2025年4月17日木曜日

3夜連続のフランス各地の刑務所襲撃 刑務官たちの車が燃やされ、刑務所に銃撃弾の異常事態

   まだまだ・・というか、知らないフランス語がたくさんある中で、「DDPF」というのを初めて聞きました。「DDPF」は、「Defense des Droits des Prisonniiers Français」の頭文字を重ねたもので、「フランスの囚人の権利」という意味です。 これまで多くの場面で様々なフランス人の「権利の主張」を目にして、当然の権利だろうと思われるものから、中にはビックリするような権利の主張を見てきました。 今、思い出すちょっとビックリした権利は、行方不明で捜索願いがでていた人に対して、ニュース番組で、ああでもない・・こうでもない・・こんな可能性などもある・・な...

2025年4月16日水曜日

エルメスがLVMH(ルイ・ヴィトン)の時価総額を上回り業界トップに!

   エルメスがLVMH(ルイ・ヴィトン)に勝った!・・といっても、株式市場での話ではありますが、ルイ・ヴィトンだけでなく、ディオール、セリーヌ、フェンディ、ショーメ、ティファニーなどの複合企業であるLVMHは、この株式市場においても、これまで圧倒的な存在で、他の追随を許さない不動の一位を保ってきたのですから、その競合であるエルメスにその座を奪われたことは、歴史的なことでもあります。 エルメスは、今週火曜日、パリ証券取引所で同日、取引終了後の価格で株式時価総額が2,486億ユーロに達し(一時的には3,000億ユーロを超えた)、LVMHの2,443億9,000万ユーロを大きく上回りました。 この展開は、前日に発表されたLVMHの第1四半期の売上高にアナリストによって失望とみなされたことにより、LVMHの株価が急落したことによるもので、米国による関税引き上げも大きく影響し、LVMHの株価は1月の初め以来、株価は23%以上下落を続けていた果てに起こったことだと言われています。 これに反して、エルメスは、この危機に直面しておらず、1月初旬以降、上昇しており、高級品業界全体にとって、より厳しい状況が続いているの中で注目すべき進歩であることが注目されています。 エルメスは高級品に対する世界的な需要の減速を競合他社よりも上手く乗り越えていると言われており、エルメスはそのターゲットを「超富裕層」に絞ると同時に商品の希少性の倫理で運営することで、その商品そのものの価値を上昇させ、合理的な価格上昇を基盤としています。 この希少性を高めることにより、エルメスはよりブランドに対する信頼の証を強め、強固な価格決定力と製品の長いウェイティングリストを誇っています。  最近、パリのメインと言われるエリアには、「えっ?ここにもルイ・ヴィトン?しかも、こんな広いスペースで?」と驚くほどに、拡大していると思われるルイ・ヴィトンに対し、エルメスは頑固に店舗を増やさず、しかも、ともすると、全くやる気なし、商売っ気ない?と思わせるような感じさえあります。 私自身は、自分でこのようなハイブランドには興味はないのですが、少し前に日本に住んでいる従姉妹に頼まれて、エルメス本店に彼女のご希望の商品を探しに行ったことがあるのです。 従姉妹によれば、日本では、どんなに探しても買えないとのことで、もしかして、パリの本店に行けば、買えるかもしれないから見てきて!とのことでした。パリのエルメス本店に行って、聞いてみると、店員のお姉さんによれば、「ああ、それ、素敵よね!でも、今は、その商品はなくて、次にいつ入荷するかもわからないの・・」とのことで、まったくやる気ないというか、商売っ気がないな・・と思ったものです。 しかし、これこそが「希少性」のマジックで、従姉妹曰く、「とにかく、いくらでもいいから買ってきて!日本では絶対に手に入らないから・・」ということで、まさにこの希少性の罠?にハマっているわけで、こうして、手に入りづらいことから、どんな強気な価格で販売しようとも、売れてしまうわけです。 たしか、小さなポシェットのようなバッグだったと思いますが、軽く10万円は、超える価格、ちょっと常識では考え難い値段、まさに「超富裕層」をターゲットにしていることがうかがえます。 無理に急いで大量生産せずに、悠々と品質を保ちながら、価格を余裕で高価格に設定できるエルメスの基本理念が見事に成功しているように思います。 もっとも、2024年の売上高、営業利益を見れば、LVMHは、売上高847億ユーロ、営業利益196ユーロに対して、エルメスの売上高は152億ユーロ、営業利益は62億ユーロと少ないのですが、株価は将来性やトレンドなどある意味、現段階でははっきり見えない部分を予測した価格が繁栄されるので、現在の利益がそのまま反映するものではありません。 10年前には、エルメスを買収しようとしていたLVMHにとっては、頑として買収を許さなかったエルメスに圧倒的1位の座を奪われる日が来ることを想像していたでしょうか? しかし、その経営方針から、今や両極?のようになった2つのハイブランドの企業が相容れなかったことは明白です。エルメス時価総額LVMHを上回る<関連記事>「エルメス絶好調で特別ボーナス4000ユーロ...

