ジャン・ミシェル・ブランケル教育相は3月26日金曜日に、ロックダウン?されている19の地域では、来週から、幼稚園から高校までの「すべての学校レベル」において、1クラスに一人でも陽性者が発見された場合は、学級閉鎖にすること(これまでは3名以上発見された場合だった)を発表しました。
これは、フランスの現在の感染状況からも、今後、数日で、あっという間に学級を閉鎖せざるを得なくなるケースが続出することを意味しています。
教育省によると、先週一週間で、新型コロナウィルスに感染した学生は、1,240万人中、21,183人、0.17%(一週間前は0.13%)にのぼり、学校スタッフの感染者数も、1,809人から2,515人へと増加しており、0.22%となっています。
あくまでも、学校は閉鎖しない政府の方針は、変わらず、あくまでも学校閉鎖は最終手段であるとしているものの、すでに、3,256学級(一週間前は2,018学級)、148校が閉鎖されています。
SPF(Santé publique France)(フランスの公衆衛生情報機関)は、ここ一週間の間に、15歳以下の感染が31%と急速に増加したことを発表しています。
年少者の感染拡大の対策として、一人でも感染者が発見された場合に、学級閉鎖をすることは、有効なことであるには違いありませんが、あくまでも学校閉鎖をしない方法を考えるならば、まず、キャンティーン(給食・食堂)を閉鎖することをなぜ、考えないのか?と思います。
フランスの学校の給食は、それぞれの教室で食事をとるわけではなく、ある程度、学年ごと等に時間をずらしてはいるものの、キャンティーン(食堂)(一つの場所)に大勢の生徒が集まって食事をするのです。
かなり混雑する、しかも食事の場、マスクをしない空間です。
そもそも、一般社会では、感染拡大が始まって以来、目の敵のように、ずっと閉鎖されているのがレストラン、食事をする場所なのです。
たとえ、学校であるとはいえ、一番、感染の危険が高いとされている食事の場を閉めないのは、おかしなことです。その上、ただただ、学校は閉鎖しないと言っているのは、このまま感染者を増やして、学級閉鎖が積み重なり、結局は、学校全体が閉鎖になるのは、目に見えています。
学校での感染対策がいくら取られても、キャンティーン(食堂)がそのままでは、対策は、ザルに等しいのです。
多くのレストラン経営者が生活をかけて営業停止を守っていることが、学校で行われないのは、本当に理屈に合いません。
街のレストランがダメなら、学校や職場の食事の場もダメでしょう!
せめて、それぞれの教室で食事を取れるようにメニューを工夫するとか、サンドイッチにするとか、お弁当にするとか、人が集まらないで食事をする工夫が考えられるべきです。
学校を閉鎖したくないならば、ただ学級を閉鎖することだけでなく、どうしたら、感染者を増やさないで済むのか? そのためには、何をしたらいいのか?を考えるべきです。
フランスには、ごくごく普通の日常の中でも、こうしたら、もっと便利になるのに・・とか、こうしたら、もっと快適に過ごせるようになるのに・・とか、感じることが山ほどありますが、このような感染対策にも、少しでも工夫をして、改善していくということが欠けています。
感染拡大=すぐに閉鎖、ロックダウン・・ではなく、感染を回避する工夫や方法がどんどん進んで行かないところが、フランスの日常で見られることの延長線であるようで、結局は、フランスの感染拡大が止まらない原因であると思うのです。
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