2025年7月26日土曜日

夏のバカンス期間中のバスは最悪 

  


 フランスの夏のバカンス期間は7月、8月ですが、この期間、多くの公共交通機関は、通常ダイヤから、バカンス用のダイヤに切り替わります。中でもバスは、最悪で、路線にもよりますが、かなり本数が減ります。

 それは、通学、通勤に利用する人が減るためであることは、理解していますが、パリには、観光客もけっこういるために、実際に乗降客がそこまで減っている感じもあまりしないにもかかわらず、本数が減っているために、かなり混雑することになります。

 おまけに、観光客の場合は、特に、欧州からの観光客に多いのだと思いますが、けっこうな荷物、大きなリュックをしょっていたり、時には、身体の前と後ろに荷物をかかえていたりすることもけっこうあるので、1人が2人分以上の感じになっていたりすることもあります。

 それに加えて、フランスは年度末?ということもあってなのか、街中、やたらと工事が多く、そのために、この期間、バスのルートが変更されていたり、バス停の場所が変わっている場合も多く、先日もこれを知らずに、いつも利用する路線のバスに乗って、うかうかしていたら、降りるつもりでいたバス停には、停まらずに、次のバス停にまで行ってしまい、延々と歩くハメになりました。

 逆に、もっと先にまで行くはずのバスが途中までしか行かなかったりすることも、最近、少なくありません。

 極めつけは、冷房車があまりないということで、ここのところ、一時のような猛暑日ではないので、まだ助かっていますが、この夏の間、また、猛暑日がやってくるのは、ほぼ確実。

 本数が減らされて、混雑しているバスが猛暑の中、冷房もないというのは、もう地獄です。最近は、手持ちの扇風機のようなものを持っている人などもいるのですが、もう熱風をかき回しても、苦しみは増すばかりです。

 また、最近のバス停には、次のバスが何分後に来るという表示があるところも多いのですが、この表示がまた、あてになりません。あと7分と出ているので、じゃあ、7分くらいなら、待ってようかな?などと思って、待っていて、しばらくして、あと何分かな?と思って、もう一度、確認すると、9分とかに増えている・・こんなことがしょっちゅうです。

 かと思って油断していると、3分後にす~っとやってくることも、たまにあります。要は、全くあてにならないということです。

 とにかく、時間が全く読めないうえに、また、それが土日となるとさらに最悪になります。

 この種のルート変更やバス停の変更などは、GoogleMapなどにも反映されていないことが多いので、土地勘がなかったりして道に不案内な人がネットに頼って移動したりしている場合、特に、この期間は、バスのルートは必ずしもあていならないかもしれません。


バカンス期間中のバス


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2025年7月25日金曜日

フランがとっても美味しいお店 Boulangerie Patisserie Alexine

  


 最初、このお店をどうやって見つけたのかは、よく覚えていないのですが、多分、最初は、近くにあるお店に行きたくて、以前は、あまり行かなかったエリアで、なんだか物珍しいお店がたくさんある通りで、気になるお店を覗いて歩いていたときのこと。

 その中にあったブーランジェリー(パティスリー)が、なんだかとってもほんわかした雰囲気で、しかもお店を覗いて見ると、種類もものすごく豊富で、行列が絶えない感じのお店で、入ってみたのが最初だったと思います。

 この界隈は、ちょっとオリエンタルな感じのお店が多く、アラブ料理だったり、インディアンの料理だったり、最初は、クルドサンドイッチのお店を探して出かけたのですが、パリの中にありながら、ちょっと別の風味がする感じの通りです。

 いわゆるキラキラのパリの雰囲気とはちょっと違いますが、かといって、治安が悪いとか、そういう感じでもなく、しかし、お値段もわりと庶民的な価格のお店が多くて、ちょっと珍しいスパイスや野菜などを置いているお店などもけっこうあります。

 その中にあった人気のブーランジェリーなのですが、その時も以前、フランコンクールで1位を取ったというトロフィーが飾ってあり、フランが美味しいお店なんだな~とは思っていました。

 フランというのは、フランスでは、どのブーランジェリーにも必ずといっていいくらいあるくらい、定番のお菓子ですが、美味しいブーランジェリーのフランは絶対に美味しいのは基本です。



 先日、久しぶりに近くを通りかかったので、そうだ!久しぶりに行ってみよう!とお店を覗いて見たところ、2025年イル・ド・フランスのフラン・コンクールで1位獲得!と出ていたので、「わお!やったね!」となんだかうれしくなり、久しぶりにフランを買ってきました。

