2020年4月30日木曜日

フランスのロックダウン解除 学校再開には、大多数が反対! 川崎病に酷似した症例の報告

 昨日のフィリップ首相のロックダウン解除に関する発表から、一夜明けて、さっそく、フランス国民の世論が浮き上がってきました。  「防護(マスク)」「検査」「隔離」を核とした方針で進むこと、また、ロックダウンの解除は、ウィルスの感染状況、地域ごとの病院の受け入れ状態などの推移を分析をして、段階を追って行われること、リスクが一定以上に下がらない地域は、ロックダウンは、続けられること。  それに際して、100キロ以上の移動が制限されること、公共交通機関や再開される会社のオフィスや店内では、マスクが義務化されることなどなど、大方の提案に関しては、好意的な反応でした。  しかし、子供の学校再開に関しては、そのリスクに危惧を抱き、反対の意見が多いです。もともと、ロックダウン前から、まず、最初に閉鎖になった学校を、なぜ?...

2020年4月29日水曜日

5月11日のロックダウン解除についてのフィリップ首相の演説 弱者が滅び、強者が生き残る社会

 5月11日のロックダウン解除についてのフィリップ首相の演説は、何とも歯切れの悪いものでした。  「今後のコロナウィルスの対応は、「防護(マスク)」「検査」「隔離」を核としていきます。」とし、5月11日までのマスクの確保、検査数の拡大(一週間に70万件を目標としている)、そして、検査の結果、陽性が認められた者は、隔離する方針を発表しました。  これに関しては、最もなことであり、実現すれば、それに越したことはありません。  しかし、11日まで、待たずとも、少なくとも、現在も、出勤している人には、マスクを配るべきだし、検査も準備が出来次第、すぐにできる限りの検査を始めたらいいのにと...

2020年4月28日火曜日

コロナウィルス対応 日本人の真面目さ、辛抱強さ、モラルの高さ、衛生観念はやっぱり凄いなと思う

 フランスがロックダウンになった頃、日本は、まだ、「オリンピックをやるかどうか?」なんていうことを言っていて、「なに言ってるの? 日本は大丈夫? 世界中は、大変なことになっていて、オリンピックなんて、とんでもない話なのに・・」と、とても、心配していました。  なんだか、外から見ていると、悠長な日本の政府の対応を見ながら、ヨーロッパの悲惨な状況を鑑みるに、日本とて、とてもただ事では、済まされないと、ヤキモキしながら、フランスのニュースとともに、日本のニュースも見守っていたのです。  日本は、緊急事態宣言という、ロックダウンとは、違う形をとりましたが、完全なロックダウンの状態を取っていないにもかかわらず、かなりの割合で、人の行き来が減り、危なっかしい感じもありますが、大多数の国民のモラルに支えられて、今のところは、ヨーロッパのような悲惨な状態には、至っていません。  日本でも、中には、なんとか、隙をついて出かけようとしている人もいるようですが、これは、あくまで、ロックダウンには、なっていない状態でのことで、一体、世界中のどこで、ロックダウンせずにこれだけ、国民が自粛できる国があるでしょうか?  例えば、それが、フランスだったら、まるで収拾のつかない状態になって、壊滅的な状況を産んでいたに違いありません。(今でさえ、充分に悲惨な状況ですが・・)  フランスでは、4月13日にロックダウンの延長と5月11日にロックダウンを徐々に解除することが発表されて以来、国民の意識は、一気に緩み始めました。報道の大部分は、ロックダウン後の話題になり、段階的な解除がどのように行われるか?という議論から、夏のバカンスは、どうするのか?などと言う話題まで持ち上がっています。  そんなマスコミの報道を反映するように、世間は、未だロックダウン中にもかかわらず、すっかり解除モードに移行しつつあります。  まず、一番に驚くのは、マスクをしている人が極端に減り始めたことです。ロックダウン後は、マスクの着用を義務化するべきではないか?...

