2025年6月25日水曜日

パリオリンピックの気球がチュイルリー公園に戻ってきた!

  


 今やパリ・オリンピックは遥か昔のような気になっていましたが、あのオリンピックの聖火台として作られたあの気球がまた、チュイルリー公園に戻ってきました。

 国際オリンピック委員会(IOC)の規定によれば、本来は、聖火はオリンピック大会期間外には、点灯できないことになっているものの、この聖火の色(黄色)を白に変えることで同意を得たと言われています。

 パリ・オリンピック開催中は、華やかに街がオリンピックに彩られ、オリンピックの期間だけのことと、あちこちを見て歩いた中でも、このチュイルリー公園の気球は、かなりインパクトが強く、感動的でもあったので、ずっとこのまま残せば、良い観光スポットになるのにな・・と思っていました。

 実際に行ってみると、昨年のオリンピックの時のようなガードはなく、もう少し自由に近寄れる感じでしたが、やはり、正直、最初の時の衝撃は薄れました。

 とはいえ、パリの街中の公園に、ある意味神秘的でもある直径7メートルの聖火台は、充分に美しいものです。

 そもそも、この聖火台の設置されているチュイルリー公園のこの場所は、絶好のロケーションでもあり、チュイルリー公園はもちろんのこと、その光景の中には、オルセー美術館、ルーブル美術館、ちょっと先に見えるコンコルド広場やエッフェル塔などがぐるっと視界に入ってくる場所で、それにこの気球が加わるのは、まさに絶景です。

 お天気が良く、乾燥しているために多少、気球のまわりは、少し埃っぽい感じがしましたが、それを差し引いても、なかなか見応えがあります。

 この気球、実のところはパリオリンピックの際に設置された気球とは、別のもので、周囲のリングも改造されたものなのだそうです。

 そして、今のチュイルリー公園は、冬の間は撤退していた移動遊園地も戻ってきていて(もちろんパリオリンピックの間もありませんでしたが・・)、にぎやかな夏休みの感じで盛り上がっています。



 このチュイルリー公園の気球は夏の間、9月14日まで、そして、2028年のロサンゼルスオリンピックまでは、毎年、ここに登場することになっているようです。3年間夏季限定です。

 夜になると、この気球は、上空にあがり、午前1時に消灯します。

 夏の間、パリに来られる方は、一見の価値ありかもしれません。


チュイルリー公園気球


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2025年6月24日火曜日

ネズミ捕りにかかった気分になったイタリアン

  


 ずっと気になっていたレストラン・・といっても、マルシェの中にあるとってもラフな感じのイタリアンのレストランがあって、いつか、行こう行こうと思いつつ、なかなか行く機会を逸していました。

 近くに住んでいる友人がいるので、今度、その友人と会うときには、あそこに行ってみようと思っていたのです。

 このお店に目をつけてから、かれこれ半年以上も経っているというのに、たまたま、その友人と会う機会がのびのびになっていたために、ずっと行かずにいました。

 先日、ようやく、その友人に会えることになって、楽しみにしていたお店にようやく行きました。

 私がなぜ?そのお店に惹かれたのかというと、ボンゴレに使っているとみられるアサリの殻が山盛りになったお皿が、カウンターテーブルの下の棚に山積みに置かれていて、うわっ!すごい!こんなにアサリの殻!美味しそう!とアサリの殻に惹かれて、今度、ぜったい行きたいと思ったのです。

 パリでは、まるでないとはいいませんが、アサリなどの貝類は、あまりポピュラーではなく、どこでも売っているというものでもありません。魚介好きの私にとって、たとえ、殻でも山盛りのアサリの貝殻は、とっても魅力的に映ったのでした。

 お目当てのお店につくと、イタリア人らしいサーバーのおじさんは、おどけて愉快な感じで、愛想よくニコニコ迎えてくれました。

 私はアサリの貝殻につられてきたので、迷うことなく、ボンゴレを注文、友人はアンティパストをオーダーしました。

 しばらくして、オーダーしたボンゴレがやってきて、楽しみにしてきたボンゴレにようやくありつけた私は、ちょっと期待しすぎていたのかもしれません・・が・・、食べてみると、ハッキリ言って、ガッカリ・・マズくはない・・のですが、決して美味しくもない・・。

