2022年11月11日金曜日

パリ大規模ストライキと無人運転のメトロ

 


 ストライキ大国のフランスでストライキは珍しいことではありませんが、先月のトータル・エナジー(石油・ガス供給会社)のストライキは、大混乱を巻き起こしましたが、これは、今まであまりなかったことで、びっくりしました。

 しかし、メトロやバスなどの公共交通機関のストライキに関しては、わりと定期的?というか、珍しくないことで、ストライキの予告があっても、今さら驚くこともなく、「またか・・」と思う人の方が多いと思います。

 とはいえ、迷惑千万なことには違いなく、私も今の家に引っ越してくる前(パリ近郊だった)には、郊外線を使っていたために、ストライキとなると、電車の本数が通常の3分の1とか、半分になってしまうために、時間にも余裕を持って出かけなければならないうえに、本数が減らされる電車にいつもと大して変わらない人数が詰め込まれるので、大混雑になり、そのうえ、日本の交通機関のように皆がすし詰め状態で電車に乗ることに慣れていないために、上手く詰めて乗るということができずに、時には乗客同士で争い始めたりして、大変に体力を消耗するものでした。

 現在は、パンデミックのおかげでリモートワークも以前よりはずっと増え、もうストライキの予定が発表された時点で、早々にリモートワークに切り替えたりする人も増え、ストライキとはいえ、以前よりはおそらくマシな状態になったとも思うのですが、やはり、誰もがリモートワークが可能というわけではなく、それなりに動いている電車は混雑し、全く動いていない路線などを利用している人などは、車を利用するために、けっこうな渋滞が起こったりしていますが、これもやはりパンデミック以来、広まった自転車やキックボードなどを利用している人も増え。以前よりはマシになったのではないかとも思います。

 私が利用する路線は幸いなことに無人運転の路線のために、ストライキで路線がストップすることがないので、いつもは他の路線を利用している人が仕方なく流れてくる分の混雑を除けば、ストライキの影響がないことは、大変、助かっています。

 このストライキがあるために、日本であれば、通勤時間1時間程度ならば、普通に通勤圏内だと思うのですが、フランスの場合は、トラブル前提で(ストライキの他にも、日常の交通機関のトラブルも少なくない)、通勤時間が正味1時間(正常運転の場合)といっても、ちょっと二の足を踏むことになります。

 比較的、日仏家庭、フランス人のパートナーと家族を持っている人は、少し郊外に家を買ったりする人も少なくはないような気がしますが、パリに通勤するとなると、私は腰が引けてしまいます。

 とはいえ、今は、パリには、無人運転の路線が1番線と14番線の2本になり、これがもっと、多くなってくれれば、ストライキの被害も減るのに・・と思っています。

 今日、たまたまVinted(フランスのメルカリのようなもの)に出展していた商品が売れたので、荷物を出しに行ったところ、最近では近所にその配送のためのロッカーができて、バーコードを機械で読み取ると、指定されたロッカーの扉が自然に開いて、その中に荷物を入れてくるだけで、配送が済むようになって、画面には、得意下に今回の所要時間は13.45秒でした・・とか表示され、ロッカーを閉めた時点で、荷物を預かりましたというメッセージが携帯に入ります。

 今まで人間がしていた作業を機械が自動的にこなしてくれるのは、ミスも少なく、時短で助かります。

 そのうえ機械やロボットはストライキをしないので、メトロも全線、無人運転になってくれればいいのに・・と思うのでした。

 とはいえ、今回のストライキは、パリ市内の5つの路線は完全に閉鎖され、「要求が受け入れられなければ、来週の無制限のストライキの準備と覚悟はできている!」と息巻いています。

 パリのメトロは、路線によって、かなり差が激しく、全てが自動になったうえ、車内もピカピカで、細かい路線案内の自動掲示板などもあったりして、びっくりすることもあるのですが、一方では、未だに汚い車両で、ドアも「ガッチャン!」と手動で開ける車両などを使っている路線(個人的にはこの手動ドアは好きなのですが・・)もあったりして、自動運転には、ほど遠い感じがする路線もあります。

 フランスのストライキはまだまだ続きます。

 

RATPストライキ 


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