日本に来て行きたいお店のひとつに日本のパン屋さんがあります。期間限定というか、限られた日本滞在期間の中で、食べたいものは、たくさんあり、食事の回数にも限りがあり、また、胃の許容範囲もあるので、その全てを網羅することは、なかなか難しいのですが、それでも、一度は食べておきたいと思うのが日本のパン屋さんのパンです。
一時は、「限られた日本滞在の中で、なにもパンを食べなくても・・パンなら、いくらでも、パリで美味しいパンがあるしな・・」などと思っていた頃もあるのですが、よくよく考えてみれば、「日本のパン屋さんにあるようなパン」は、パンといっても独特なものであることに思い至りました。
パンごとき?(失礼!)で大げさではありますが、日本のパンは、ある種、私にとっては、日本食の一部のような位置づけで、最近、パリでもいわゆる日本の食パンのようなものが、一部のブーランジェリーで扱われるようになったり、また、まさに「日本のパン屋さん」とうたっているブーランジェリーAKIには、日本の食パンはもちろんのこと、メロンパンやカレーパン、クリームパン、あんぱんなどなど・・を扱い大成功をおさめています。
しかし、それは、パリでは、ごくごく特別なパン屋さんなのです。
「ふわふわ・・」とか、時には、「もっちり・・」といった食感のパンや、「ふわふわ、かつ、もっちり、かつ、トーストにすれば、「さっくり・・」なパンや、さまざまな食材をつかったいわゆる「お惣菜パン」のようなものは、「日本独特なパン」で、私が渡仏当初、いわゆる日本のサンドイッチ(たまごサンドやツナサンドなど)を作ったら、珍しがられてびっくりしたことも思い出されます。
今、日本のパン屋さんは、さらに充実し、お惣菜パンも多種多様になり、かつ、フランスにあるようなバゲットやパン・ド・カンパーニュのようなハード系のパンもあったりして(これも日本人に受け入れられやすいようにアレンジされているようですが・・)、日本人の器用さやアレンジの巧さをつくづく感じさせられます。
私が日本に帰国時に一度は行きたいと思っているパン屋さんは、そこまで有名なお店ではありませんが、人気のお店ではあるらしく、午後になると、ほぼ売り切れで、欲しいものが買えなかったりするのですが、毎年毎年、これまで見かけなかったパンが登場していることも楽しみのひとつです。
「美味しいものは、逃せない!」と常に思っている食い意地の張っている私は、そのパン屋さんでも、「滅多に日本に来ることがないので、これは!という美味しいものありますか?」などと聞いてみたら、「まぁ!どちらから?」というので、「フランスです」と言ったら、「うちの職人の中にもフランスで修行していた者がいるんですよ!」という答えが返ってきて、「え〜?だったら、パリでもお店だしてください!」と頼んでみましたが、そんなに簡単な話ではないですね・・。
でも、そのパン屋さん、正直、「AKI」のパンよりもずっと美味しいです。
しかし、日本のパンもフランスのパンもそれぞれ別物?とも思いますが、それぞれ美味しいです。
日本のパン屋さん 日本のパン
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