2020年12月14日月曜日

他国の感染悪化を余裕で語るフランスに唖然とする

  フランスでは、ドイツをはじめとする他国の感染悪化の様子を盛んに伝えています。 特に、ドイツは、これまでにない感染悪化から、13日、メルケル首相が会見を行い、1月10日までの「学校の閉鎖、生活必需品以外の店舗の営業停止 」のロックダウン(部分的)を発表しました。 メルケル首相の会見からもいつになく、必死な感じが伝わってきます。このクリスマスの前の時期に学校やお店を閉めざるを得ないことは、大変な決断です。 これまでドイツは、ヨーロッパ全体がコロナウィルス感染が拡大し、苦しんできた中、強固な医療体制と、先んじたテストや隔離の実施から、感染が広まりつつも、常にフランスなどよりは、遥かに余裕の優等...

2020年12月13日日曜日

驚異的な数の警察・治安部隊を配置してでもデモをする権利を守るフランス

   金曜日の夜に、翌日のデモを知らせる通知が来て、「またか・・まだやるのか・・」とうんざりしていました。先週、先々週と続いて、パリ市内のデモは暴徒化し(デモ自体が暴徒化したというよりも、デモに乗じて暴れる集団・ブラックブロックの犯行)、多くのものが燃やされたり、破壊され、街がめちゃくちゃにされたからです。 この前歴があるにも関わらず、まだ、デモを許可するのか?とちょっと呆れた気持ちになったのです。 ところが、今回のデモには、一般の警察、憲兵隊だけではなく、先週までの3倍近い数のBRAV(Brigades de répression des actions violentes)(暴力行動抑止団)やCRS(Compagnies...

2020年12月12日土曜日

ノエルに向けて治安の悪化するパリ

   常日頃から、決して治安が良いとは言い難いパリも、ノエルが近づく頃になると、一段と治安が悪くなります。 先日は、パリ6区のブルバード・サンジェルマンの高級衣料品店(モンクレール)に黒づくめの11人の男がお店になだれ込むように入店したと思ったら、大量の商品を持ち去るという強奪事件が起こりました。 防犯カメラに映った犯行の様子は、万引きというには、あまりに堂々としていて、暴力などは、一切なかったのですが、大人数の黒づくめの集団に店員も圧倒された様子で、いささかの抵抗もしておらず、なだれ込んだ人々が商品を持ち去るのを遠巻きに眺めている様子が残されていました。 一般的に高級店...

2020年12月11日金曜日

やっぱりノエルが最優先のフランス 12月15日以降のロックダウン解除の方法

   結局のところ、フランスのノエルは死守されることになりました。「死守」という言葉を使うにあたって、意味を確認したら、「命がけで守ること」だそうです。 まさに今年のノエルは、命がけです。それでもフランスは、「ノエルを家族と過ごす権利」を最優先した決断を下しました。 15日からのロックダウン解除は、前回の段階的なロックダウン解除の発表よりも、若干、制限が厳しくなり、21時以降の外出禁止が20時に前倒しになり、12月31日の大晦日もこの夜間外出禁止令が敷かれることになりました。(ノエルの夜間外出禁止の制限はありません) そして営業が再開されるはずだった劇場、映画館、美術館等の営業再開...

2020年12月10日木曜日

リサイクルショップ・エマウスがノエル前に繁盛しているフランスの一面

  今日、買い物に行ったら、意外にも繁盛しているお店があってビックリしました。 それは、エマウス(Emmaus France)というリサイクルショップでした。フランス人は、車などは、中古車の方が売れているくらい、中古品にあまり抵抗がないこともあり、また、蚤の市なども、盛んな文化的な背景もあり、時には、掘り出し物があったりもするので、この手のお店は、珍しくはありません。 エマウスは、フランスでは有名なリサイクルショップで、その商品は、全て寄付された日用品、衣料品、装飾品から食器類、書籍、玩具、家具に至るまで広範囲のものを扱っています。売り上げは、全て生活困窮者に向けての寄付にまわされ...

2020年12月9日水曜日

フランスのコロナウィルスワクチン接種

  イギリスでヨーロッパ最初のコロナウィルスのワクチン接種が行われ始めたことで、フランスのワクチン接種はどうなるのかが注目されています。 フランスでのコロナウィルスワクチン接種に対しては、政府は、15億ユーロ(約1900億円)を投じて、国民健康保険加入者には、全額無料、しかし、強制ではなく、希望者のみに行うとしています。 フランスは、検査も無料なら、ワクチンも無料、そんなところは、とても助かります。 ワクチン接種は、12月29日から、高齢者を優先に、まず高齢者施設の入居者100万人を中心に開始されます。その後、2月を目処に心臓疾患や糖尿病などのリスクの高い人1400万人への接種が開...

2020年12月8日火曜日

15日のロックダウン解除は無理 フランスの感染減少が止まった

  11月6日には、一日の新規感染者数が6万人を突破したフランスは、その後、ロックダウンの効果が比較的順調に現れ、11月末には、1万人前後にまで減少しました。 正直、ここまで急速に減少したのは、奇跡的なことだと思っていましたが、マクロン大統領は、この感染の減少を受けて、11月24日に段階的なロックダウンの解除を発表しました。 このまま、減少していくかと思いきや、新規感染者の減少はピッタリと止まり、(止まるどころか若干上昇傾向にあります)マクロン大統領が提示したロックダウン解除の条件の一つである、「一日の新規感染者数が5000人以下になっていた場合」をクリアできない可能性が高まってきました。 15日までには、残すところ、あと一週間と迫り、先週の一日の新規感染者数は平均10,500人程度、一週間で半減することは、まず不可能です。 考えてみれば、1万人に迫った時点で、ロックダウンを緩和し、小売店が一斉に営業許可になり、人がより外に出るようになり、毎週のように数万人単位のデモが起こり、気温も一段と下り、ロックダウンを緩和した状況で、感染がこれ以上減少する理由は一つもないのです。  にもかかわらず、フランス人は、ノエルを家族で迎える気、満々で、一度は、今年の家族の集まりはなしにしよう、あるいは、リモートにしようと言っていた人々も、やっぱり、家族で集まろうと計画し直している家庭が多いのです。 年配の人ほどリスクが高いにもかかわらず、あと何回ノエルを家族と過ごせるかわからないと思うのか、ノエルを家族と過ごすことに執着しています。しかし、命がけのクリスマスを楽しめる気持ちが私には理解ができません。 昨日、現在のこの感染状況を受け、保健総局長であるロックダウンおじさんことジェローム・サロモンが会見を開き、感染減少がストップしている状態を説明しました。 折しも、11月末にサンクスギビングデー(Thanksgiving...