2020年8月31日月曜日

フレンチパラドックス 先進国で意外と肥満の少ないフランス


 娘が冬用のコートが欲しいと言って、ネットでコートを探していました。先日、ネットショッピングで注文したコートは、無事、届いたものの、生地がいま一つで、ポケットもないということで、返品してしまったのです。

 それで、別のコートを探そうと、再び、ネットをのぞいていて、これどうかな?この色どう?などと、一緒にサイトを見ていたら、メーカーによっては、必ずしもスタイル抜群のモデルさんばかりではないことに気づいて、驚いたのです。

 最近は、痩せすぎは良くないという風潮からか? ごくごく、その辺りにいそうな決してスマートではないモデルさんも使われているのです。とはいえ、メーカーによっては、従来どおりのスタイル抜群のモデルさんを使っているところもあるにはあるのです。

 しかし、そもそもフランスでは、フレンチパラドックスと言われるように、アメリカなどのように極端な肥満体型の人は、あまり見ることがありません。フレンチパラドックスとは、フランス人が、相対的に喫煙率が高く、脂肪が多く含まれる食事を摂取しているにも関わらず、冠状動脈性心臓病にかかることや肥満体型が比較的少ない学説から生まれた造語です。

 フランスには、フランス人が大好きなバター・チーズ・クリームなどの乳製品、フォアグラやパテ、サラミなどの肉類を加工した脂肪と塩分を豊富に含んだ食品が溢れているのです。

 フランス人はアメリカ人と比較して4倍の量のバター、60%増のチーズ、3倍近い豚肉を食べているそうですが、にも関わらず、フランス人の方が圧倒的に肥満が少ないことをバラドックスと表現されているのです。

 これには、同時にフランス人が摂取している赤ワインが影響しているとも言われていますが、フランスでは、地味に学校給食などでの食事の提供にかなり配慮がされている結果とも言えます。

 テレビなどの広告では、5 légumes par jour(1日に5種類の野菜を取りましょう)とか、油や糖分の多い食品は控えましょうなどと呼びかけられていますし、ファストフードの広告などにも、このような文言が付け加えられています。

 娘が通っていた学校のキャンティーンでは、学校側の健康的な食事アピールがもの凄く、特に、「うちの学校では、フライドポテトは出さない!」を自慢にしていました。(私は、内心、フライドポテトを出さないということがそんな自慢することなのか?と思っていましたが・・)

 以前、娘が高校生の頃、彼女の通っていた高校では、短期間ですが、アメリカの高校との交換留学の制度があり、私も、「良い機会だから、ぜひ、行ってらっしゃい!」と留学を勧めたのに、食べることが何より好きな娘は、指定されている高校のキャンティーンのメニューを調べあげ、それが、ハンバーガーとピザとタコスの繰り返しなのを知って、こんなの毎日食べる学校は嫌だと理由をつけて、留学をやめてしまったことがありました。

 一生、ハンバーガーとピザとタコスを食べ続けよ!というわけでなし、せっかくのチャンスを勿体無いことをしてしまったと私は、思っていますが、少なくとも、フランスの学校では、ハンバーガーとピザとタコスの連続のような給食はありません。

 フランスの給食は、一応、前菜、メイン、デザートと一応、コースのような献立になっています。

 大学になるとキャンティーンの他に、カフェテリアというものも置いている大学も少なくありませんが、キャンティーンがある一定の健康基準を満たした一般的な食事を提供するのに対して、カフェテリアは、菓子類、ジュースやファストフード的な食品を扱っています。

 このカフェテリアを学内に設置するには、ペナルティーとも言うべく特別料金を支払う必要があり、また、消費者側の学生にとっても、カフェテリアは、キャンティーンに比べて、若干高めの料金設定になっています。

 そもそも、フランス人が日常の食事を爆食いしている印象はなく、家庭での食事は意外にも質素で、外食したりしていても、時間をかけて、多分、あんまり好きではないであろうサラダなどを気取って食べていたりするのを見かけるにつけ、フランス人はフランス人なりの食生活への美学があるものと思われます。

 ましてや、先進国の中でも圧倒的に肥満の少ない日本の食生活への配慮はパラドックスどころか、やはり他の先進国から比べると桁違いの気遣いであることは、紛れもない事実です。

 たまに日本に行って、若い女の子を見かけるにつけ、「細〜い!」と思うことは、多いです。フランス人の若い女の子は、骨格が違うこともありますが、日本人ほど細〜い女の子は、あんまり見かけません。

