2021年7月16日金曜日

WHOが警告するより危険な新しい変異種の出現の可能性

  


 

 先日、マクロン大統領から発表されたあらゆる文化施設、娯楽施設入場の際には、ヘルスパス(ワクチン2回接種証明書、48時間以内のPCR検査陰性証明書、6ヶ月以内にコロナウィルスに感染した証明書)の提示が必要となる決定に対して、全仏フランス映画連盟(FCNF)は、「映画館の責任、企業と観客の責任、適用される制裁、従業員の職域、費用、検証の運用プロセスなど」多くの問題に直面することを理由にヘルスパス提示措置の遅延を求めています。

 しかし、パスツール研究所(生物学・医学研究を行うフランスの研究機関)の研究によると、現在、猛威を振るっているデルタ変異種は、早急に感染対策を強化しない限り、8月初旬に1日あたりの感染者数は、35,000に急増する可能性があると発表しています。

 実際に、6月末(6月30日)には、2,457人であった1日の新規感染者数は、2週間後の7月14日には、8,875人まで上昇しており、なんと2週間で3.6倍!これが雪だるま式に増えていけば、考えられない数字ではありません。

 ほぼ、同じタイミングでWHO(世界保健機構)は、「おそらく、これまでよりもさらに危険な、制御することが難しい新しい変異種が出現する可能性が極めて高い」ことを警告しています。

 現在のところ、WHOは、大きく分類して、アルファ、ベータ、ガンマ、デルタの4つの危険変異種をリストアップしています。デルタ変異種は、他の変異種に比べ、遥かに伝染性が高く、ワクチンに対して少し耐性があります。それ以上の威力を持った新しい変異種は、ワクチンの効力をも揺るがすものになるかもしれません。

 しかし、WHOは、現在、アメリカやヨーロッパが今後、数週間の間に人口の大部分にワクチン接種を行い、さらに3回目のワクチン接種を開始しようとしていることに対し、世界のワクチン接種が滞っている国は、人口の1%にも満たない国もあることから、ワクチン供給の不平等を悪化させる可能性があることに懸念を抱いています。

 「特にファイザー・ビオンテックグループにより提案された3回目のワクチン接種が科学的正当性がほとんどない「ワクチンの不公平を悪化させる」ことはしないで下さい。」と述べています。

 これは、単に不公平だけでなく、ワクチン接種が進まない国で、現在のデルタ変異種が感染爆発を起こした場合は、インドでデルタ変異種が広まったように、さらに強力な変異種の誕生を促進することにも繋がりかねないことも意味しています。

 これがパンデミックと言われる恐ろしさで、ようやく開発されたワクチンも、救われたい力のある国がワクチンを抱え込み、その間にワクチンができない弱い国でさらに強力な姿に変異しながら、結局、いつまでも世界中が感染を抑えることができないのです。

 昨年までは、気温が上昇するとウィルスもその力を弱めていたのに、現在は、これから夏というのに、感染が拡大しています。変異種が気温の影響を受けにくい性質に変化している証拠です。

 フランスは、今のところ、まだ3回目のワクチン接種よりも、一先ず2回のワクチン接種を拡大することに躍起になっていますが、本格的にワクチンが活性化する秋を迎える頃には、どんな状況になっているのでしょうか?

 パンデミックは、まだまだ終わらない・・・そんな気がしてきました。


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2021年7月15日木曜日

2021年のパリ祭のシャンゼリゼの軍事パレードが復活した!

   

騎馬隊はパレードのハイライトでもある 色の調和が素晴らしい!


 フランスの革命記念日は、祝祭日で、毎年、パリのシャンゼリゼでは、大規模な軍事パレードが行われます。昨年は、パンデミックのために、シャンゼリゼでのパレードはキャンセルになり、コンコルド広場を中心に小規模な形で行われましたが、今年は、かなり例年に近い形で行われました。

 とはいえ、全国から集まってくるシャンゼリゼの沿道は、通常の2万5千人に対して、1万人までに制限され、その上、朝早くから、観客のヘルスパスやテロ対策の荷物チェック、マスク着用が義務付けられる厳戒態勢の中で行われました。

 昨年の縮小されたパリ祭の最後には、「来年こそは、元どおりのデフィレ(パリ祭の軍事パレード)を!」と願っていたのに、元どおりにはなりませんでしたが、パレード自体が復活しただけでも、大きな前進です。

  


  7月14日のパリ祭は、フランス人にとって、特別な日で、パリだけでなく、全国各地で花火が上がったり、お祭り騒ぎになる日ですが、今年はまだ、その花火もキャンセルになってしまったところが少なくありませんでした。

