2021年3月25日木曜日

イル・ド・フランスは、イースターのバカンスを前倒しにすべきか?

  


 イル・ド・フランス(パリを中心とした地域)の感染状況が日々、深刻になってきています。特にイル・ド・フランスの中でも、セーヌ・サン・ドニの状況は、危機的な状況で、10万人あたりの感染者も700以上まで拡大しています。

 セーヌ・サン・ドニは、治安も悪ければ、感染状態も最悪で、これまでもできるだけ近寄らないようにしてきた地域ですが、ますます、恐ろしい場所になってしまいました。

 しかし、サン・ドニばかりではなく、イル・ド・フランス全体が危険な状態であることを示すように、昨日は、もう家にいても、ほぼ1日中、救急車のサイレンの音がBGMのように四六時中、聞こえてきて、病院の様子を目の当たりにせずとも、感染者がいかに多いかを実感させられるようになってきました。

 昨年の今頃は、完全ロックダウンの状態で、シンとした街中に絶え間なく響くサイレンの音に震撼としたのを思い出しますが、今はロックダウン中とはいえ、ほぼ、人々が好きに外出できる状態で、それでも聞こえ続ける救急車のサイレンの音には、ある意味、昨年以上に恐ろしいものを感じます。

 奇しくも、昨年の最初の感染爆発とほとんど同じ時期の感染拡大の中のロックダウンは、季節が一緒ということもありますが、もはやロックダウンと同時に恨めしいほどの晴天続き、ロックダウン→晴天というのは、ロックダウンの法則のような気がしてきます。

 言わずと知れたバカンス大国であるフランスは、学校のバカンスも多く、4月に入るとバカンス先の混雑を避けるために、地域ごとに一週間ずつ、ずらしながら2週間のバカンスに入ります。

 フランスで現在、最も感染拡大が深刻化しているイル・ド・フランス地域のバカンスは、本来ならば、4月17日からの2週間の予定になっていますが、イル・ド・フランス地域は、ロックダウンでも、あくまで学校を閉鎖しない方針のフランス政府の方針をできるだけ尊重しつつ、現在の感染を少しでも抑えるために、このイースターのバカンスを2週間早めることを提案しています。

 先週、発表になったロックダウンも、結果的には、数種類の店舗が営業停止になっただけで、この感染拡大はおさまりそうもなく、学校を閉鎖せずに、早めにバカンス時期を当てることで、感染を少しでも抑えられるのではないかという提案です。

 実際に陽性者が複数でたクラスでは学級閉鎖、さらに広まると学校閉鎖、閉鎖された学級、学校の生徒の家族は、自粛規制することが求められていますが、学校を少しでもバカンスという形でクローズすることで、子供から大人への感染拡大を抑えることができます。

 私の周りでも、子供から感染してしまったという話は、決して少なくはありません。今週末から、学校の先生もワクチン接種の対象者に加えられる予定になっていますが、子供から感染するのは、決して先生だけではなく、その家族にも感染しているのです。

 周囲のヨーロッパ諸国の対応と比べて、ロックダウンをしている国でも、学校を閉鎖しても、感染がおさまってはいないではないか?だったら、フランスは、ロックダウンも学校閉鎖もせずに我が道を行くという姿勢を取ってきましたが、考えてみれば、ロックダウンや学校閉鎖をしてさえ感染がおさまらないほどの強力なパワーをもったウィルスに対して、ロックダウンも学校閉鎖もしない状態で感染がおさまるどころか、どのような状況を招くかは、よく言って過信、普通に考えて、甘く見ていたと言わざるを得ません。

 昨日は、許可されたデモや葬儀を除き、フランス全土で、屋外での6人以上の集まりが公的に禁止されましたが、恐らくデモが許可されないことはなく、屋外での6人以上の集まりがダメでも懲りないフランス人は、それ以上に危険な屋内での6人以上の集まりをやめるわけではなく、どこか、政府の打つ手打つ手が、一つずつ、少しずつズレて、肝心なところを外しているような気がしてなりません。

 3月も残すところ、あと一週間、フランスは、この調子だと4月もさらに深刻な状態は続くことは間違いありません。


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