 とはいえ、ある程度は、自分を律して肥満を回避できているフランス。

 今は、自分を律して、コロナウィルスをなんとか回避することはできないものか?と思っています。

 

<関連>

「フランスの学校のキャンティーン・給食」

https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2019/10/blog-post_11.html

「フランス人のビックリする日本食の食べ方」

https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2019/07/blog-post_69.html

「フランスの弁当(BENTO)ブーム」

https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2019/11/bento.html












  



2020年8月30日日曜日

フランスでの安倍首相の退任の報道

  



 フランスのテレビニュース等で日本についての報道がされることは、あまりありません。

 私もフランスに来て、20年以上になりますが、日本について最も大きく報道されたのは、東日本大震災についての報道でした。あの時は、どのチャンネルもトップニュースの扱いで、朝、起きて、習慣のように、何気なくテレビをつけたら、ジャポン、ジャポネ、ジャポネーズ・・の連呼に、まだ、しっかり目が覚めていなかった私もさすがに、画面に目が釘付けになりました。

 寝ぼけ眼で見えたテレビの映像は、津波の映像で、海だか川だかもわからない大波に車や家が流されている衝撃的な画面を呆然と眺めた朝を今でも忘れることができません。

 その後も被災地の様子や原子力発電所の放射能の問題など、フランスのテレビ局が製作した、いくつもの番組がかなり長い期間、報道されていました。

 その時に比べると、今回の安倍首相の辞任については、さすがにスルーされることはありませんでしたが、辞任を発表した当日の夜のニュース(45分ほどの番組)の最後に、わずか1〜2分の尺で、「日本の首相・SHINZO ABE(65歳)は、健康上の理由から、退任することを発表しました。」のみ。

 フランスにとって、日本という国、日本の政治は、45分のうちの1分くらいの関心事なんだな・・そんなものなのか・・まあ、全くスルーされないだけマシか・・やっぱりね・・と、ちょっと、残念なような、ふてくされたような、妙な気持ちになりました。

 新聞等では、もう少し詳しく掲載している紙もありましたが、安倍首相の辞任についての詳細よりも、辞任の原因とされている潰瘍性大腸炎についての話題に内容が逸れる記事も少なくありません。

 しかし、中には、むしろ、かなり辛辣な書き方をしている紙もあります。

 安倍首相の支持率がかなり低下し、彼の地盤である山口県でさえも彼が充分な力を持っているかどうかは疑問視されているとか、長期政権の記録をかろうじて上回った直後だとか、コロナウィルス対策で迷走したとか、これまでの数々の汚職スキャンダルについての追求を逃れてしまう可能性がある・・などなど・・。

 こんな風に、日本では、大きなニュースであるはずなことが、フランスでは、ほとんど無関心であることに直面したりすると、日頃、日本ブームだの、日本が好きなどという人の話を聞くことはあっても、やはり、フランスにとって日本は遠い国・FAR EAST なんだな・・と、ちょっと寂しく感じるのです。


<関連記事>

「日本はフランス人になぜ愛されるのか? フランス人は日本をどう見ているのか?」

https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2019/06/blog-post_96.html

2020年8月29日土曜日

ことごとくフランス人の習慣が裏目に出ているコロナウィルスの感染拡大


Image

                  

 フランスのコロナウィルスの新規感染者数、一昨日は、6000を超えて、びっくりしていたら、昨日は、軽やかに7000超え(7379人)で、毎日のように5000・6000・7000と1000人単位で増加しています。

 昨日、買い物に出かけたら、グッと人も増えており、「あ〜みんな、帰ってきている」ことを実感しました。まあ、来週には、9月に入り、学校も始まることですし、当たり前のことです。毎年、夏の終わりに空いていたパリにあっという間に人が戻って増えてきて、また、混雑した街に戻ることをちょっと残念に思うのですが、今年は、少しわけが違います。

 フランス人が何より大切にしているバカンスの結果が今の感染状況ですし、挨拶がわりにビズー(頰と頰を合わせる)をしたり、握手をしたり、とかくスキンシップが多い習慣も、靴のまま家に入る習慣も、お風呂にあまり入らない習慣も、マスクを嫌う習慣?も、ことごとく彼らの日常の習慣は、コロナウィルス感染対策には、裏目にでることばかりです。