 しかし、2年ぶりに見たパレードはやはり圧巻で、緩やかな坂の上にある凱旋門から続くトリコロールのフランス国旗に彩られた緑のマロニエの木々に挟まれたシャンゼリゼの大通りが素晴らしいステージです。 

   


 2021年のテーマは「未来を勝ち取る!」だったそうで、高ハイテク機器も登場しました。

 それぞれの部隊ごとの制服、制帽に身を包んだ4,300人の兵士、73機の飛行機、24機のヘリコプター、221台の戦車などの車両、200頭の騎馬隊を含む5,000人がシャンゼリゼを次から次へと2時間以上かけて登場する光景は、洗練されていて、見事なもので、毎年のことながら、感動します。  

この戦車は実際に戦争で使われているもの すごい迫力!

 フランス人の愛国心の強さは、こういったフランスを誇らしく思えるような行事が大きく支えているような気もします。フランス人ではない私でさえも、日々のトラブル連続の生活を忘れて、フランスにいてよかった!とうっかり思ってしまうような日でもあります。

  

白バイもブルーと黄色のライトでこれだけ集まると壮観

 パリ祭が近づくと、このパレードのための予行演習が行われ、パリの上空には、デフィレに登場する飛行機が飛び、飛行機やヘリコプターが飛ぶ爆音が聞こえてきて、慌てて窓の外を眺めてみたりします。

 昨年は、外に出れない中、この同じ窓から、同じようなヘリコプターが「また誰か患者が運ばれている・・」と思いながら眺めていたな・・と思うと感慨もひとしおでした。

  

航空ショーのハイライトは、トリコロールカラーの煙を流して飛ぶ飛行機


 パリでは、夜には音楽祭、花火なども上がりましたが、ヘルスパス(ワクチン接種証明書またはPCR検査の陰性証明書、6ヶ月以内にコロナウィルスに感染した証明書)保持者のみの厳戒態勢が敷かれました。

 しかし、フランスらしいところは、感染状況が危ういというのに、こういったイベントを「今まで頑張ってきたのだから、こういうことも大事だ!」と皆が肯定するところです。

   

夜には、エッフェル塔で盛大に花火が上がりました

 しかし、このような華やかな行事が行われる中、先日、マクロン大統領が発表した医療従事者へのワクチン接種の義務化やヘルスパスに反対するデモがパリ、マルセイユ、ナント、モンペリエなどで起こっており、パリで晴れやかにパレードをしている同僚とは裏腹に催涙ガスでデモ隊と戦っていた彼らの同僚が大勢いたことは、残念なことです。

 バカンス期間中ゆえ、デモは起こらないと思っていましたが、やはり一部の人には、依然として受け入れ難いことのようですが、これがバカンス期間中でなかったら、もっと大変な騒ぎになっていたのではないかと思うとゾッとします。

 しかし、マクロン大統領の発表以来、ワクチンの予約や接種状況が激増していることを考えると、このデモに参加する人々がごく少数派になってくれることを祈るような気持ちです。


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2021年7月14日水曜日

マクロン大統領の発表がフランス人に与えた衝撃 ヘルスパスのトリセツ

   


 前日にマクロン大統領が発表したヘルスパス(Pass Sanitaire)やワクチン接種についての新しいフランスの措置にフランス国民は、想像以上の反応を示しました。

 9月15日からの医療従事者のワクチン接種の義務化を始めとして、8月から、ヘルスパス(Pass Sanitaire)(ワクチン2回接種証明書、48時間以内のPCRの陰性結果証明書、6ヶ月以内にコロナウィルスに感染した証明書)がなければ、レストランにも行けない、文化施設、娯楽施設、コマーシャルセンターにも行けない、長距離移動の電車、バス、飛行機にも乗れない・・10月にはPCR検査も有料になる・・そんな衝撃的な発表に、フランス人は、デモや暴動を起こすんじゃないか?と、私は内心、思っていました。

 実際に、マクロン大統領のスピーチ直後には、フランスのツイッターでは、#ジレ・ジョンヌが堂々、トレンド入りしたりしていたので、もっともっと反対の声が上がり、もしかしたら、マクロン大統領が発表した内容が変更されるのではないか?と半信半疑でした。

 しかし、意外にもフランス人の反応は、マクロン大統領のスピーチを聞いた後、「ワクチン接種に行く」と答えた人が79%まで跳ね上がり、(「行かない」は16%、「まだわからない」が5%)大多数の人がワクチン接種を受け入れはじめたのです。

