2025年3月23日日曜日

午前5時 パリ市内でのカーチェイスの果ての衝撃的な車4台衝突事故

  


 事故後の写真を見ると、どうしたら、パリ市内で車がこんなカタチで衝突できうるのだろうか?と思うくらいの、なかなか衝撃的な事故でした。

 この事故により警察官10人を含む13人が負傷、死亡者が出ていないことが不思議なくらいの惨状です。

 事故が起こったのは、早朝5時45分、パリ11区で警察官が走行車両を止めようとしましたが、運転手がこれに従わず、逃走したために、それを追跡するカタチでカーチェイスが始まり、運転手は全速力で逃走を試み、これを諦めなかった警察車両がさらに追跡、この時に逃走車両や警察車両がどのくらいのスピードで走行していたかは、発表されていませんが、この衝突後の惨状を見れば、通常、想像できるスピードではなかったことは、明らかです。

 このカーチェイスは、11区から15区まで続き、途中、パリ7区と15区の警察官が動員されたと言われています。警察は盗難車の追跡のため動員されたと説明していますが、早朝5時という時刻であったからこそ、起こった事故でもあり、通常であれば、パリ市内をそんなスピードで逃走することは、不可能。逃走どころか、渋滞で車がなかなか進まないのがふつうです。


 警察発表によれば、この逃走車の同乗者、運転手3人は、ともにフランス国籍で、19歳、22歳、30歳の成人ということで、このうちの2人は、警察にマークされていた人物であったとのこと。事故後すぐに、彼らはまず、病院に搬送されましたが、命に別状はなく、アルコールや薬物反応の検査中とのことです。

 だいたい、警察と車のトラブルといえば、警察の停車命令の服従拒否が多く(というよりも取り上げられるニュースが派手に取り扱われやすいこの種のカーチェイスであったり、発砲事件)。早朝というよりも、この逃走犯?たちにとっては、おそらく、深夜時間帯の継続であったと思われますが、市内が空いていたために、かなりのスピードを出すことが可能となり、これだけの衝突事故に繋がったものと思われます。

 最終的には、15区の地点で逃走車が信号に追突し、追跡していた警察車両が急に停車した車に追突、その後に追ってきた警察車両が次々に停車しきれずに玉突きのように衝突したために、事故後の現場は、惨憺たる状況になりました。

 今回は、警察官が発砲しなかっただけマシというべきか、まさに車ごと体当たりで逃走犯を確保したというべきか、どちらにしても、軽く考えられがちな警察への停車命令の服従拒否に対して、意地を見せたような感じでもあります。

 しかし、夜、遅くの時間帯は言うまでもなく危険なパリですが、早朝だからといって、それもまた、必ずしも安全ではなさそうなパリなのです。


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