2024年7月5日金曜日

オルリー空港まで開通したメトロ14号線

 


 メトロ14号線は、パリに来た当初から私が一番利用することの多いメトロで、当初は、ほんの短い路線でマドレーヌから ビブリオテック・フランソワ・ミッテラン駅までの7駅だけしかありませんでした。


 それが少しずつ延長し、ついには、ここに来て、オリンピックのおかげ?なのか、オルリー空港まで開通し、反対側は、サンドニ(オリンピックのスタジアムがあります)まで通じる21駅を有する路線になりました。

 当初から比べると3倍の長さになり、平日は、2~3分に1本くらいの本数で、ほとんど待ち時間もなく、何よりもありがたいのは、自動運転のために他の路線がストライキをやっている時でも、まずストップしてしまうことがないことです。

 とにかくパリのメトロの中でも最もトラブルの少ない路線なのではないか?と思います。

 正直、私自身はオルリー空港を利用することは稀なのですが、それでも空港までとなると、これまでは、そこまで遠くはないのに(特にオルリーは)、とても行くのが億劫な感じがあったのですが、14号線が空港まで開通したことで、パリ中心部のシャトレから空港まで25分という便利さで、実際に空港まで乗ってみましたが、また空港の駅(メトロの駅)がきれいで、空港までのアクセスもラクラクで、ちょっと感動ものでした。



 気のせいかもしれませんが、このパリ中心部から空港まで25分というのを達成するためかわかりませんが、他の路線よりも若干、走行速度が速いような気もします。



 空港駅から空港までのアクセスの案内等もわかりやすく表示されていて、また、空港からパリに行く際のチケット売り場などは、かなり大きな駅のチケット売り場よりもさらに大きく、券売機などもたくさん用意されています。


 ただ、空港からの旅行者が大きな荷物を持って乗るための車両には、なっていないために(CDGシャルルドゴール空港から走っているB線などには、荷物置き場のようなスペースがあったりもする)、大量の観光客が大きなスーツケースなどを持って乗って、その乗客でいっぱいになった場合は、どんな感じになるのかな?とちょっと思いました。


行先を入力するとどうやって行ったらいいか教えてくれます


 しかし、パリにあるメトロの中では、14号線の車両は、比較的、ゆったりしている方ではあるうえ、オルリー空港からの便は比較的、国内線やヨーロッパ線が多いので、荷物も少なく見積もっているのかもしれません。

やっぱり五輪は人気みたいで、記念写真を撮る人が絶えない


 これが、いよいよオリンピック本番になって、オリンピック関係者やオリンピック観戦のためのお客さんで埋まるようになったとき、どんな感じになるのかは、想像がつきません。

 今のところは、電車も駅もピカピカで新しくてきれいで、大変快適で、どうせ、すぐに落書きだらけになったり、汚してしまったりするのだろうな・・と思いつつも、やっぱり新しくてきれいなものは、気持ちよくて、「パリも進化したなぁ・・長い間、工事のための閉鎖期間をガマンしたかいがあったな・・」などと思います。

 この拡張工事には、35億ユーロの費用が投じられているそうで、あまりに多すぎてピンとこないほどですが、どうやら、これで終了というわけではないらしく、将来的には、現在は建設段階の15、16、17、18号線との接続により、さらに延長していく予定になっているそうです。


メトロ14号線 オルリー空港開通


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2024年7月4日木曜日

アルカション(ボルドー)のビーチ近くの街 バカンスに向けて地域住民を守る罰則

  


 ボルドー南西にある人気のビーチがあるアルカション(Arcachon)(ジロンド県)の街では、この夏のバカンスシーズンに向けて、観光客の無礼な行為を避けるための対応を強めることを決定し、罰金付きの規則を制定しています。

 アルカション(Arcachon)は、ビーチだけでなく、デュヌ・ド・ピラ(Dune de Pyla)というヨーロッパ最大の砂丘がある場所でもあります。

 アルカション市は、住民の良好な共同生活と生活の質を維持したいと考えており、この規則は、住民の快適さと静けさを確保するために日常的に取り組んでいる自治体が守る価値観から成っていると説明しています。