 実際にワクチン接種の予約サイトは、彼のスピーチ直後にパンク寸前の状態、翌日のワクチン接種は、1日で792,339人と記録的な数字を叩き出しました。

 何よりも今はまだ7月半ばで、まだ1ヶ月半のバカンス期間が残っているバカンスシーズンの真っ最中です。フランス人にとっては、デモもできず(人々がバカンスに散らばっているため、バカンス期間中はデモもお休み)、何よりも彼らにとって一年のメインイベントであるバカンスを思いきり楽しむためには、もう一刻も早くワクチンをするしかなく、彼らが最も大切にしているバカンスを人質に取られた感じになったのです。

 それでも、ヘルスパスの提示が求められる施設(レストランや文化施設、娯楽施設、コマーシャルセンターなど)で働く従業員に関しては、8月30日までの猶予期間が設けられ、ワクチン接種が一番遅く開始された12歳から17歳のティーンエイジャーに関しても同様の猶予期間が与えられることになりました。

 また、当初は、ヘルスパスの提示を求められる施設内ではマスク着用が義務化は、一先ず、8月30日までの期限がつけられ、また、2回目の接種後2週間の期間が必要とされていたものが1週間に変更されました。

 それでも、随時、取り締まりは行われ、違反が認められれば、(つまり必要な場所でのヘルスパスの不携帯)お客さんはもちろんのこと、店舗側に対しては45,000ユーロ、お客さん側には罰金135ユーロが発生します。

 前日のマクロン大統領の言う「ヘルスパス」は、ほとんど、イコール「ワクチン接種」に置き換わって受け取られているような感じです。

 事実上、10月には有料になるPCR検査を2日おきにし続けることは不可能なので、結局はそういう事なのですが、かなり強引で荒療治だと思ったフランス政府の政策は、私が心配したほど国民の反対に合うことにはなりませんでした。

 考えてみれば、またロックダウンになる方がいいのか?ワクチンをした方がいいのか?は、明白なのですが、厄介な理屈をこねくり回して、やたらと反抗するフランス人に対して、これほど説得力があった前日のマクロン大統領のスピーチの威力は圧巻でした。

 何よりも彼の思惑どおりにワクチン接種の拡大にこれだけアクセルがかかったのは、このバカンスシーズン前半という絶好のタイミングでした。

 ワクチン接種状況が見られるサイトでは、いつの間にか、目標数値が全国民の80%(少し前までは60%になっていた)に変更されていて、あと26.35%と表示されていました。

 8月30日までの猶予期間がティーンエイジャーに対しても設定されたのは、明らかにバカンスが終わった後、学校に戻った子供たちの学校での感染爆発を懸念して設定された期日だと思われます。

 マクロン大統領のスピーチの威力、恐るべし!

 次の彼のスピーチは、お得意の「俺たちは、よくやった!」という勝利宣言になるといいのですが・・。


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2021年7月13日火曜日

フランスは、ヘルスパスがないと身動きが取れなくなる! 義務化という言葉を使わない事実上の義務化


 


 マクロン大統領のスピーチは、3月末に、4月から学校を閉鎖することを発表して以来の久しぶりのスピーチでした。

 ここのところの、フランスでのデルタ変異種の急拡大により、これまで減少し続けていた感染者数が増加に転じ始めたことから、世界中でも再び、感染拡大が深刻化してきていることを述べ、東京オリンピックでさえも無観客で行われることになったことなどを例に挙げ、第4波が始まりかけている状況を説明し、これまで以上の注意を喚起し、とにかく1日でも早く、ワクチン接種をしてほしいと訴えました。

 続いて、このワクチン接種の拡大において、これまで一番、問題視されていた医療従事者のワクチン接種が義務付けられることになり、医療、介護に関わる全ての人々は、ワクチン接種を9月15日までにしなければならないことになりました。

 これには、病院、介護施設等で働く全ての人々、救急隊員、訪問看護士など、かなり広範囲の人が該当します。

 罰則なしには、なかなか規則が徹底しないフランスのこと、しない場合はどうなるのかな?と思ったら、9月15日以降にワクチン接種をしていない場合は、罰金??と思いきや、給料が支払われないというかなり厳しい規定です。

 これは大変なこと、モノ申すフランス人が黙っているはずはありません。国立病院組合は、その直後に、「ワクチン接種は、あくまで任意であるべき」という声明を発表しています。

 また、一般市民に対してのワクチン接種の義務化はさらにハードルが高いためか、外堀を埋めていくような縛りが段階的に取られていきます。

 7月21日(来週)からは、これまで1,000人以上が集まるイベントにのみ提示が求められていたヘルスパスが50人を超える全てのイベントにおいて求められ、これがない場合は入場できなくなります。