2020年4月27日月曜日

ロックダウン中でも恋愛を求め続ける恋愛大国フランス マッチングアプリの成功

   コロナウィルスの蔓延で、多くの犠牲者が出て、多くの国がロックダウンや自粛規制を余儀なくされ、世界中が経済危機に直面しています。  フランスでは、ロックダウン解除に向けて、少しでも、業績回復に向けて、再開への準備を始めた会社が多くあります。TOYOTA FRANCE の工場が再開に向けて、いち早く、準備にかかり始めたという報道がありました。しかし、今、車を急いで生産したところで、誰が車を買うのかと思ってしまいます。  しかし、多くの産業が停滞しても、この機に応じて、確実に業績を伸ばしている会社も確かにあるのです。医薬品・医療機器、衛生用品関係、パスタ・小麦粉等の食品などは、急激に売り上げを伸ばしています。  そんな中で、フランスで、意外なところで、驚くべき成功を収めているのが、出会い系サイトのアプリです。ソーシャルライフが最小限に抑えられたことで、出会い系アプリサイトは、これまでにないブームが起こっています。  実際に、すぐに会うことが不可能にもかかわらず、フランス人は、新しい出会いを求め、登録者は、増加の一途を辿り、登録者が増加しているからこそ、見逃されないように、プロフィール写真を工夫して、撮り直し、ラブストーリーを構築していきます。  実際に在宅勤務や失業している人など、一人暮らしの独身者は、出会いを求めて、多くの時間をこのために費やしていると言います。  ロックダウンで外出できない中、工夫を凝らして写真を撮り、プロフィールの説明に何とか、相手を魅了する文言を考え尽くします。私自身は、マッチングアプリは、やったことがありませんが、それをのぞいてみるだけでも、けっこう、楽しめるかもしれません。  実際にすぐには、会えないことから、会話の場は、FaceTimeやスワイプ(SWIPE)...

2020年4月26日日曜日

フランスは、やっぱりダメだ・・と、絶望した理由 コロナウィルスは、蔓延し続ける

 5月11日のフランスのロックダウン解除の詳細は、4月28日(火)に発表されることになりました。発表される内容に関して、皆、ああでもない、こうでもないと色々と言っていますが、専門家や、政治家が様々なデータや危険性、リスクを考慮しながら、必死にその方法を模索している様子が伝わってきます。  感染がおさまっていない状態でのロックダウン解除は、ロックダウン以上に難しく、あらゆるところに気を配りながら、慎重に行われなければならないと、私は、息を呑む気持ちで、ニュースで語られていることやSNSなどでの情報収拾をしながら、自分は、どうしたらいいのかを考えていました。    しかし、つい先ほど...

2020年4月25日土曜日

コロナウィル感染・自宅隔離の危険性 フランスは、これで失敗した

 フランスのテレビでは、厚生省が頻繁にコロナウィルスに対する呼びかけのコマーシャルを流しています。  少し前までは、「もしも、咳が出たり、熱が出たりしたら、家にいてください。他人との接触を避けてください。そして、あなたのかかりつけのお医者さんに電話で相談してください。通常は、病状は、数日、安静にしていることで回復します。しかし、もし、呼吸が苦しくなったり、息切れがするような、深刻な病状が出てきた場合は、すぐに☎️15に電話してください。」という内容でした。 (現在は、違う内容のものが、大半になっていますが・・)  咳が出たり、熱が出たりしたら・・医者にかかりなさい!ではなく、家に...

2020年4月24日金曜日

フランスのコロナウィルスによるロックダウン解除のトリセツ(取説)

 フランスでは、一ヶ月近く延長されたロックダウンも、ロックダウンの解除問題で、解除に際する準備期間としては、むしろ、短いくらいに、慌ただしい期間となってきています。ハッキリ言って、ゴタゴタしています。  未だ、コロナウィルスが蔓延している状態でのロックダウンの解除には、たとえ、段階的にとはいえ、地域ごとに進めるかどうか、人々の地域間の移動の問題、交通機関など、あらゆる所に気を配らなければなりません。  学校の再開に際しては、環境整備から、授業の進め方、給食の問題、子供の指導。  特に、大量のマスクの手配は必須で、とりあえず、イル・ド・フランス(パリを中心とする地域)の交通機関の...

2020年4月23日木曜日

コロナウィルスによる医療崩壊の事実と社会の崩壊の危機に直面するフランス

 一昨日のテレビのインタビューに答えたパリにある39の病院を統括するマーティン・ハーシュ氏の、今回のコロナウィルスの、感染拡大から、パリの病院が、これまでの歴史上最悪の医療崩壊に至った経緯の話は、実に衝撃的なものでした。  私自身は、当初は、詳しい記録は、つけていなかったので、正確な日にちは、覚えていないのですが、私は、2月に、日本へ帰国しており、フランスに戻ったのが、2月末、その頃は、フランス人は、ダイヤモンドプリンセスの件もあり、日本の方が危険な状態だと思っており、また、このウィルスが中国から広まったこともあり、とかく、アジア人を十把一絡げにするところがあるフランス人は、アジア...