 このビーチに近い街でのこの夏の禁止事項と罰金は、「上半身裸で街を散歩した場合は、罰金150ユーロ(約26,000円)」。「犬のフンを始末しなかったり、紙屑などを私有地に投げ込んだりした場合には、750ユーロ(約13万円)」、「夜中から午前4時にかけて騒音を発生させた場合、そのパーティーへの参加者には、450ユーロ(約7万8千円)」の罰金が課せられる可能性があるとしています。

 この罰則と罰金の設定のバランスについては、どのように決めているのかはわかりませんが、バカンス先で開放的になっている観光客には、ありがちな迷惑行為なのかもしれないし、そこに住む住民にとっては、悩ましい迷惑行為であるに違いありません。

 この罰則・罰金がどのように街中に掲示されるようになるのかは、わかりませんが、バカンス客にとっては興ざめなことかもしれません。しかし、住民にとっては、それだけ見過ごせないほどマナーが悪化しているということかもしれません。

 これがどの程度、効力を発揮するのかどうか?この取り締まりだけでも大変な労力がいることだと思いますが、結局、パンデミックの時のマスク同様、規則は罰則なしには、守られず、しかも罰金つきでなければ効力を発揮しないということかもしれません。

 ビーチに近い街ならば、暑いなか、ビーチに出て、男性ならば、つい上半身裸のままで街に出てしまうということもありそうですが、せめてTシャツくらい着なさい!ということなのです。

 これに加えて、ビーチではすでに禁止されているタバコの喫煙に関しては、財政措置によりこの原則が強化され、パラソルの日陰でタバコを吸った場合は150ユーロ(約26,000円)の罰金、街の芝生に吸い殻を捨てた場合は750ユーロ(約13万円)の罰金が課せられます。

 これには、約40台のビデオ監視カメラが警察をサポートし、市がこれらの規則を執行できるようにしているということですから、なかなか力が入っています。

 バカンス地とはいえ、街に出るときには、Tシャツなどを着て、ゴミはゴミ箱に捨て、連れてきたペットのフンはきちんと始末し、夜遅くに騒音を発することなく、ビーチではタバコを吸わない・・という、ふつうに考えれば、そんなに難題でもありません。

 しかし、おそらく、こんなことでも、あらためて、罰金付きの罰則とされれば、窮屈な思いをする人も多いのかもしれません。


アルカション 人気ビーチのある街での罰金付き罰則事項


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2024年7月3日水曜日

この男 自分をトム・クルーズと勘違いしている? と話題のマクロン大統領の投票ファッション

  


 異例の急な展開での選挙の投票日、投票状況の雲行きの悪さにさぞかし心穏やかではないと思われたマクロン大統領がブリジット夫人を連れて投票に表れ、リラックスした様子で散歩中、周囲の人々の写真撮影の希望に応じたりていたことが一部、ネット上などで話題になっています。



 というのも、スーツ姿を見慣れている彼が違う服装をしているだけでも話題に上りそうなところが、黒いキャップにサングラス、革ジャン、スカーフと、これまたラフに見えながら、ブランド尽くしのブリジット夫人を伴ってのお散歩にSPがついて歩くわけですから、一目を惹くことは間違いありません。



 この彼の投票に向かう姿はあっという間にSNSで拡散され、「この男、自分をトム・クルーズと勘違いしている・・」、「トップガンかよ?」、「彼は今日、数少ないリラックスしたフランス人の一人だ!」などと評されています。

 全世界からも、このマクロン大統領の国民議会解散・選挙・極右勢力の躍進については、酷評をかっている今回の大混乱の成り行きには、その後、あまりマクロン大統領も前面で大きなコメント等を発していないことから、さすがのマクロン大統領もさぞかし、頭を抱えていることだろうと思いきや、この姿を見て、「さすがに大統領!ハートが強い!」と思いました。

 以前、エリザベス女王の国葬でイギリスを訪問した際に空き時間をやはりラフな服装でロンドンの街を散歩し、一部でひんしゅくを買っていたのを思い出します。

 彼がこのようなファッションが好みなのかどうかはわかりませんが、どうにもしっくり来ずに違和感が感じられるのは、うまく着こなしていない、とってつけたような感じが隠せない気がします。

