2020年4月21日火曜日

コロナウィルス監禁生活でのストレスの矛先 DV・暴動

 平常時でさえも、フランスでは、深刻な問題であるDV(家庭内暴力)の被害は、ロックダウンから約一ヶ月経った今、さらに深刻な問題になっています。フランスでは、家庭内暴力の通報は、119番で相談、通報できるようになっていますが、この家の中に封じ込めの状態で、助けを求めるのは、普段にも増して、難しい状況なのです。  以前、私の職場にも、DVの被害に遭っている女性がいましたが、最初は、転んだとか、そんな言い訳をしていて、あまりにそれが、頻繁なことから、発覚したのですが、DVの被害者は、なかなか、それを告白したり、通報したりしないのです。  それでも、平常時には、仕事に行ったり、日常生活は...

2020年4月20日月曜日

ヨーロッパのコロナウィルス感染拡大 国の対策の取り方で明暗を分けた理由

 ヨーロッパは、今回のコロナウィルスの感染爆発の大きな被害を受けました。 アメリカの感染爆発までは、コロナウィルスの世界の中心でしたが、未だに、多くの犠牲者が増え続けていることには、変わりはありません。  実のところは、2月の段階で、すでに、ヨーロッパにいた、感染していることに気付かずにいた人たちから、感染がさらに拡大し始めていたのです。2月といえば、日本では、ちょうど、ダイヤモンドプリンセスの客船の中での感染が広まったことで、大騒動になっていた頃です。  ヨーロッパという、いくつもの国が地続きである地域での感染拡大は、それぞれの国のその後の対応によって、大きく明暗を分けることになりました。それぞれの国の政治が、これほど、国民の命に直結していくことを目の当たりにすることは、そうそうあることではありません。  国の規模も国民性も違う中、一概に比較することは、できませんが、その経過をたどれば、何が良くて、何が悪かったのかは、知ることができます。  ヨーロッパでの感染拡大が最も深刻になったイタリアでは、イタリア北部が震源地となりましたが、北部の都市がどうやら、ロックダウンになるという噂が流れ出すと同時に、自分が感染していることに気づいていない北部の国民が、一気にイタリア国内の他の地域に流れ出したのです。  その事実に慌てた政府は、その後、ロックダウンを全土に拡大しました。これは、日本の緊急事態宣言が東京、大阪を始めとした一部の地域だけであったものを一週間後に全国的な緊急事態宣言に広げたのに似ています。  また、イタリアが失敗した、もう一つの理由は、院内感染を増やしてしまう危険を考慮せずに、数多くの検査を病院内で行ってしまい、院内感染を広げてしまったことです。  一方、ヨーロッパの中でも桁違いに犠牲者が少ないドイツでは、当初から、院外での徹底したPCR検査を行い、感染者と感染していない人を分けていったのです。ドイツは、一日、50万件の検査を行っていると発表していますが、(フランスの5倍)これを着々と続けることで、他のヨーロッパとは、まるで違う結果になっており、医療施設や医療器具などもしっかり備えていたドイツは、フランスからの重症患者まで、受け入れてくれています。  結果は、一ヶ月後の数字にハッキリと表れています。(4月19日現在の数字です。) ドイツは、死者数が桁違いに少ないのに比べて、快復した人の数が桁違いに多いのです。        死者数合計  4/19死者  ICU     快復     ・イタリア   23660 ...

2020年4月19日日曜日

コロナウィルス・ロックダウン下で驚かせられるフランスの変化

   ロックダウン状況下にあるフランスでは、現在、動いているサービスは、病院、警察、銀行、郵便、スーパーマーケット、薬局など、ごくごく限られているので、全ての人とは、言えませんが、この異常事態が訪れてからというもの、私は、フランスの変化にちょっと驚いています。  最初に感じたのは、その日の正午から、ロックダウンになるという日の午前中に、明日からは、外出許可証などを携帯しなければ、外出できなくなると聞いて、しばらくは、外出もややこしい事になりそうだと(実際は、大して、ややこしいことは、ありませんでしたが・・その代わりに感染の恐怖が増しました。)、とり...

2020年4月18日土曜日

マクロン大統領が警告 「コロナウィルスの中国の発表をバカ正直に信じてはいけない!」

 フランスのマクロン大統領は、先日の英国、ファイナンシャルタイムズ紙のインタビューで、「中国のコロナウィルス感染の蔓延に関して、中国の発表どおり「バカ正直に信じてはいけない。」「私たちが知らないことが起きているのは、明らかだ。」と警鐘を鳴らしました。  マクロン大統領からの、この発言も、アメリカのトランプ大統領が、中国寄りの対応だと非難を続けていたWHOに対しての資金拠出停止を発表したあたりから、WHOとともに、感染元であり、当初に情報を隠蔽しようとした中国に対する世界からの非難の声が再燃し始めたことにあります。  武漢が感染源であることは、今や、隠しきれない事実であり、感染拡大...

