「自由!自由!自由!」というスローガンを掲げて、フランス全土では、「ヘルスパス反対」の3回目のデモが起こっています。
7月12日にマクロン大統領から発表のあった「ヘルスパス」については、その後、12歳から17歳に関しては、猶予期間が設けられることや、コマーシャルセンターのヘルスパス提示義務については、地域ごとの感染状況により、自治体の判断に任せることや、ヘルスパスの実施開始が、8月1日から8月9日に延期になったり(これは、正式には、この法律の有効性については、8月5日に決定される予定)、色々と刻々、変化しています。
7月12日の発表直後は、ワクチン接種予約サイトがパンク寸前になるほどに、ワクチン接種にかなりの人が傾きましたが、依然としてアンチワクチンの人は、バカンス中にもかかわらず、毎週デモを行い、強く反対を続けています。
政府としては、これはどうしても譲ることはできないはずで、現在のところは、ワクチン接種以外に救われる道はなく、デモがいくら行われたところで、変更することはあり得ないと思うのですが、デモは、週を追うごとに過激化しています。
今週末のフランスのデモは20万人を超え、度を重ねる毎に拡大しています。
L’arrivée à #Bastille du cortège à l’appel des #GiletsJaunes est encore plus impressionnant que son départ‼️
— Lorentz mathias (@LorentzMathias) July 31, 2021
Tous mobilisés contre le #PassDeLaHonte de #Macron‼️#manifestation31juillet#manif31juillet #manifs31juillet#MacronDemission
🎥@CharliB97783485pic.twitter.com/O5CVH1FwxF
パリでは、先週、大変な騒ぎになったシャンゼリゼは、今週は、厳戒態勢を敷き、警察車両がシャンゼリゼを囲み、シャンゼリゼの中央にもたくさんの警察車両が控え、この気候の良い時期のシャンゼリゼが物々しい雰囲気になりました。
このデモは、なぜかいつも土曜日で、デモ隊の行進する近辺の商店などは、とても商売にはならないどころか、下手をすると、お店自体もメチャクチャに破壊される恐れがあるわけで、観光客がまだまだ通常のように戻ってきていないパリの店舗にとっては、バカンス中とはいえ、土曜日に閉店せざるを得ないことは、大変な痛手で、「ヘルスパス」云々以上に、本来ならばかき入れどきの土曜日のデモによる営業妨害でお店の存続に悲鳴をあげています。
黄色いベスト運動が続いた時も、デモのコースにかかっていた近辺のお店が甚大な被害を受けており、高級食料品店フォションの倒産なども、テロに続いて、度重なったデモも原因の一つとして挙げられていました。
パンデミックは、ロックダウンの末にこのデモによって、経済的な打撃も生んでいます。
この現在の状況で、彼らが叫ぶ「自由」は、身勝手で、とんだ自由のはきちがえで、彼らに「ワクチンをしない自由」はあっても、人を感染させる「自由」はないはずです。
デモに参加している人々は、これまでもワクチンをしなくても、深刻な状態には陥ってこなかったのに・・、自分は重症化してこなかった・・なのに安全性が確認できていないワクチンをなぜしなければならないのか? ワクチンをしない自由が自分たちにはある!と主張している人がほとんどですが、もしかしたら、自分は感染して、それを他の人に感染させている可能性があるにもかかわらず、自分が助かっているから良いという・・まるっきり周囲の人に対する思いやりを感じられない主張です。
もう一度、ウィルスの性質を考え直し、感染してもなんともない人が、感染拡大媒体となって、人の命を危険に晒している、奪っていることに気付いてほしいと思っています。
人の命を奪ってまで尊重される自由はないはずです。
フランスでは、これまでに111,867人の方がコロナウィルスのために亡くなっています。
ヘルスパス反対デモ
<関連記事>