 最近は、お値段が天井知らずの感じがする、いわゆる有名店などのお菓子に比べると、まず、極めて良心的な価格設定で、しかも、お店自体は、そんなに大きなお店ではないのですが、ショーケースの中に並んでいるパンやヴィエノワズリーなどの種類は、私がパリの色々なブーランジェリーを見ている中でもかなりの種類の多さです。




 パンもバゲット、クロワッサンの類はもちろんのこと、キッシュ類、また、ハード系のパン・ド・カンパーニュの類、胚芽入り、ナッツ入り、黒パンなどなど、かなりの種類があります。

 なんと、今年は、このお店サンドイッチ部門でも3位に入賞しているとのことで、今年は特に勢いに乗っている感じです。

 フランもピスタッシュやチョコレートや色々な種類があるのですが、今回、私はシンプルなバニラにしました。かなりの大ぶりなピースで、食べ応えもあり、しかし、リッチなコクがありながらも、まろやかで優しい味、そして、なによりもリッチなのに後味がスッキリとしています。



 フランを食べたことがない方に敢えて説明するなら、パイ生地が敷いてある、ちょっとしっかりしたプリンみたいな感じです。

 お値段も3.5ユーロと、この大きさでこのお値段!と思うほどの庶民的な価格です。

 フランは、華やかなスイーツ類に比べると一見地味な存在ではありますが、飽きのこないホッとする味です。

 フランだけでなく、なんでも美味しいので、近くに寄られることがあれば、ぜひ、なにか、トライしてみると楽しいと思います。


🌟Boulangerie Patisserie Alexine 15 Rue du Faubourg Saint-Denis 75010 Paris 


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2025年7月24日木曜日

パリのピカソ美術館はけっこう穴場スポットかもしれない

  


 私は、最近、常に行きたい美術館をピックアップしていて、機会があれば、ひとつひとつ行ってみては、リストから外し、また別の美術館をリストに加えるようにしていますが、そんな中、長年にわたり、ピカソ美術館は、なぜか、ずっと私のリストに居座り続けていた美術館でした。

 正直、特にピカソが好きというわけでもないので、いつかは行ってみようと思いつつも、他に私のリストに横入りしてくる美術館のために、ずっと私のリストの中では、置き去りにされ続けてきた美術館でした。

 私の数少ない友人の一人がこのパリのピカソ美術館の隣に住んでいるので、ほんとにすぐ側まではよく行っているのですが、これまで美術館の中には入ったことがありませんでした。

 今回、ふと、では、ついにピカソ美術館に行ってみようと思い、足を踏み入れたのですが、これが全く行列もなく、スイスイ入れた、まず、それだけでもポイント高いな・・と思ったのです。


 そして、パリの美術館あるあるなのですが、その美術館に使われている建物が重厚で、かその階段、天井、窓など、その建物自体も趣のあるもので、ここにあってこそ、美術品も映えるというもの・・と思えることで、このピカソ美術館もまた、そんなパリの美術館らしい美術館のひとつでもあります。




 パリのマレ地区にある、この建物は、塩税を徴収して富を得た租税農家のために建てられたものですが、その後、何度も所有者が変わり、1964年にパリ市が所有権を取得し、1968年には、歴史的建造物として認められています。

 ピカソ美術館のコレクションには、絵画、彫刻、デッサン、陶磁器、版画など5,000点以上のピカソの作品とともに、ピカソ自身が所蔵していた他の芸術家(ルノワール、セザンヌ、ドガ、ルソー、マティス、モディリアーニなど)の作品なども展示されています。





 いつも思うのですが、その美術品の展示のセンスがとてもよくて素敵です。






 ピカソは、独特な世界観を持った芸術家ではあるので、かなりインパクトがあります。

 しかし、美術館としては、それほど広すぎないにもかかわらず、かなり見応えもあります。

 なにより、マレ地区という他にも色々楽しめることがたくさんあるエリアという抜群の立地条件、そして、2時間くらいあれば、余裕で回れるほどほどのサイズ。予約なしでも全然OKなスムーズな入館。ピカソ美術館、観光スポットとしては、けっこう穴場だったりするかもしれない・・と思いました。

 ちなみにピカソ美術館は、バルセロナとマラガにもあります。


🌟Musée National Picasson-Paris   5 Rue de Thorigny 75003 Paris  月休


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2025年7月23日水曜日

現職文化大臣とカルロス・ゴーン 汚職の罪で裁判へ

  