 しかし、一方では、わざとこのような姿で街に投票に表れたのも、「選挙の行方には、ひるんだりしていない、リラックスしている姿」を逆にアピールしようとしたものなのかもしれません。

 ともあれ、さすが大統領、こんな大騒動になっても、やはり、ただものではない感じがこのファッションに表れている気がしてなりません。


マクロン大統領トム・クルーズファッション


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2024年7月2日火曜日

初めてSPA(スパ)に行ってきました! SPA Aquatonic Paris Val d'Europe

  


 SPA(スパ)とか、エステとか、時々、駅の広告などで横目に見ながら、「いいな~一度、行ってみたいな~」と思っていたのですが、まあ、そこまで真剣に「絶対!行ってみたい!」というほどでもなく、特にパリ市内だと恐ろしく高そうだし、かといって、そうじゃないと、なかなかパリからは遠そうで、「いつか、機会があればね・・」くらいに思っていました。

 それが、昨年の私のお誕生日に娘がSPAのチケットをプレゼントしてくれて、「やった!こういうの、ずっと行ってみたいと思ってたの!ありがとう!」と喜びつつも、その後、急に用事ができて、日本に行かなければならなくなったり、その後、パリに戻ってからは、体調を崩したりしていて、行きそびれていました。

 チケットは1年間有効だったので、慌てて行くこともなかったのですが、ようやく、今だ!と思い立って行ってきました。

 場所は、パリ郊外のVal d'Europe (ヴァル・ド・ヨーロップ)という場所にあり、ディズニーランドのわりと近くです。滅多に郊外には行かないので、久しぶりにRER A線の先の方まで行って、のどかな景色を車窓から眺めてきました。

 正直、どういう内容のチケットなのかも、よく確認しないままに行ったので、とりあえず、水着と水泳用帽子は持ってくるようにということだったので、プールのようなものはあるのだな・・と思っていましたが、それに加えて、ハマム、そして、全身トリートメントのようなものがセットになっているチケットでした。

 


 まず、プールの方に行ってみると、泳いでいる人は誰もおらず、みんな温泉のように浸かっています。温度は温泉のように温かくはありませんが、浸かっていても暑くもならず、寒くもならないジャストの温度な感じです。

 一つのプールの中に水の中を歩くコースのある場所、異なる種類のジャグジーがいくつかあって、滝に打たれるみたいな感じのお湯が降ってくる場所、身体のサイズに合わせたジェット水流が要所要所にあたるようにできているコーナーが数種類、また仰向けに水流を受けるパターン、うつ伏せのパターン座るパターンのものも何種類もあって、ひととおり、試して、自分のお気に入りのものを探りだすと、もうそこで気持ちよく身体がしびれて、ほぐれていき、「ここでこのまま死ねたらいいのに・・まさに極楽!」などと思いながら、ついついウトウトしてしまい、時間の経つのを忘れそうになります。

 


 いやいや、せっかく来たのだから、ハマムにも入っておこう・・とハマムにも行ってみましたが、やっぱり水に浸かりたい誘惑にかられて逆もどり。もうふやけそうなほど堪能して、できれば、この泳がないプール・・月1でもいいから来たいかも?と思いました。(ただ、ちょっと遠いのが難といえば、難ですが、Navigoで来られる距離です)

 そして、まさに初めてのボディトリートメントのラウンジに行くと、コーヒー、ハーブティーやりんごジュース、りんごやクッキーなどがおいてあり、お腹が空いていた私は、コーヒーを飲みながら、りんごにかじりつきました。セルフサービスですが、料金は込ですので好きな物を好きなだけ食べられます。





 さて、トリートメントは個室で1対1で若い女性がやってくれましたが、まず、土か海藻のパック10種類くらいある中から好きなものを選びます。私はプールに行ってからボディの方に行ったので、水着にガウンを羽織っていたのですが、水着は脱いで、これだけつけてください・・私は外に出てますから・・と言われて渡された紙でできたなんだかよくわからないものを渡され、これは、どうやって使うものか?しばし、考えてしまいましたが、まさか頭にかぶるものでもないだろうし、胸につけるもの?それともパンツ? ゴム状になった紐に紙がついているので、どうとでも受け取れないでもありませんが、まあ、やっぱり一番大事なところかな?と思ってパンツにしてみたら、正解でした。



