コロナウィルスによる外出禁止の中のバカンス突入
フランスでは、コロナウィルス対策のため、3月16日から、幼稚園から大学まで、全ての学校が閉鎖になっていますが、完全に学校機能がストップしているわけではなく、SNSなどを利用しての授業は続けられています。先生とも連絡を取りながら、通常どおりとは、言えないまでも、学校教育は、続けられているのです。
報道によれば、これまでの3週間の外出禁止の状態での授業に追いつかなくなったか、教師と連絡がつかなくなってしまった生徒は、全体の5〜8%程とのことで、概ね、なんとか、授業は、継続されているようです。
日本の学校が閉校の場合は、どうしていたのか? わかりませんが、少なくとも、今後、日本で学校を閉校にするようなケースがあった場合は、全く授業をストップするのではなく、SNS等を利用した授業の方法を利用するべきだと思います。
通常ならば、というか、通常どおり?、今週末から、フランスの学校は、地域ごとに、春休みのバカンス(Vacance de Pâque・イースターホリデー)が、2週間ずつ、地域ごとにスタートします。
一応、授業も行われていることから、金曜日の週末から「バカンスだ!」と、バカンス気分になる人も多くなることは、充分、政府も想定していたようで、この間のバカンス休暇のために移動しようとする人を封じ込めるために、この週末は、16万人の警官を動員し、遠距離移動の車やTGVなどで移動しようとする人々の監視を強化しています。
現在のフランスの外出禁止は、コロナウィルスの感染地域の拡大を防ぐため、たとえ、自分の別荘であっても、お里帰りであっても、移動することは、禁じられています。
それでも、バカンス気分で移動しようと見られる人出、(特に車での移動)が多いのです。
もともとは、バカンスを何よりも楽しむフランス人、観光地の混雑や渋滞を避けて、地域ごとにバカンスの時期をずらして設定されているのですが、これが、今のフランスでは、通常なら2週間のバカンスを4週間の間、監視を強化することになってしまっています。
いみじくも、通常ならば、6月半ばに、一週間みっちりの予定で行われるバカロレア(baccalauréat ・高校卒業資格試験)の実施が、今年は、通常どおりに行うことは、到底、不可能で、今年度は、通常のバカロレアの試験は行わず、例外的に、これまでと7月4日まで続く授業での成績をもとに、点数を配点することが発表され、ネット上では、バカロレアを受験するはずだった学生たちは、「4月の段階で、バカロレアを取れた!」などと喜びの声が上がっています。
バカンス突入に合わせて、バカロレアのキツい試験から解放された? 若者たちが、一気に気が緩んで、フラフラし始めて、さらに、感染が拡大されることがとても心配です。
一瞬たりとも、ウィルスへの警戒を緩めることは、これまでの努力が水の泡になってしまうのです。
昨日は、集中治療室に入る患者の数が、少し減ってきたと、少し希望が見えてきたかにも見える状態ではありますが、依然として、ヘリコプターやTGVでの患者の輸送は、ひっきりなしで、一日の死者数は、588名と深刻な状況には、変わりありません。
学校が閉校になって、遅れを取り戻すために、夏のバカンスは、なくなってしまうかも? と心配している学生も多かったようですが、「必要な人には、補習授業を考えている。」としながらも、夏のバカンスは、通常どおりとのこと・・。
こんな、非常時にも、バカンスだけは、しっかりとるフランス人、今ばかりは、そんなフランスのバカンスに対してはブレない感じに、どこか、ホッとしたりする妙な感覚です。
とはいえ、夏のバカンスまでに、この外出禁止状態が解けるかどうかも、今の段階では、全く、見通しがつきません。
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