2021年10月19日火曜日

ナイトクラブでのコロナウィルス感染状況の実験に希望者殺到

  17日、パリではANRS(Agence National de recherches sur le sida et les hépatites virales・エイズとウイルス性肝炎に関する国立研究機関)の支援により、AP-HP(Assistance Publique Hôpitaux de Paris)がパリの2ヶ所のナイトクラブ・ディスコでのコロナウィルス感染状況の実験を行いました。 すでにナイトクラブは、ヘルスパスの提示義務ならびに通常の75%入場者制限という感染対策のもとに再開されることが許可されていますが、この閉鎖空間でのリスクがどの程度リスクを伴うものであるのか、また、この制...

2021年10月18日月曜日

意外に注目されないフランスのマスタードの魅力

   マイーユのラベルを彷彿とさせる黒を基調とした洒落た店構え 我が家のフランス人の夫は、なぜかマヨネーズを目の敵のようにしています。まぁ、体型上、ダイエットの敵であることは、言うまでもありませんが、それにしても・・と思うほど、なぜか敵視しています。 私自身はマヨネーズは大好きなのですが、フランスのマヨネーズは概して酸味が足りず、今ひとつこれ!というマヨネーズがなく、どうにか辿り着いたマヨネーズはマスタード風味のマヨネーズ(Mayonnaise à la moutarde)というものでした。 体型を気にしてマヨネーズを使わないにしては、他の食べ物(チーズやバターなどなど)の食べ方を見ていると、非常に矛盾を感じるのですが、食事をする上であまり必要を感じていない上にそんなものでカロリーを摂取することが許せないのかも知れません。 その代わりと言ってはなんですが、彼はマスタードを非常に良く使います。肉や魚にはもちろんのこと、茹で野菜などにも欠かすことはありません。 そんな彼と暮らし始めた頃は、食卓には必ずマスタードが置かれ、何にでもマスタードをつけるのを見て、「この人、変わってるな〜」くらいに思っていたのですが、よくよくフランスでの生活に慣れていくと、ビストロやカフェなどの食事の際には、マスタードが登場することがとても多く、フランス人にとって、マスタードは日本のお醤油やお味噌などのような国民的な存在であることに気付かされました。  フランスのスーパーのマスタードコーナー そうしてマスタードを食する機会が増えてみると、マスタードというものは、なかなかに味わい深いもので、日本のからしとも違い、独特な風味と酸味があり、なるほど色々な食材に合わせることができる優れた調味料であるとも言えます。 あらためて、スーパーマーケットなどでマスタードのコーナーを見ても、そこには、膨大な種類のマスタードがあり、また国民食でもあるだけあって、比較的、安価でもあります。 フランス人のマスタードの年間消費量は一人当たり、年間1キロとも言われ、やはりその人気・・というより彼らの食生活に根付いている底力を窺い知る事ができます。 また、フランス料理を作る時などにも、マスタードは重用され、簡単に済ませたければ、マスタードに生クリームを加えるだけで、簡単なフランス料理のソースらしくなります。 個人的には、エシャロットのみじん切りをバターで炒め、マスタードと生クリームを混ぜてちょっとブランデーを垂らしたりしたマスタードソースが気に入っていますが、これを手間を省いて、一気に他の食材と合わせてしまいます。 ...

2021年10月17日日曜日

黄色いベスト運動シーズン2 黄色いベスト運動再開の動き

    フランスで黄色いベスト運動(Gilets Jaunes)が始まったのは、2018年11月のことでした。そもそもは、燃料税の増税に端を発したデモであったために、車に関連する蛍光色のベスト(フランスでは車内に蛍光色のベストを常備することが法律で義務付けられています)が安価で入手が容易であるために、この抗議運動のシンボルとして選ばれ、以来、燃料税のみならず、「生活費の高騰」、「政府の税制改革による中産階級への圧迫」、「富裕層に対する連帯税の再導入」さらには、「マクロン大統領の辞任」までもを要求するデモに発展しています。 2018年に始まった黄色いベスト運動は、度を重ねるごとに過熱...

2021年10月16日土曜日

3回目のワクチンを拒否するとヘルスパスが無効になるかもしれない

  ヘルスパスの適用から一気にワクチン接種率が上昇したフランス。このおかげで、現在、感染状況も落ち着きを見せ、日常生活を取り戻しつつも安定した状況を保っています。 しかし、1日の新規感染者数は5,000人前後から下がることはなく、引き続きウィルスが確実に存在し続けていることを示しています。そんなフランスの次なる課題は、2回目のワクチン接種から6ヶ月経過すると、その効果が減少することが多くの専門家の研究で明らかにされている今、3回目のワクチン接種をどのように浸透させていくかにあるようです。 現在のところ、フランスでは、9月から、2回目のワクチン接種が終了して6ヶ月以上経過した65歳以...

2021年10月15日金曜日

フランスでは知らない人に話しかけられる確率が高い私

   フランス人、特にパリジャン・パリジェンヌはツンとしていて、お高くとまっているイメージがあるかもしれません。たしかにそういう感じの人もいるにはいますし、同じフランスの中のフランス人同士でも、パリジェンヌ・パリジャンは感じが悪いと評判が悪いのも事実です。 しかし、実際に生活していると、そうでない人も多く、あくまで私は日本(東京)と比べてのことですが、パリでは、知らない人に話しかけられることが多いのです。 最近は、Googleのおかげで随分と減りましたが、私は実によく道を聞かれることが多かったのですが、実のところは、私は、大変な方向音痴で、特別よく知っている場所は別として、方向感覚...