※<ヘルスパス(Pass Sanitaire)> 2回のワクチン接種の証明書か48時間以内のPCR検査の陰性証明書、または、6ヶ月以内にコロナウィルスに感染した証明書

 これは、あらゆる文化施設(美術館など)、娯楽施設(映画館、遊園地など)にも適用されます。

 そして、8月からは、レストラン、カフェ、電車(長距離)、飛行機、コマーシャルセンターなどへのアクセスもこのヘルスパスなしには、不可能になります。(12歳以上の国民全て)

 レストラン・カフェ等に関しては、テラス席、店内の座席に関わらず・・というものなので、お店側のお客さんの管理にも大変、ややこしい問題になりそうです。

 2回のワクチン接種が済んでいない場合は、レストランに行くのにも、コマーシャルセンターに買い物に行くためにも検査が必要なわけで、ワクチン接種なしには、せっかく取り戻し始めた日常がスムーズに送れなくなるのです。

 また、レストラン側においても、義務化されていないとはいえ、お客さんにヘルスパスを求めるということは、従業員でさえも、ヘルスパスが必要ということで、毎日、検査を行うことも非現実的なために、事実上、ワクチン接種が義務化されたような状態になります。

 このバカンス時期で、フランス国内を旅行中の人、これから旅行する予定の人も、ヘルスパスなしには、身動きができないことになり、すでにバカンス中の人でワクチン接種が済んでいない人は、緊急にワクチン接種をしても、今月中に2回を済ませることは難しいので、なかなか大変なことになります。

 兎にも角にもワクチンをしなければ、バカンス後の生活とて、思うように送ることはできません。

 そして、さらに、フランスではパンデミック開始以来、これまでずっと無料だったPCR検査・抗原検査が10月からは処方箋がない限り、全て有料(50€)になります。ワクチンをせずにレストランに行きたい、コマーシャルセンターに買い物に行きたい場合は、その度に、食事代、買い物代プラス50€がかかることになります。

 ワクチンをしない状態で、度々、PCR検査を受けてヘルスパスとして利用していくことも、10月以降は、無理になるということです。

 これは、一般の人に対しては、ワクチン接種はあくまで任意ではありながら、事実上、できる限りの圧力をかけた状態で、このマクロン大統領のスピーチの直後のワクチン接種予約サイトは、パンク寸前になるほどに予約が殺到したようです。


               Image

 と、同時に、フランスのツイッターでは、瞬く間に、ハッシュタグ#ジレジョンヌ(黄色いベスト)がトレンド入りし、このマクロン大統領の発表に憤りを覚えているアンチワクチン派の人々の強烈な反対デモが起こるのは、必須です。

 しかし、フランス人は、おかしなもので、7月〜8月のバカンス期間中は、デモも行わないのが通例なので、デモが起こることは避けられないとしても、それを見越して、バカンスシーズンに入った直後にこれを発表し、デモが始まるであろう9月までに少しでもワクチン接種を拡大したいという目論見なのだと思います。

 現在のフランスには、ワクチンは希望者には、直ちにワクチン接種を行えるだけの潤沢なストックがあり、今後も引き続き、ワクチンが届き続けることになっており、バカンス期間中で2回目のワクチン接種との間隔をうまく取れずに、ワクチン接種を思いとどまっていた人も少なくないのですが、バカンス先(フランス国内)でも、予約なしにワクチン接種ができる場所で、慌ててワクチン接種に走る人も今後、増えるのではないかと思われます。

 しかし、海外からフランスに来られる観光客の方も8月からは、ワクチン接種をしていないと、検査に追われる毎日になります。

 最近は、ロックダウンも解除され、夜間外出禁止もなくなり、取り締まりの警察官が街を練り歩く光景もすっかり見かけなくなっていたのですが、今回のヘルスパスに関する取り決めで、街には、再び、取り締まりの警官が戻ってくるものと思われます。

 しかしながら、この感染悪化状態でバカンスシーズンを迎え、人々が国内を移動しまくり、ワクチン接種以外に感染を抑える手段がないだけに、このままでは、フランスは、8月の初め頃には、再び1日の感染者数が2万人に及ぶだろうとも言われています。

 ようやく落ち着いてきたと思いきや、この厳しいヘルスパス縛りの生活が再開します。しかし、こうしている間にもデルタ変異種に次ぐ新しい強力な変異種がいつ誕生するかもわからず、よもや第4波・第5波が訪れ、再びロックダウンになるよりは、全然マシです。