 昨日、パリ・マルセイユなどで、全域が屋外でも全てマスク着用が義務化されたこと等を受け、オードセーヌの製薬研究所を訪問し、マスコミの前に立ったマクロン大統領も、「マスクがたとえ、恥ずかしいものであり、痛みを伴うものであったとしても、ウィルスの循環を避けるためには、どうしても必要なものであることを述べました。

 彼は、「私もあなた方のようにマスクを着用するのは好きではないし、ラテン民族である私たちにとって、ソーシャルディスタンスを取ることは、私たちの習慣にはありません。しかし、現在の状況は、それらが合理的な方策であり、ウィルスと共存する方法を学んでいかなければならない」と続けました。

 大統領自身がマスクが恥ずかしいとか、嫌いだとか、痛みを伴うなど言うのも、正直すぎて、ちょっと驚くところですが、「何としても国単位での再ロックダウンは、避けなければならない」と訴える彼の必死さが表れています。

 この新規感染者数の爆発的な増加は、4月以来の記録を更新中で、ロックダウン解除以来、ヨーロッパの中では、危険とされていたスペインを追い越し、メキシコを追い越し、ブラジルに迫る勢いです。

 それでも、今のところは、まだ重症患者数は、そこまで増加はしていませんが、実際に、陽性患者の中でも、症状が見られる人の割合が増えており、若者の間で広がった二次感染の結果として、50歳以上の年長者の入院が増えており、現在の統計によると、一人が 1.4人に感染させている状態で、このままでは、1万人を突破する日もそう遠くないと見られています。

 フランスは、この感染急増の波に乗ってしまった状況で、9月には学校も再開され、多くの人が職場に戻り、デモまでが戻ってきて、感染拡大がどのようにして抑えられるのか? ほんとうに心配でなりません。

 とはいえ、ワクチンも治療薬もないものの、3月〜4月の感染拡大の時に比べれば、コロナウィルスに関する対処法は、この半年間で多くのことを学んだはずです。病院に入院しても、回復するケースも増えたし、4〜5週間は、ウィルスと闘う猶予期間が生まれてきたと言います。

 とはいえ、前回のロックダウン時には、ロックダウン宣言3〜4日の遅れが1000人単位の死者を生んだと言われているため、感染症の専門家は、次回、ロックダウンが必要と判断された際には、地域ごとでさえも、躊躇なしに即刻、ロックダウンが必要だと話しています。

 秋を迎え、気温も下がり、人々の日常生活も始まり、インフルエンザの流行も始まる何一つプラスに作用するものが見当たりません。涼しくなって、過ごしやすい季節が不安な季節となってしまいました。

 前回、3月、4月のロックダウンの際は、これから日も長くなり、明るくなる季節であったことがどんなに救われたかと思いましたが、これからの季節はまさに逆。なんとか、これ以上、感染が広がらないことを祈るばかりです。


<関連>「フランスでコロナウィルスが広まる理由」

 https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2020/03/blog-post_19.html










2020年8月28日金曜日

とうとうパリ全域マスク着用義務化・新規感染者6000人超え

          Image

 フランスのコロナウィルスの感染状況は、8月の一ヶ月間で悪化の一途を辿っています。

 すでにレッドゾーンに指定されていたパリ(イル・ド・フランス)とブーシュ・ド・ローニュ(フランスのプロバンス・アルプ・コートダジュール県)に加えて、セーヌサンドニ、ヴァルドマルヌ、オードセーヌ、セーヌエマルヌ、エソンヌ、ヴァルドワーズ、イブリーヌ、サルト、ローヌ、ジロンド、オートガロンヌ、エロー、ガール、ヴァール、アルプマリティーム、グアドループ、マルティニーク、ガイアナの合計21の地域がレッドゾーンに指定されました。

 7月末には、1000人前後だった一日の新規感染者数は、2000〜3000とどんどん増加し、昨日、6000人を突破、6111人という4月以来の驚異的な数字を記録しました。なんと一ヶ月で6倍です。

 ことにここ2週間ほどは、3000を超えた・・4000を超えた・・と桁が変わっていくインターバルがどんどん短くなっていて、あれよあれよという間に6000を超えてしまいました。

 この数字の上昇の速さは、もはや猶予がない感じで、先日、8月18日の段階で、会社内でのマスク義務化が9月1日から施行されることが発表されたばかり。その時点でも、会社内でのクラスターがかなりの割合を占めている(追跡がしやすいことから、このような結果が出ているとも考えられる)のにも関わらず、なぜ、9月まで待つのか? なぜ、すぐに義務化しないのか? と思ったものです。