2025年4月15日火曜日

性加害を加えた犯人の釈放により、自らの命を絶ってしまった少年

   17歳の少年が18歳の誕生日を迎える3日前に自らの命を絶ってしまったのは、投獄されていた彼を襲った性加害者が懲役5年のところを減刑されて、わずか2年4ヶ月の服役ののち、釈放され、よりにもよって、彼の住まいから3キロほどしか離れていない場所に戻ってきてしまったことにあるとし、彼の両親は、司法は被害者に対する配慮が欠けていると訴えています。 この惨劇には、いくつもの悲劇が重なっていたように思いますが、過去にフランスで起こっている性加害暴力事件などを見ても、性加害を訴えて、犯人を逮捕、拘留、投獄するまでは行っても、その後、この加害者たちの釈放後の措置、また、被害者への配慮は明らかに...

2025年4月14日月曜日

ソフィ・マルソーと柔道家テディ・リネールがかけつけた大阪万博フランスパビリオン

   賛否両論飛び交っていたらしい大阪万博には、フランスからは、女優ソフィ・マルソーとパリ・オリンピックのゴールドメダリストの柔道家テディ・リネールがフランスパビリオンの開会式に参加しました。 多くの国が技術革新に焦点を当てる中、フランスパビリオンは、ロダンの彫刻やジブリアニメスタジオ風のオービュッソンのタピストリー、ノートルダム大聖堂のガーゴイル、フランスの誇る数々のハイブランドやアルザスワインなどが展示され、ビストロスペースも設けられています。Visite du pavillon🇫🇷 @franceexpo2025 de l'Exposition Universelle...

2025年4月13日日曜日

どんどん拡大するディズニーランド・パリ 

   パリに来る人に、「ディズニーランド・パリ」に行きたいと言われたら、「えっ?なんで?」と思ってしまう私ですが、意外にも「ディズニーランド・パリ」は、パリでは、もっとも人気の観光地のひとつであるようです。 特に欧州圏内、ロシア方面などからの観光客にとって身近なディズニーランドはパリのディズニーランドで、パリに来た際には、ぜひ行きたい!と思う人も多いのです。 一時、パンデミックの際は、他の遊興施設同様、しばらくオープンできずに厳しい時期もありましたが、根強いディズニー人気は依然として堅調で、ここ数年、景気のよい話が続きます。 ディズニーランド・パリは、大きくは「ディズニーランド・パーク」と「ウォルト・ディズニー・スタジオパーク」との2つのパークで構成されており、現在は、主に「ウォルト・ディズニー・スタジオパーク」の面積を2倍に拡張する大規模な改修工事が進行中です。 この改修工事の完成は、まだ先のことなのですが、この改修段階の中、5月15日には、この中の「ワールド・プレミア」が一般公開になります。この「ワールドプレミア」は、「来場者を映画のプレミアを祝うハリウッドの夜に誘う世界観」とのことで、異次元の空間を楽しめるスペースが表現されているようです。 ディズニーランド・パリは、今回の全体の拡張・改修工事に20億ユーロ以上も投資しており、この「ワールド・プレミア」に続き、2025年内には、ピクサー映画「カールじいさんの空飛ぶ家」を題材にした新しい限定アトラクション(空飛ぶメリーゴーランドに乗って、空中を回転する)が追加され、2026年には、「アナと雪の女王」の世界、「ライオンキング」にインスパイアされた没入型?の世界がオープンする予定になっています。 また、ディズニー・セコイア・ロッジホテルはホテルの近代化を継続するために、2026年から1,000室の改修工事が始まり、「ウォルト・ディズニーの遺産のハイライトを発見しながら自然の泡の中で呼吸する」機会を提供するとのこと。 こうして、新しいアトラクションや新しいスペースの様子を聞くと、新たな「夢の世界」に広がっていくことを感じます。 私自身は、ディズニーランド・パリには、ずいぶん前に娘と2回ほど行ったことがあるだけで、その時は、どうにも東京ディズニーランドと比べてしまって、そこまで感動はせず、しかも、今ほどの盛り上がりは感じられなかったものですが、この最近の繁栄ぶりを見ていると、着々と進化を続けている様子です。 そもそも、この「ディズニーランド・パリ(当初はユーロディズニー)」は、1983年の「東京ディズニーランド」の大成功に海外進出の機運が高まり、候補地を厳正に審査して、車で4時間圏内に6,800万人、飛行機で2時間圏内に3億人の人口があることから、充分な集客を見込んでオープンしたというだけあって、これだけ拡張することができるまでに大成功したとも言われています。 当初はフランスあるあるで、メンテナンスが行き届かず、ストップしてしまうアトラクションがポツポツあったりして、「ディズニーランドなはずなのに・・こんなことある?」と思ったこともあったのですが、それも改善されていったのでしょう。 パリ市内では、ノエルの時期になると、チュイルリー公園内に移動遊園地ができたり、季節限定でヴァンセンヌの森にも、それよりも少し大きな移動遊園地ができたりもしますが、いずれも、けっこうクラッシックなアトラクションが多く、ディズニーランドのような、一歩、足を踏み入れると夢の世界というような世界観とは違います。 これだけ、色々な新しいものが次々と登場する時代に、なにか違うものができてもよさそうなところ、ディズニー人気というものは、ヨーロッパでもなかなかなパワーがあるようです。ディズニーランド・パリ<関連記事>「フランス最大の移動遊園地 フォア・デュ・トローヌ・パリ(Foire...

