ついこの間、イギリスでのETA(電子渡航認証)が始まって、すでにアメリカ、カナダ、オーストラリア、韓国などにも導入されているという事前申告渡航認証システムは、日本では、当初、2030年までに年間6,000万人の観光客を目指すとともに、このシステムを2030年までに導入すると発表していました。
しかし、すでに続々と世界の国々がこのシステム導入に踏み切っており、欧州では、欧州30ヶ国への渡航システム「Etias」(欧州渡航情報・認証システム)を2026年にスタートすることを発表しています。
この世界的な潮流に、日本は2030年導入の予定を2028年度に前倒しすることを決定したようです。
この日本の新しいシステムを私はフランスのニュースで知ったのですが、「日本は外国人観光客の急増を受け、政府はJESTA制度の導入を前倒しすることを決定した」というもので、米国のESTAや英国のETAなどのモデルにヒントを得たこのシステムはビザが免除される旅行者を評価することを可能にする」のだそうで、約71ヵ国の外国人日本入国者はこの電子認証を取得するために、個人情報と滞在期間中の予定を申告しなければならないと説明されています。
このアプローチは、何よりもまず、国境管理を強化しながら到着者の管理の改善することを目指しています。
このJESTAシステムは、通常90日までの短期の観光または商用滞在のビザ免除旅行者を対象としており、旅行者は出発前に訪問理由や宿泊先の住所などをオンラインフォームに登録する必要があるそうです。
日本政府は「管理を強化し、入国審査を円滑にするためにも、このシステムを早急に稼働する必要がある」としています。
旅行者は出発前にJESTAを取得しておく必要があり、この申請が拒否された場合は、日本行きの飛行機に搭乗できなくなります。
これにより、最初からリスクプロファイルを特定することができ、不正な滞在を防ぐことが可能になるそうです。とはいえ、不正に滞在しようとしている人々は、正面から、正規の方法では入国しないのでは?などと思ってしまいます。
とりあえずは、このシステム導入は良いことだとは思いますが、その後のこの情報をどのように管理できるのかも疑問が残るところでもあります。
もっとも、このJESTAに関しては、日本人には必要ないものなのですが、今後、多くの国では、同様のシステムが日本よりも早くに導入されるので、行く先々で、その国の渡航認証システムを取得する必要が出てくる・・そんな時代になりました。
もうパスポートだけじゃ旅行できなくなるのね・・。
JESTA オンライン事前申告渡航認証システム
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