2021年5月28日金曜日

東京オリンピックについて、フランスでは、日本国民の80%以上が反対していると報道している

    「開催予定がもうすぐそこまで迫っているのに、これほど、盛り上がらないオリンピックがあるだろうか? 日本国民の80%以上がオリンピック開催に反対している」とフランスでは、報道しています。 これは、最近、朝日新聞が社説として取り上げた、菅義偉首相が国民の声を無視してオリンピックを開催しようとしていると批判した記事で取り上げられた世論調査を元にした内容です。 この朝日新聞が行った世論調査によると、43%が中止を、40%がさらに延期されることを望んていることが明らかになっているとし、合計83%がひとまず今年のオリンピック中止を望んでいるという報道になっているのだと思います。 また、...

2021年5月27日木曜日

イギリスからの全ての旅行者に課せられる強制隔離 ヨーロッパが恐れるイギリスでのインド変異種拡大

  イギリスは、ロックダウンと、何よりもワクチン接種のめざましい拡大により、感染状況が劇的に減少し、世界で、アメリカと肩を並べて、いち早く日常生活を取り戻しつつありました。 我が家でも、「ワクチン接種が2回済んだら、ロンドンくらいなら、行けるかもしれないね・・」などと話していたのです。 しかし、ここへ来て、イギリスで今度はインド変異種が拡大し始めた(一部の地域で)というニュースに、ようやく日常生活を取り戻し始めたフランスは、イギリスでのインド変異種の感染拡大を警戒し始めました。 インド変異種への警戒政策のスタートを切ったのは、まずドイツでした。ドイツは、今週の日曜日(5月23日)の段階で、す...

2021年5月26日水曜日

インフルエンサーに届く報酬2,000ユーロのファイザー・ビオンテックネガティブキャンペーン依頼メール 

      莫大な数のフォロワーを抱えるインスタグラム・YouTube・TikTokなどのいわゆるインフルエンサーと呼ばれる人々に2,000ユーロ(約27万円)の報酬でファイザー・ビオンテックのワクチンを非難・中傷することを依頼する連絡が届いていると言います。 依頼内容は、「ファイザーワクチンによる死亡率がアストラゼネカワクチンの3倍であるという内容の詳しい資料を送り付けてきて、この事実を公表してほしいということ、この情報が報酬によって開示されている事を開示しないで下さい。」といういかにも怪しい内容です。「アストラゼネカの利益のためにドイツ系アメリカ人のワクチンを批判するというロンドンの代理店からの財政的提案を受けました。」「ある機関から、報酬と引き換えに、ファイザーワクチンの信用を傷つける記事を共有し、その死亡率について話すように連絡がありました。」などの様々な媒体のインフルエンサーからの証言が続々と、上がってきています。 このネガティブキャンペーンに注目が集まったのはYouTuberのレオグラッセからのメッセージでした。科学チャンネルDirtyBiologyの作成者である彼は、ファイザーのワクチンを中傷するために受け取った電子メールのスクリーンショットを投稿しました。  この電子メールは、ファイザーワクチンがアストラゼネカのワクチンよりも3倍も致命的であることを説明するビデオ(サポートする数字)を作成するようにこのユーチューバーに勧めています。 ルモンドの記事へのリンクと、アストラゼネカの血清を接種した人の方がアストラゼネカの血清を接種した人よりも致死率が高いことを示す、アストラゼネカ社の内部メールの交換から得られる表も添付されていました。C'est...

2021年5月25日火曜日

「日本へ行かないで下さい!」 アメリカ国務省が日本を「警戒レベル4」に引き上げた波紋

  日本は、既に、かなりの数の国からの外国人の入国について、「特段の事情がない限り」アジア、北米、中南米、欧州、中東、アフリカなどの約160カ国の国からの上陸を拒否することとしています。 この「特段の事情がない限り」という特段の事情についてのくくりはよくわかりませんが、この上陸拒否対象国をざっと見ても、フランスはもちろんのこと、ほとんどの国からの上陸(少なくとも観光客など)は、できないことになっているようです。 しかし、アジア(中国や韓国、シンガポールなどは入っていない)は比較的少なく、全く、外国人をシャットアウトしているわけでもないようです。 日本人の入国でさえも、3日間の強制隔...