 8月18日あたりは、新規感染者の数字は3000〜4000を行ったり来たりしていたのですから、その時点から考えても2倍近くになっているのです。

 その間にも、数字はグングン上がって、パリでも地域によっては、屋外でもマスクが義務化されていましたが、それも一歩違う通りに出れば、OKとか、わかりにくい中途半端なもので、その間には、多くの人がバカンスで国内を行き来し、サッカーのマッチに熱狂し、感染拡大しない方が不思議な状態が続いていました。

 だいたい、フランス全土をマスク着用義務化したところで、絶対に従わない一定の人がいるわけで、厳しすぎるくらいでちょうどいいのです。「ロックダウンの時は我々は、よく頑張った」と、いつまでも言っている彼らには、いい加減、「いつまで言ってんだよ!」と突っ込みたくなります。

 つい、昨日までは、感染状況の悪化が著しいマルセイユとパリのせめぎ合いのようなやりとりがあり、マルセイユ側もパリ側も、「おまえの方が死亡率は高いじゃないか!」「いやいや、おまえの方が感染率が高いじゃないか?」などという言い合いをしていて、「おまえら、子供か!」と言いたくなるようなやりとりに、情けない気持ちで彼らの喧嘩を見ていました。

 そうしている間に、すでにイギリス、ドイツ、ベルギーなどの周囲のヨーロッパからは、フランスへの渡航制限が発表され、結局は、グズグズしているフランスは、外堀から埋められた形になっています。

 さすがに新規感染者が6000人を超えて、パリ全域はマスク義務化、しかも翌日の朝、8時からという急激な統制に踏み切りました。

 今回、レッドゾーンに指定された地域は、フランス国内でも南仏やボルドーなど、パリの人々が多くバカンスに出かけている地域です。来週には、9月に入り、バカンスに出ていた人も皆、パリに戻ってきます。そうなれば、断然、パリが感染状況最悪の状態に陥ることは、必須です。

 いい加減、腹をくくって、「マスクぐらいしろよ! ロックダウンよりずっとましだろ! いつまで甘いこと言ってんだよ!」と言いたいくらいです。


<関連>

「マクロン大統領の勝利宣言・ロックダウン解除第3ステージ突入・「俺たちは、よくやった」

https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2020/06/blog-post_15.html

 






2020年8月27日木曜日

コロナ以来、初めての病院 フランスの医療システム

      


 先日、明け方に自分の部屋で、寝ぼけ眼で、何かを思いっきり蹴っ飛ばして、足の指を負傷して、翌日、どす黒く腫れ上がり、これは、ヤバいと思って、検査のための予約を取ろうとしたら、病院がバカンスで休みで、ようやく病院のバカンス明け?に予約の電話を入れました。

 最初にかけた時には、まだ、バカンス中と同じテープが回っていて、「でたでた・・これだよ・・フランス・・」と思いながら、数時間経ってから、再度、電話をしたら、ようやく繋がって、幸いにも思っていたよりも早く、2日後に予約が取れて、コロナ以来、初めての病院へ行ってきました。

 当日の朝、うっかり軽装で外に出たら、思いの外、涼しくて、あれ?上着を羽織ってくるべきだった・・と思いながら歩いていると、気温への服装の対応の素早さは、フランス人の特技・・皮のジャケットをきている人もちらほら・・そんなところは、いち早く対応できるフランス人はすごいなぁといつも季節の変わり目には思います。

 さすがに病院だけあって、さすがのフランスでもマスク率は120%、マスク+フェイスシールドまでしている人もいました。普段、かかりつけの医者には、わりと頻繁に行くものの、病院といえば、かなり久しぶり、改めて老人の多いことに驚きます。フランスは少子化ではないものの、高齢者もなかなか多い国なのです。



 恒例の親に付き添っている中年の女性もちらほら・・私も日本に帰国時には、母の時も父の時も病院に付いて行ったなぁ・・フランス人もわりと親の面倒を見ているんだなぁ・・などと思いながら、受付をすませ、順番を待っていました。