2020年4月17日金曜日

リスクを侵してコロナウィルスのロックダウンを解除し始めたヨーロッパ

テレビで経済的な問題への質問に答える経済財務大臣  4月13日のマクロン大統領のロックダウン延長とともに、5月11日から、徐々にロックダウンを解除していくという発表があって以来、これまで、一ヶ月以上、ひたすら、コロナウィルスの感染拡大と、その対応や現状について報道されてきましたが、俄かに、フランスは、ロックダウン解除の方法や、経済的な問題が報道されるようになってきました。  これまでの一ヶ月、そして、最低でも2ヶ月近くになるロックダウンによる経済的なダメージは、いくら、政府からの援助があるとはいえ、充分ではなく、多くの人々が悲鳴をあげているのが現実です。  今回のコロナウィルス...

2020年4月16日木曜日

コロナウィルス ロックダウンの中、アマゾン フランス閉鎖 ポチッと買物できても配達するのは生身の人間

 WEBサービス会社・アマゾン フランスは、4月14日、ナンテール裁判所での略式審理において、コロナウィルスの感染が広がる中、従業員の安全と健康を保護する義務を明らかに無視しているとし、「食品、医療、衛生用品」を除き、24時間以内に全ての配達を停止するように命じられました。これに違反した場合、一日あたり、100万ユーロのペナルティが課せられることになります。  アマゾンは、これを不服とし、上訴する意向を示しては、いますが、この判決により、アマゾン フランスは、5日間、フランス国内の全てのアマゾンの倉庫を閉鎖し、アマゾンフランスのサイトも4月16日〜20日まで、閉鎖することになりました。  この閉鎖期間中、従業員には、報酬の100%が支払われます。  そもそも、コロナウィルス以前から、アマゾンの労働環境の劣悪さは、フランスだけでなく、アメリカ、イギリス、日本など、たくさんの国で問題になっています。  その悲惨な状況は、実際に配送の仕事に潜入したルポライターなどのレポートを目にすることがありましたが、安い賃金で、過酷な労働を強いられる人間扱いされないような社風には、疑問が上がっていました。  フランスでも、アマゾンの倉庫や配達に関わる人から、犠牲者が出ていることがニュースに上がっていましたが、この労働者が強いフランスという国において、信じ難いことだと思っていたのです。  しかし、今回、コロナウィルスの感染により、アマゾンに調査が入り、その労働環境、特に、このような非常時での会社側の労働者への安全環境が保たれていないことが確認され、今回の業務停止状態になったのです。  現在のロックダウン状態で、通常以上の注文が入り、商品の管理も配達も煩雑を極め、飽和状態になっている最中の、このアマゾンのロックダウン状態。  消費者にとっては、命綱とも言える状態でありながらも、実際に配達などの仕事に当たる人にとっては、私たちが今、家庭で受け取ったら、全てを消毒するようなダンボールを満足な装備もなしに、一日にいくつも、何人の人に接して配達し、感染の恐怖に怯えながら仕事をして下さっていることには、本当に言葉が見つかりません。  アマゾンの配送をしている人は、この最中、安い賃金で、感染の恐怖に怯えながら、マッサージオイルとゲームソフトを配達していることに、絶望的な気持ちになると語っています。  私自身は、普段から、フランスは、配送事情が悪く、頼んだものが、まともに届かないことも多いので、あまり、ネットショッピングは、しませんが、このような状況、買い物に自分で行けない人にとっては、大切なサービスの一つです。  経済活動に貢献すると、大義名分を掲げて、気軽にネットショッピングを続ける人も多いようですが、注文は、ネットでポチッと簡単にできても、実際に配達をするのは、生身の人間なのです。  この状態を放置していれば、本当に生きていくのに必要な配送さえも受け取れなくなってしまいます。  5日間の閉鎖の後も、アマゾン...

2020年4月15日水曜日

フランスのロックダウンの延長と解除の発表への国民の反応

 昨日の大統領のロックダウン延長と解除に関する演説は、フランスの国民の94.4%が見ていたそうで、視聴率としたら、大変なものです。  当然のことですが、自分たちの生活、命に関わることですから、国民の注目が高いのも当然です。  昨日のブログにも書きましたが、私の想像が当たっていたとすると、マクロン大統領の思惑どおり、国民の感心は、ロックダウンが一ヶ月近く延長されることよりも、5月11日のロックダウン解除の方に一気に傾きました。  少なくとも、ロックダウンの延長に対する反発がなかっただけでも、大統領の思惑の大事なところは、果たされたのではないかと思っています。昨日の発表は、あくまでも、ロックダウンの延長がメインだったと思うのです。  「もう、家にばかりいるのは、飽き飽きした!...