 久しぶりにカルロス・ゴーン氏の名前が出てきたと思ったら、今回は、現職の文化大臣ラシダ・ダティと共に、名前が並んでおり、彼らはこれまでも数々の控訴案件を抱え、カルロス・ゴーンに至っては、すでに複数の逮捕状も出ているため、今回は、どちらかといえば、現職文化大臣の裁判ということで大きく取りあげられています。

 パリ捜査判事は、カルロス・ゴーン事件でルノー元会長とともに文化大臣を法廷に送致することを命じたと発表しています。彼女はコンサルタント業務を装って、欧州議会にロビー活動を行うために、ルノー・日産から報酬を受け取っていたと嫌疑がかけられています。

 全ては、2018年11月に東京でルノー・日産の元会長カルロス・ゴーン氏が金融商品取引法違反の容疑で逮捕されたことから始まっています。オランダに拠点を置くルノー・日産連合は、フランスの外部コンサルタントへの過去の支払いを調査し始め、独立監査を開始。

 2019年に国家金融検察庁(PNF)が「企業資産の不正使用」と「汚職」の容疑で捜査を開始するとともに、司法捜査が開始されています。

 パリの裁判官らは、2009年10月28日にラシダ・ダディとルノー・日産連合の子会社のRNBVの間で締結された契約に着目、捜査によると、当時、弁護士で欧州議会議員だったラシダ・ダディ(現文化大臣)が2010年から2012年の間に、実際には提供していないコンサルティングサービスの報酬として、90万ユーロを完全に秘密裡に、しかも完全に不透明な状態で受け取った疑いがあると見ています。

 国家金融検察庁(PNF)は、2024年11月に提出した起訴状の中で、「この契約は、あからさまな不正協定の法的仮面であった」と述べており、「実施された多数の調査では、ダディ氏が提供した法的助言に関するサービスの存在と現実性を示す証拠は、物的証拠(報告書、電子メール、メモ等)であれ、証言証拠(聴聞会、証明書)であれ、ほとんど確認されなかった」と金融検察官と金融判事が署名した134ページの文書には、記されています。

 AFPの取材による司法関係者によれば、この件に関する第一回公判は9月29日で、ここで裁判の日程が決定されると言われています。

 レバノンに逃亡中のカルロス・ゴーン氏はともかく、ラシダ・ダディ氏に関しては、彼女の弁護士は、この命令に対して控訴の意向を示していますが、とはいえ、現職の大臣の大スキャンダル。マクロン大統領の側近は、「彼女は、政府の仕事を続ける」と述べているそうですが、これは、裁判の結果が出るまでは・・ということなのでしょうか?

 この嫌疑の真偽はわからないとしても、一体、カルロス・ゴーン氏は、どれだけ日産・ルノーのお金をばらまいていたのかと思うと本当にあきれ返るばかりです。


カルロス・ゴーン 文化大臣


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2025年7月22日火曜日

正直言って、フランス語は好きじゃないのだ・・

  


 人には、相性が悪いとか、どうも苦手な人とか、ものとかがありますが、私にとって、大変、不幸なことに、フランス語がそのひとつです。

 私は、小さい頃から、母がとにかく英語が好きな人で、子どもにも英語を教えようと私にほとんど物心がつく前から、英語教育をしてきてくれました。これは、母には、とても感謝していることで、おかげさまで、英語に対しては、苦手意識を持つことなく、無理なく英語に触れながら、育ちました。

 今では、日本でも小学校から英語の授業があったり、英語教育が進化してきたようですが、当時は小学生で英語を習っている子どもはそんなに多くはなかったと思います。

 言語というものは、小さい頃に始めることで、その吸収力というのは計り知れないもので、子どもの頃だと、無理なく身につくものだと思います。

 フランスで育った娘にとって、日本語を教えることは、私にとっては、特命課題だと思って、とにかく一生懸命に取り組んできましたが、今では日本で仕事をして生活をしている娘、それなりに日本語の勉強はさせてきましたが、基本的な会話や耳から入る日本語に関しては、そんなに無理して覚えた感覚は、ないと思います。

 私の話に戻ると、それでも日本で学校に行っていれば、少なくとも中学、高校、大学と英語の授業はあり、いわゆる外来語といわれる日本語の中にも多くの英語が混ざっていて、単語だけでも、かなりの量なはずなのです。

 多くの人が少なくとも英語くらいは・・と思っていると思うのですが、世の中には、何か国語も自由に操る人というものもいるものです。私も英語以外に何かできたらな・・と思うこともあって、一時は、フラメンコを習い始めたときに、スペイン語を始めたことがありました。スペイン語は、音的にも比較的ローマ字読みが多い印象で、そこまで苦手意識は持ちませんでしたが、結局のところは、否応なしにフランス語を始めなくてはならなくなって、断念してしまいました。