 日本の病院は、通院の患者さんは、皆、びっくりするほど身ぎれいに小洒落た格好をしていたのに、驚いたけれど、フランスでは、いたって普通です。

 考えてみれば、普段はあまり縁がないと思っていた病院も、主人が何回か入院したり、娘が突然、奇病にかかってあわや入院か?ということもあったし、私自身も会社の階段から落ちて怪我した時や、家で縄跳びをしていていつの間にか骨折していた時、友人がガンで入院していた時には、お見舞いにも何回か行ったし・・そこそこ病院には、お世話になってきたのです。

 フランスは国民健康保険システムがしっかりしているので、今さらながら本当に助かっています。その上、多くの人は、Mutuelle(ミューチュエル)といって、国民健康保険だけではカバーしきれない医療費をカバーしてくれる保険にも入っているので、例えば、今回の私のような突然の怪我(病気)などでも、ほぼ自己負担はなく、保険が全てカバーしてくれます。

 以前、私の友人がガンにかかった時に、彼女がミューチュエルには、入っていないと聞いて、長い入院、大きな手術など、どうするの???と、ひっくり返るぐらい驚いたけど、フランスでは、ガン治療に関しては、(特殊な医療に関しては対象外だと思うけど)100%、国が負担してくれることを知って、なんとまあ、太っ腹な国だと感心しました。

 フランスは、問題も多々ありますが、弱い人には、優しい国なのです。

 今回のコロナウィルスの検査に関しても、全て、無料です。

 話は、逸れましたが、私の足の指のレントゲンは、珍しく、時間も、ほぼ予約時間どおりで、(まだまだ、バカンスから戻ってきていない人が多くて、いつもよりは空いていると思われます)あらゆる角度から何枚も撮ったにもかかわらず、ものの10分ほどで終わり、結局、私の足の指は、骨折はしておらず、しばらくおとなしくしていれば、大丈夫なことがわかりました。

 やはり、どこかホッとしつつも、いくら、保険がカバーしてくれるとはいえ、痛い思いをするのも嫌だし、現時点で病院通いは、リスクが大きいので、これからさらに、気をつけて暮らしていかなければ・・と、肝に命じた一日でした。




              病院に飾ってあったピカソの絵


<関連>「海外生活中、もし、ガンにかかったら、あなたは、日本に帰りますか?」

https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2019/06/blog-post_30.html


「バカンス中の怪我」

https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2020/08/blog-post_23.html

2020年8月26日水曜日

コロナウィルスのためのキャンセル料金 ANA変更手数料無料の航空券販売

 


 ANA(全日空)が、「新型コロナウィルス感染拡大に伴い、ご予定の見通しが立たない場合でも安心して航空券をご購入いただけるように、2020年8月25日から、2020年12月31までにご購入いただいた航空券は手数料無料で何度でも変更を承ります」という航空券販売を開始しました。

 これは、今のところ、欧州発日本行き(ロシア・イスラエル発を除く)のフライトが対象のようですが、渡航先にもよりますが、現時点での渡航は、移動自体がリスクが大きく、色々と到着後にも行動制限があるために、だからといって、そう簡単に予約を入れるかというと、それもなかなか難しいかもしれません。

 しかし、少なくともチケットの変更が何回でも可能で、手数料がかからなければ、少しはハードルが下がるかもしれません。このニュースを聞いて、一瞬、「あ〜これは良い!」と思いました。

 しかし、よく読んでみると、変更後の航空運賃が予約時よりも高い場合は、その差額は請求されるとのことで、季節や曜日などによって金額が異なる航空運賃の場合、当然といえば、当然なのですが、直前に買うチケットが高いことなどを考えれば、変更した場合は、差額を払うことになるのは、ほぼ確実で、よくよく考えれば、良いのか悪いのか、なんだかよくわからなくなりました。

 コロナウィルスのパンデミックにより、多くの人が渡航を中止したり、延期したりして、キャンセルせざるを得ない状況に追い込まれたと思いますが、例に漏れず、我が家も娘が6月からイギリスの大学にスタージュに3ヶ月行く予定でしたので、早くからユーロスターや宿泊施設の予約を入れていました。(早くに取れば、それだけ安いので・・)

 しかし、結局、スタージュはリモートで3ヶ月間行われ、今週末には、終了します。当然、ユーロスターも宿泊施設もキャンセルしたのですが、宿泊施設は、全額返金しますとの回答ながら、2ヶ月以上たった今も返金はされていません。

 ユーロスターは、キャンセルが効かずに同額のクーポンが戻ってきただけ・・そんなクーポンを返してもらったところで、いつになったら行けるかもわからず、だいたい、用事は終わってしまったので、全く役に立ちません。

 平常時ならば、ロンドンなら日帰りでも行けるくらいなので、気軽にいくらでも行けるのですが、現在、フランスからイギリスへは、到着後の2週間自粛が義務付けられているので、そうそう簡単に行くこともできないし、いつになったら、そのクーポンを使えるのか、全くわかりません。そんな場合は、当然、キャンセル、返金だと思うのに、全く腹立たしいばかりです。ユーロスターよ!セコいことしないでお金返して!

