ルイ・ヴィトンがシャンゼリゼにシルバーに輝く巨大トランクを設置したのは、2023年の秋のことで、当初は、ひと際輝くこの巨大なトランクに「お~~!!ルイ・ヴィトン!さすがにやることがド派手!でも、どこか洗練されていてカッコいいな・・」と思っていました。
同時にそれは、工事現場の目隠しのためのものであることは、わかっていましたし、それにしても、目隠しにしても、さすがルイ・ヴィトンともなると、お金をかけて美しくカバーするものだな・・などと、思っていました。
工事現場の目隠しと思っていたので、すぐになくなってしまうと思ったこのトランクは、昨年のノエルの時にも健在で、一体、いつまでこのトランクがあるんだろう?とまだ、それがあることに驚いてもいました。
ところが、シャンゼリゼの、このルイ・ヴィトンのトランクに対して、「これは違法な広告である!」と環境保護活動家やSOSパリ遺産保護協会の面々がこのトランクを撤去する要請をパリ市長に提出しています。
「この建物はLVMHが所有している建物であると同時に歴史的建造物に指定されているため、広告は禁止されている」という理屈らしいです。たしかに、このトランクには、誰もがルイヴィトンと一目でわかるLVモノグラムが描かれています。
ルイ・ヴィトンは、この場所に次の店舗をはじめ、ホテル、スパ、レストラン、アートギャラリーなどをオープンする予定にしており、これは一時的なものであると弁明しています。
これに対し、パリ市は公式回答の中で、LVMHは、規則を遵守しており、屋外広告にかかる税金を徴収すると説明しています。
これは、この税金は、ルイ・ヴィトンのシャンゼリゼプロジェクト全体で170万ユーロに相当するものであると言われています。
反対派は、これに対し、パリ市が考えを変えない場合、権力乱用を理由に行政裁判所に訴える用意があると息巻いています。
これは、シャンゼリゼ103-111番地、LVMHは、「仮標識」申請を2023年6月に行っており、パリ市の認可は2027年までということになっています。
しかし、これに異議を唱える環境活動家らは、「これは、広告に関する地域および国の規則を逸脱し、4年間という認可の期間は、過度かつ違法である」と訴えているのです。
170万ユーロという巨額の税金に対しても、お金さえ出せばなんでも通ると思うなよ!とばかりに「パリは売り物ではない!」と言っています。
夜になるとライトアップされるシルバーのトランクはとても美しくて、私などは、きれいだしカッコいいし、いいじゃない!と思うのですが、とにかくフランスは物申す人が多いのです。
シャンゼリゼ ルイヴィトン トランク
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