 他言語習得を考えるとき、私にとっては、ずっと昔から「フランス語」は問題外で、まず、音が好きじゃない・・発音が難しいし、なにやら記号がいっぱいあって、ややっこしい・・とフランス語だけは絶対に嫌だ!と思ってきました。

 ところが夫と出会って、生活を始めるにあたって、これはフランス語ができなければ、どうにもならない・・と悟り、その時点で(当時はアフリカでしたが・・)、大学に通い、1からフランス語を始めることになりました。

 もう30歳を過ぎていたし、はじめは、発音から、アルファベットを連想できないために、わからない単語を辞書で引くのも一苦労。フランス語というものは、発音しないアルファベットというものが多いのです。

 今では、なんとか日常生活には困らない程度にはなっていますが、いつまでも苦手意識は消えず、決して好きな言語ではありません。

 もうフランスで生活して長くなりますが、途中、何度か、ちゃんと勉強しなおそうと思い、実際に何度もとりかかったこともあるのですが、これが続かない・・というか、どうにも効率が悪く、どうしても受け付けないアレルギーみたいな感じです。

 本当はフランスにこれだけ長くいるのだから、もう完璧!といえるほどでありたいのですが、好きこそものの上手なれ・・ではありませんが、好きじゃないものには、ムダな抵抗はやめたのです。


フランス語 


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2025年7月21日月曜日

今年はプールがなぜか激混み

  


 私は、少しでも健康を維持するために、できるだけ運動をするように心がけてはいるものの、6月末から7月にかけての猛暑で、この暑さの中では、無理して動くことは、ちょっと危険な気がしたり、また、その後、原因不明の腰の激痛に襲われてから、しばらく、もう座っているだけでも痛みがズ~ンと響いてくる感じだったり、ロクに歩けない日々が続いたりもして、ここのところ、ちょっと運動するのも怖くなってしまっています。

 そんな中で、かろうじて、なんとか、せめて1週間に1日でもいいから、プールに行って泳ごうと、水泳だけは続けています。水泳ならば、暑くてもOK、腰にも負担がかからず、全身運動になるので、とりたてて、どこかが痛くなるとか、そういうこともないのです。

 夏に限らず、私は一年を通して、週1で泳ぎには行っているのですが、ここのところ、市民プールがいつ行っても、激混みで、参っています。

 以前は、ジムに入っていて、そこにプールがあったので、ジムにあるプールに行っていたのですが、パンデミック後にそのジムは、潰れてしまい、代わりにといったら、何なのですが、ずっと改装中だった市民プールがようやくオープンしてきれいになったので、最近は、そのプールに通っています。

 今のところ、予定表によれば、夏休みの間も閉めないようなので、「ヤレヤレ、今年は、ようやく夏休みでも休まないプールになったんだ・・」と思っていますが、まだ、全面的に信用はしていません。

 昨年のパリ・オリンピックでは、フランスの水泳選手レオン・マルシャンがいくつも金メダルを獲得したせいか、大いにフランスでは盛り上がり、水泳をやる子どもが増えた!とも言われていましたが、子どもだけでなく、今年のプールを見ていると、全般的に水泳人口が増えたのでは・・?と思わせられます。

 少なくとも、昨年の7月には、こんなにプールは混んでいなかったのに・・と思います。今年は、夏の初めが暑かったというのも理由のひとつかもしれませんが、なんだか、イモ洗い状態な感じ・・市民プールなので、大きな競技用のプールと子ども用のそれよりも少し小さめなプールがあるだけなのですが、大きなプールの方はコースロープが張られていて、皆、ひたすら泳いでいるという感じ。

 1コース7~8人いたりするのですが、それが、皆、自由気ままなので、スピードもマチマチなだけでなく、中には、足にフィンをつけたりしている人もいれば、ビート板を持ってバタバタしている人もいて、皆、それぞれが自由なところは、フランスらしいな・・とも思いつつも、泳ぎにくいことこのうえありません。

 私は、ひたすら、ただ1km泳いで帰ってくるのですが、約30分間、狭いコースの中を追い越されたり、追い越したりしながら泳ぎます。

 いつもは、自分がノルマに課している1kmを泳ぎ終わったら、しばらく、小さいプールの方に行って、ストレッチをしたり、ただ、ボーッと浮いて、身体をほぐすのですが、ちょっと最近は、あまりに混雑していて、   1秒でも早く、外に出たくなってしまっています。

