中居氏の性加害問題から始まったフジテレビ問題は、フランスでは、日本のテレビ各局が報道を控えていた頃、年始、わりと早々にフランスの報道局BFMなどが報じたと思ったら、仏大手 Le Figaro紙までが報じていたのには、驚かされました。
フランスではSMAPや中居氏はそこまで有名でもないにもかかわらずです。この時、フランスの報道では、フジテレビの関与についても、多少触れてはいたものの、どちらかといえば、ジャニー喜多川、ジャニーズ問題と関連付けて書いている向きの方が強い感じでした。
その後、日本でフジテレビが問題の中心となり、大炎上していますが、このことに、フランスの報道では、しばらく触れずに来ていましたが、先週、同社の社長、会長が辞任したことから、また続報が少しずつ出始め、つい数日前には、今度はル・モンド紙を始めとする数紙が再び、この件について、報道していました。
この加害事件について、フジテレビが隠蔽しつつ、この司会者のテレビ出演を継続し続けてきたこと、実際には、同社の社員がこの事件に加担していた疑惑がかけられていることなどについてを説明したことに加えて、同社がこの件について、世間に公表するに至るには、同局の大株主であるアメリカのファンド会社「ダルトン・インベストメント」の力が必用だったと書いています。
その後、トヨタやマクドナルドを始めとする多くの広告主が同局からの広告を撤退し、株価も落ち込んでいる(株価については、誤報だと思いますが・・)と伝えています。
また、この問題に関連して、日本の MeToo運動についても説明し、仏数紙が2017年に元TBS記者(米支局長)にレイプされたと告発した日本人ジャーナリストの女性の話を詳しく説明し、彼女自身の闘いを描いた映画「ブラック・ボックス・ダイアリーズ」が2025年のアカデミー賞最優秀ドキュメンタリー賞にノミネートされており、多くの国で公開され始めているにもかかわらず、「法的および倫理的(司法機関に提出することを目的として音声や映像が使用されているためとしている)」な理由で日本では公開されておらず、日本のメディアが権力者を巻き込む告発を報道したがらない現実を伝え、日本では、米国やその他の諸外国に比べて、MeToo運動があまり進んでいないと指摘しています。
読んでいた私自身も、「えっ?こっちに行く?」と思う飛び火・・?ではありましたが、思わぬことから、中居氏のこの加害問題、フジテレビだけでなく、過去の女性ジャーナリストレイプ事件、この事件に関して、上からの圧力によって警察の逮捕状が停止された問題に飛び火するかもしれません。
この「ブラック・ボックス・ダイアリーズ」という映画、フランスでは3月に公開されるそうなので、ぜひ見に行こうと思っています。
フジテレビ問題 ブラックボックスダイアリーズ
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