2020年9月14日月曜日

フランスでの日常の食料品の買い物 ② フランスのチーズ等 料理せずに簡単に食べられる食品

  食べることが大好きながら、断然、日本食党の我が家は、普段からあまり外食をしないのですが、ロックダウンに引き続き、ロックダウンが解除になっても、圧倒的に家で食事をすることが多く、限られた食材で、色々と工夫しながら、食事の支度をしているのですが、さすがに、もう自分の作るものにも飽きてきて、お料理にも飽き飽きしてきて、そうなってくると、フランスで簡単に買えて、簡単に食べられるもの・・を買ってくることが多くなってきました。 フランスで美味しいものといえば、パン、チーズなどの乳製品が一番、お手軽で簡単に食べられる食品ですが、今日は、お料理をしたくない時のために我が家で買いおきをしているフランスならどこでも買えるだろう食品をご紹介します。 パンは、バゲットが一番、シンプルで食べやすいのですが、長期保存ができないため、買い置きはできません。そこで、我が家の買い置きのパンの代用品は、こちら↓です。  左は、全粒粉のハードタイプのパンでうっすら自然の甘みが感じられて美味しいです。中央は、スウェーデンのクリスプブレッドで素朴でシンプルな味、物足りないと感じられる方もいるかもしれませんが、スモークサーモンやタラマなどとよく合います。右は、まさにクラッカーですが、このTUCのチーズ味は不思議なことに日本のスナック菓子カールのチーズ味の味に似ています。 これらのパンに塗って食べるのが、こちら↓です。         左がタラマといって、魚卵(鱈)の塩漬けを菜種油やクリーム、物によってはカラスミ等を混ぜて作られたディップのようなもので、簡単に言うなら、たらこクリームのようなものです。パスタに混ぜたり、茹でたジャガイモと和えてサラダのようにもできます。 右は、コンコイヨット(カンコイヨット)という常温でもとろーっととろけた状態のチーズで、比較的、しつこくない、日本人にも食べやすいチーズです。これには、ナチュールとガーリック風味のものがあります。私のオススメはナチュールです。 そして、肉類は、こちら↓             左は、生ハムの塊(少しずつ削りながら食べるので切ったものよりも経済的だと思ったら、この間、あっという間に娘に食べられてしまったので、実際のところは経済的かどうかは検討中)、中央は、ソフトサラミソーセージのようなもので、これも少しずつ切ってサンドイッチなどにもできるので、便利で美味しいです。また、このソフトサラミ(に限ったわけではありませんが)によく合うマイーユのバルサミコ味のマスタードが私は、好きです。 そして、保存食の野菜はこちら↓          左のピクルスは、日本でも売っているのを見かけましたが、酸味がキツ過ぎずに歯ざわりも良いので気に入っています。右のブラックオリーブは、缶詰の物の中では、クレスポのタネを抜いていないブラックオリーブが塩味が濃過ぎず、実もしっかりしていて、グニョグニョになっていないので、美味しいです。 チーズのお気に入りはこちら↓   左が、カマンベール、中央はコンテ(本当は、18ヶ月が好きです)くせがあまりないわりにはコクのあるとても美味しいチーズです。右は、ミモレット、ハードタイプの味の濃いチーズで、熟成具合にもよりますが、カラスミのような味のものもあります。 他にも、常備食は、まだまだありますが、とりあえず、目についたものをご紹介しました。私がお料理をしたくない時には、これらのものをちょっとずつ、つまみながら、ワインを開けて、食事がわりです。 これらの食品は、フランスでは、特別に高価なものではなく、どこのスーパーマーケットでも、普通に売っているものばかりです。 もしも、フランスに来られることがあれば、(当分、無理そうですが・・)お料理する必要のないものばかりなので、ピクニックのような食事をしてみてはいかがでしょうか?<関連>「フランスでの日常の食料品の買い物...

2020年9月13日日曜日

新規感染者1万人突破・フランス人のコロナウィルスへの危機意識が低いのはなぜか?