2020年4月22日水曜日

犠牲者が出ることを覚悟で臨むフランスのロックダウン解除・コロナウィルスとの共存

 マクロン大統領が、ロックダウンの延長とともに、5月11日にロックダウンを徐々に解除するという発表から、一週間が経ちました。  ロックダウンの解除は、あくまでも、国民がルールを守り、ウィルスの拡散が現実的に減速した場合という前提であったにも関わらず、国民の関心事や準備は、一気にロックダウンの解除に向けて、動き始めました。  もう家に閉じこもりの状態にも、限界に感じ始めていた国民には、張り詰めていた糸が緩みつつある状態です。先週までは、ほとんどの人がマスクをしていたにも関わらず、すでに、マスクなしで出かける人が一気に増え始め、外出規制のコントロールをする警官に反抗して、暴動騒ぎ...

2020年4月21日火曜日

コロナウィルス監禁生活でのストレスの矛先 DV・暴動

 平常時でさえも、フランスでは、深刻な問題であるDV(家庭内暴力)の被害は、ロックダウンから約一ヶ月経った今、さらに深刻な問題になっています。フランスでは、家庭内暴力の通報は、119番で相談、通報できるようになっていますが、この家の中に封じ込めの状態で、助けを求めるのは、普段にも増して、難しい状況なのです。  以前、私の職場にも、DVの被害に遭っている女性がいましたが、最初は、転んだとか、そんな言い訳をしていて、あまりにそれが、頻繁なことから、発覚したのですが、DVの被害者は、なかなか、それを告白したり、通報したりしないのです。  それでも、平常時には、仕事に行ったり、日常生活は...

2020年4月20日月曜日

ヨーロッパのコロナウィルス感染拡大 国の対策の取り方で明暗を分けた理由

 ヨーロッパは、今回のコロナウィルスの感染爆発の大きな被害を受けました。 アメリカの感染爆発までは、コロナウィルスの世界の中心でしたが、未だに、多くの犠牲者が増え続けていることには、変わりはありません。  実のところは、2月の段階で、すでに、ヨーロッパにいた、感染していることに気付かずにいた人たちから、感染がさらに拡大し始めていたのです。2月といえば、日本では、ちょうど、ダイヤモンドプリンセスの客船の中での感染が広まったことで、大騒動になっていた頃です。  ヨーロッパという、いくつもの国が地続きである地域での感染拡大は、それぞれの国のその後の対応によって、大きく明暗を分けることになりました。それぞれの国の政治が、これほど、国民の命に直結していくことを目の当たりにすることは、そうそうあることではありません。  国の規模も国民性も違う中、一概に比較することは、できませんが、その経過をたどれば、何が良くて、何が悪かったのかは、知ることができます。  ヨーロッパでの感染拡大が最も深刻になったイタリアでは、イタリア北部が震源地となりましたが、北部の都市がどうやら、ロックダウンになるという噂が流れ出すと同時に、自分が感染していることに気づいていない北部の国民が、一気にイタリア国内の他の地域に流れ出したのです。  その事実に慌てた政府は、その後、ロックダウンを全土に拡大しました。これは、日本の緊急事態宣言が東京、大阪を始めとした一部の地域だけであったものを一週間後に全国的な緊急事態宣言に広げたのに似ています。  また、イタリアが失敗した、もう一つの理由は、院内感染を増やしてしまう危険を考慮せずに、数多くの検査を病院内で行ってしまい、院内感染を広げてしまったことです。  一方、ヨーロッパの中でも桁違いに犠牲者が少ないドイツでは、当初から、院外での徹底したPCR検査を行い、感染者と感染していない人を分けていったのです。ドイツは、一日、50万件の検査を行っていると発表していますが、(フランスの5倍)これを着々と続けることで、他のヨーロッパとは、まるで違う結果になっており、医療施設や医療器具などもしっかり備えていたドイツは、フランスからの重症患者まで、受け入れてくれています。  結果は、一ヶ月後の数字にハッキリと表れています。(4月19日現在の数字です。) ドイツは、死者数が桁違いに少ないのに比べて、快復した人の数が桁違いに多いのです。        死者数合計  4/19死者  ICU     快復     ・イタリア   23660 ...