 全く、不慣れなどんくさいおばさんだ・・と自分が滑稽で笑ってしまいました。

 私は、海藻パックの中から一つを選びましたが、全身に海藻のパックを表面、裏面に塗ってくれて、しばらくラップのようなものに包まれ、放置・・その後、海藻を流したあとは、全身をクリームでマッサージしながら塗ってくれて、今度は蒸しタオルで全身を覆ってくれて、しばらく放置。

 その間、ヘッドスパ?のつもりか、頭のマッサージをしてくれたのですが、これがどうにも頼りないもので、壊れそうな風船をマッサージしているような感じでどうにも物足りない感じ・・「もう少し強くやってください」とお願いしたのですが、それでも全く足りない感じ・・マッサージに関しては、日本のマッサージのようにツボをキュッキュッと強く推してくれる感じが好みなのですが、どうにもそういうのとは、感覚的にまったく違うもののようです。

 しかし、なにはともあれ、全て終わって、さっぱりすると、身体はほぐれたし、お肌しっとりで良い感じになりました。

 一度は経験してみたいと思っていたSPAを経験できて、大満足でした。娘よ!素敵なお誕生日プレゼントありがとう。

 ここは、ジムも併設しているようですが、全て、廻ると1日では足りません。私としては、ディズニーランドよりもこっちがいいな・・と思いました。


SPA Aquatonic Paris Val d'Europe 

15 Av.des Frenes, 77144 Montevrain


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2024年7月1日月曜日

パリオリンピックに向けてのセーヌ川の水上タクシー

  


 開幕まで1ヶ月を切ったパリオリンピックに向けて、ルーブル美術館とセーヌ川沿いのエッフェル塔を結ぶ水上タクシーが6月5日から運行を開始しています。

 これはセーヌ川を観光サービスの一部として有効活用したいという思いを込めたサービスで、午後2時から午後6時まで最大6人が乗船可能な水上タクシーがルーブル美術館とエッフェル塔間を運行します。パリの2つの主要な観光地、ルーブル美術館とエッフェル塔を訪れるのに最適な交通手段の一つであるとしています。

 予約はオンラインで24時間前まで可能となっており、予約すると5分以内にコンファームが届くことになっています。(Taxi Seine Paris)

 この水上タクシーは10台用意されており、観光客でも居住者でも利用できるとしていますが、なんせ、1回の利用で145ユーロ(約25,000円)とかなり高額です。最大6人乗ったとして一人あたり約24ユーロ、約4,150円・・。

 バトームーシュ(セーヌ川の遊覧船)の料金は、一人あたり17ユーロですから、かなり割高で、遊覧船気分で乗るとしたら、バトームーシュよりは、区間が短く物足りない気がしそうだし、タクシーとしたら、かなり高額だし、どっちつかずで中途半端な気もします。

 この水上タクシーだとルーブル美術館からエッフェル塔まで15分から20分程度だそうです。

 まあ、プライベート感を水上タクシーで楽しむとしたら、悪くはないのかもしれませんが、利用者が殺到する!という感じにはならないかもしれません。まあ、選択肢が一つ増え、バラエティが増えるという意味では悪くないかもしれません。

 パリ市は、ユネスコ世界遺産にも登録されていることもあり、このセーヌ川水域から見る記念碑などの歴史的建造物のある景観も観光の一つとして確立していきたい考えで、それに加えて、河川輸送は陸上輸送に比べて消費エネルギーが最大 4 分の 1 になるという環境問題への取り組みとしても有効であるとしており、セーヌ川を航行する 150 隻の商船のうち、40 隻がすでにエンジンを「グリーン化」していることもアピールしています。

 たしかに純粋に地上から見るパリの景観やバトームーシュのような比較的大きめな船から見る景観とも違い、6人乗りの比較的小型のボートの船上から見る景観は違って見えるかもしれません。

 予算に余裕のある方は、この水上タクシー、一度試してみるのも、珍しい体験になるかもしれません。

 この水上タクシー、パリオリンピック終了後も継続される予定だそうです。


セーヌ川水上タクシー


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2024年6月30日日曜日

イタリアとフランス それぞれのどこがいい?