  すでに、先週の段階で、1日の新規感染者数が9000人を超え、限りなく1万人に近づいていたフランスでは、この週末、夏のバカンスの間の約2ヶ月間、中断していた黄色いベスト運動が再開を宣言し、土曜日のデモには、6000人が参加。うち2500人はパリ。300人が逮捕、165人が拘留されました。 それでも、午前中の段階から、デモで23人逮捕・・と報じられていたので、どうなることやらと思っていたら、デモに乗じての暴徒化を防ぐための早い時間からの警察の取り締まりは、かなり厳しかったようで、シャンゼリゼ(今週末は、デモ禁止になっていたけれど・・)をはじめとする、これまでデモから参考にした被害が大きくなる危険性の高い地域では、通行人に身分証明書の提示を求めるなどの警戒体制が敷かれ、大きな被害は、避けられたようです。 バカンス明けの最初のデモということで、盛大に盛り上がることが予想されたデモも厳重な警察の警戒により、甚大な被害にはならず、(とはいっても、燃えている車も2台は見ましたし、催涙ガスの応酬の現場もなかったわけではありませんが・・)人数も全国で6000人、パリで2500人のデモというのは、フランスのデモとしては、それほど多くの人出ではありません。 しかしながら、昨夜には、とうとう新規感染者数も1万人を突破し、10561人とコロナウィルスが蔓延し始めて以来(ロックダウン時の最悪の状態も含めて)最高記録を更新しています。 現在、フランスでは、ツール・ド・フランスというフランス全土にわたる23日間に及ぶ自転車のロードレースが開催中で、フランス全土に渡り、ツール・ド・フランスの通過地点には、多くの人が沿道に集まり応援する、フランスでは、大きな行事の一つでもあります。 本来は、毎年7月に開催されるレースですが、今年は、コロナウィルスの影響で9月に延期されていました。結果的には、7月の感染状況よりもずっと悪化した現在にこのレースが開催されていることは、なんとも皮肉な愚策であったと言わざるを得ません。 このツール・ド・フランスには、多くの企業がスポンサーとして参加しており、経済復興の意味もあったと思われますが、屋外とはいえ、多くの人が集まり、歓声をあげて応援するような行事の開催になぜストップをかけなかったのかは、甚だ疑問です。 実際に、このツール・ド・フランスの視察に行ったカステックス首相は、このツール・ド・フランスの幹部と車に同乗し、後日、その幹部がコロナウィルスに感染していたことがわかり、現在、自粛を余儀なくされ、毎日のように検査を受けています。(現在のところ、首相の感染は認められていませんが・・) 昨日、急激な感染拡大の対応策として発表された項目の一つにあった、なぜかこの時点で、無症状感染者や感染者との接触があった者に対する自粛期間を2週間から1週間に短縮したのも、実際には、その必要がないということよりも、2週間の自粛では長すぎて国民が規則を守らないからという、「子供かよ!!」という理由であり、本当に開いた口が塞がらないとはこのことです。 また、フランス人は、家族、親族、友人間では、まるで感染しないかの如く勘違いしているかのように、友人、家族間の集まりを避けません。私は、個人的には、フランスでは、実は、この比較的、小さな集まりの間での感染が少なくないのではないかと思っています。 自分の主張はしたいだけして、義務を果たさないのが、フランス人ですが、マスクを義務かといえば、家計を逼迫するなどと言って騒ぎ、今やマスクは、さすがのフランスでもどこでも手に入り、バカンスに出かけるお金はあっても、マスクは家計を逼迫するという甚だ身勝手な理屈を振りかざすのです。 自分がしたいようにするために、それを正当化するために屁理屈をこね、いちいち抵抗する。駄駄を捏ねるできの悪い子供を甘やかす親・・禁止して罰金・罰則を設けなければ言うことを聞かない子供に手を焼く親・・。 国民を褒めることが大好きで、「我々は、マスクもしているし、手も洗っている!すごく努力をしている!」とテレビで大威張りのジャーナリストを見ると、「それ、威張るところ?」と、もはや、ため息も出ません。 そんな国民と政府の関係がコロナウィルスの感染拡大を深刻にしているような気がしてなりません。 「パニックを起こさないで!」と盛んに言うマクロン大統領を見て、「パニックを心配してロックダウンのタイミングが遅れて、どれだけ被害が大きくなったと思ってるの?少しは、危機感を持てよ!」と言う私に、フランス人社会の中で育ってきた娘は、「フランス人が本当にパニックを起こしたら、どうなると思ってるの?」と娘は言います。 検査数が増えているから、感染者数も増加しているとも言えますが、フランスの検査数は、他のヨーロッパ諸国と比べても、決して飛び抜けて多いわけではなく、感染者数だけが飛び抜けている事実は、深刻な現実として受け止めなければなりません。 ダメな子供に甘々な対応をいつまで許しているのか?...

