2023年6月6日火曜日

シャンゼリゼでのディクテ(書き取り)大会 参加者5000人 ギネス記録樹立

  


 6月のある日曜日、パリ・シャンゼリゼでは、ディクテ(書き取り・口述筆記)大会が行われていました。このディクテというもの、私が中学生の頃、英語の授業の中でディクテーションというものがあったような微かな記憶がありますが、フランス語、特に正確にフランス語を読み書きするのが大の苦手・・というより、ほとんど無理なレベルの私にとっては、まるでフランス語の難易度をひけらかされているようにさえ感じる嫌みなイベントです。

 しかし、フランス人にとっては、幼い頃から慣れ親しんだ?それなりに苦労してきたディクテには、郷愁のようなものを感じるところもあるようです。

 毎年のように、このディクテの大会はどこかで開催されている話を耳にしますが、今年はシャンゼリゼで行われ、5000人が参加するというので、シャンゼリゼがディクテ会場として、どんなふうにセットアップされるのかだけでも、見ものだと思い、散歩がてら、シャンゼリゼに出かけてみました。

 久しぶりにパリに来ている娘にとって、シャンゼリゼは、なかなか誘惑の多い場所でもあり、洋服などを見ていたら、実際のディクテ会場に到達するのは、遅くなってしまって、下手をすると、もう終わっちゃってる?と思いきや、ディクテ大会は3部構成になっていて、私たちが見に行った時には、ちょうど3部目が始まるところでした。

 司会は、テレビでよく見かける女性司会者で、「世界一美しい通り・シャンゼリゼにようこそ!」と始まりました。このシャンゼリゼで何かが行われる時には、必ず司会者あるいは、解説者が口にする「世界一美しい通り・シャンゼリゼ」という文句には、何度聞いても、「まあ、そうかもしれないけどね・・」とちょっと苦笑させられます。

 この日の参加申し込みには、なんと5万件を超える応募があったとかで、その中から抽選で選ばれた10歳から92歳の約5000人が参加したそうです。(3部構成で、1回につき1779人が参加)

 シャンゼリゼには、凱旋門の目の前にステージと大型スクリーンが用意され、そのステージに向かって、学校で使うような机と椅子がきれいに並べられているという、ちょっと珍しい光景です。

 よくよく考えるならば、このディクテという大会が成立するのも、日本語でいう単に感じの書き取りのようなものではなく、文章の口述筆記で、フランス語の文法や余計?な記号の多さ、複雑さが、このような大会が成立する所以であり、多くの人、ネイティブのフランス人でさえも、正確にフランス語の文章をしっかりと間違いなしに書き取ることがどれだけ難しいかということなのです。

 まあ、私がいつまでもフランス語が苦手な言い訳でもありますが・・。

 最初、フランス語を知らなかった頃、どうして大の大人がちゃんとフランス語を書けるかどうかの大会などが存在するのかと思いましたが、いざ、フランス語を学び始めると、ミスなしにフランス語を書くことが、どれだけ大変なことかがわかります。

 幼少期からの全ての教育をフランスで受けてきた娘は、「ちょっとやってみたいかも・・」などと言いつつ、「学生時代だったら、少しは自信があったけど、最近、あまりフランス語を書いていないから、今だったら、どうだろう?」と言っていました。

 学生時代、幼い頃は、学校でディクテの練習をさせられたこともあったけど、大きくなってからは、論文形式のテストなどの場合は、この綴りや記号、文法に誤りがあると、減点されるので、点取り虫だった彼女はとても気を使ったのだとか・・。それも、文章そのもののテストではなく、本題は、内容のある論文の方に気を取られがちなため、大変なのだとか・・。

 だいたい、フランスの学校のテストというものは、やたらと論文形式のものが多く、長々とした文章を書かされるテストが多いのです。

 そもそも論じることが好きなフランスの国民性は、こんな教育も関係しているのかもしれません。

 英語に比べると文法も記号なども格段に複雑なフランス語は、発音しない文字も多く、しかもアクサンテギューだのなんだの、記号も多く、どうしてもっと簡単に進化していかなかったのか?と恨めしいくらいですが、フランス人はその難しいフランス語に誇りを持っているようなところもあります。

 まあ、考えようによっては、基本的に使われているのは、アルファベットのみ、日本語はひらがな、カタカナ、漢字と文字の種類は格段に多いはず。

 外国人からしたら、それなりに日本語の読み書きは難しいとも思いますが、少し話すことさえできれば、平仮名だけでよければ、とりあえず、書くことはできることを考えれば、日本語って上手くできているなぁ・・などとも思うのです。

 最近は、日本語でさえ、パソコンやら携帯やらで、自分の手で文字を書くということをさっぱりしなくなっているので、実際に自分の手でペンを使って文字を書くということがとても億劫になっていますが、たまには、日本語の文章を紙に書くということも悪くないかな?とこんなイベントを目にして、感じないでもありません。

