2021年4月2日金曜日

バカロレア(高校修了認証のフランスの国家試験)2年連続中止の影響

   フランスの学生、特に高校生にとっては、高校生活の最後に受験するバカロレア(高等学校修了認証のための国家試験)は、なかなかの大きなハードルで、このバカロレアの資格は、その後の進学先を始め、就職の際にも最低限?の資格として、一生ついてまわる重大な試験です。 バカロレアの試験は、教科数も多く、主要科目に関しては、一科目のテストに要する時間も3時間程度と長時間にわたるために、バカロレアの試験には、一週間もかかり、その準備も大変で、その間の集中力を保つのも、緊張状態の続く一週間だけでも、大変なことです。 フランスには、日本のような受験戦争はありませんが、娘の通っていた高校では、このバカロレアの長時間の試験に慣れるために、実際のバカロレアの試験の一年前ほどから、3時間テスト、4時間テストが定期的に行われ、バカロレアの試験に備えていました。 そんなバカロレアの試験がこのパンデミックの影響で、衛生対策から、昨年も中止され、日常の成績を参考にバカロレアの点数がつけられることになり、苦しい試験から解放された受験生からは、発表とともに、「試験なしにバカロレア取得!」と喜ぶ受験生のツイートがフランスのトレンドに急上昇したのも、まだ遠くない記憶に残っています。 そして今年も奇しくも、昨年と同じ時期にフランスでは、感染が再拡大し、3回目のロックダウンを迎え、2年連続でバカロレアの試験は、哲学や一部の口頭試験を除いて、中止されることになりました。 最後の最後まで、「学校は閉鎖しない」と、教育現場をかなりの重要な場として、死守し続けようとしていたフランス政府もコロナウィルスのために、ついに陥落、学校を閉鎖する(と言っても、通常のバカンス時期プラス2週間のリモート授業の導入ではありますが・・)ことになってしまいました。 ただでさえ、ここ数年、フランスの学生の学力低下は問題になっており、昨年末に発表されたTIMMS(Trends...

2021年4月1日木曜日

ついに最終手段の学校閉鎖を決行 これでフランスは、危機を脱することができるか? フランスの3回目の全国的なロックダウン

    昨年の11月末の第2波のロックダウン解除の会見から実に、3ヶ月ぶりのマクロン大統領のスピーチでした。マクロン大統領が夜8時にスピーチをするために登場するということは、それなりに大きな決定の発表です。 果たして、マクロン大統領の発表は、これまで、「あくまでも学校の閉鎖は最終手段」としてきたフランスにとって、苦渋の決断である4月3日からの学校閉鎖の発表でした。 フランスでは、4月には、通常バカンスの混雑を避けるために、子供のバカンスは一週間ずつ、地域ごとに、ずらして設定されていますが(2週間)、そのバカンスの2週間を前後した1週間ずつをリモート授業に切り替え...

2021年3月31日水曜日

集中治療室の患者5,000人突破 フランス全体でも100%超え

   感染の急激な悪化により、イル・ド・フランス(パリを中心とする地域)を始めとする16の地域でのロックダウン(実際には、ゆるゆるのロックダウンとなりましたが・・)が発表されたのが、3月18日のことでした。 結果的には、外出許可証が複雑でわかりにくいなどの混乱を生んで、外出許可証は廃止になり、ロックダウン・ライトなどという呼ばれ方をしながら、それでも数種類の店舗が営業停止になり、10㎞以上の外出には、特別な理由がいるなどの規制が敷かれて、はや、2週間が経ちました。 イギリス変異種が拡大する中、本当にこんなゆるゆるな規制で大丈夫なのだろうか?と心配していましたが、やはり、その心配は杞憂に終わる...

