヶ月も待たなくちゃならないことが多いのに・・勘弁してほしいです。


フランス一般開業医 大規模デモ


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2026年1月10日土曜日

パリ 国立工芸博物館 Musée des Arts et Métiers パリオリンピックのメタルホース

  


 パリオリンピックの開会式に登場したメタルホースが展示されていると聞いて、パリ国立工芸博物館 Musée des Arts et Métiersに行ってきました。

 これまで、パリにある国立工芸博物館 Musée des Arts et Métiersというものの存在は、なんとなく知っていた・・というか聞いたことはあるけど・・くらいの感じで、特に、行ってみようと思ったことはありませんでした。

 しかし、今回、期間限定でパリオリンピックの開会式に登場したメタルホースが展示されている(2026年3月29日まで)と聞いて、それなら、ちょっと行ってみようかな?と思って行ったら、想像以上に面白かったのです。









 メタルホースは、まず、屋外にひとつ、博物館の入り口すぐの場所にあり、5分に1回動くようになっています。「なんだ・・中に入らなくても見れるんだ・・じゃあ、これでいいかな?」とも思ったのですが、せっかく来たんだから、中も見て行こうと博物館の中に入ったら、しっかり「ZEUS」と銘打ったメタルホース本体と、オリンピックの時の美しい写真等が展示されているスペースがありました。

 この博物館はパリにある工業デザイン博物館で、科学機器やエネルギー関連、機械力学、建設、通信、輸送機器等の発明品8万点以上の収蔵品のうち、約2,500点が展示されています。





 現在のこの博物館は、かつてのサン・マルタン・デ・シャン修道院の教会とそれに隣接していた建物を併せて増改築して作られたもので、博物館の中に、教会部分が残されている不思議な建物で、立体的なつくりになっていて、それだけでも面白いです。

 教会部分のスペースはどこか神秘的でもあり、そこには、フーコーの振り子のオリジナル版、フレデリック・オーギュスト・バルトルディの「世界を照らす自由」(通称 自由の女神像)のオリジナルモデル、初期の飛行機、古すぎてかえって新しく思えるような自動車などなどが展示されています。


 なかには、これ?もう博物館に展示されるようなもの?とびっくりしてしまうような見覚えのあるSONYの初期のビデオデッキなどもあったりして、考えてみれば、ずいぶんと時が経って、過去の遺物となっていることに衝撃を受けたりもしました。

 お目当てだった「メタルホース」は、思っていたほど、大きくもなく、(実物の馬と同じくらい)、しかし、あの時、セーヌ川を走っていたのか・・と思うと、ちょっと感慨深くもありました。

 近くで見ていたフランス人が、これ、音楽も欲しかったわね・・と自分たちでオリンピックのテーマ曲を歌い出したりしていたのも、フランス人・・やっぱり根はラテン系・・などと、一人ウケていました。

 また、そういえば、ニュースで見たような気もする、オリンピック期間中、メタルホースがフランス国内を横断し、ベルサイユ宮殿やモンサンミッシェルにまで行っていた様子などのビデオも大画面で見られるようになっています。

 平日の昼間だったためか、それほど混雑はしていませんでしたが、それでも、思ったよりも、ずっと人は入っていたし、何より面白かったです。

 もしも、メタルホースが展示されていなかったら、ここに来ることはなかったと思うと、馬が私を引き寄せてくれた気もして、少しお馬さんに感謝です。

 しかし、この馬、3月29日までらしいので、メタルホースを見たい方はお早目にお越しください。


パリ 国立工芸博物館 Musée des Arts et Métiers

60 Rue Réaumur 75003 Paris 月休

パリ オリンピック メタルホース


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2026年1月9日金曜日

フランス大手スーパーマーケットチェーン「オーシャン Auchan」グループ リストラ計画控訴で無効

  


 フランスの大手スーパーマーケットチェーン「オーシャン Auchan」グループが大規模な人員削減を含むリストラ計画が発表したのは、2024年11月のことでした。経営陣のこの発表に対して、組合側がこれを不服として控訴しており、この度、行政控訴裁判所は、オーシャングループの雇用保護計画(リストラ計画)の無効を支持しました。

 これは昨年9月の段階の一審ですでに却下されていたのですが、オーシャンの経営陣は、引き続き、この人員削減計画(一部配置転換を含む)を要求していたようです。

 ここ数年?大手スーパーマーケットチェーンはどこも業績悪化やセルフレジの普及などで人員削減しているところが多いのです。

 細かな経営状況はわかりませんが、なにも経営陣とはいえ、好き好んで人員削減したいわけでもなかろうに・・、このままの状態が続いたら、より窮地に陥ることを見込んで人員削減計画を実行しているであろうに・・、それを裁判所が却下するってどういうこと?だったらどうすればいいの?と思ってしまいます。