2020年4月19日日曜日

コロナウィルス・ロックダウン下で驚かせられるフランスの変化

   ロックダウン状況下にあるフランスでは、現在、動いているサービスは、病院、警察、銀行、郵便、スーパーマーケット、薬局など、ごくごく限られているので、全ての人とは、言えませんが、この異常事態が訪れてからというもの、私は、フランスの変化にちょっと驚いています。  最初に感じたのは、その日の正午から、ロックダウンになるという日の午前中に、明日からは、外出許可証などを携帯しなければ、外出できなくなると聞いて、しばらくは、外出もややこしい事になりそうだと(実際は、大して、ややこしいことは、ありませんでしたが・・その代わりに感染の恐怖が増しました。)、とり...

2020年4月18日土曜日

マクロン大統領が警告 「コロナウィルスの中国の発表をバカ正直に信じてはいけない!」

 フランスのマクロン大統領は、先日の英国、ファイナンシャルタイムズ紙のインタビューで、「中国のコロナウィルス感染の蔓延に関して、中国の発表どおり「バカ正直に信じてはいけない。」「私たちが知らないことが起きているのは、明らかだ。」と警鐘を鳴らしました。  マクロン大統領からの、この発言も、アメリカのトランプ大統領が、中国寄りの対応だと非難を続けていたWHOに対しての資金拠出停止を発表したあたりから、WHOとともに、感染元であり、当初に情報を隠蔽しようとした中国に対する世界からの非難の声が再燃し始めたことにあります。  武漢が感染源であることは、今や、隠しきれない事実であり、感染拡大...

2020年4月17日金曜日

リスクを侵してコロナウィルスのロックダウンを解除し始めたヨーロッパ

テレビで経済的な問題への質問に答える経済財務大臣  4月13日のマクロン大統領のロックダウン延長とともに、5月11日から、徐々にロックダウンを解除していくという発表があって以来、これまで、一ヶ月以上、ひたすら、コロナウィルスの感染拡大と、その対応や現状について報道されてきましたが、俄かに、フランスは、ロックダウン解除の方法や、経済的な問題が報道されるようになってきました。  これまでの一ヶ月、そして、最低でも2ヶ月近くになるロックダウンによる経済的なダメージは、いくら、政府からの援助があるとはいえ、充分ではなく、多くの人々が悲鳴をあげているのが現実です。  今回のコロナウィルス...

2020年4月16日木曜日

コロナウィルス ロックダウンの中、アマゾン フランス閉鎖 ポチッと買物できても配達するのは生身の人間

 WEBサービス会社・アマゾン フランスは、4月14日、ナンテール裁判所での略式審理において、コロナウィルスの感染が広がる中、従業員の安全と健康を保護する義務を明らかに無視しているとし、「食品、医療、衛生用品」を除き、24時間以内に全ての配達を停止するように命じられました。これに違反した場合、一日あたり、100万ユーロのペナルティが課せられることになります。  アマゾンは、これを不服とし、上訴する意向を示しては、いますが、この判決により、アマゾン フランスは、5日間、フランス国内の全てのアマゾンの倉庫を閉鎖し、アマゾンフランスのサイトも4月16日〜20日まで、閉鎖することになりました。  この閉鎖期間中、従業員には、報酬の100%が支払われます。  そもそも、コロナウィルス以前から、アマゾンの労働環境の劣悪さは、フランスだけでなく、アメリカ、イギリス、日本など、たくさんの国で問題になっています。  その悲惨な状況は、実際に配送の仕事に潜入したルポライターなどのレポートを目にすることがありましたが、安い賃金で、過酷な労働を強いられる人間扱いされないような社風には、疑問が上がっていました。  フランスでも、アマゾンの倉庫や配達に関わる人から、犠牲者が出ていることがニュースに上がっていましたが、この労働者が強いフランスという国において、信じ難いことだと思っていたのです。  しかし、今回、コロナウィルスの感染により、アマゾンに調査が入り、その労働環境、特に、このような非常時での会社側の労働者への安全環境が保たれていないことが確認され、今回の業務停止状態になったのです。  現在のロックダウン状態で、通常以上の注文が入り、商品の管理も配達も煩雑を極め、飽和状態になっている最中の、このアマゾンのロックダウン状態。  消費者にとっては、命綱とも言える状態でありながらも、実際に配達などの仕事に当たる人にとっては、私たちが今、家庭で受け取ったら、全てを消毒するようなダンボールを満足な装備もなしに、一日にいくつも、何人の人に接して配達し、感染の恐怖に怯えながら仕事をして下さっていることには、本当に言葉が見つかりません。  アマゾンの配送をしている人は、この最中、安い賃金で、感染の恐怖に怯えながら、マッサージオイルとゲームソフトを配達していることに、絶望的な気持ちになると語っています。  私自身は、普段から、フランスは、配送事情が悪く、頼んだものが、まともに届かないことも多いので、あまり、ネットショッピングは、しませんが、このような状況、買い物に自分で行けない人にとっては、大切なサービスの一つです。  経済活動に貢献すると、大義名分を掲げて、気軽にネットショッピングを続ける人も多いようですが、注文は、ネットでポチッと簡単にできても、実際に配達をするのは、生身の人間なのです。  この状態を放置していれば、本当に生きていくのに必要な配送さえも受け取れなくなってしまいます。  5日間の閉鎖の後も、アマゾン...