2020年9月12日土曜日

新規感染者が1万人に限りなく近づいたフランスの政府の対応

 一昨日のフランスの新規感染者数は、9843人と限りなく1万人に近づき、当日夜には、マクロン大統領は、「感染拡大回避の対策案を翌日、発表します。くれぐれもパニックは起こさないでください」とだけ声明を出していました。 まさか、再びロックダウンということはないにせよ、何らかの措置が発表されるものと私も注目していました。ところが、感染拡大回避の対策発表は、大統領からではなく、カステックス首相からのもので、しかも、思ったほどのインパクトのあるものではありませんでした。 内容は、 ●パリ・イル・ド・フランスを始めとする42の地域がレッドゾーンに指定されたこと ●逼迫してきた検査体制に関して、症状が出て...

2020年9月11日金曜日

海外生活と兄弟関係

  私の両親は、兄弟姉妹が多く、父は4人兄弟の末っ子で、母は、5人兄弟の長女でした。両親ともに、結婚後も兄弟とは、それぞれの兄弟は、とても仲が良く、自ずと私は、小さい頃から親戚づきあいがとても多い家に育ちました。 私の実家は、同じ敷地内に2軒の家が建っていて、隣には、父の兄家族が住んでいました。なので、隣には、従姉妹も二人いて、そのうちの一人は、私と同い年だったので、小学校までは、毎日、一緒に学校に通いました。 母の実家も車で10分くらいのところにあり、そこにも祖母をはじめ、2軒の家が同じ敷地内に建っていて、母の兄弟、2家族が住んでいました。私は、祖母が誰よりも好きだったので、運転...

2020年9月10日木曜日

フランスのインターネット・携帯電話の乗り換え

  我が家のインターネットを引いてから、かれこれ15年(いや、もっとかも??)くらいが経つのですが、その時は、どこの会社のインターネットにしようかと、当時、会社に出入りしていたネット整備をしてくれていたエンジニアの人に、「どこの会社のものがいいですか?」と、聞いたら、「少し高いけど、一番、故障やトラブルが少ないのは、圧倒的にフランステレコムのやっているオランジュ(Orange)」だというので、トラブルはごめんだ!と思って、それ以来、ず〜っと我が家はオランジュを利用してきたのです。 フランスでは、何かの修理とか工事などを頼んで予約しても、まず、時間どおりに来てくれるか? たとえ時間どおりではないとしても、来てくれるだけまだマシで、時には、すっぽかされることもあり、さらに来てくれた人がちゃんと仕事ができるかというリスクもあるので、できるだけ、故障等のトラブルは少ないに限るのです。 たしかに、この15年間で故障は一度だけ、それも、ほぼボックスの寿命のようなものだったので、致し方なく、その一度でさえ、1回目に来てくれた人は、問題が何かがわからず、結局、2回分の時間を割くことに・・。 それでも、故障はその一回だけだったので、マシな方だったのだと思います。 ところが、ロックダウン中に一度、ネットが繋がらなくなったのですが、問い合わせの電話さえ留守電のメッセージのみで、一体、いつ復旧するのやら、途方にくれました。 まあ、2日ほどで、いつの間にか復旧したのですが、それ以来、「ん〜〜??」と思うようになったのです。 だいたい、トラブルがないから少々高めなのはわかっていたのに、そのまま継続してきたのに、同じようにトラブルがあるのでは、あまり意味がありません。 この15年の間に随分と色々なインターネットサービスの会社もでき、後続のネット会社のシステムもサービスも向上し、ほとんど、フランスでは先発で、独占状態であったオランジュとも遜色のない状態になってきました。 しかも値段は、圧倒的に安く、これでは無駄な高額を支払う必要はなく、娘が一人暮らしをしていた際に使っていたSFR(フランスの携帯・インターネットの会社・フランスではオランジュに次いで国内シェア第2位に成長している会社)に乗り換えることにしました。 今のネットは、家の電話・インターネット・テレビサービス・携帯と全てが連携しており、これまで私は、ネット会社を変えることは、家の電話番号から何から全てが変わることで、それはそれで、厄介なことと尻込みをしてきました。 正直、家の電話はいらないも同然なのですが、住所の証明の他、すでに色々な機関に家の電話番号で登録している機関がたくさんで、ほとんど使わないながらも、なぜか、家の電話を全く、切ってしまうのもちょっと躊躇われるのです。 ところが、現在は、携帯もネットも乗り換えても、電話番号をキープすることも可能で、しかも、ネットを通じての電話なので、家の電話からなら、フランス国内はもちろんのこと、国際電話でも(どこの国でもというわけではありませんが、主要な国・例えば日本への固定電話への電話料金などは、)無料なのです。 今は、電話自体をあまりすることもなく、LINEやWhat's...