2021年3月30日火曜日

ティーンエイジャーの暴力事件が急増しているのは、ロックダウンが影響している

     私が初めて出産した時(最初で最後だったけど・・)、私は正直、嬉しいというよりも、「これは、大変なことをしてしまった・・」と思いました。もちろん、子供は欲しかったし、可愛かったし、嬉しかったのですが、それ以上に、私の意志で、これまで存在しなかった命を誕生させ、一人の人間が育っていくということは、大変な責任を負うことだと、あらためて、感じたのです。 娘が生まれたのは、もう20年以上も前のことになりますが、当時は、日本でも子供・若者の犯罪(金属バット事件などの家庭内暴力や小さい子供を誘拐して殺してしまったりした犯罪など)が起こっており、もしも、自分の子供がそのような犯...

2021年3月29日月曜日

すでにトリアージュ(命の選別)の準備はできているパリ公立病院連合(AP-HP)

             先週25日の夜遅くに行われたマクロン大統領の会見は、主にヨーロッパのコロナウィルスワクチン確保対策に関するものでしたが、その会見の中で、フランスの感染対策・対応について、「1月末の段階(1月29日)でロックダウンしなかった決断は正しかった!」「なぜなら、感染爆発は起きていないのだから・・」と、自信満々の発言に、私は、大いに引っかかり、首を捻ったのでした。 EU間の話し合い、取り決めにより、滞っていたワクチンがこれからスムーズに届くようになるから、これで私たちは乗り切れる・・ワクチン接種が拡大するまで、できるだけロックダウンを回避して、時間稼ぎをしてきた自分たちの選択は正しかったと言っているのです。 しかし、何を持って、感染爆発が起こっていないと言っているのかが、私には、甚だ疑問です。 すでに、現在のイル・ド・フランス(パリを中心とする地域)の集中治療室の占拠率は、127.7%(3月28日現在)(フランス全体でも96.3%)と、毎日毎日、増加を続け、とっくの昔に100%を超えているのです。 これって爆発状態ではないのだろうか???そして、この数字でさえ、すでに、行われるはずの手術の予定などを40%以上組み直し、可能な限り、他の地域に患者を移送してもなお127.7%という数字なのです。フランス全体でも96.3%ということは、もう他の地域に移送することさえできなくなるのです。 この医療現場の状況から、AP-HP(L'Assistance...

2021年3月28日日曜日

パンデミック開始以来、保護者20名が死亡している高校が閉鎖を求める悲鳴

    現在、最も感染状況が案じられているイル・ド・フランス(パリを中心とする地域)のセーヌ・サン・ドニのドランシーにあるユージーン・デラクロワ高校の教師の一人が同校の深刻な状況を訴え、対策改善までの学校の一時閉鎖を求める手紙を大統領宛に送ったことから、この高校の深刻な状況が浮き彫りになってきています。 この高校では、この一ヶ月間で、約60人の学生、20人の教師、3人のスタッフが感染し、パンデミック開始以来、学生の保護者20人がコロナウィルスのために死亡しています。 経済的にも恵まれない家庭の子供が多く通うこの高校は、2,000人以上が校内で行き交い、両親も感染の危険に晒されている...

2021年3月27日土曜日

ロックダウンの19地域では、クラスに一人でも感染者が出たら、学級閉鎖 

   ジャン・ミシェル・ブランケル教育相は3月26日金曜日に、ロックダウン?されている19の地域では、来週から、幼稚園から高校までの「すべての学校レベル」において、1クラスに一人でも陽性者が発見された場合は、学級閉鎖にすること(これまでは3名以上発見された場合だった)を発表しました。 これは、フランスの現在の感染状況からも、今後、数日で、あっという間に学級を閉鎖せざるを得なくなるケースが続出することを意味しています。 教育省によると、先週一週間で、新型コロナウィルスに感染した学生は、1,240万人中、21,183人、0.17%(一週間前は0.13%)にのぼり、学校スタッフの感染者数も、1,809人から2,515人へと増加しており、0.22%となっています。 あくまでも、学校は閉鎖しない政府の方針は、変わらず、あくまでも学校閉鎖は最終手段であるとしているものの、すでに、3,256学級(一週間前は2,018学級)、148校が閉鎖されています。 SPF(Santé...