 マクロン大統領は、スピーチの中で、「残念ながら、ウィルスとの戦いは、まだまだ続き、2022年になってもまだ続いているだろう」と語っています。そして、10月以降は、今年の始めにワクチン接種をした人に対して、3回目のワクチン接種もできるようになると発表しています。

 このこれまでよりも3倍も感染力が強いと言われているデルタ変異種への警戒・深刻さがこのフランスらしくない締め付けのようなワクチン接種に国民を追い込む、かなり強引なやり方に現れています。

 国民もこのパンデミックにも、ロックダウンにもいい加減、うんざりしていますが、国民を支援し続けているフランス政府こそ、もういい加減、こんなことをダラダラと続けてはいけないわけで、どんなことをしてでも、感染者を増やすわけにはいかないのです。

 重症化しなければ、医療崩壊を起こさなければ、まずは良いのかもしれませんが、感染者が拡大していけば、新しい変異種が出現する危険もあるのです。

 いつもは、国民に甘々なフランス政府ですが、今回ばかりは、なかなかな強気なワクチンへの追い込み作戦。これがバカンス中に発表され、すぐに国民の怒りが爆発して、大変なデモ・暴動とはならないことが救いです。

 現在、フランスのワクチン接種率は、1回でもワクチンを受けた人が53.06%、2回接種すみの人が40.06%、この強めの規制に踏み込むにはある程度、ワクチン接種が進んだからこそ可能なこと。ワクチンの供給が間に合っているのに進んでいない状況にならなければ、できなかったことです。

 しかも、バカンス中、バカンスを楽しみたい人は是が非でもワクチンを受けようとします。

 ワクチン接種拡大作戦決行のこのタイミングをフランス政府は、待っていたのかもしれません。これからは、ロックダウンによって、人の行動を制限するのではなく、ワクチン接種による制限に切り替わっていくのかもしれません。


フランス ヘルスパス


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2021年7月12日月曜日

パリでビオコスメを買うなら絶対ここ! シティファーマ・CITY PHARMA

   

外から見たところ、一見、普通の薬屋さんのようにも見える


 以前、私は、仕事で少し化粧品にも関わっていたことがあったので、これまで私は、パリに来て以来、ほぼほぼ化粧品というものをまともに買ったことは、ありませんでした。

 しかし、仕事を変わって以来、これまでストックしていた化粧品(特に基礎化粧品)が底をつき始め、このところ、夜用のクリームを中心に探して、気になるお店を渡り歩いていました。

 化粧品と言っても、私が探していたのは、メイク用の化粧品ではなく、クリームやローションなどの基礎化粧品なので、選択肢もたくさんある中、どれを使ったら良いのかが、非常に難しいので、行く先々のお店に立ち寄っては、店員さんに相談して、紹介してもらいながら、値段を比較し、色々と説明を聞いたりしてきました。

 もともとズボラで、化粧品は、あまり興味があるものではないのですが、お肌の曲がり角をとうに過ぎてしまった私としては、やはり、今後、ある程度、最低限の手入れをすることが必要なのは、周囲のフランス人を見ていても必須なことは明らかです。

 フランス人は、もともとバカンス命の国民で、美白を心がけ、お肌の手入れに余念のない日本人などから比べるとびっくりするほどの杜撰さで、もともとの肌の質などの違いもありますが、それ以上に美意識が違って、夏は日焼けして健康的に、そしてリッチにバカンスを満喫しているのをひけらかすのが何よりも誇らしいらしく、結果、日焼け後の肌は、ガビガビで象のような肌に満面の笑顔でバカンス話をとうとうと語る人が少なくありません。

 もちろん気を使って手入れする人もいるにはいますが、少数派、普通は洗顔していきなりクリームを塗っておしまい・・なんていう人が多いのです。

 しかし、そこのところのフランス人の美意識は私には受け入れ難く、歳をとって、汚らしいおばあさんにはならないように心がけるのは、私の美意識?でもあります。

 化粧品というのは、人の弱みに付け込んだ商売で、それこそ上を見ればキリがなく、たしかにブランド物の高いクリームなどは、品質も素晴らしいのですが、毎日使う消耗品でもあり、そうそう高価なものを買ってもいられません。

 高価なブランド物と一般的にスーパーなどで買える化粧品の間に割り込んでここ10年ほどで急成長しているのが、パラファーマシーと言う、日本で言うビオコスメの分野です。

 薬局、あるいは、薬剤師をおいた店舗でしか扱いを許されていない基礎化粧品で、フランスでは、パラファーマシーと言って、普通の薬も買うことができますが、その多くをビオコスメなどで運営しているお店がすごく増えました。