 組合側は「従業員にとっての大きな勝利!」と言っているようですが、だからといって、これは必ずしも、リストラが全面的に不可能というわけではないようです。

 フランスは従業員、雇用されている側の権利というものは、かなり厳しく守られており、リストラというものが簡単ではないことでは有名な国です。

 以前、最も衝撃的だったのは、日本企業のブリヂストンが工場を閉鎖する際の大変な反発は、ちょっと恐ろしいほどで、終いには政府の大臣級の人まで出てきて、マスコミまで巻き込んでの大騒動となりました。

 今回は、ブリヂストンほどの騒ぎにはならないとは思いますが、裁判沙汰になるということはやはりなかなかです。

 これは、業績悪化にもかかわらず、リストラができないというわけではなく、今回の話は、簡単にいえば、「手続きの問題で無効になった」ということで、地方裁判所が「従業員代表組織との協議手続きに重大な手続き上の瑕疵(かし)(法律上において意図された効果欠けている状態)がある」として無効にしたもの(つまり、リストラ計画の「承認・協議」プロセスが適切ではなかったということ)のようです。

 とはいえ、フランスにおいては、従業員を解雇するということは、非常にハードルが高く、従業員の勤続年数や契約形態によっても違いますが、最低ラインでも、法律で定められた金額を支払わなければ、解雇することはできません。

 また、この条件についての話し合いが難航すれば、今回のような裁判にもなるわけですが、解雇が不当と判断されれば補償が発生するという厳しいルールになっています。

 なので、業績が悪くても、社員を解雇できないわけではありませんが、フランスの解雇は法的条件・手続きを満たさないと無効になるということの一例でもあります。

 このような解雇のニュースが出るたびに、フランスで人を雇うということは、つくづく大変だな・・と、むしろ、なぜか経営者側が気の毒に感じることが多く、雇用するにあたって、社会保障や税金等、従業員に対してかかる税金も非常に高く、そのうえ、なにかと言えば、すぐストライキ、バカンスはガッツリ1ヶ月、業績悪化しても、簡単には首も切れずに、辞めさせるためにまた、莫大な支払いが待っているのです。

 こんな様子では、なにか、事業を起こしたい人は、やっぱり余程の覚悟がなければ、フランスで・・とはならないのでは??と思ってしまいます。


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2026年1月8日木曜日

2度あることは3度ある・・パリの公共交通機関でまたナイフ刺傷事件

  


 年末から立て続けにメトロ3号線でナイフ刺傷事件とハンマーによる襲撃事件が起こり、2度目のハンマーでの事件が起こったときに、「2度あることは3度ある・・」なんて冗談みたいにチラッと思ったのですが、同時に「まさかね・・」とその良からぬ発想を取り消していました。

 しかし、その3度目がまた起こってしまったのです。1ヶ月以内に3度もこんな異常事態が起こるとは、どう考えてもふつうではありません。

 3度目の事件は、RER A線の車内で起こりました。RER A線はパリ市内からパリ近郊の都市を結ぶ路線で、事件が起こったのは、イヴリーヌ県のル・ヴェジネ=ル・ペック駅ということです。

 事件発生時、53歳の被害者の男性は車内で寝ていたところをこの事件の容疑者によって腕を掴まれ目を覚ましたということで、被害者、加害者が揉みあいになったところで、これを目撃した人が介入し、容疑者は逃走したということです。

 緊急通報を受けて、消防隊員、警察、RATP(パリ交通公団)の警備員GPSRが現場に出動しています。被害者の男性は顔と手を切られて、軽傷を負っており、救急隊員が救急搬送を試みたのですが、被害者の男性はこれを拒否したため、RATPの被害者支援部隊が、被害者への全面的な支援を行うことになりました。

 パリでは電車の中で寝ている人をあまり見かけませんが、午前8時の通勤時間帯、しかも郊外線(パリ市内のメトロよりは比較的長距離)であることもあり、寝ている人もいるのかもしれません。

 現時点では、犯人が逮捕されていないので、犯行動機等詳しいことはわかっていませんが、顔見知りであったのか?また、強盗目的で脅迫のためにナイフを持っていたのか?など、わかっていません。

 しかし、いずれにせよ、ナイフを持った人がパリ市内、パリ近郊の公共交通機関の中には、たしかにいるということだけは、もう紛れもない事実。

 捜査はサンジェルマン・アン・レー警察署に委託され、当局は加重暴行罪に分類されるこの襲撃事件の状況解明に取り組んでいるということです。

 一刻も早く、犯人を確保してほしいのはもちろんのことですが、パリは、もうそれだけ、それくらいでは、どうにもならない状況に陥っているのではないか?とそんな風にも思うのです。


RER A線 ナイフ刺傷事件


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