 アサリさえあれば、自分で作った方が絶対美味しいのは間違いない・・感じでした。ちょうど、友人とは、バカンスに出かける場所について、どこがいい?イタリアだったらどこ?などという話をしていたために、余計にガッカリ・・ハッキリ言って、イタリアだったら、絶対にこんなボンゴレ・・絶対にあり得ないよね・・と言う話になりました。

 周囲を見渡してみれば、ポツポツとボンゴレを食べている人も見当たるのですが、あの山のようになっていた貝殻が随時出るほどではない・・ひょっとして?あのアサリの貝殻は、客寄せのためだったかもしれない・・とその時、初めて気が付きました。

 そうすると、私は、ネズミ捕りにかかったネズミのようなものです。

 パリでは、ハズレのイタリアンのお店というものがけっこう多く、滅多にイタリアンには行かないのですが、アサリの貝殻につられて、見事にそれにひっかかってしまった気分でした。

 こんなもの?を食べてしまうと、やっぱり美味しいものを食べに、やっぱりイタリアに行きたい!となってしまうのでした。

 今回は、ちょっとガッカリした話だったので、敢えて店名等は書きませんので、悪しからず。


イタリアン ボンゴレ パリ


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2025年6月23日月曜日

安定剤と睡眠剤

  


 私のかかりつけのお医者さんは、比較的、どんどん薬を処方してくれる人で、まあ、もう付き合いも長く、症状等を説明すれば、まず、その症状の原因を明らかにするために必用な検査をするように指示してくれて、その結果を持っていくと、その結果にあった診断をくだしてくれて、必用に応じて薬を処方してくれて、検査の結果によっては、薬の量を増やしたり、減らしたりしてくれます。

 概ね、彼女の診断は正確で正しいものであると思うし、信頼しているので問題はないと思っているのですが、もう長年にわたっているので、薬の種類や数はいつのまにか、けっこうな量になっているのです。

 まあ、それだけ、身体もガタがきているということなので、仕方ないといえば、仕方ないし、基本的には必要なものなのだとは思います。

 ただ、もう少し、例えば、食事について、こういうものを食べたほうが良いとか、こういうものは控えた方が良いとか、薬以外のもので、もう少しなんとかならないか?と思い、一度、彼女にも食事療法について聞いたことがあったのですが、それでは、効果は知れているから・・と、あっさり却下されてからは、自分で調べて、食事内容には気を付けるようにはしています。

 もっとも、私の食事は、日本食も多く、必ずしもふつうのフランス人が食べているようなものばかりを食べているわけではないので、やっぱり自分で工夫するしかないのかもしれません。

 そんな中、今、一番、気になっているのは、安定剤と睡眠剤です。

 そもそも、私が安定剤や睡眠剤を飲むようになったのは、夫が突然、亡くなってからのことで、その時は、本当に眠れないし、食べられないし、精神的にも極度に参っていたので、それまでは、安定剤や睡眠剤というものは、抵抗があって、飲んだことがなかったのですが、あの時は、ずいぶん、これらの薬に救われました。

 それでも、あんまり続けて飲み続けるのはよくないと思い、いつかはやめた方がいいとは思っていたのですが、どちらかというと、主治医は、「ムリしてやめなくてもいい・・」と、わりと寛容な感じでずっと、その習慣は続いてきていました。

 安定剤や睡眠剤に関しては、その頃に比べたら、量は減ったのですが、当時は、今、飲んだら、速攻で気を失いそうな量の薬を飲んで、やっと落ち着く感じだったので、精神状態と薬ってすごいもんだな・・と思います。

 最近では、睡眠剤はよほどの時だけで、寝る前に安定剤を飲んで寝るという感じが続いていました。

 ここのところ、睡眠に関わる病気になってからは、この睡眠に対して、わりと神経質になっていて、もしかして、この安定剤や睡眠剤もできたら、やめたほうがいいかも?と思い始め、現在は、これらの薬をやめています。

 しかし、フランスでは、意外とこの安定剤や睡眠剤を比較的、安易に処方してくれやすいようで、もちろん、医者の処方箋がないと買えないのですが、お医者さんの方もそれらを処方するのは、比較的、簡単に処方してくれる傾向にある気もします。

 もっとも、これは、お医者さんにもよるようで、私の友人に、お医者さんにちょっと頼みづらくて・・という人がいたので、もうここのところ、処方してもらってはいるものの、飲んでいない分の薬がたまっているので、ついこの間、ひと箱ずつあげたばかりです。