 日本で有名なのは、ビオデルマとか、ラロッシュポゼとか、アヴェンヌあたりでしょうか?フランスでは、ビオコスメのご本家みたいなところがあって、それはそれはたくさんのビオコスメがどんどん登場し、どれにしたらいいのか、さっぱりわからないので、自分にあったものを探すのは、至難の業です。

 しかも、年齢とともに、自分にあったものは変わっていくので、日々、アンテナを張っておくことは必要かもしれません。少しずつでも手入れをしながら歳を取るのと、何も構わずに歳をとってしまうのでは、数十年後に雲泥の差になります。

 色々な情報から、また、たまたま通りかかって、「ん?ここは?」などと思うお店に立ち寄ってみた結果、結果的に今のところ、ここが一番だと思ったのは、サンジェルマン・デ・プレにあるシティファーマ(CITY PHARMA)でした。

 最初、話を聞いた時は、サンジェルマン・デ・プレという場所がら、「そんなに安いわけないじゃん!」と半信半疑だったのですが、実際に行ってみると、外から見ると普通の薬局のようなのに、中はすごい人。

 店内に足を踏み入れると、すぐにこのお店は、ただものではないことがわかりました。バーゲンでもないのに、一見、目立たない、この手のお店でこれほどの人が集まるということは、絶対に理由があるのです。

 知っている人は知っているんだ・・そんな風に思ったものです。実際、サンジェルマン・デ・プレという高級店が立ち並ぶ界隈にこんなお店があることは、正直、意外でした。

 店内も次から次へと在庫が補充され、店員さんのアドバイスも明瞭簡潔でわかりやすく、地上階と上階にいくつもあるレジは、フランスとは思えないほど、人が次から次へと流れるようにシステマティックになっており、お店に入ると、スーパーなどにあるカゴの代わりにCITY PHARMAと書かれた赤いバッグに商品を入れて店内を移動できるようになっています。

 このバッグがまた可愛い!!

  

このバッグだけでも相当、売れるんじゃないかと思うけど、売ってはいない


 決して広くない店内には、相当数のビオコスメから、健康サプリ、シャンプー、歯磨き粉、石鹸、ハンドクリーム、リップクリーム、日焼け止め、虫除けスプレーに、血圧計、マスク、アルコールジェルからありとあらゆるいわゆる健康・衛生管理に関わる商品が所狭しと陳列されていて、それが飛ぶように売れていくのです。

 中には、スーツケースを抱えて大量買いして来ている人までいるほどです。

 人気で、上手く回っているお店というものは、たとえ、フランスといえども、店内がシステマティックに動いていて、店員も手際よく、どんどんお客を捌いているのに、ちょっと感動さえ覚えました。

  

混雑対応にも慣れていて、フランスなのにレジ対応も早い! 


 実際に私が目をつけかけていたクリームもどこのお店よりも安く、ネットを見ても、それよりも若干安いものを見つけましたが、結局、送料などを加えると高くなってしまうので、私のクリーム探しは、とりあえずは満足のいくものとなりました。

 一時は、化粧品といえば、マリオノ(Marionnaud)か、セフォラ(SEPHORA)といったチェーン展開で多くの店舗を持つお店が主流でしたが、今、パリでは、マリオノやセフォラには、これほどのお客さんはいません。(最もマリオノやセフォラは、マキアージュ(メイク)や香水などが多く、扱っているものにも若干違いはあるのですが・・)

 マリオノやセフォラで扱っている基礎化粧品は、いわゆるシャネルやランコム、ディオールなどのブランド物が主流で、あまりに高価で一般庶民には手が届きにくく、成分的には、それに引けを取らないビオコスメに注目されるようになったのです。

 今回、私が購入したクリームは、パッケージなどは、どこか冴えないのですが、成分的には、かなり優れているDARPHIN(ダルファン)というメーカーのもので、私は、以前にも使ったことがあったのですが、色々とこちらの肌の状態やどんなもの(金額等も含めて)を求めているのかを話すと専門家が適切にアドバイスしてくれた中から選んだものです。

  


 今は、観光客がいないので、途絶えていますが、ダルファンは、一時、美容大国と呼ばれる韓国で大人気で、パリに来る韓国人観光客は誰もが、このダルファンのクリームを買いあさって帰るという逸話があるフランスのビオコスメのブランドです。

 お店によっては、明らかに相談している内容よりも、自分の売りたいものをゴリ押しするようなところもある中、このお店の人のアドバイスは、中立で的確で信頼できるものでした。

 サンジェルマン・デ・プレ界隈はパリの中でも最もパリらしさを味わえる場所の一つ。観光のついでにお土産探しにこんなお店もなかなか良いかもしれません。

 