 30分間とはいえ、ただただ、ひたすら泳ぐのは、たいくつといえば、たいくつで、途中で疲れるというよりは、飽きてしまうのですが、あと100m、あと50m・・とひたすら数えながら、泳いでいます。

 行くまでは、いつもとっても億劫なのですが、帰り道は、なんか身体がほぐれて、身体も気持ちよく、一応、ノルマの運動したぞ!という満足感にひたりながら、やっぱり来てよかった!と思います。

 例年ならば、8月に入れば、バカンスにでかけてパリの人口は減ってくれるので、少しはプールも空いてくれるのではないか?と期待しているのですが、最悪、やっぱり閉めます・・というのもあり得ないこともありません。

 とにかく、常に疑ってかかっている・・基本、信用していないのです。

 そうそう、そういえば、今年は夏休みに閉めないと言っていますが、昼休みは閉めるのです。なんか、もう慣れてしまっているので、当然のように思ってきましたが、今どき、昼休みに閉めちゃうって、それも本当はなしですよね・・。


フランスの市民プール


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2025年7月20日日曜日

今ごろ、ロックダウン?の報道に驚いて調べてみたら・・組織間の超暴力闘争らしい・・

  


 昨夜、ニュースをなんとなく見ていたら、「ニームでロックダウン!」という話が聞こえてきて、私としては、ロックダウン=パンデミック・・のイメージが抜けておらずに、「えっ?なんで今ごろ?」と思ってしまったのです。

 ところが・・というか、これは、簡単に言えば、極端な治安の悪化のための、未成年者に対しての、夜間外出禁止令がだされたということでした。

 未成年者対象とはいえ、この夏のバカンスシーズンに夜間外出禁止令が発令されているニーム(Nimes)(フランス南部ガール県の県庁所在地)では、ここ数ヶ月、ニームの4つの地区では、脅迫、報復、銃撃、さらには、殺人事件が増加しており、特に、ここ14日間で8回の銃撃事件が起こっています。

 単なる軽犯罪や事故が増加というのとは違って、襲撃事件、殺人事件が増加というのですから、恐ろしい話です。

 これは、麻薬密売に関わるギャング間のさまざまな人身売買行為を統制するための超暴力的な闘争であり、勢力争いと見られていますが、その方法などがかなり残酷で、このそれぞれの勢力が自分たちの力を誇示し、相手を震え上がらせることを目的としているために、隠すどころか、殺人の次第をSNSに載せたりしているところが、想像を超えるところです。

 このうちの最も残酷なものは、7月15日に起こった殺人事件で、被害者の19歳の男性が、拉致された後、全身を縛り上げられたあとに、頭部を1発目として3発の銃撃を受け、その後、加害者たちは、遺体にガソリンをかけ、火をつけました。

 この様子は、撮影されており、その後、すぐにSNSで公開されていて、被害者の苦痛と、その後の身体の焼け具合を映し出すこの映像は9秒程度のものだそうです。

 被害者はニーム南部の出身のかろうじて成人したばかりの若者で、炭鉱労働者であると同時に麻薬密売人でもあり、家族ともども、何日もSNS上で脅迫を受け続けていたと報じられています。

 彼の焼け焦げた遺体は、サンベネゼの低木地帯で散歩をしていた人に発見されたそうですが、散歩をしていて、とんでもないものを見つけてしまったこの発見者は、ちょっと立ち直れないくらいの衝撃を受けたことでしょう。

 この殺人事件は、もっとも残忍な事件ですが、この他にもバルデグール地区で、自動小銃による襲撃事件で6人が負傷、うち1人が重症、また、ジョルジュサンドショッピングモールで複数の店舗が銃撃を受け、少なくとも、11回の警察との衝突がありました。

 このようなかたちで、ほぼ毎日が襲撃事件というこの地域、これでは、無関係の人が巻き込まれる危険も当然あるわけです。

 また、このような銃撃の実動を請け負っているのは、未成年者だったりすることも珍しくはない話で、本物の黒幕は、表には出てこないのです。

 これらの事件は、ガール県とエロー県の国家警察の合同局組織犯罪課が委託を受けて捜査が続いているようです。

 この事件のひとつひとつを見ていると、まるでホラー映画か質の悪いバイオレンス映画のようで、「これ?どこの話よ!」などと思うのですが、私の住んでいるフランスの話なのです。

 そこへ行くと、逆に現在のパリは、観光客もいっぱいで、警察官もいっぱいで、ずっと平和な気がしてきました。


ニーム ロックダウン


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