 なお、このシャンゼリゼのディクテ大会は世界で最も多くの人がディクテを行った(1400人(一部につき)ギネスブックの記録を樹立したそうです。


シャンゼリゼ ディクテ大会 ギネス記録


<関連記事>

「フランス人は、小学生から万年筆を使う」

「学校選びは人生の岐路 娘の通ったフランスの学校はなかなか厳しい学校だった」

「フランスの学校の先生の仕事は授業を教えることだけ フランスに金八先生はいない」

「フランスの学校の飛び級と落第」

「フランス語力ほぼゼロだった私のフランス人外交官の夫とのアフリカ生活」



2023年6月5日月曜日

イタリア・トロペアで見つけた漁師さんの家族が営む絶品レストラン


正面窓の向こうが魚屋さん


 旅先でレストランを選ぶ時、最近はGoogleの検索に頼ることが増えているのですが、それでも、お店の雰囲気、料理の写真、また、お客さんたちが残しているコメントなどを見ながら、あーでもない、こーでもないと言いながら、真剣に探します。

 それでも、写真に載っているメニューは実際には、今は、なくなっていたり、また、人の好みや印象は、それぞれなので、あくまでも他人のコメントは参考までで、同じレストランでも、ベタ褒めしている人もいれば、クソみそにけなしていたりもするので、必ずしも自分の好みに合うものとは限りません。

 今回のイタリア・トロペアの旅では、幸いなことに、滞在中、訪れたレストランにはハズレがなく、どのレストランもそれぞれの良いところがあり、甲乙つけがたい感じでもあったのですが、今回の旅で一番感動したのは、Googleの検索では、最初はあがってこなかったレストランで、(よくよく調べれば、出てくることは出てくるのですが・・)、たまたま私のパスポート紛失騒ぎで、滞在を1日延ばして、ホテルに忘れたパスポートを取りに戻った帰り(正確には、予定どおりに帰る予定で駅までの道を歩いていた途中にみつけて、「あ~!ここ行きたかったね~!」と目を付けていたレストラン)、滞在を1日延ばさざるを得なくなったおかげで、幸か不幸かその機会に恵まれたレストランでした。

 トロペアの近辺は、その周囲の住宅などの外観から見るに、あまり経済的に豊かな感じはしないため、街の中のレストランの多くは、いわゆる主に観光客が多いレストランが大半を占めていて、それとて、そんなにバカ高いレストランではありませんが(このレストランの価格の基準が私の場合はパリが基準となっているので、比較が相応なものかどうかもわかりません)、本来、私が旅先で探そうとしているのは、地元の民で賑わっているような温かみの感じられるレストランが私の理想で、今回、最後に辿り着いたレストランは、まさに地元の漁師さんの家族が魚屋さんとレストランを両方、家族でやっているアットホームな感じのレストランでした。

 お父さんが海で獲ってきた魚を(息子さんはその助手として修業中といった感じ)自分の家の魚屋さんで売っていて、お母さんとその仲間?親戚?(娘も修行中?)がその魚を使って、魚屋さんのとなりでレストランをやっている、まるで垢抜けない感じではあるものの、地元の人が多そうなレストランでした。

 メニューには、英語訳もついているので、観光客をまるで無視しているわけでもないとは思うのですが、お店の人は皆、イタリア語しか話さないので、意思の疎通が大変なことはあります。しかし、そこは、なんとかなるもので、私たちの場合は、最初にお店の様子をうかがった時にいた、その場にいた地元の民らしきお客さんが英語で通訳してくれました。



 ただ、そんな様相だったし、今どき、クレジットカードも受け付けないので、少し、他のレストランよりは、休めの価格設定なのかと思いきや、他の観光客大歓迎のお店と大して変わらない価格なのは、「ここのお母ちゃん、気取らない感じがするけど、けっこうガッチリしてるんだな・・などと思っていました。

 まずは、突き出し?代わりのオーダーはしていないけど出てくるのが、香りのよいオリーブオイルにトロペア玉ねぎ、トロペアトマト、アンチョビがのったブルスケッタで、その彩りの美しさとそれぞれの素材の良さが際立つ、何気ない一品なれど、ちょっと感動する逸品で驚かされました。



 そして、いざ、注文したお料理が出てきてみると、その分量たるや、思わず、これ何人前ですか?という大きなポーション(普通のレストランの余裕で2~3人前)。最初に出てきた魚介のフリットは、レモンが添えられたイワシ、イカ、エビだったのですが、何より、そのどれもが新鮮で一つ一つが素材そのものの味が濃く、フリットはすべてカリッと揚がっており、カリッとしつつもイワシはふっくら、エビ、イカともにプリプリで、噛みしめるとエビ、イカ、それぞれの味がじわ~っと口に広がります。

これが一人前!


 もう一つ、注文した魚介のリゾットは、お米が崩れない程度に上手く火が通っていて、かつ、しっかり魚介の味が沁み込んでいる、これまた感動的なお味。2種類のエビといか、シャコ、ムール貝、あさり、トマトが入っていて、圧倒的なシーフードの調和されたお味に、出てきた時は、「すっごい量!」と目が真ん丸になったのですが、あまりの美味しさに、ふたりで、ものすごい勢いで食べて、あっという間に完食!

これも一人前!