    


 私は、旅行に行くときは、半分は食べることが目的でもあるので、旅先を選ぶときには、美味しいものが食べられそうな場所を選ぶので、イタリアを選ぶことが多くて、イタリア料理が私の好みと言ってしまえば、それまでなのですが、旅先でレストランを選ぶとしても、イタリアならば、ハズれる可能性が低く、自分で勝手に必要以上に盛り上がってしまうところもあるのですが、テンション爆上がりで、驚嘆し、感激できるレストランに出会える可能性も高いのです。

 シンプルな材料で、これだけ美味しいのは、その素材が新鮮であることや、その組み合わせや火の入れ方や材料同志の組みあわせの相性などのセンスがよくて、旅行中、和食やましてやフレンチが恋しくなるということもないどころか、その土地で食べたかったものを食べつくせないことも少なくないくらいです。

 これがフレンチとなると、それぞれの食事は充分に美味しくても、もう2食、3食と続くとなると、もうたちまちゲッソリしてきて、なにか別の料理を挟みたくなってしまいます。これは、単に私の食の好みなのかもしれませんが、そんな気がします。

 そういえば、イタリア・・といっても南イタリアですが・・いわゆるマクドナルドとかKFCとかのファストフードを全然、見かけません・・そして、どこの国に行ってもありがちなチャイニーズなどのいわゆるイタリア料理以外のお店も見かけません。まあ、イタリア料理だけでも全然、飽きないし、食べたいものを食べつくせていないくらいなので、全然、よいのですが・・。

 そんなイタリアでも、一つ残念なのは、パンがいま一つなことで、パンはまず間違いなく、フランスの方が美味しくて、ここにフランスの美味しいパンがあれば・・と思うことはあります。

 よく、フランスはパンが美味しくていいね・・などと言われますが、いま一つ自覚に欠けていて、別の国に行ってみれば、「いつもあたりまえのように食べているフランスのパンって、やっぱり、かなり美味しいものなんだったわ・・」と、あらためて思います。

 もっとも、私が最近、行っているイタリアは南イタリアばかりなので、ミラノとかローマなどの都会ならば違うのかもしれませんが・・。

 なので、これは特に南イタリアでは・・ということなのかもしれませんが、パン屋さんなどを覗いても、圧倒的に甘いものが多くて、クロワッサンに甘いクリームやジャムが入っていたりして、「なるほど、これがフランス人がバカにする甘いクロワッサンなどのヴィエノワズリーか・・」などと思ったり・・。

 しかし、最近はパリでもチョコレートがかかったクロワッサンなども置いているお店もあったりして、フランスのヴィエノワズリーも最近は新しいタイプのものも登場しています。(でもクロワッサンの中にジャムはないかな?・・)

 ただし、パンやヴィエノワズリー本体の生地の味は、フランスの方が美味しい気がします。私の私見ですが・・。

 また、一般的な傾向として、フランス人はどこかイタリアを下に見ているところがある印象ですが、そんなフランス人を嫌っているイタリア人もいることを今回の旅行で発見しました。

 バカンス好きのフランス人、さすがにバカンスの地には、どこでもフランス人は少なくない(特にヨーロッパ内)らしいのですが、私たちが泊まっていたホテルの年配のスタッフとちょっと立ち話をしていて、私がフランスに今日帰ると話したら、とたんにフランス人の悪口を言い始め、「フランス人はどこに行ってもフランス語で通そうとする・・フランス語が話せない人をバカにする・・」などと言われ、「え~?イタリアに来てまでそんなことやっている人いるの?」と思いつつ、まあ、人によっては、あり得ない話でもないな・・とも思い当たり、なんとなく、苦笑い・・。