2025年4月12日土曜日

「拷問および蛮行を伴うレイプ」で起訴されたボルドーの4人の男

   日々、起こっている事件を見ていると、本当に枚挙にいとまなく、禍に巻き込まれずに今日まで生き延びてきたことが不思議でもあり、幸運であったと思ってしまうことがあります。 昨日、目にした事件は、ボルドーで起こった事件だったので、娘が学生時代に数年過ごした場所でもあり、パリ以外では、なんとなく、少しだけ近く感じる地方?都市でもあるだけにチラッと目をとめたところ、その場所柄というよりも、この大雑把に言うところの「性加害事件」について、「ありがちだけど、あんまりだろ!」と思う「同意・不同意問題」が論じられていたので、それについて、少し触れたいと思います。 この事件は、「2020年11月か...

2025年4月11日金曜日

パリの大気汚染は20年間で半減した

   エアパリフ(Airparif・イル・ド・フランス地域の大気質(大気汚染)を監視するために環境省に認可された大気質監視協会)は、パリ(イル・ド・フランス)の大気汚染は、20年間で半減したと発表しました。 この大気汚染が改善されているのは、はっきりとはわかりづらいとはいえ、ここのところ、お天気が良い日が続いて、パリの空ってこんなに青かったかな・・と思うほど、青空がきれいに感じていたので、このエアパリフの発表を見て、ああ、大気汚染が改善されていることも空が青く感じる理由のひとつだったのか・・と単純に思ってしまいます。 思い返してみれば、パリ市は、この環境問題への取り組みが、そこまで...

