フランス公衆衛生庁(SPF)が発表した暫定データによると、6月末の異常な熱波により、フランス国内の死亡者数は大幅に増加し、5,764人が死亡しました。そのうち、約半数(56%)が、わずか3日間(6月25日~27日)に集中しています。恐ろしいことです。
現在はすっかり涼しくなっている今、この6月25日~27日のことははっきりとはもう思い出せなくなっているくらいなのですが、走り書きのようなメモに「身体がしんどすぎる・・」と書き残してあるのを見つけて、我ながら、よく頑張ったな・・と思ってしまうほどです。
よく猛暑・酷暑で「危険な暑さ」ということがありますが、今年の6月末のフランスの猛暑は、まさに、命を脅かす暑さであったということが数字に表れていた・・そんな感じです。
現時点では、熱波が直接の原因とは断定できないものの、全死因死亡率の急増は15歳以上の全年齢層で見られ、特に45歳以上で顕著な増加が認められています。
国立保健機関によると、6月という夏としては早期に、しかも長期間続いたということからも、これは前例のない事態だということです。
ちなみに2003年には8月に3週間続いた熱波で1万5千人が死亡しています。
最初の統計が発表されて以来、徐々に精度は高まっているものの、死亡者数は激しい政治論争までもを引き起こしました。政府は野党から準備不足であったことを猛烈に非難されているのです。野党は2003年との比較を提示するように求めていましたが、政府はこれを頑なに拒否し続けてきました。
また、今回の熱波被害の特徴のひとつには、特にイル・ド・フランス圏(パリ及びパリ近郊)の被害が大きかったことで、死亡者数は平年比で倍増し、1,999人が死亡しています。
イル・ド・フランスということは、まさにフランスの中では大都会にあたる場所で、また、パリに関しては、建築物の外観の規制なども特に厳しいことからエアコン設置が特に難しいことなども理由のひとつなのではないかと思います。
この期に及んで外観をまだ言うか?と思わないでもありませんが、このあたりをパリ市はどのようにこの暑さ(年々酷くなっている)と折り合いをつけていくのかも課題になってくるかと思います。
この猛暑の期間中に準備不足で攻め立てられていた政府は、急き立てられるように学校にもできるだけエアコンを入れるとか、中には「パリ市内の病院用にエアコン3万台を発注した!」などという報道が出ていましたが、逆に言えば、特に病院などの施設に、当然、あるべきものがこんなになかったのか?という実態が明るみになったとも言えます。
この期間に確認された21,674人のうち46%が病院、34%が自宅、16%が介護施設で発生しています。
フランス公衆衛生庁は、夏季期間全体の超過死亡数の最終推定値を夏季期間終了時に公表する予定にしています。
ちなみに同庁の最終報告書によると、2025年は夏季期間全体で熱中症による死亡者数は5,700人と記録されていますので、今年は既に早くも6月だけでこの数字を上回っていそうな気配です。
6月の死者数5,700人超
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