2021年5月24日月曜日

人気ユーチューバーとの約束を果たしたマクロン大統領のユーチューブ出演 1日で750万回再生突破

 マクロン大統領が人気ユーチューバーをエリゼ宮に招いて出演している動画  マクロン大統領がフランスの若者に大人気のユーチューバーMcfly et Carlito(マクフライとカーリト)(チャンネル登録者数655万人)にチャレンジ企画を提案したのは、今年2月のことでした。 マクロン大統領は、彼らに向けて、ソーシャルディスタンスの重要性を訴えかける動画の作成するように、協力を依頼し、その動画の再生回数が1,000万回に達した場合は、彼らをエリゼ宮に招待し、エリゼ宮での動画撮影に参加することを約束していました。 今年の2月の時点では、マクロン大統領は、とにかくロックダウンを回避するためにできることは、なんでもやる!と必死に様々な試みをしていました。彼らがマクロン大統領に依頼されて作った彼らが歌うパロディソングの動画は、アップされた3日後に軽々と1,000万回再生を突破し、それ以来、マクロン大統領との約束のエリゼ宮での動画はどうなったのだろうか?とずっと思っていました。  マクロン大統領に依頼されて作成されたソーシャルディスタンスを訴える動画 結果的には、4月には、とうとう学校閉鎖にまで至る3回目のロックダウンをせずにはいられないほど、感染状態が悪化してしまいましたが、そのロックダウンもかなり解除された現在になって、マクロン大統領とユーチューバーMcfly...

2021年5月23日日曜日

ボルドーで新しい変異株出現、新変異種で46人のクラスター発生

   もの凄いスピードで、すっかり、日常モードにシフトしつつあるフランスは、ちょっと、パリの街を歩いてみても、この一年間以上の何回かのロックダウンの間に変わってしまった場所、変わらない街並みの中に、テラス席のみのレストラン・カフェの営業のために、おしゃれにテラスをアレンジしている新しい風景が生まれて、パリの街を歩く新しい楽しみができました。 とはいえ、久々になかなかな人数の人の動きの多さを目の当たりにしてちょっとギョッとしてしまう部分もあって、平日の日中でも結構な人で埋まっているメトロやバスなどにも、「そりゃそうだよね・・私だって、こうして動いているんだから・・」と思いつつも、まだ、数日しか経っていないのに、あっという間にメトロも街も汚れて、ゴミも増えていく様子に驚いてもいます。 それでも、これまでは、なりを潜めていた新しい映画や美術館の催し物の駅の広告などを見ては、そういえば、こんな広告もこれまでなかったもんな・・などと、ちょっと嬉しかったりもす。   しかし、浮かれてばかりは言えない感染際拡大の危険は、まだまだいつも隣り合わせの状況、少しでも気を抜けば、また逆戻りになりかねません。ここのところ、雨が多く、天気がいまひとつ冴えないことも残念ではありますが、反面、ちょっとその天候の悪さに救われるような気がしてしまう部分もあります。 そんな喜びと不安を抱えたフランスに不気味なニュースが浮上しています。 ボルドーの北部バカラン地区でこれまでほとんど検出されていなかった新しい変異種が発見され、46人のクラスターが発生していることが、フランス保健当局(Santé...