 食べきれなかった魚介のフリットは、お持ち帰りにしてくれました。

 とにかく、想像を遥かに超えた美味しさに感動した私たちは、これをなんとか、おばちゃんに伝えたいと、おばちゃんたちが通りかかるたびに、満面の笑みで「モルト・ブオーノ!」を大連発。

 感激して食べている私たちにおばちゃんたちも満足そうで、最後に手書きのレシートがやってきて、お支払いを済ませた後に、リモンチェッロをサービスしてくれました。




 ただ、後で、このお店に関するGoogleのコメントを見ていると、めちゃくちゃにけなしているコメントもあり、また、そのコメントに対して、猛然と言い返しているお店側の回答がのっており、娘などは、それを読みながら、「これ、書いたの、きっとフランス人だ・・」と笑い転げていましたが、アンチのコメントに猛然と反発するあたり、なんかあのおばちゃんなら、わかる気がして、どちらにしても、気が強そうだけど、気をよくしてくれたお客さんにはめっぽう優しく温かい感じのおばちゃんの一面が覗けた気がしたのでした。

 いわゆる、体裁のいい感じのこじゃれた感じは全くないレストランではありますが、個人的には、この旅で最高のレストランに出会えたと私は大満足しています。

 また、いつかトロペアに行くことがあったら、また、きっと行きます。


Ristopecheria AngeloDel Mare

Via Degli Orti 26, 89861 Tropea ITALIE


イタリア トロペア 漁師さんの家族がやっているレストラン


<関連記事>

「イタリア・トロペアで食べた美味しいもの 魚介のパスタ フィレージャ」

「最後の最後まで不安だったフライト トランサビア航空」

「旅の締めくくりは、まさかの大トラブル!パスポートがない!」

「娘とのイタリア珍道中 最初からトラブル続きでも、美味しいものお腹いっぱいで超ご機嫌の二人」

「トロペアの圧巻の美しさの海と感動ものの赤玉ねぎ」

「フランス人は、イタリアを下に見ている」


2023年6月4日日曜日

イタリア・トロペアで食べた美味しいもの 魚介のパスタ フィレージャ 

  

魚介のフィレージャ


 旅先にイタリアを選んだ理由は、もちろん、南イタリアの美しい海ということもありましたが、もう一つの大きな理由は「美味しいものを食べること」でした。

 もうこの時ばかりは、ダイエットのことは忘れて(忘れてというほど、日頃から、そんなにダイエットしているわけでもないけど・・)、食べたいものを好きなだけ食べることにして、その代わりに思いきり動いて・・といっても、健康のためというよりも、次の食事をできるだけ美味しく食べられるようにお腹をすかせるために動くという感じです。

 それでも、食事の回数を重ねるごとに、蓄積されたものは、なかなか消化しきれなくなってくるので、それでも食べたい!という食い意地に胃袋が追い付いていかずに、もどかしい思いをするくらいです。

 まず、ホテルを選ぶ段階で、イタリアの場合は朝食がついていることが条件の一つで、イタリアのホテルの朝食はいつもとても楽しみにしています。

 初日の夜は、行きたいレストランを一応、3ヶ所、目ぼしをつけていたのですが、あいにく一番行きたかったレストランは、残念ながら閉店していて、2番目のレストランは、予約していなかったので、20分待ちと言われ、もうその時点で夜8時半くらいだったので、「え~~?」と思って、一旦は諦めようと思ったのですが、結局、同じ場所に戻って、予約しなおして、食事の席についたのが21時頃でした。

 どちらにしても、イタリアの夕食の時間は遅くて長いので、まあ、お店側としては特に遅い時間の予約というわけでもなく、別にふつうな感じだったのですが、こちらとしては、その時間には、もうお腹がペコペコで、一刻も早くという感じだったのです。

 今から思い返せば、すごく空腹だったこともあり、初日の夜が一番、すごい勢いで食べるということに気合が入っていて、怖いくらいだったかもしれませんが、娘と二人で、色々なものをシェアして食べるつもりでした。

 イタリア料理の謎は、アンティパスト(前菜)、プリモピアット(パスタやピザやリゾットなど)に加えてセコンドピアット(メインの肉・魚料理)と最後にデザート・・これを全部コースで食べるのは、ちょっと無理な話ですが、メニューの選択はやたらと悩ましくなるのです。

左からナスのクリーミーコロッケ、ブッラータのブルスケッタ、蛸とトロペア玉ねぎ、ルッコラのサラダ


 特にアンティパストは、あれも食べたい、これも食べてみたい!と思うものが多く、最初はアンティパストを二つ頼んで、あとは、パスタ一つを二人でシェアするくらいでいいんじゃない?という気でいたのですが、あまりに食事の時間が遅くなって、お腹がすきすぎて、もう気持ちが高まりすぎていて、娘などは、本気で、「ふつう、パスタは1人、一皿でしょう!」などと言いだし、「絶対、全部食べるから!」というので、結局二人でアンティパストを3皿とパスタを2皿頼んでしまいました。

 アンティパストには、ブッラータのブルスケッタと、蛸とトロペア玉ねぎ、ルッコラのサラダ、なすのクリーミーコロッケを注文しました。どれもこれも、美味しすぎて、とにかくガツガツと食べ始めましたが、結構な量で、本来の食事ならば、これにパンがついているのですから、もうこれだけで充分な量です。