2020年4月15日水曜日

フランスのロックダウンの延長と解除の発表への国民の反応

 昨日の大統領のロックダウン延長と解除に関する演説は、フランスの国民の94.4%が見ていたそうで、視聴率としたら、大変なものです。  当然のことですが、自分たちの生活、命に関わることですから、国民の注目が高いのも当然です。  昨日のブログにも書きましたが、私の想像が当たっていたとすると、マクロン大統領の思惑どおり、国民の感心は、ロックダウンが一ヶ月近く延長されることよりも、5月11日のロックダウン解除の方に一気に傾きました。  少なくとも、ロックダウンの延長に対する反発がなかっただけでも、大統領の思惑の大事なところは、果たされたのではないかと思っています。昨日の発表は、あくまでも、ロックダウンの延長がメインだったと思うのです。  「もう、家にばかりいるのは、飽き飽きした!...

2020年4月14日火曜日

コロナウィルス・ロックダウンの延長と徐々に解除していくことを同時に発表したマクロン大統領の真意

 「フランス人は、マクロン大統領を信頼しているか?」  演説が始まる少し前のニュースのタイトルには、こんなタイトルがつけられていました。  フランス国民の多くが注目していたマクロン大統領の演説は、コロナウィルスとの戦いが始まって以来の第一線で働く医療従事者をはじめ、この状況下で働き続けている商店、交通機関、警察、運送関係等々、そして、外出禁止の生活を守り続けている人に対する感謝から始まりました。  そして、ロックダウンの効果は、表れているものの、イル・ド・フランス(パリを中心とした地域)やグラン・エスト(フランス北東部の地方)での医療対応の飽和状態や現在の一日の死者数、集中治療室...

2020年4月13日月曜日

注目されるマクロン大統領の決断 コロナウィルス・ロックダウン延長

 今晩、マクロン大統領からの発表があるというアナウンスがあり、今のフランスの状態で、外出禁止が解除されることはないことは、国民の誰もがわかっています。しかし、このマクロン大統領の発表が外出禁止の延長であるとしても、それが、いつまで延長になるのか、今後の見通し、政策は、どうしていくのか、大変な注目が集まっています。  すでに、フランスがロックダウン状態になってから、1ヶ月近く経っていますが、ここ数日、ようやく一日の死者数、集中治療室にいる患者数が減少してきているものの、未だに、イル・ド・フランス(パリ近郊の地域)などの感染者の多い地域では、病院の病室の占拠状態は、300%以上と、悲惨な状...

2020年4月12日日曜日

バカンス好きにもほどがある!フランス人の国をまたぐコロナウィルス外出禁止違反

      今週末は、イースターの祝日に入り、学校も休みになり、気温も上がり、陽気も良くなり、まさにバカンス日和です。しかし、現在は、もちろん、バカンスに行くことは、もちろん、外出さえも許されていません。  フランスでは、先週に引き続き、週末の3日間に渡って、16万人の警官・軍を動員しての警戒に当たっています。先週は、陽気に誘われた人々が、街中やブーローニュやヴァンセンヌの森に溢れ出し、パリは、日中の運動のための外出まで禁止になってしまったほどです。  バカンスを家族で過ごすことを何よりも大切にしているフランス人にとって、とても辛いことであるのは、わか...

