2024年2月11日日曜日

パリオリンピックのメダルの特別感 デザインは高級ジュエリーブランド「ショーメ」が担当

  


 開催まで半年を切ったパリオリンピック2024の各競技で授与されるメダルのデザインが発表されました。

 これまで私は、オリンピックメダルのデザインなどについては、あまり注目したことはありませんでしたが、なるほど、これほどオリンピックにとって象徴的な存在のもの、こだわりをもって作られるのは、当然といえば、当然です。

 パリオリンピック組織委員会の発表によると、今回のオリンピックメダルは、パリオリンピックのプレミアムパートナーであるLVMH傘下の高級ジュエリーブランドの「ショーメ」がデザインを担当し、パリ造幣局が製造します。

 このメダルのデザインに関しては、非常に特別な注文であったために、「ショーメ」の内部においても極秘裏に進められ、この件について知らされていたのは5人だけだったと言われています。

 「ショーメ」のデザインというだけでもインパクト大なのですが、このデザインには、他にもパリオリンピックならではの特別な意味が込められています。

 メダルの表側には、フランスを想起させる六角形にパリ 2024 とそのロゴが描かれており、この六角形からメダルの金属を象った光線を発しているような比較的シンプルですっきりしたデザインになっています。

 この中で最も特別感があるのは、この六角形の部分(18g)にエッフェル塔の鉄が使われていることで、このエッフェル塔の鉄は、改修工事でエッフェル塔の破片から抽出されたもので、これまでパリ郊外の格納庫に密かに保管されていたものなのだそうです。




 オリンピックメダルには、勝利の女神アテナ ニケ、パナシナイコ スタジアム、アクロポリスの彫刻が国際オリンピック委員会 (IOC) によって課されていますが、パリ 2024 大会ではエッフェル塔のデザインを追加する例外的な認可を受け、パリオリンピックならではの特別感を演出しています。

 「ショーメ」はヴァンドーム広場に 250 年にわたって存在し、ギュスターヴ エッフェル自身も顧客だったと説明しており、 デザイナーは、20 世紀初頭に作成された結婚式や記念のメダル、ティアラの輝く外観、さらには 50 年代から 60 年代の六角形のエメラルドにインスピレーションを受けてデザインしたと語っています。

 こういったものに、色々と意味付けをして、講釈を垂れるのは、フランスのお家芸の一つでもあるような皮肉な受け取り方もしてしまうのですが、最も注目を浴びるオリンピックのメダルですが、意外にそのメダル自体は、そのこだわりほどには注目されていないな・・などと、いじわるなことも思うのです。


パリオリンピックのメダル 


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