 そういえば、トロペアは、なぜかレストランでスライスされたパンが紙袋入って出てくるのも面白い文化です。

 前菜といえども、なかなかのボリュームだったので(やっぱりパリとは違う・・)、前菜を食べ終わった頃には、さすがの娘もやっぱりパスタは一つでよかったかも・・などと言いだしたのですが、実際には魚介のフィレージャ(トロペア名産のパスタ)とあさりのボンゴレスパゲティを注文していて、出てくる前までは、ちょっと、もうかなりお腹いっぱいかも・・?とビビっていたのです。

 しかし、オーダーしたパスタが出てきて、ひとくち食べると、??これは・・美味!!もしかしたら、別腹かも・・(常識的には、パスタが別腹なんて考えられないけど・・)と、二人とも、それぞれのパスタを味見しながら、食べ進め、とにかくあさりのボンゴレは想像の範囲内(いや、想像よりもかなり美味しかった)だったのですが、魚介のソースのフィレージャは、あさり、ムール貝、海老、いか、蛸、しゃこなどの魚介がうっすらトマト風味になっていて、とにかく旨味がぎっしり詰まっていて、ちょっと衝撃の美味しさでした。

 


 パスタはトロペアの名産の珍しいパスタ(フィレージャ)で、もちもち、かつアルデンテ。その魚介の味がぎっしり詰まったソースを残すのが惜しくて、そのソースをパンにつけてまで食べたものだから、お腹がパンパン・・でも、あまりに美味しくて、お腹が苦しいながらも二人ともニコニコで、ホテルまでの道のりを苦しいお腹を抱えて歩きながら、「明日の朝食、楽しみだね・・」とまた、翌日、食べることを考えている母娘なのでした。

 2日目、3日目、まだまだ食べ続けます。


イタリア トロペアグルメ 


<関連記事>

「最後の最後まで不安だったフライト トランサビア航空」

「旅の締めくくりは、まさかの大トラブル!パスポートがない!」

「娘とのイタリア珍道中 最初からトラブル続きでも、美味しいものお腹いっぱいで超ご機嫌の二人」

「トロペアの圧巻の美しさの海と感動ものの赤玉ねぎ」

「フランス人は、イタリアを下に見ている」

「フランス人のプライド」




 

2023年6月3日土曜日

最後の最後まで不安だったフライト トランサビア航空

  


 私のパスポート紛失騒動で、当初予定していたパリへのフライトを翌日の直行便に変更したために、当初の予定では、ローマ経由のパリ行きのITA(前アリタリア航空)のフライトでしたが、なにせ、バタバタと慌てて時間的にちょうどよい翌日のフライト、しかも直行便を見つけてラッキー!とばかりに時間と値段と直行便というだけで、ロクに航空会社はチェックもせず、また、CDG(シャルルドゴール空港)に着くかORY(オルリー空港)着くかも、よく見ておらず、当日の朝になって予約を確認したら、「あれ?オルリーだったんだ・・」と思ったくらいです。

 正直、私にとって、パリの空港はシャルルドゴールでもオルリーでもどちらでもよいのです。航空会社も直行便なら、グッと時間も短縮されるし、願ったりかなったりだったので、この際、航空会社にこだわることもありませんでした。

 航空会社は正直、いざ飛行機に乗る段になって、「なんか、この飛行機、初めて見るな・・どこの航空会社?」と思ったくらい・・妙なグリーンがシンボルカラーになっていて、そのグリーン地に白抜きの文字で「t」とあります。

 空港から直接、飛行機に乗れる通路が通っているでもなく、かといって、飛行機がとまっている場所までバス移動なわけでもなく、空港の建物から歩きで飛行機まで活き、飛行機にはタラップがついていて、大空のもと、トラップを上っていく、今どき、こんなのあるんだ・・という珍しいスタイルでした。

 CAさんのスカーフやネクタイなども、なかなかインパクトのあるグリーンで、特にネクタイは、こういう色のネクタイ、たま~にイギリス人ならしてるのを見かけたことあるけど・・という感じの強烈なインパクトがあります。




 どうやら、このトランサビア航空フランスという航空会社は、KLMとエアフランスの子会社の格安航空会社の飛行機であったらしく、フランスを中心に運行しているらしい航空会社で私はその存在を初めて知りました。

 たしかに今回、私がドタバタと前日(直前)に取ったラメッツィア→パリの航空券は200ユーロ(約3万円)くらいで、まさに格安・・なるほど、余計なもの飲み物やスナックなどのサービスはないわけではないものの、希望者には全て有料でサービスを受けることはできます。

 まあ、飛行時間は2時間程度なので、別に特にそのようなサービスも必要はなく、私としては航空運賃が安い方がありがたく、機内の座席については、特に他の航空会社の飛行機の座席に比べて狭いわけでもなく、今回、私が乗ったのは、Boaing 737-800という機種で普通のエコノミークラスと大して変わりません。