2020年4月11日土曜日

フランスの高齢者施設でのコロナウィルス問題とノートルダム大聖堂のセレモニー

 昨日までのフランスの死者数13197名(4月10日現在)のうち、少なくとも、4599名は、Ehpad(エパッド)という高齢者施設での犠牲者と発表されています。  この少なくとも・・と、つけられるところが、この施設での問題を浮き彫りにしています。それは、この死亡者数でさえ、正確に把握できていないという意味です。  3月に入ってから、雲行きがおかしくなり始めたフランスでは、コロナウィルスのためのロックダウンが宣言されて、しばらくして、この高齢者施設での問題が、表面化したのです。  時は、すでに遅しで、この高齢者施設もシャットダウンされ、心配する家族も面会することもできずに、...

2020年4月10日金曜日

緊急事態宣言後の日本のコロナウィルス対応は、甘い

 コロナウィルスがフランスで、あっという間に蔓延し始めてから、私は、家の中に引きこもりながら、ひたすら、フランスと日本の様子を見てきました。  明らかに、世界中の皆が想像していた以上に、強力で、凶暴で、残酷なウィルスが拡散されていく様子には、ただただ、驚くばかりです。  今となっては、ダイヤモンドプリンセス内のコロナウィルスの感染者が出た騒動など、遠い昔の話のように感じます。  感染は、あっという間にヨーロッパ中に広がり、アメリカでの感染の広まりも物凄い速度です。  そんな欧米の様子を目の当たりにしながらも、なかなかアクションを起こさない日本をほんとうに心配していました。先...

2020年4月9日木曜日

コロナウィルス対策の外出禁止 パリでは、日中の運動のための外出も禁止

 「PROBLEME TECHNIQUE(プロブレム・テクニック)(技術的な問題)」  外出せず、電車やメトロに乗らなくなって、この言葉は、久しく聞いていませんでした。それくらい、日頃、パリでは、良く聞く言葉です。  メトロが急に止まってしばらく動かなかったりすると、すぐ、このプロブレム・テクニック・・というアナウンスが流れます。もう、さすがに慣れましたが、パリに来たばかりの頃は、これを聞くたびに、ため息・・また・・と、呆れたものです。  昨日のフランスのコロナウィルスの状況の発表で、久しぶりに、その「プロブレム・テクニック」という言葉を聞きました。  昨日のコロナウィルスで...