2020年9月9日水曜日

娘には幼少期の記憶がほとんどない! 小さい頃は可愛かったのに・・

              ペコちゃんと同じサイズだったのに・・ 最近、このコロナ渦の中、娘もスタージュがリモートワークになったりして、彼女とこんなに一緒にいるのは、幼少期の頃以来のことです。私は、娘が1歳になると同時に仕事を始めたこともあり、彼女の幼少期には、仕事以外の時間は、ほとんど彼女と一緒の時間を過ごしてきました。 私にとっては、初めての子育て、しかも海外で仕事をしながら・・。私のような人間が、子供を持ってしまった・・出産の時に、まさに赤ちゃんの頭が出ようにもなかなか出なかった時くらいから、もしかしたら、私は、大変なことをしてしまった・・一人の存在しなかった人間が私から生ま...

2020年9月8日火曜日

恩師との別れ 死生学のすすめ アルフォンス・デーケン教授

        偶然、その前日に、普段はあまり思い出すこともなくなっていたのに、ふと、デーケン先生に、「使命感を持って頑張ってください!」と言われた時のことを思い出していました。あの頃の私は、先生がおっしゃっていた本当の意味の「使命感」ということを全然、わかっていなかったなぁ・・と、なぜか、ふと先生の言葉が心に浮かんで、ぼんやりとその時のことを考えていたのです。 そんなことを考えていた翌日に、先生の訃報を目にすることになるとは、なんだか虫の知らせとでもいうのか、とても不思議な気持ちでした。 アルフォンス・デーケン先生は、日本で、死を忌み嫌うものとしてではなく、死ぬことを見つめて、生きることを学ぶ、「死生学」を広め、「死の準備教育」を提唱し、当時、日本では数少なかったホスピスを広めていった上智大学の教授でした。 おそらく彼は、私の人生に最も大きな影響を与えてくれた恩師でした。 私は、ちょうど、初めて身近な人を亡くしたばかりの頃で、それまで人の死に接したことがなかった私は、死について、考えるようになりました。世の中に絶対ということはない・・絶対おこることは、誰もがいつかは必ず死ぬということ、人間の死亡率は100%です・・・言われてみれば、当然のことなのに、当時の私は、大発見をしたような気分になったものです。 いつか訪れる死をどうやって迎えるかを考えることは、とても大切なことですし、死について考えることは、生きることについて考えることでもあるのです。死は恐れるものではないことも彼の講義から学びました。 死についての話となると、どこか怪しげな宗教と誤解されがちなこともあり、実際に先生は、大学の教授であったとともに、カトリックの神父様でもあったのですが、死生学の講義では、宗教色を強く出すことはありませんでしたし、彼の講義は、ところどころに必ず、ユーモアが組み込まれていて、思わずクスッと笑ってしまうようなジョークまでが含まれているのです。 私は、どの宗教にも属していませんが、デーケン先生にかなり傾倒して、彼のキリスト教の講義も受講しました。若かった私は、今よりもずっと繊細?で、迷うことも多く、何かを信じることができたら、どんなに楽だろうか?と思ったこともあったのです。 当時、日本では、オウム真理教などの新興宗教が拡大していた時期でもあったので、私が持っていた漠然とした不安も、当時の若者の多くが抱えていたものと似ていたかもしれません。私は、先生の講義を聞いたり、本を読んだり、実際に先生とお話ししたりすることで、ずいぶんと救われていました。 先生は、忙しい中、個人的に面談の時間も設けてくださり、漠然とした私の悩みなどもずいぶん聞いて下さいました。キリスト教を信じたくても、信じられない・・という私に、先生は、「大丈夫、自然に信じられる時が来るまで、無理に信じようとしなくても良いのです」と優しくおっしゃり、張り詰めていた私を静かに抱き寄せて下さいました。 私は、キリスト教を信じることはできませんでしたが、デーケン先生は信じることができる・・今は、それで、充分ではないか?...