 しかし、最後の最後まで不安がつきまとったのは、チェックインの際に手荷物(機内持ち込みできるはずのキャリーバッグ)を預けてください!」と言われたことで、ただでさえ、イタリア離発着のフライトはかなりの割合でロストバゲージ、または、スーツケースを壊されるなどの何等かのトラブルにあってきた経験があることから、私の中ではイタリアに行く時には、荷物は絶対に預けず、すべて手荷物にするのが鉄則なのです。

 それを土壇場になって「今日はお客さんが多いから、キャビンに皆の荷物がおさまりきらない可能性が高いから、荷物は機内に持ち込まずに預けてほしい、無料にするし(荷物預かりに関して)、手荷物にすることにして、もしも最後の最後にやっぱり荷物が持ち込みできる場所がないとなった場合、荷物のタグをつけずに預けることになり、ロストバゲージになる可能性があるから、今のうちにさっさと預けた方がいいです」と、まるで脅される感じで、預けざるを得ない感じになりました。

 まさに「聞いてないよ~~」という感じで、もともと荷物は手荷物にするつもりでキャリーバッグには鍵もつけておらず、誰にでも開けることができるキャリーバッグを預けることには、大変、抵抗がありました。

 しかも、もともとイタリアが関わるフライトでは、イタリア人は荷物と人間は必ずしも同じ飛行機に載せなくてもいいと思っているとしか思えなかったケースなどもあり、ロストバゲージになって、到着後のバゲージクレームに行っても、「ちゃんと明日、ホテルに届けますから・・別にいいでしょ!ちゃんと届けるんだから・・」という印象が私にはあるのです。

 そんなことがあって以来、これまで絶対に荷物は預けずに全て機内持ち込みにしていたつもりが、ほぼ無理矢理、荷物を預けさせられるなど、初めてのことでした。

 結局、飛行機に乗ってみると、皆がそういわれて荷物を預けているために、機内の棚にはスペースがたくさんあったのですが、どういうことやら、全くわかりません。

 とにかく、オルリー空港について、無事に私の荷物が同じ飛行機に載せられていて、また、中の荷物が盗難にあっていないかどうか、ちゃんと荷物を受け取ることができるまでは、全然、安心できないのでした。

 果たして、オルリー空港に到着して、荷物を受け取りに行くと、結構、荷物が出てくるまで時間がかかって、気を揉まされることになりましたが、幸いにも荷物は無事でした。

 だからといって、毎回、問題ないとも思えないのですが、まあ、今回は非常手段での帰国であったこともあり、結果的には、上々で、フライトがあまり長距離ではないならば、これで全然OKなのかな?と思ったりもしました。




 イタリアからの飛行は、結構、空の上から見える景色が楽しく、途中、ここは、ナポリ、カプリ島・・などとアナウンスしてくれたり、は~たしかに、地図どおり・・と思うとちょっと、おもしろかったり、フランス上空に入ると、上から眺めるフランスはけっこうきれいに区画ができているんだな・・と思ったり、2時間ほどのフライトは退屈することはありませんでした。


 パリに帰ってくると、久しぶりのオルリー空港は、いつのまにか、かなり立派になっていてびっくりしたり、なんだかきれいなパリの街なみも、いつもなら、「あ~パリってやっぱり美しい」などと思ったりするのに、海や山のないところに帰ってきてしまった妙なもの寂しさを感じもしました。

 とにかく、トロペアでは、トラブルもけっこうあった(個人的な理由によるもの)ものの、お天気もよく、なにより美しすぎる海と何を食べても美味しいイタリアには、また、すぐ行きたい!と、今はホームシックならぬ、イタリアシックになっています。


トランサビア航空


<関連記事>

「旅の締めくくりは、まさかの大トラブル!パスポートがない!」

「娘とのイタリア珍道中 最初からトラブル続きでも、美味しいものお腹いっぱいで超ご機嫌の二人」

「トロペアの圧巻の美しさの海と感動ものの赤玉ねぎ」

「フランス人は、イタリアを下に見ている」

「フランス人のプライド」



2023年6月2日金曜日

旅の締めくくりは、まさかの大トラブル!パスポートがない!

思わぬことで、もう一度、見られたトロペアの海の夕日


 今回のイタリア・トロペア(Tropea)の旅は、そんなに長い期間をとることができず、2泊3日の予定でした。

 しかし、パリからの直行便がとれなかったために、けっこう思っていたよりも移動に時間をとられ、まるまる3日を存分に使うことはできませんでした。それでも、私たち母娘は、可能な限り、時間を有効に使って、滞在期間をフルに、ほぼ行きたいところには、全て行き、毎日、お腹を空かせるために?何キロも歩きながら、海を満喫し、海でもホテルのプールでも泳ぎ、ズッコケ旅行を楽しんできました。

 特に、食べたいものをしっかり食べるために、一食も無駄にしないように、余計な間食はほとんどせずに、最終日も午前中、チェックアウトしてから、ホテルに荷物を預かってもらって、昨日は行けなかった方向の船着場の方の海に出かけました。

 そして、最後にホテルの人に教えてもらったレストランで昼食を取り、「これがトロペアでの最後の食事だね・・」と言いながら、満足した昼食を済ませ、電車の駅に向かいました。