 このユーロスターの一件を考えてみれば、ANAの手数料無料で変更可能・・というキャンペーン??も、キャンセルが可能なわけではなく、あくまでも変更可能なだけ・・一見、なんだかとても便利?助かる? 感じがするのですが、ANA縛りで変更便を探さなくてはならないわけで、実は、そうでもないのではないか?と、ちょっと思っているのです。


<関連>「コロナウィルスで日本が遠くなった」

https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2020/08/blog-post_3.html


・ANA変更手数料無料の告知

 https://www.ana.co.jp/ja/eur/offers-and-announcements/promotions/nochangefee/?cid=EMMLON20200825EURAMCJP



2020年8月25日火曜日

騒ぎに乗じて暴れるフランスの暴力集団の存在 ブラックブロック

 Image


 サッカーのチャンピオンシップ決勝戦で大興奮状態だったフランスのサポーターは、シャンゼリゼやパリ・サンジェルマンの本拠地スタジアムのある Parc des Princes(パークデプランス・パリ16区)などに、応援と勝利を祝うために集結していました。

 その騒ぎに乗じるように、パリ郊外から集まってきていた暴力集団が、シャンゼリゼ近辺の路上に止まっている車やゴミ箱を燃やしたり、ひっくり返したり、店舗を壊して襲ったり、運転手が乗っている車までに石を投げたり、棒で叩いたり、蹴ったりする大変な騒ぎに発展してしまいました。

 サッカーの試合に敗北したサポーターは、比較的、あっさりと解散したかに見えていましたが、サポーターの中に紛れていた暴力集団が大暴れしたのです。

 当日、サッカーの決勝戦の熱狂ぶりに対応して3000人の警察が動員されていましたが、むしろ、コロナウィルス対応色が強かった警察も、結果的には、これらの暴力への制圧に奔走することになってしまいました。逆にこれだけの警察官がいたにも関わらず、なぜ、これだけ彼らの暴走を許してしまったのかと疑問の声すら上がっています。

 彼らは、その暴力行為に及ぶための長い棒や発火材などを所持していたことから、明らかに最初から暴力行為が目的で、サッカーの決勝戦の騒ぎを利用したことは明白です。

 サッカーの応援、祝勝のために集まっていたサポーターも、これは私たちの仲間ではない!私たちは、ただ、サッカーのために来ていただけなのに・・と、戸惑いを隠せない感じでした。

 この日は、未成年を含む158人が逮捕(補導)され、15台の車が燃やされるなどの被害にあい、12軒の店舗が壊されました。中でも高級ジュエリーストアーのビルマ、サンドロブティック(高級プレタポルテ)、クレージュの婦人服店の被害は、甚大です。

 同一グループの犯行かどうかは、わかりませんが、フランスには、6月の医療介護者のデモの際にも、デモに紛れて大騒動を起こしたウルトラジョンヌとブラックブロックなる騒ぎに便乗して暴動を起こすグループが存在します。

 今回は、その便乗グループとともに、郊外から集まっていた大勢の未成年も触発されて暴力行為に加担したようです。

 ロックダウンや、その後もコロナウィルス感染防止のための様々な抑圧から逃れたい人々の発散にサッカーの決勝戦が利用された結果となりました。

 フランスは、現在、ヨーロッパでは、毎日の新規感染者が最も多く、ドイツからは、イル・ド・フランスとプロヴァンス・アルプ・コート・ダジュール地域が危険地域に認定されました。この感染状況では、当然だと思いますし、治安の意味でも危険です。

 フランスは、経済復興に向けて、EU圏内の行き来を可能にしたのに、結果、周りの国から、シャットダウンされる最悪の状態です。

 

<関連>

「パリ・アンヴァリッドでの介護者のデモ・1万8千人を震撼させた暴力・ウルトラジョンヌとブラックブロック」

https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2020/06/blog-post_17.html