 パリでは、以前はよく、駅などで「ここはフランスなんだから、フランス語で話しなさいよ!」などとフランス語で言っている駅員などを見かけたりして、「パリなんて、観光で莫大な収入を得ているのだから、もうちょっとどうにかしたら? せめて英語で話してあげればいいのに・・」などと思ったりしたこともあったのですが、最近はずいぶん変わったと思っていました。しかし、イタリアでそんなにフランス人に悪い印象を持っている人もいるのには、驚きました。

 まあ、よそ者?(フランス人でもイタリア人でもない)からしたら、「どっちもどっちだな・・」という気がしないでもないのですが、概して、このような敵対心?というか、お互いに反感を持っているのは、フランスにしても、イタリアにしても、年配者に多い気もするし、若い世代の人々は、もっと鷹揚にお互いを尊重しているような気もします。

 お隣同志の国なのだから、仲良くすればいいのに・・などと思うのは、甘いのでしょうか? 


イタリアとフランス


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2024年6月29日土曜日

アマルフィーコーストにある美しい街 ラヴェッロ Ravello

  


 南イタリアの海沿いの街の中では、アマルフィがあまりにも有名で、その近辺では、かろうじてポジターノ、ソレントなどがよく知られる場所でもあり、私自身もごたぶんにもれず、そんな知識しかありませんでした。ナポリやソレント、アマルフィからは、それぞれの場所やカプリ島、イスキア島などを行き来する船が出ています。

 これまでに私は、ナポリから船でカプリ島やイスキア島に行ったこともありました。

 カプリ島は、かなり観光地色が強く、極端に言えば、その観光地っぽさはアマルフィとも通ずるところがあり、そこに集まる人の多さはもとより、そこで働く人々も、ちょっと失礼な言い方ではありますが、観光客ずれしている印象を受けるところもあります。

 そこへ行くと、イスキア島あたりは、若干、人も少ない印象でしたが、これも私が行ったのは、ずいぶん前の話なので、現在はどうなっているのかは、わかりません。しかし、このイスキア島は、海に温泉が湧く場所がある、ちょっとおもしろい場所でもあり、卵をかかえて海に温泉卵を作りに行ったりもしました。

 今回は、まさにアマルフィのあまりの観光地そのものの様子には正直、ちょっとガッカリで、近くの駐車場などは、都心の駐車場?と変わらないような駐車料金がかかり、それでさえも空き場所を見つけるのも至難の業です。

 旅先選びの好みはそれぞれなので、なにを良しとするのは、お好みによると思うのですが、私は、今回の旅行で、私は、あまり観光地化が過ぎる場所は好みではないことをあらためて自覚しました。




 なので、たまたまとっっていた宿泊先のホテルのあったプライアーノなど、知名度は比較的低いけれど、人は温かく、どこかホッとするような場所が好みで、もう一か所、アマルフィーからナポリに行く途中で寄ったラヴェッロという街がとても気に入りました。



 私は、今回、行ってみるまでは、このラヴェッロという街を知らなかったのですが、標高350mの高いところにあるこじんまり?とした街で、アマルフィやポジターノ、アドリア海が一望できる美しい街です。

 また、街全体のデザインやカフェやお店のテイストもちょっとフランスっぽい雰囲気もあり、田舎の街でありながら、なかなか洗練されているおしゃれな美しい街です。




 一度、その街に入ってしまえば、街の中を散歩して歩くのには、大きすぎず、素敵な陶器のお店などがたくさんあり、人も多すぎずにちょっとホッとできる場所です。




 私たちは、車で行きましたが、車がない人でもアマルフィからバスが出ているので、行くのが難しい場所ではありません。私は、むしろ、アマルフィーのゴミゴミした感じよりも、美しいこの街がとても気に入りました。

 もしも、アマルフィを訪れて、時間に余裕がある方は是非、おすすめです。

 教会の前の広場のベンチで休んでいたら、現地のおじさんが話しかけてきて、「この近くに日本人の奥さんがいるイタリア人が経営している良いホテルがあるよ!」と教えてくれました。

 最初は、英語で話しかけてくれたのですが、私がフランスに住んでいると知ると、「な~んだフランス語わかるんだ!!と・・。」フランス語になりました。どうにも、この辺りでフランス語が話せる人は、フランス語で話したがるんだな・・と妙なことを発見しました。


南イタリア ラヴェッロ


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