 イタリアのトロペアは、ちょっと神がかった美しさのビーチ、海と美味しい食べ物がたくさんある絶好のバカンスポイントではあるのですが、難点はアクセスがあまり良くないことで、空港最寄りの駅に行く電車が一日にそんなにたくさんあるわけではありません。

 なので、飛行機の離発着の時間に合わせるのが難しく、帰国日は中継地点で時間を潰す羽目になりました。

 帰りのトランジットは、ローマの予定で、そんなに時間があるわけではなく、ヘタをすると夕食を食べ損ねてしまうかも?と最後の最後まで食事の心配をして、空港で見つけたパニーニやらなんやらを買い込んで飛行機に乗り込もうとしていて、その代金を支払おうとしていた時に、私は自分のバッグに手を突っ込んで、その時、自分のパスポートがないことに気がつきました。

 あらためて、考えてみると、私はパスポートを自分のバッグにしまった記憶が曖昧で、真っ青になって、自分のバッグやキャリーバッグ全てをひっくり返してパスポートを探したのですが、パスポートはありません。

 私はトロペアにいる間は、パスポートはもちろんのこと、自分のバッグもお財布も持ち歩かずに、ホテルの金庫にしまって、カード一枚と現金少々を入れ替えて持って歩いていました。

 しかし、今朝、部屋を出た時にパスポートをバッグに入れた記憶がはっきりしない(というよりも入れた記憶がなかった)ので、ホテルに連絡をして、確認をしてもらうと、現在、もうすでに次のお客さんが部屋に入っているから確認できないので、確認できたら、連絡しますとのこと。その後、ホテルからは、「パスポートはありませんでした」と連絡があって、いやいや確かに金庫に入れたはず、「ちゃんと見てくれてないな・・」と思い、「Are you sure?」と送り直したら、もう一度、部屋に見に行ってくれたらしく、まもなく、「ありました!」と連絡が入りました。

 どちらにしても、空港から駅、駅からトロペアまでの電車は頻繁にはなく、さっと空港から取りに戻るというわけにも行かず、かといって、パスポートなしでは飛行機には乗れません。

 まず、飛行機のフライトの変更を頼んで、翌日の予約を取り直し、その時刻に合わせると翌朝のフライトに間に合うトロペアからの電車はないために、空港最寄りのホテルを予約し、一度、トロペアのホテルに戻ってパスポートを受け取ってから、夕食をとり、その日の最終の電車(インターシティーという夜行列車)の2区間だけ乗って、空港最寄りの駅にたどりついたのでした。

 空港でパスポートがないことに気づいてから、一応、ホテルにはあるということがわかるまでは、もう絶望的な気持ちで、「イタリアでパスポートを失くした場合は、日本大使館ってイタリアはどこにあるんだろうか?大使館のある場所までパスポートなしで移動できるんだろうか?」などと、もう途方に暮れて、やたらと喉が渇いて、さすがの私も食欲ゼロに・・。

 この騒動に付き合わさせられている娘ももういい加減、ウンザリし始めて、突然、半分不貞腐れて、「お腹が空いた・・」と先ほど空港で買ったパニーニを食べ始めていました。

 しかし、パスポートが見つかったとなれば、とにもかくにも、まずパスポートを取りにいかなければならないことだけは、確実で、ホテルの人は普段はヨーロッパからの観光客がほとんどであるのか、(EU圏内の国民はEU圏内の移動にパスポートは必要なしでIDカードでOK)さほど、パスポートの忘れ物を深刻に受け取っている感じがなく、「郵送でお送りしますよ!」などと言ってくれたものの、日本人の私はそういうわけにはいきません。

 すったもんだの挙句にパスポートを手にして、空港近くの駅に行く電車は4時間ほど待ちで、これで、「もう一度、あの海が見られる!トロペアで一食分、余計に食べられることになった・・」と娘はさっそくレストランを探し始め、「だけど、さっきは怒りに任せてパニーニを少し食べちゃったから、あまりお腹が空いていない・・」と、また、食べるためにビーチまでの高い階段を登ったり下りたり、しっかり美味しく、今度こそ、本当の最後の晩餐を思い切り楽しむために頑張り始めたのでした。

 その辺の気持ちの切り替えは母娘ともども、我ながら、見事なものです。


お腹をすかせるために、ビーチに出る階段を歩く娘


 そして、私たちは、結果的には、この旅、最高のレストランに遭遇し、シーフードを思いっきり食べて、イタリア語しかわからない、そのおばちゃんとめっぽう仲良くなり、最後に、会計が終わったあとには、サービスでリモンチェッロを出してくれたりして、またまたご機嫌な気持ちで空港近くのホテルに向かったのでした。

 このレストランについては、ぜひぜひ、ご紹介したいので、別のブログで書きます。

 とにもかくにも、パスポートは大切に・・。


パスポート紛失


<関連記事>

「娘とのイタリア珍道中 最初からトラブル続きでも、美味しいものお腹いっぱいで超ご機嫌の二人」

「トロペアの圧巻の美しさの海と感動ものの赤玉ねぎ」

「フランス人は、イタリアを下に見ている」

「フランス人のプライド」

「パリで食べられる世界一のピザ PEPPE PIZZERIA ピッツェリア・ペッペ」

「世界の料理ランキング 今度は3位だったフランス料理 フランス人の反応は?」


 