2021年10月14日木曜日

ワクチン未接種の医療従事者は医療従事者全体の0.6%

    医療従事者のワクチン接種が正式に義務化された9月15日から約1ヶ月が経過しました。 7月からヘルスパスの起用が開始され、食事に行くにも、美術館や映画、コンサート、長距離の旅行などなど、フランスではヘルスパスがないと身動きが取れない状態になり、「義務化」という言葉は使わないものの、ワクチン接種はほぼ義務化されたようなものでしたが、医療従事者はきっぱりとワクチン接種は義務化という言葉を使って義務化されました。 この医療従事者のワクチン接種義務化はかなり厳しい措置を伴うもので、ワクチン接種をしないと給与が支払われない状態になるというもので、ここでは、解雇という言葉は使わないものの...

2021年10月13日水曜日

フランス2022年1月から野菜や果物のプラスチック包装禁止

   フランス政府は、2022年から、現在使用されている野菜や果物のプラスチック包装を禁止することを発表しました。 この法令により、フランスでは、ねぎ、ズッキーニ、なす、ピーマン、きゅうり、トマト、カリフラワー、ジャガイモ、人参、玉ねぎ、かぶ、りんご、梨、バナナ、オレンジ、キウィ、みかん、グレープフルーツ、メロン、パイナップル、マンゴー、柿などの青果はプラスチックの包装で販売することはできなくなります。  ただし、例外として、1.5㎏を超える容量の青果については、引き続きプラスチック包装で販売が可能であり、まとめて販売すると劣化リスクが高い完全に熟した果実、春頃収穫される赤い果実(いちごなど)も例外に加えられています。 罰則・罰金がなければ規則ではないようなフランスならではで、この義務を順守しなかった場合、罰金は15,000ユーロ、1日当たり1,500ユーロの罰金が課せられる可能性があります。 店舗にもよりますが、現在、果物と野菜の約37%がプラスチックのパッケージで販売されており、これはプラスチック消費量の45.5%にあたります。 日頃、買い物をしていても、フランスではもともとスーパーマーケットなどの野菜なども計り売りが基本で、自分で選んだ分量の野菜を袋に入れて、専用の計りにかけて、出てくる金額とバーコードが表示されたステッカーを袋に貼り付けて買い物をするので、そこまでプラスチックを使っているとは思ってもみませんでした。 しかし、考えてみると、自分で必要な分だけ自分で選んで買い物をする野菜や果物の他には、マッシュルームやバナナ、比較的、安くまとめて売るために、プラスチックを使用した包装もたしかにあるのです。それだけ、プラスチックについて無意識に利用していたことを今さらのように思い知らされます。 日本へ行くと、野菜などもプラスチックで適量に仕分けされ、買い物も簡単に済むのに・・などと思っていた私は、自分の環境問題への認識不足を感じます。 もっとも、日本はゴミの収集もフランスとは比べ物にならないくらい徹底しているので、食料品がパッケージされていたトレイなどもきれいに洗って回収されているので、日本はまた別のアプローチの仕方なのかも・・と思ったりもしますが、フランスのゴミ収集・処理の現状を見れば、日本のような回収作業はほぼ不可能なので、こういったかなり強行的な手段に出るのも致し方ないのかもしれません。 この禁止は、使い捨てプラスチックを排除するというフランスとヨーロッパの方針の一環で、政府はこの試みにより、年間10億以上の不要なプラスチックの削減に役立つことになると見積もっています。 フランスでは、レジ袋というものもなくなって久しく、使い捨てのプラスチック製の食器や綿棒やストローなど、いくつかの商品は販売できなくなりました。 しかし、この措置は果物や野菜の包装に完全に終止符を打つものではありません。包装は、プラスチックに代わる解決策として、木製のものや段ボールの使用、また野菜や果物の貯蔵方法についても検討の余地があるとしています。 それにしても、ここ1〜2年でのスーパーマーケットでの環境問題に対応する規制は、次から次へと進み、レジ袋がなくなって以来、野菜などの計り売りの際に使われていたビニール袋は全て紙袋になり、食品廃棄物を減らすために賞味期限ギリギリもしくは切れているもの、見るからに危うい野菜などが食品廃棄物防止のラベルが貼られて販売されるようになり、レシートを廃止する動きから、今度のプラスチック包装禁止の法令です。 地球温暖化が進み、洪水などの被害が多発している中、このような環境問題への取り組みは必須で急務であるとはいえ、先日もマクドナルド・フランスのペットボトル廃止から生じたマクドナルドの水問題が沸騰したばかりですが、スーパーマーケット・食品業界が優先事項として特にターゲットになっている感じが否めないことも確かです。 それだけ日常に直結するものであり、消費量も多いことからだと思いますが、これに対応していく業界側も悲鳴をあげています。 変化を嫌うフランス人が変化していくことを余儀なくされている・・地球環境問題は、急務であることをひしひしと感じさせられる、ここ数年の変わり様なのです。フランス 2022年1月からプラスチック包装禁止<関連記事>「マクドナルドの水が呼び起こす大論争...