【CITY PHARMA】シティファーマ パリ・ビオコスメ

26 Rue du Four  75006 PARIS / Metro ④ Saint-Germain des près

8:30~21:00(月〜金)、9:00~21:00(土)



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2021年7月11日日曜日

「スペインとポルトガルには、行かないで下さい!」 今年の夏のフランス人のバカンス

   


 フランス人にとって、一年中で一番のイベント「夏のバカンス」に突入し、週末には、フランス全土で、1,000キロの交通渋滞が発生しました。

 今年の夏のバカンスは、一年半の間に3度のロックダウン、数々の制限された生活から、ようやく解放されたこともあって、一段と気合が入り、例年のバカンスよりもバカンスに当てる費用(予算)も平均20%増なのだそうです。

 フランス人の夏のバカンスといえば、短くても3週間、長い人なら1ヶ月間の長期のバカンスです。多くは、7月組と8月組に分かれています。学校に至っては、2ヶ月以上がお休みですから、子供たちも1ヶ月はコロニー(合宿のようなもの)に参加して、もう1ヶ月は、家族とバカンス・・と、1ヶ月単位の区切りです。

 しかし、まだまだ終息してはいないコロナウィルスの影響から、バカンスに出ると行っても、83%の人は、国内旅行なのだそうで、フランス政府にとっては、国内消費が増加する不幸中の幸いなのかもしれません。

 そんな中、フランス政府は、現在、デルタ変異種のために、急激に感染状況が悪化している「スペインとポルトガル」への旅行は、避けるように呼びかけています。

 フランスでも、デルタ変異種の拡大は毎週毎週、増え続け、現在は、50%以上がデルタ変異種に置き換わり、一時は1日の新規感染者が1,000人前後まで下がったにも関わらず、あっという間に現在は、4,000人を超えてしまっています。

 しかしながら、現在のところ、フランスでは、感染者は増加しているものの、集中治療室の患者数は減少を続け、さらなる深刻な状態には、至っていません。

 感染者は増えても重症化していないのは、何よりもワクチン接種の拡大の成果で、現在のフランスのワクチン接種率は52.75%、さらにデルタ変異種が拡大する前になんとかワクチン接種を拡大していくことに躍起になっています。

 ですから、1日の感染者数が2万人超えに跳ね上がってしまっているスペインなどに対しては、当然、警戒体制をとっているのです。比較的近いバカンス地として、スペインやポルトガル、イタリアなどはフランス人には人気の場所でもあり、すでに予約してしまっている人、これから予約しようとしている人も多く、SNCF(フランス国鉄)は、スペインやイタリア行きのチケットは、100%払い戻しをすることを発表しています。

 しかし、払い戻しをしてくれるのは、SNCFだけで、その他の航空券、ホテル等に関しては、予約時の契約次第ということになるわけで、フランス政府とて、はっきり禁止というわけにもいかず、「避けれるものなら、避けてください」という呼びかけに留まっています。

 また、ポルトガルは、感染悪化を受けて、リスボンやポルトを含む45の自治体で夜間外出禁止令を復活、ポルトガルにバカンスに出かけても、夜の外出はできない不完全燃焼のバカンスになりかねません。

 そして、地中海に浮かぶマルタ島(マルタ共和国)などは、非常に厳しい入国制限を敷くことになり、ワクチン接種証明書(しかも、2回目のワクチン接種から14日以上経過していなければならない)に加えて、マルタ行きの飛行機搭乗の際に検査の陰性証明を提出することが義務付けられています。

 人口50万人の地中海の小さな島であるマルタは、EU圏内で最もワクチン接種が進んだ国の一つであり、成人国民の79%が2回のワクチン接種が完了しています。にもかかわらず、感染者が再び増加して100人近くになり始め、しかも感染者の90%はワクチン未接種の人であったこともあって、現在のヨーロッパ全体のデルタ変異種の拡大を鑑みて、この措置を決定したと思われます。

 しかし、すでに近々のマルタ行きを予約していた観光客で、ワクチン接種が済んでいない人、または、済んでいても2回目のワクチン接種から14日間経過していない人は、入国できないわけで、この急なマルタの入国制限に憤っています。

 結局のところ、フランス国内でのバカンスが今のところは、一応、安泰なわけで、概ね83%のフランス人は、予定どおりに例年よりも2割り増しの贅沢なバカンスを楽しむことになると思います。

 しかし、フランス国内とて、第4波は7月末か8月初めか??などと言い始めていて、今まで、私たちは、第1波から第3波を経験してきて、今、第4波の前にいる・・などと、もう第4波ありきの感じになっています。