2023年6月1日木曜日

トロペアの圧巻の美しさの海と感動ものの赤玉ねぎ

 


 イタリアだけは、いつでも、どこでも、100%に限りなく近い確率で食事の失敗がなく、何を食べても美味しい・・と思っていたのに、今回、1回だけちょっと失敗しました。

 初日、イタリアに到着してラメーツィア・テルメ空港から電車の駅に移動した後、電車に乗る前にお昼を食べていないから、なんかちょっと食べておこう!と思って、駅の近辺を探したけれど、結構な、ど田舎で、駅の前に数軒の軽食のお店があるだけで、電車の時間もあったために、あまり遠くに行くわけにもいかずに、適当なお店に入ってしまったのが間違いでした。

 娘は生ハムとチーズのサンドイッチ、私は切り売りされたピザを頼んだのですが、これが、見事にハズレで、まずくて食べられないというわけでもなく、これらのものに加えてミネラルウォーターで8ユーロほどだったので、文句は言えませんが、決して満足のいくものではありませんでした。

 その失敗?があったこともあり、その日の夜は勢いあまって食べまくり、食べ過ぎで、しかも、興奮しているものだから、食べている時には、満腹になっていることには気付かずに、食事が終わってお店を出て、少し歩き出すと、ようやく自分が苦しいほどに満腹であることにようやく気付くというどうしようもない状態した。

 その後、部屋に戻ってお風呂に入り、朝、起きてすぐに、少しでも前日の消化を促すために部屋についているジャグジーに入り、待ち構えている、これまた結構、楽しみにしていたホテルの朝食に向かったのでした。

 朝食のビュッフェは、様々なフルーツ、シリアル、色々な種類のパンやパンケーキ、ケーキ、たくさんの種類のハムやチーズ、オムレツ、グリル野菜、色々な種類のヨーグルトなどなど、よりどりみどりです。

 しかし、想像していたよりは、一見、地味だったこともあって、昨夜の食べ過ぎでお腹があまりすいていないにも関わらず、一瞬、ちょっとガッカリしたくらいだったのですが、とりあえず、目ぼしいものを選ぶと結構、お皿はいっぱいになり、しかも、想像以上に美味しかったために、結構、また、食べてしまいました。朝、特に感激したのは、ズッキーニのオムレツです。全然期待していなかった分だけ、地味にしっかり美味しいことに感動しました。

 その日は、一日中、ただ真っ青というだけでなく、色々な種類のブルーが場所によって色を違えて光っている海沿いのビーチを端から端まで、ビーチを歩いて突っ切れない部分は、山を登ったり下ったり、途中、あんまり人のいないビーチの砂浜に寝転んで海と空を眺めたり、泳いだりしながら、最後は海の上に浮かぶ岩場を伝って、神秘的なグロットまで見て来ました。

 砂浜と山道を交互に歩いて、途中でもう足はガクガクだったのですが、娘に「ここまで行けばこんな景色が見られるよ!」とネットで出て来た写真を見せられたりして、「せっかくここまで来たのだから、こんな景色を間近に見たい!」という思いと、「少しでもお腹をすかせて、美味しいものを心おきなく食べたい!(どんな時にも、結局、心おきなく食べてはいるくせに・・)という両方の気持ちから、一日中、相当な距離を歩いたり、泳いだりしました。

 中でも今回、大注目だったのは、トロベアの名産の一つである赤玉ねぎで、どこのお店、お土産屋さんのようなお店にまで赤玉ねぎが置いてあるので、「ふ〜ん!赤(紫)玉ねぎの産地なんだ・・」くらいにしか思っておらず、「まあ、所詮、玉ねぎだからね〜〜」とこの玉ねぎを甘く見ていました。

 しかし、実際に料理に使われている玉ねぎ、例えばサラダやこの玉ねぎが乗ったピザまであり、何気に食べてみると、これがことの他美味しいことといったら、これまた、全然、期待していなかっただけに、ちょっと感動もので、いわゆる普通の玉ねぎの嫌な匂いや辛味が全くなく、うっすら甘くて、食感もよく、サクサクで爽やかな風味があって、美味しいことにまた、感激。




 当初は、わざわざ玉ねぎごときをパリまで運ぶことないし・・などと思っていたのですが、数回、食べてみた結果、帰りにはこのトロペアの赤玉ねぎを買って帰ることにしました。

 もしも、どこかでイタリア・トロペア産の玉ねぎを見かけたら、「玉ねぎごときが・・」などと思わずにぜひ、食べてみてください。

 あまりにも美しい海にも感動しっぱなしでしたが、この赤玉ねぎにもなかなか感動しました。


トロペア 玉ねぎ


<関連記事>

「娘とのイタリア珍道中 最初からトラブル続きでも、美味しいものお腹いっぱいで超ご機嫌の二人

「フランス人は、イタリアを下に見ている」

「フランス人のプライド」

「パリで食べられる世界一のピザ PEPPE PIZZERIA ピッツェリア・ペッペ」

「世界の料理ランキング 今度は3位だったフランス料理 フランス人の反応は?」



2023年5月31日水曜日

娘とのイタリア珍道中 最初からトラブル続きでも、美味しいものお腹いっぱいで超ご機嫌の二人

  