 だからといって、眠れないのは、しんどいことで、ちゃんと眠れなかった翌日はたちまち具合が悪くなるので、つくづく睡眠って大事だなぁと思っています。

 生前、母が「上手く眠れないと翌日、一日、体調が悪くなっちゃう・・」などと言っていたのを最近、よく思い出します。あの時は、母が言っていたことを大したことだと思わず、全然、わかっていなかったのですが、今なら、本当によくわかります。

 母がいたら・・体調面のそんなことを色々、話したかったな・・と思う今日この頃なのです。


安定剤 睡眠剤


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2025年6月22日日曜日

一人暮らしの秘密の喜び

  


 もう暑くて暑くて、もうバテバテで、土曜日には、今月最高の暑さになると、36℃になる見込みと予報が出ていて、もう今度こそは、家から出ずに家にいようと籠っていようと思った日の前日の夜、その日も汗をかいて、けっこう洗濯物もたまっていたので、夜のうちに洗濯をしてしまおう・・きっとすぐ乾くだろう・・と、家中から洗濯物をかき集め、その時に着ていた洋服まで全部、洗濯機に入れてしまいました。

 ここが一人暮らしの気楽なところで、私が洗濯機の前で着ているものを全部、脱ぎ捨てて洗濯機に入れてしまって、裸でいても、誰の目を気にする必用もなく、夜になってもけっこう暑かったので、そのままフラフラして、洗濯の終わるのを待っていました。

 またすぐに洋服を着ても、すぐに汗をかきそうだったので、なんだかそれも癪な気がして、なんなら、洗濯の終わったばかりのものをまだ乾いていない状態で着るのも涼しいかとも思ったのですが、せっかく洗濯したものをまた、汚すのもな~と思い、その日の夜は、どうせ暑いし、そのまま何も着ずに寝ることにしたのです。

 何も着ることなく横になるベッドは、殊の外、快適で心地よく、夜中に目が覚めることもなく、その日はぐっすりと眠れました。

 朝、裸のまま目覚めて、今日は暑いんだし、外にも出かけないのだから、なんなら、このままでいてみようかな?と思って、その日、一日は、何も着ることなく一日中、過ごしました。

 これが思いのほか快適で、なんだか、気分的にもとっても自由で開放的な気分で、どうして、今まで私は、服を着て(といっても家にいるときは部屋着ですが・・)いたんだろうか?とこれまでずいぶん、損してきたような気にさえなるのでした。

 考えてみれば、家はアパートの上階の方なので、外から家の中も見えるわけではなく、誰が来るわけでもなく、一人暮らしだったらば、全然、今までもOKだったわけです。

 とても他人に見せられる姿ではありませんが、自分がこんなことでとっても自由でこれぞ一人暮らしの醍醐味!とばかりに幸せと開放感を楽しめるのは、今まで想像したこともないことでした。

 その日、気温はやはり35℃を超え、とても暑かったのですが、なぜか、そんな些細な事で私はとっても満たされた気分でした。

 そんな時、日本にいる娘から電話がかかってきて、おしゃべりしていたところ、「実はね・・ママ、今、何にも着てないんだ~昨日の夜から・・家の中で裸でいるって凄く快適で幸せなんだ・・」と、そんな、しょーもないことを娘に話したら、娘が「私も家の中では、同じだよ・・」と。

 そういえば、娘も一人暮らしといえば、一人暮らし・・むこうは一軒家とはいえ、条件としては、ほぼ一緒です。

 しかし、母娘して、同じことしてるなんて、なんて母娘なんだ・・と、なんだか苦笑するしかありませんでした。


一人暮らし


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2025年6月21日土曜日

フランスのガラス瓶に入った飲み物にはペットボトルに入った飲み物よりも多くのマイクロプラスチックが含まれている

  


 ANSES(国立食品・環境・労働衛生安全庁)が発表した研究によると、ガラス瓶で販売されているビール、ソーダ、アイスティー、ワイン、水などの飲み物には、プラスチックボトルのものよりも多くのマイクロプラスチックが含まれていることが判明し、なかなか衝撃を受けています。

 これだけペットボトルが幅を利かせる世の中になってもなお、ガラス瓶の飲み物を買う人は、むしろ、このマイクロプラスチックの含有量が瓶のものの方が少ないと信じて、買っている人も少なくないと思うので、これは意外な話です。

