2020年9月21日月曜日

週末のパリ ジョルネ・ド・パトリモアンヌとツール・ド・フランス ファイナル

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 新規感染者数が1万3千人を超えたフランス・パリの週末は、いつもの週末以上に人出が多く、街中も賑わっていました。

 というのも、この週末は、毎年9月に行われているJournées du patrimoine(ジョルネ・ド・パトリモアンヌ)といって、フランスの国家遺産、公共施設の裏側など、日頃、足を踏み入れることができない場所を一般公開する週末で、エリゼ宮や大統領官邸、オテル・マティニョン(首相官邸)、パリ市役所、パレロワイヤル、ソルボンヌなどの大学などなど多くの施設が無料で解放される週末であったためです。

 オテル・マティニョンなどは、先日、着任したばかりのジャン・カステックス首相自らが官邸内を案内したりして、首相自らこの日を盛り上げたようです。


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 本来ならば、普段、目にすることができない税金の使い道の一部に足を踏み入れることができるこの機会は、なかなか貴重な体験でもあり、いつもなら、天気もいいし、ちょっとどこかを見てみよう・・とも思うのですが、なにせ、今のフランスの感染状況を考えると、私は、どうにも腰が引けて、わざわざ、人の集まる場所へ足を運ぶ気にはなりませんでした。

 にもかかわらず、腰が引けないフランス人は、多くの人がこれらの施設に足を運び、この日を楽しんでいたのです。

 当然、各施設内の公開にあたっては、マスク着用はもちろんのこと、アルコールジェルの設置やソーシャルディスタンスが厳しく叫ばれていましたが、これらの催しがほぼ通常どおりに行われることに、フランスの強気の態度が垣間見えます。

 1万人を軽々超える感染状況で、ここまで強気の態度を貫くフランスを私は、正直、まったく理解ができません。

 それに加えて、例年7月に行われるツール・ド・フランスが延期されて行われたツール・ド・フランス(23日間にわたる自転車のロードレース)のファイナルを迎え、ロードレースが最終地点のシャンゼリゼに到着して、華やかにフィナーレを飾る日と重なり、当然、これにも多くの観客がツール・ド・フランスの最後の応援に集まりました。

 最終地点では、パリ祭の時のような、トリコロールの煙をはきながら飛ぶ航空ショーのような飛行機まで登場し、花火も上がり、大変な盛り上がり様でした。

 本来行われるはずだった7月よりもはるかに深刻な状況になっている状況でのこのツール・ド・フランスの強行も、・・なら、なんで延期したの??と思わずにはいられません。

                                          

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 それでも、コロナウィルスの影響で、人出は、例年よりも少なかったようではありますが、あくまで、コロナウィルス感染に注意しながら、例年どおりの行事を強行し、「コロナと共に生きる」のスローガンを掲げ、わざと国民を煽っているかのごときの、この週末の催し物の盛り上げ方に甚だ疑問を感じつつ、複雑な気持ちで家の窓から見えるトリコロールの煙を眺めていたのです。


<関連>

「ことごとくフランス人の習慣が裏目に出ているコロナウィルスの感染拡大 新規感染者7000人突破」

https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2020/08/7000.html













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