2020年4月8日水曜日

コロナウィルス・ロックダウン以来、22日ぶりの買い物

 フランスで、外出禁止令が発令されてから、約3週間、これまで、私は、アパートの中のゴミ捨て場とポスト以外、一切、外出せずに過ごしてきました。  日頃から、私は、安くなっているものを買っておいては、ストックする母譲りの癖があり、ストックのストックがないと、何となく落ち着かないくらいなので、取り立てて、特に、此の期に及んで、買いだめをしなくても、まあ、3ヵ月くらいは、生き延びられるだろうと思っていました。  しかし、通常、かかりつけのお医者様に3ヵ月ごとに通って、3ヵ月分の薬の処方箋を書いてもらって、もらってくる血圧等の薬が切れてしまい、とうとう、外出せざるを得なくなりました。  今は、非常時なので、常用している薬に関しては、新しい処方箋を貰うために医者に行かなくとも、前回の処方箋で、薬を出してもらえるとのことで、一昨日、薬局へ出かけました。  我が家は、コマーシャルセンターから、歩いてすぐのところにあり、薬局に行くなら、外出するついでにスーパーマーケットにも寄ろうと思っていたのです。  このウィルス騒ぎの最中、外出するのは、もう恐怖で、マスク、抗菌手袋、メガネをして出かけましたが、薬局は、いつもと変わらずスムーズに、薬もとりあえず、一ヵ月分だけということで、もらえたのですが、スーパーマーケットは、長蛇の列(並ぶにも1m以上の間隔を取っているので行列は、余計に長くなります。)で、行列に並んで、長いこと待つのはバカバカしく、翌日の朝、開店と同時に行く事にして、その日は、あっさり、薬だけもらって、帰りました。  買い物をしようと思い始めると、新鮮な野菜や果物、ヨーグルトやパンやお菓子類なども欲しくなり、翌朝、また、マスクに手袋、メガネの重装備をして、出かけました。開店と同時なら、余裕だろうと思っていたのに、並ばずに入れたものの、結構な人と、すっかり様変わりしたスーパーマーケットの様子は、少なからず、ショッキングでした。  人と人との距離を取るため、入口や、レジ付近の床には、テープが貼られ、すれ違う人も、お互いに近寄らないように、沈黙を保っています。        小麦粉は、相変わらず、品切れで、買い置きのできるパンなども棚のほんの一部で、ガラガラです。  中でも、チョコレートの棚がほとんど品切れになっているのもビックリでした。私が欲しかった板チョコは、品切れで、ふぇ〜??と、立ち尽くしていたら、側にいたおじいさんが、得意げに何枚もチョコレートを抱えて行ったので、私も真似して、おじいさんと同じ板チョコを買ってみました。いつもなら、ここで、「これ、美味しいよ!」とかなんとか、立ち話が始まるところですが、そんなこともできません。 いつもは、たくさんの種類のチョコレートで満杯になっているチョコレートの棚  それでも、スーパーマーケットの入り口を入った時は、相変わらず、ワインの木箱が積んであって、なんだか、いつもの光景にホッとしました。日常と変わりない光景がこんなにもホッとさせてくれるものだということを改めて思い知らされました。 どこかホッとさせてくれるワインの木箱  レジでは、店員さんの安全のために、レジの前には、プラスチックの板が貼られ、さらに、レジの前の通路には、物々しいテープでレジの人には、近づけないようにテープが貼られていました。現金で支払うのは、躊躇われて、カードで支払いと言うと、カードの暗証番号を打つ、プッシュボタンにスプレーで消毒してくれました。  買い物から帰ると、買ってきたものを全部、消毒して、手を洗って、うがいをし、着替えて、冷蔵庫、冷凍庫に納め、ヤレヤレとホッと一息つくと、買い物に行っただけなのに、いつもにはない緊張で、ガックリ疲れました。  でも、毎日、こんな中で、働いて下さるスーパーマーケットのスタッフには、感謝しか、ありません。会計が終わった後に、店員さんに、「Merci,...

2020年4月7日火曜日

緊急事態宣言が発令された日本 コロナウィルス対応に失敗したフランスから学んで欲しいこと

          海外からハラハラする思いで見ていた日本にも、ようやく「緊急事態宣言」が発令されることになったと聞いて、それが、早すぎたか、遅すぎたかは、先になってみなくては、わかりませんが、ともかく、少しだけホッとしています。(早すぎたということは、ないとは、思いますが・・)  日本では、緊急事態宣言を出しても、海外のような都市の封鎖をすることはなく、そのような必要もなく、電車も動くし、スーパーも引き続き営業するとのことですが、フランスでも、この状況の中でも働かなければならない人のために、本数は減りましたが、電車やバスも動いています。  経済状態を保つのは、もちろん、重要なことですから、最小限に抑えつつも、全く経済が止まらないようにできれば、それに越したことは、ありません。  あまり、海外のニュースをご覧にならない方でさえも、ヨーロッパの悲惨な状況は、ご存知だと思います。イタリア、スペインほどではないにせよ、フランスもギリギリの状態が続いています。なんなら、減少傾向にあるイタリア・スペインに比べると、フランスは、まだ、増加の一途を辿っています。  毎晩、発表されるコロナウィルスによる死者数、集中治療室の患者数を、家の中にいることしかできない私も、できの悪い学生が成績表を見るような気持ちで見守っています。  これまでに8911名(4月6日現在)、7072名が集中治療室に入っています。昨日から、死者は、833人も増えています。  フランスのコロナウィルスのオーバーシュートの震源地は、Grand...

2020年4月6日月曜日

コロナウィルスと太陽の誘惑

 この週末のフランスは、晴天に恵まれ、気候もすっかり良くなり、暖かく、なりました。外出禁止から3週間が経とうとしているフランスでは、パリを含む地域が学校のバカンスに突入し、天候にも恵まれ、すっかりバカンス気分。  これが、普通の日常であったなら、こんなに気持ちのいい季節はないのに、この太陽の誘惑が恐ろしい結果を招くことを考えないことは、なかろうに、皆、長期間になってきた、閉じこもり生活に辟易し始め、また、特に、小さい子供を抱えての閉じこもり生活のストレスは、相当なものなようで、この週末は、外出禁止令発令以来、太陽に誘われた人が多く、外出した模様です。  我が家も娘が小さい頃には...