 これは、金属キャップをコーティングする塗料による汚染である可能性が高いものと見られています。

 この研究は、ANSES(国立食品・環境・労働衛生安全庁)とオー・ド・フランス地域圏が共同出資した論文の一環として実施されたもので、5月中旬に専門誌「Journal of Food Composition and Analysis」に掲載されています。

 ANSESのサイトにも概要が説明されています。

 この研究プロジェクトの目的は、フランスで販売されているさまざまな種類の飲み物に含まれているマイクロプラスチックの量を調査し、さまざまな容器がマイクロプラスチック含有量にどのような影響を与えるのかを調査することだったそうですが、実際に研究者にとっても、これは意外な結果だったようです。

 調査結果によると、コーラ、レモネード、アイスティー、ビールなどのガラス瓶には1リットルあたり、平均約100個のマイクロプラスチック粒子が含まれていることが判明し、汚染レベルは、ペットボトルや缶の約5倍から50倍にのぼっています。

 水の場合(ミネラルウォーターか天然水を問わず)、マイクロプラスチックの量は容器の種類にかかわらず、比較的少なく、ガラス瓶では、1リットルあたり平均約4.5個、ペットボトルや紙パックでは、約1.6個であることがわかっていますが、一方、コーラには、約30個、レモネードには約40個、ビールには、約80個のマイクロプラスチックが含まれていたといいます。

 これを発表したANSESは、毒性データがないため、発見されたマイクロプラスチックの量が健康にリスクをもたらすかどうかを判断することは不可能だとしていますが、そこが肝心なところでは??・・と思ってしまいます。

 しかし、不幸中の幸いというか、これが金属キャップの塗料によるものと原因がわかっているため、メーカーは今後、改善して対応することができるのだろうとは思います。

 個人的には、瓶の飲み物というものを今ではほとんど飲まないどころか、ペットボトルでさえも、日常的には、たまに水を買う程度で、ほとんど買いません。

 以前はワインなどのアルコール類はさすがに瓶でしたが、最近はそれさえも飲まなくなってしまいました。

 よって、瓶のものもペットボトルのものも、あまり飲まないのですが、レストランなどに行った場合はペットボトルのものが出てくるということはないので、水でもなんでも大抵、瓶。瓶の方がなんとなく高級感がありますね。

 しかし、こっちの方が健康に良いと思って信じて選んでいるものが、実は、そうではなかったという例は、けっこうあるのかもしれません。

 

ガラス瓶の中のマイクロプラスチック


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2025年6月20日金曜日

6月の異様な暑さと食中毒 溶血性尿毒症

  


 今週のパリは晴天は嬉しいながら、30℃を超える暑さが続いていて、正直、バテ気味です。

 雨ばかり降っている日が続くと、もう多少、暑くてもいいから、とにかく晴れてほしいなどと思うのに、いざ本当にピーカンの晴天で30℃超えとなると、またぶつくさ言い出すのは、勝手な話ですが、正直、へばっています。

 それでも、街路樹のある場所などは、街路樹のおかげで大きな日陰になってくれるので、本当に助かるのですが、それもまるでない街中に出ると、もうグッタリです。

 30℃くらい・・と思われるかもしれませんが、パリは日本と違って、どこもかしこも冷房が完備しているわけではありません。それでも、店舗や商業施設などは、さすがに冷房のないところは、ほとんどなくなりましたが、公共交通機関、特にバスは、悲惨で、ここ数日、私は毎日バスに乗っていますが、一度も冷房車にあたっていません。

 オリンピック前は、あんなにきれいなバスが増えていたのに、どうなっちゃったの?と思うのですが、この暑さで冷房なし、時には、車内のパネルが外れていて、エンジンの熱風が車内に入ってきていたりすることもあったので、これはもう地獄・・狭い空間に人は密集しているし、冷房のないバスの車内は、外よりも気温が高いのではないかと思います。

 暑さのせいかどうかは、わかりませんが、エーヌ県(オー・ド・フランス地域圏)のサン・カンタンでは、子どもの食中毒が多発し、12歳の少女が死亡しています。

 これは、同地域で同症状を呈する1歳から12歳までの8人の子どもが重度の消化器症状を訴えて入院、粘液性下痢と血清下痢の治療を受けています。

 このうち5人の子どもは、「急性腎不全を特徴とする合併症である溶血性尿毒症候群(HUS)」と診断されています。この溶血性尿毒症・・といえば、たしか、ブイトーニの冷凍ピザの食中毒事件のときと同じ病名です。

