昨日までのフランスの死者数13197名(4月10日現在)のうち、少なくとも、4599名は、Ehpad(エパッド)という高齢者施設での犠牲者と発表されています。
この少なくとも・・と、つけられるところが、この施設での問題を浮き彫りにしています。それは、この死亡者数でさえ、正確に把握できていないという意味です。
3月に入ってから、雲行きがおかしくなり始めたフランスでは、コロナウィルスのためのロックダウンが宣言されて、しばらくして、この高齢者施設での問題が、表面化したのです。
時は、すでに遅しで、この高齢者施設もシャットダウンされ、心配する家族も面会することもできずに、施設の中では、悲惨なオーバーシュートが起こっていたのです。フランスの全国に広がるこの施設での感染は、当初、隠蔽されており、面会に訪れている家族をも頑なに拒否し、問い合わせ続けて、前日までは、何の問題もないと言われていたはずのおばあちゃんが、翌日、問い合わせたら、「昨夜、急に亡くなったと言われた、こんなことは、ありえない!」などという証言もあります。
この高齢者施設での感染は、寝たきりの高齢者よりも、むしろ、ある程度、自分で自分のことをできる高齢者が、日常、外出できる人が、街の中を移動しており、外から感染を持ち込み、施設の中で、一緒に食事をしたり、お茶を飲んだり、アクティビティーをする人たちの間で、感染していきました。
中には、フランスでの全国的なオーバーシュートの感染源となったフランスの北東部、ミュールーズにある教会での集会に参加していた人もいたとのこと。
施設の対応如何では、ここまでの惨事には、ならなかったかもしれませんが、何よりも、症状が出始めてから、悪化するスピードの速さに対応が間に合わず、元来のスタッフ不足は、緊急時の対応には、到底足らずに、マスクもない環境での介護の仕事にスタッフが悲鳴をあげて、SNSで、その劣悪な環境を訴え始めたのです。
特に被害の多かった施設のある地域の市長は、高齢者施設ゆえに、これまでも定期的に死亡診断書にサインすることは、あったけれど、それは、せいぜい、月に2回程度のことで、このコロナウィルスが蔓延し始めてから、毎日毎日、酷い日には、一日に、5回も6回もサインしているというのです。
高齢となれば、感染して、重症化する可能性は高く、施設内に医療チームはいるものの、なぜ、ここまでの悲惨な状況になるまでに至ってしまったのか、今は、国中が混乱状態にあるため、他に問題も山積みで、その高齢者施設のことだけが、騒ぎになっているわけではありませんが、遺族の中には、すでに弁護士をつけ、訴訟の用意をしている人もいるのです。
こんな混乱状態の中、イースターを迎えるタイミングで、昨年の4月15日に、火災で崩れ落ちかけたパリのノートルダム大聖堂では、人のいない大聖堂の中で行われたセレモニーがテレビ中継されました。
昨年のノートルダム寺院の火災も衝撃的な事件でしたが、今、このパンデミックで世界中が苦しむ中の、工事中のノートルダム大聖堂のセレモニーは、大聖堂の中、ヘルメットを被って現れる神父や防護服を纏った人が周囲を囲む、いつもとは、全く違うノートルダムの様子が流されました。
人のほとんど入っていない大聖堂の中で、一人の女性が歌うアヴェマリアの歌は、声の響き方も違い、哀しみが、より響きわたるのでした。
崩れかけたノートルダム、国中、世界中にコロナウィルスが蔓延する混沌とした状況。
映画でさえ、リアリティがないような現実の中のノートルダムの静かな空間を、どこか、しんとした気持ちで眺めていたのでした。
*ノートルダムでのセレモニーの映像
https://twitter.com/BFMTV/status/1248543792031911936
この少なくとも・・と、つけられるところが、この施設での問題を浮き彫りにしています。それは、この死亡者数でさえ、正確に把握できていないという意味です。
3月に入ってから、雲行きがおかしくなり始めたフランスでは、コロナウィルスのためのロックダウンが宣言されて、しばらくして、この高齢者施設での問題が、表面化したのです。
時は、すでに遅しで、この高齢者施設もシャットダウンされ、心配する家族も面会することもできずに、施設の中では、悲惨なオーバーシュートが起こっていたのです。フランスの全国に広がるこの施設での感染は、当初、隠蔽されており、面会に訪れている家族をも頑なに拒否し、問い合わせ続けて、前日までは、何の問題もないと言われていたはずのおばあちゃんが、翌日、問い合わせたら、「昨夜、急に亡くなったと言われた、こんなことは、ありえない!」などという証言もあります。
この高齢者施設での感染は、寝たきりの高齢者よりも、むしろ、ある程度、自分で自分のことをできる高齢者が、日常、外出できる人が、街の中を移動しており、外から感染を持ち込み、施設の中で、一緒に食事をしたり、お茶を飲んだり、アクティビティーをする人たちの間で、感染していきました。
中には、フランスでの全国的なオーバーシュートの感染源となったフランスの北東部、ミュールーズにある教会での集会に参加していた人もいたとのこと。
施設の対応如何では、ここまでの惨事には、ならなかったかもしれませんが、何よりも、症状が出始めてから、悪化するスピードの速さに対応が間に合わず、元来のスタッフ不足は、緊急時の対応には、到底足らずに、マスクもない環境での介護の仕事にスタッフが悲鳴をあげて、SNSで、その劣悪な環境を訴え始めたのです。
特に被害の多かった施設のある地域の市長は、高齢者施設ゆえに、これまでも定期的に死亡診断書にサインすることは、あったけれど、それは、せいぜい、月に2回程度のことで、このコロナウィルスが蔓延し始めてから、毎日毎日、酷い日には、一日に、5回も6回もサインしているというのです。
高齢となれば、感染して、重症化する可能性は高く、施設内に医療チームはいるものの、なぜ、ここまでの悲惨な状況になるまでに至ってしまったのか、今は、国中が混乱状態にあるため、他に問題も山積みで、その高齢者施設のことだけが、騒ぎになっているわけではありませんが、遺族の中には、すでに弁護士をつけ、訴訟の用意をしている人もいるのです。
こんな混乱状態の中、イースターを迎えるタイミングで、昨年の4月15日に、火災で崩れ落ちかけたパリのノートルダム大聖堂では、人のいない大聖堂の中で行われたセレモニーがテレビ中継されました。
昨年のノートルダム寺院の火災も衝撃的な事件でしたが、今、このパンデミックで世界中が苦しむ中の、工事中のノートルダム大聖堂のセレモニーは、大聖堂の中、ヘルメットを被って現れる神父や防護服を纏った人が周囲を囲む、いつもとは、全く違うノートルダムの様子が流されました。
人のほとんど入っていない大聖堂の中で、一人の女性が歌うアヴェマリアの歌は、声の響き方も違い、哀しみが、より響きわたるのでした。
崩れかけたノートルダム、国中、世界中にコロナウィルスが蔓延する混沌とした状況。
映画でさえ、リアリティがないような現実の中のノートルダムの静かな空間を、どこか、しんとした気持ちで眺めていたのでした。
*ノートルダムでのセレモニーの映像
https://twitter.com/BFMTV/status/1248543792031911936
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