2021年5月22日土曜日

フランス(ヨーロッパ)でのワクチン接種と日本でのワクチン接種

    日本にいる私の従姉妹のご主人が、まだワクチン接種ができていないという話を聞いて、びっくりしています。彼は、歯医者さんで、65歳以上で、とっくにワクチン接種は、終わっていると思っていたのです。 日本は医療従事者は一番優先だと聞いていたのに・・・。 従姉妹曰く、「日本の医療従事者の77%は、少なくとも1回目の接種は終わっていて、2回目も43%は終わっているそうなので、どうやら、残りの23%に取り残されたみたい・・」なのだそうです。 ワクチン接種券というものが送られてこなければ、予約もできないのだとか・・。 これまで、海外にいて、日本は何でもすばやくて、フランスでは、何かをしようとしてもスムーズに行かないことが多くて腹が立つことも多く、ここは日本じゃないんだから、いちいち日本と比べても仕方ない・・と思ってきたのですが、ことワクチン接種に関しては、どうやら反対のようです。 1ヶ月半ほど前に日本に本帰国(一時帰国ではなく、日本に引っ越したという意味)してしまった友人が、フランスにいれば、ワクチン接種ができたのに、ワクチン接種を済ましてから、帰国すればよかったと悔やんでいる人がいます。 これまで日本は、感染もヨーロッパのようには、深刻化していなかったために、ワクチン接種には、慎重で、あまり急いではいなかったのかもしれませんが、ここに来て、オリンピックを控えての日本のワクチン接種状況には、ちょっと首を傾げたくなります。 世界でワクチン接種が始まったのは昨年の12月、それから、約半年が経って、ワクチン接種の進行状況は、各国によって大きく違い、またその進行状況によって、生活がどんどん変わってきています。 今年1月に入って、フランスは、他のヨーロッパ諸国から比べて大きく差がついて、遅れていることが発覚してからは、とにかくワクチンワクチンとワクチン接種に躍起になってきました。 私自身、こんなに早くワクチン接種ができるとは思っていなかったにも関わらず、たまたま薬の処方箋をもらいに、かかりつけのお医者さんに行った時にワクチン接種の予約しますか?と言われて、あっさり予約が完了し、4月の初めにはワクチン接種が済んでいます。 それでも当初は電話が繋がらないとか、ネットが繋がらないとか、なかなか問題もありましたが、あっという間にワクチン接種の空き状況が確認・予約できるサイトができ、ワクチン接種の予約が簡単にできるようになりました。(これを作ったのは、政府とは無関係の24歳の青年) 予約していたのに、来なかった人などが出ても、無駄にならないように、ワクチン接種会場には、余ったワクチンを受けるための行列ができ、順次、ワクチン接種の年齢制限の条件などに当てはまらなくても、ワクチンを受けることができています。 いわば、ある程度、適当な部分もかなりあるのです。 薬局でも、かかりつけの医者でも、ワクチンセンターでもワクチン接種が受けられます。救急隊員や訪問看護師もやってくれます。 そして、日頃から、フランスの健康保険制度は、カルト・ヴィタルというカードで、個人個人が管理されているため、そのカードで個人の病歴やこれまで処方されてきた薬等の履歴が管理されているので、ワクチン接種に際してもこれらの情報が役立ち、またワクチン接種の記録もそのカードに記録されています。 この日常からの国が共通に管理している健康保険のカードが有効活用されています。 とにかく、今は、ワクチン接種を拡大していくことは、人の命を守るためにも、日常を取り戻すためにも、大変、重要な問題です。 それをワクチン接種券が送られてこなければ、予約もできないなんて、どれだけ間に人が介入し、手間暇かけて、時間をかけているのかと思うと外から見ていても、もどかしくて仕方ありません。 ちなみに私の実家がある市町村の予約を厚生労働省のサイトで見てみたら、「現在、65歳以上の8月末までの予約を受付中です」と出てきました。日本は、65歳以上の割合が多いとはいえ、8月末以降でなければ絶対に無理ということで、これは、気が遠くなる話です。 何でも、きちんときっかりと規則正しく、順番どおりに事を運んでいく日本のきっちりしたところが、仇になっている印象も受けます。逆に、ちゃんと並ぶことのできない、横入りが当たり前のようなフランスのような緩さがワクチン接種拡大のスピードアップには、逆にプラスに働いているかもしれません。 フランスでは、夏には、全ての国民にワクチン接種を終了すると言っています。(アンチワクチン派も一定数いるので、予定どおりになるとは限りませんが・・) ワクチンは、完全な防御には、なりませんが、それさえもできていないとなれば、ヨーロッパと日本のコロナウィルスの状況は、完全に逆転してしまう可能性もあるのではないかと心配しています。 少なくとも、今年の秋から冬ごろには、日本へ行けるかもしれない・・と淡い期待を抱いていた私は、この日本のワクチン接種の状況を見て、今年いっぱいは、ダメかもしれない・・と思い始めています。<関連記事>「コビット・トラッカー...