 下手をすると、8月には、国内でも、また再度、制限が加わって、「7月に行っときゃよかった・・」なんてことになるかもしれません。 

 日本人である私は、今はことあるごとに、もうすぐ始まる日本でのオリンピックに伴う入国制限のことを考えてしまうのですが、やっぱりオリンピックともなれば、世界中のオリンピック関係者が日本に入国するわけで、そりゃあもう、デルタ変異種はもとより、様々な変異種の巣窟になりかねないわけで、小さなマルタ島でさえ、観光客の受け入れに、2回のワクチン接種済み(しかもワクチン接種後14日以上経過要)+陰性証明書と制限しているのだから、オリンピック関係者にも同等の制限を敷いても良かったんじゃないかな?などと思ってしまいます。


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2021年7月10日土曜日

無観客になった東京オリンピックについてのフランスでの報道

   



 オリンピックを目前に控えた日本で非常事態宣言が発令され、その直後に今年の東京オリンピックが無観客で開催されることになったことは、フランスでもすぐに報道されました。

 「デルタ変異種の出現とともに、感染状況が悪化している日本は、非常事態宣言が発令され、20時以降のレストランの営業も制限(アルコールの提供も禁止)され、コンサート等も21時までに制限され、その上、ワクチン接種も国民の15%しか済んでおらず(2回の接種)、オリンピック選手だけでも1万1千人が全世界から集まるこの世界的な大会において、感染拡大回避のために、オリンピックを無観客で行うことに決定した」「入場できるいくつかの会場でさえも、観客の数は定員の半分を超えてはならない」と伝えられています。


 フランスの感染症の専門家などは、テレビのニュース番組で、「現在の東京の状況を鑑みると、これ以外の選択肢はないと思います」などと語っていたので、「ちゃんと日本が危険な状態は理解されているんだ・・」とちょっとホッとするような感じもしましたが、このオリンピックについては、なかなかの辛口の報道も目立ちます。

 見出しだけでも、「東京オリンピック・どこまで失敗が続くのか?」、「歴史上、最も高額な負債を負ったオリンピック」「密室でのオリンピック」「オリンピック無観客を発表・イライラする決定」などなど、見出しだけでもわかるオリンピックの失敗を匂わせる内容です。


<以下、フランスでのいくつかの報道の内容>

 2011年の津波から10年後に「完全復興大会」を公言してきた彼らにとっては、パンデミックのために、歴史上初めて1年延期になった時点で、一回目のダメージ。そして、延期を決めた時点で、彼らは、「一年後には、コロナウイルスに対する人類の勝利の証としてオリンピックを開催する」と声明を発表しましたが、今年の3月の時点で、海外からの観客をシャットアウトした時点から、再び、影を落とし始めました。

 オリンピック開催は、ギリギリまで決定されず、強引な国際オリンピック委員会(IOC)や煮え切らない菅政府の対応に、国民の多くが最後までオリンピック開催に反対し、オリンピックの開催が「人々を結びつける」どころか、日本列島を分断しました。

 オリンピック開催にもかかわらず、ワクチン接種にアクセルがかかり出したのは、今年の5月に入ってからで、2回のワクチン接種が済んでいるのは、未だ国民の15%程度。

 オリンピック延期を決定して以来、16ヶ月間もの間の全てが不確実な期間をジリジリと過ごした挙句に決定したのは、無観客開催。

 さらに観客をシャットアウトしたことで、チケットは払い戻し、これは、オリンピック収益の15〜20%が失われることを意味しています。これに加えて、無観客になることで、スポンサーが撤退する恐れが加わりました。

 キヤノンや食品大手の味の素を含む十数社の日本企業は、すでにプロモーションイベントをキャンセルし、会場のブースを閉鎖すると述べています。

 この国がオリンピックで呪われたのはこれが初めてではない。1940年、第二次世界大戦のために東京はすでにオリンピックをキャンセルしなければなりませんでした。

 この無観客オリンピックの発表は、8月22日まで東京で緊急事態宣言を復活させるという日本政府の決定の数時間後に行われ、オリンピックの全期間を網羅する措置となります。同時に日本政府はこの期間中に感染を減少させ、緊急事態宣言を解除させるという課題も負ったことになります。

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 フランスでの報道は、概ねこのような内容ですが、つくづく始まる前から「大失敗感」満載のオリンピックが「やれやれ、終わってみれば、めでたしめでたし・・」となる日が来るのかどうか? それとも、この大失敗ストーリーに続編が続くのか、歯に衣着せないフランスの報道は、恐ろしいのです。



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