 今回、娘がパリに遊びに来ることになったと聞いて、それなら、こっちに来ている間に久しぶりに2人で旅行しよう!ということになって、「・・なら、やっぱりイタリアだよね!」とものの数分の会話でイタリア行きを決めました。

 娘とは、これまでに母娘2人で、日本はもちろんのこと、ヨーロッパ内もずいぶんと旅行してきたのですが、食べることが何より大好きな母娘は、中でもイタリアが大好きで、これまで、ローマ、ナポリ、フィレンツェ、カプリ、イスキア島、サルディニア、シシリーなど、けっこう行って来て、イタリアだけは、いつでも、どこでも、100%に限りなく近い確率で食事の失敗がなく、何を食べても美味しいので、イタリアが大好きなのです。

 特に直近では、カプリ島やイスキア島など、海のある場所に魅せられていて、今回もできるだけ海がきれいなところで、これまで行ったことのない、あまり、あからさまに観光地っぽくないところにしよう!と検討の結果、現在、トロペア(Tropea)(イタリアをブーツに例えると足の甲の部分あたりにあります)に来ています。

 トロペアの海は砂浜で、何よりも、海の色が比類なく美しいのです。

 パリ・シャルル・ド・ゴール空港からミラノ経由でラメーツィア・テルメへ、空港からのシャトルバスで電車の駅に行き、そこから電車で1時間ほどと、結構、経路は面倒で、当日はパリを朝9時頃の飛行機だったので、早朝に家を出発して、2人共、やや寝不足でのスタートでした。

 娘は日本から来て時差ボケのうえに、毎日のように出かけ歩いていて、パリに来てから、ほぼ毎日4〜5時間だけの睡眠時間の日が続いていたこともあって、彼女はずっこけっぱなしで、ミラノについて、経由便で乗り換えの際に、①乗り継ぎ便のチケット紛失、②乗り継ぎの際の荷物チェックで荷物を取り忘れてくる・・そして、③乗り換え便にのってしばらくしたら、携帯がないといって慌てる・・とお騒がせの連続でした。

 そもそも、彼女は優等生のわりには、実は、ずっこけていて、やたらと忘れ物、落とし物や転んだり怪我したりすることが、多く、今回は、初日からそのオンパレードでした。

 しかし、紛失したチケットはなぜか空港の人が拾っていてくれたし、荷物も取りに戻るとしっかり受け取ることができたし、無くしたと思った携帯も飛行機の座席のポケットに入れたのを忘れていただけでした。

 この日、トロペアは、天気予報では雨だったのですが、幸いなことに、なぜかピーカンのお天気になり、寒いことばかりを心配して荷物の準備をしていただけに、汗だくに・・。

 そして、さらには、電車を間違えて引き返す羽目になるというトラブルに次ぐトラブルでしたが、ホテルに着いて、ちょっと休むとホテルのプールでひと泳ぎして、ビーチベッドでしばらくごろごろしながら日光浴をして、部屋に戻ってジャグジーにつかり、二人でビーチまでぷらぷら歩いていくと、その頃には、夕日が沈みかける絶好のタイミングで、しばし、二人で「こんなきれいな海にオレンジ色の夕日が沈む景色って!いくら見ていても飽きないね!」としばらく、その絶景に見惚れていたのですが、ふと気がついて、横を振り向くと、もうその時には、娘はGoogleで夕食のレストランの検索作業に入っていて、「ほんとうにどれにしたらいいか困っちゃう!と本当に困っていました。

 おかげさまで、夕食のレストランはドストライクにハマり、メニューをあれにしようこれにしよう、これも食べよう!と色々頼んでみて、「やはり、ここに来たのは正解だった・・」といいながら、もうアンティパストだけでお腹いっぱい!などと言いつつ、結局、パスタが運ばれて来たら来たで、デザートは別腹ならぬ「パスタは別腹・・」などと言いながら、お腹いっぱい食べきって、ご機嫌なのでありました。

 そして、夜、遅くに(イタリアは夜の食事が遅い)こんなに食べちゃって、明日の朝ごはんに差し支えるから・・と言いながら、部屋に帰って、またお風呂に入り、そこでエネルギーを使い果たした娘は静かになったと思ったら、お風呂で寝てしまって溺れそうになるのでした。

 なんともずっこけな母娘の旅は、明日も続きます。


イタリア トロペア


<関連記事>

「フランス人は、イタリアを下に見ている」

「フランス人のプライド」

「パリで食べられる世界一のピザ PEPPE PIZZERIA ピッツェリア・ペッペ」

「世界の料理ランキング 今度は3位だったフランス料理 フランス人の反応は?」

「美食の国と言われるフランスの意外な落とし穴 パリのイタリアンレストラン」