2020年4月5日日曜日

コロナウィルス騒動の中のテロとバカンス気分のパリ・サンマルタン運河

事件が起きたロマン・スー・イゼールの街  コロナウィルスで緊張状態が続いているフランスの南東部、ロマン・スー・イゼール(Romans-sur-Isere)で、朝、10時半頃、街中で、若い刃物を持った男が、無差別に複数の人を襲い、買い物に出ていた人が刺され、2名死亡、5名が負傷という事件が起こりました。  もとより、フランスは全国、外出禁止のお達しにより、街中には、外出の取り締まりのための警官が多数おり、男は、すぐに、逮捕されましたが、この緊迫した状況の中でのテロ行為に、フランスは、一時、震撼としました。  犯人は、1987年生まれの33歳の自称、スーダン難民の男で、「アラーアクバル(Allahu...

2020年4月4日土曜日

コロナウィルスによる外出禁止の中のバカンス突入

 フランスでは、コロナウィルス対策のため、3月16日から、幼稚園から大学まで、全ての学校が閉鎖になっていますが、完全に学校機能がストップしているわけではなく、SNSなどを利用しての授業は続けられています。先生とも連絡を取りながら、通常どおりとは、言えないまでも、学校教育は、続けられているのです。  報道によれば、これまでの3週間の外出禁止の状態での授業に追いつかなくなったか、教師と連絡がつかなくなってしまった生徒は、全体の5〜8%程とのことで、概ね、なんとか、授業は、継続されているようです。  日本の学校が閉校の場合は、どうしていたのか? わかりませんが、少なくとも、今後、日本で学校を閉校にするようなケースがあった場合は、全く授業をストップするのではなく、SNS等を利用した授業の方法を利用するべきだと思います。  通常ならば、というか、通常どおり?、今週末から、フランスの学校は、地域ごとに、春休みのバカンス(Vacance...

2020年4月3日金曜日

フランスのコロナウィルス対応は、どこで間違っていたのか?

 フランスでは、一昨日のフィリップ首相の発言から、ロックダウン解除の方法などが、ニュースのごくごく一部で、話題に上がっています。それは、熟慮しなければいけない問題ではありますが、実際のところ、今はまだ、そんな話をしている場合ではなく、未だ、死者も、感染者も増え続けている状態で、「今、なに言ってるの?」というのが、正直なところです。  今は、ロックダウン解除よりも、「なぜ、こうなってしまったのか? なぜ、こんな状況が続いているのか?」という声の方が大きいのは、当然のことです。  ロックダウンのタイミングを振り返る報道により、今から考えると、いかに、悠長に構えていたのが、改めて、わ...

2020年4月2日木曜日

コロナウィルスによる「命がけ」という体験

 フランスのコロナウィルスの勢いは、一向に止まりません。一日の死者は、500人を超え、(509名・4月1日)、これまでに4000人以上(4032名)が亡くなり、集中治療室にいる患者は、6017名(+452名)に膨らんでいます。  入院患者の数は、24639名ですが、発熱、倦怠感が3日間続き、胸の痛みを訴え、呼吸が苦しくなり始めたという患者でも、医者の診察の上で、まだ、危険な状態だと判断されなければ、自宅で静養という状況での数字です。  すでに、飽和状態の病院では、その程度?の病状では、受け入れができず、その時点で、治療できれば、快方に向かう患者が、重篤な状態に陥ってしまう悪循環...

2020年4月1日水曜日

宗教が加担したフランスのコロナウィルスの拡散

 ロックダウンから3週目に突入したフランスでは、未だ、その効果は見られず、コロナウィルスによる一日の犠牲者は、増加し続け、死者499人(3月31日現在、合計3523人)、集中治療室には、新たに458人が増え、現在、5565人が重篤な状態にあります。  フランス国内では、今日もTGV(新幹線)や軍用機、ヘリコプターを使っての患者の搬送があちこちで、行われていました。  イル・ド・フランスでは、通常の集中治療室が1200床と言われているところに、2000床のベッドが置かれ、他の地方へ、患者の搬送が行われていますが、それでも、間に合わない現場では、集中治療室に入れる患者の選別さえも行われている状態だと言います。  また、深刻な状況が続いている、Grand...