 フランス公衆衛生局とオー・ド・フランス県農業研究局は、汚染源を特定するために調査を開始していますが、現在のところ、原因は究明されていません。

 今回の食中毒にかかった子どもたちには、同地域に住んでいるというだけで、共通項が少なく、同じ学校に通っているわけでもなく、よって同じキャンティーンで食事をしているわけでもなく、中には学校に行っていない小さい子どももいるのです。

 また、彼らの両親も同じ店で買い物をしていません。

 水道水やプールの水の検査も行っていますが、異常は認められていません。

 この溶血性尿毒症(HUS)は、まれな感染症で、ほとんどが食品媒介性なので、原因は特定しやすいかとも思えるのですが、まだ特定されていない分だけ不気味です。

 しかも、まあ食中毒くらい・・と比較的軽く見る向きもなきにしもあらずのところ、子どもの場合は命に関わることもあり、実際に1名が死亡してしまったとなると大騒ぎです。

 実は、私も昨夜、なんか、胃が痛くて重くて、気分が悪くて、早めに寝たら、夜中に吐き気がして目が覚めてしまい、トイレに駆け込み嘔吐してしまいました。

 ただし、私の場合は、下痢などの症状はなく、そのあと、寝たら、スッキリ治ってしまったので、大したことはありません。しかし、夜中に吐き気で目が覚めるなどということは初めてだったので、ちょっと焦りました。

 暑くて体力が落ちているところをなんらかの食中毒に感染したら、特に子どもは、一気にやられてしまうこともあり得るのです。

 この重篤な中毒は、「極度の疲労、顔色の蒼白、排尿量の大幅な減少、尿の色の濃さなどの症状」として現れるそうなので、兆候が見られる方は充分に注意してください。


食中毒 溶血性尿毒症(HUS)


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2025年6月19日木曜日

フランスは再び世界で3番目に億万長者の多い国になった

  


 億万長者・・とは、なんとも、もうちょっと他に言いようはないのか?と感じる言葉ではありますが、とにかく超お金持ち・・超富裕層とでも言ったらいいでしょうか?

 スイスの銀行UBSの最新の世界富裕層レポートによると、「フランスは日本、ドイツ、イギリスを上回り、フランスは世界で3番目に億万長者の多い国となった」のだそうです。

 まったくこういう人々とは縁のない私には、「えっ?どこどこ?そんな人、一体、どこにいるの?」と思ってしまうのですが、いるところにはいるのでしょう。

 フランスの億万長者の数は289万人強だそうで、昨年に比べて2万人ほど増加したようです。

 もっとも世界の億万長者は、6,000万人と言われており、そのうちの40%はアメリカなんだそうで、アメリカに次ぐのは中国(630万人)、そしてフランスがトップ3とのこと。

 この上位3つの国でもそれぞれ、かなりの差があります。

 不景気な話ばかり流れてくる日本は、それでも4位(270万人)なのだそうで、5位はドイツ(260万人)です。

 もっとも、日本やドイツなどは、4位、5位の座を保ちつつも、それぞれー1.5%、ー0.5%この億万長者の数は減少しているのだそうです。

 一方、この数が上昇している国も見られ、なかでもトルコは8.4%増、アラブ首長国連邦5.8%増、インド4.4%増と現在の絶対数は多くないながらも、これだけ増加しているというだけでも、明るい見通しな気がします。

 とはいえ、社会全体を見れば、億万長者が増えているとはいえ、あまり豊かになっている気がしないのが現実です。

 これが、フランスに関して言えば、一人あたりの平均資産額となると、ベスト5どころか、16位まで転落してしまいます。ということは、億万長者はいても、国全体の経済状態が良いということにはならないということになります。

 一人あたりの平均資産額のトップはスイスだそうで、次いでアメリカ、香港、ルクセンブルクが続きます。

 しかし、私などが言うと、負け惜しみでしかないかもしれませんが、お金は困らない程度にそこそこあれば充分で、お金では買えない幸せが何より・・などと思っているのです。


フランス億万長者数 世界第3位


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