2025年4月10日木曜日

新手の物乞い スーパーマーケットの中で・・

  パリ・オリンピックの前後には、すっかり姿を消していたホームレスや物乞いをする人々は、すっかりもとに戻ってきました。街中やメトロの駅の通路などに座り込んでいる人には、若い人から年配の人まで、年齢性別問わず、色々な人がいるし、それが子連れだったりするときには、とてもやるせない気分にもなります。 彼らは別に他人に危害を加えたりすることはないのですが、できれば、遭遇したくない気持ちになってしまいます。 メトロの中だと、車内を集金に歩いている場合もけっこうあって、また、駅の通路にそこそこの荷物を置いて、場所を陣取って、昼間から、寝袋のようなものに潜って寝ていたりもするので、この人たちは、夜、動いているのかと考えたりもします。 昨日、時々、立ち寄るスーパーマーケットに行ったら、お店の前にホームレスの人が「小銭をください」と店内に入っていくお客さんに呼びかけているのを見かけました。 お店の真ん前に陣取られては、お店も迷惑だろうに・・と思ったものの、私は、そのまま、横を通り過ぎて入店。あまり重い荷物にしたくないので、今日は控え目にしておこうと思いながら、店内を見て歩きつつも、ついつい、重くなってしまったかも・・と思いながら、レジへ。 このお店は、最近は、スーパーマーケットでは、セルフレジがめっきり増えているというのに、相変わらず、昔ながらのふつうのレジなのです。レジに並ぼうとすると、先ほど、入口にいたホームレスの男性が商品をいくつか持って、近付いてきたので、並ばずに先にレジを通してほしいというのかと思いました。 こういう人はたまにいて、多くの人がけっこうな量の買い物の会計をするのに並んでいるところを自分は1つ、2つの商品だけなので、先に通してほしいという人です。 ところが、このホームレスの人、先に通してほしいのではなく、これを「買ってほしい」とレジに並ぼうとしているお客さんに頼んで歩いているのです。 私は、ちょっと初めての展開にドギマギしてしまい、なんだかちょっと怖くなって、うつむいてしまったのですが、そこは慣れたもの?というか、次々と後に続くお客さんに頼んで歩いているのです。 彼が持っていたのは缶ビール1缶とパンと鴨のテリーヌでした。数人に声をかけたところで、ちょっと彼と話し始めた老婦人が見捨て置けない気になったのか、彼の持っていた缶ビールだけが彼女の買い物の中に入っており、ホームレスの男性は、いつの間にか、店の外に出ていました。 その老婦人のすぐ後ろにいた男性が、「大丈夫・・もし、ダメだと言われたら、自分が支払うから・・」と言っているところを見ると、レジを通る時に、彼女は会計から外すつもりにしているのだ・・と思いました。 私は、あまりに執拗に言い寄られたら、セキュリティの人を呼ぼう・・と心の中で思っていましたが、同時にお店の外でお金をもらうのを待っているだけでなく、店内に入ってきて、お客さんに買ってもらうという新しい手法に転じたホームレスに驚いたというか、積極的というか、お店に入って、商品を盗んだりはせずに、他の人に買ってもらおうとする、そのあたりの線引きが微妙だな・・とへんなことに感心しました。 このような物乞い?の人は初めて見たので、こういうことが度重なれば、お店の方も黙っておらず、それこそ、セキュリティの人が出てくると思います。妙に抗ったりすると、危険かも?と、思ってしまうのは、当然といえば、当然だとも思うのですが、周囲の人々(お客さんたち)が、皆、明らかに動揺して、無反応で、皆がほぼ無視している状況だったのは、なんだかフランスにしては意外といえば、意外でもありました。 こういう時にちょっとだけ思い出すのは、私自身はこういう人にお金をあげたことはないのですが、亡くなったフランス人の夫は、かなりの確率でお金をあげていたのを思い出し、今回も、きっと夫だったら、買ってあげていたんだろうな・・などと思ったのです。スーパーマーケット ホームレス<関連記事>「あれだけいたパリの露天商はどこへ行ったのか?」「フランス全土が震撼とした...

2025年4月9日水曜日

すごかったパリ17区の大火事

 🔴 Incendie à #Paris : 👉 Une partie du site de tri Syctom (17e) ne tient plus face aux énormes flammes en cours. Une centaine de soldats du feu sont mobilisés. (🎥 CLPRESSFR) #Paris17 pic.twitter.com/lc4Ro9Yji0— FLASH INFO Ile-de-France (@info_Paris_IDF) April 7, 2025  先日、夜のニュース番組をつけたら、パリ17区で大火災!という映像が流されていました。映像はDIRECT(生中継)と出ていて、サマータイムになり、日が長くなり、まだ真っ暗にはなっていない独特なブルーの空に炎が燃え上がる映像に、「なかなかな規模の火事だな・・何が燃えているんだろう? どこなのかな?」と思っていました。 その時の生中継では、パリ17区というだけで、その規模の大きさ、消防車60台、消防士が200人出動しているというだけで、詳しい火災現場や、火災の原因などは流れていませんでした。 しかし、だんだん日が暮れてくるにつれて、火災現場の引きの映像が流れ始め、引いてみると、環状線ごしに、ものすごい黒い煙幕が広範囲にわたってパリを覆っていて、その時点で、「もしかしたら、これ、家からでも見えるのかも?」と慌てて窓のカーテンをあけてみると、なるほど、家からでもパリの街を大きく黒い煙幕が覆って煙が流れていくのが見えました。 我が家はパリの中心地ではないうえに、比較的、上の方の階にあるために、パリが高層建築が少ないこともあって、パリ祭の時の軍事パレードの航空ショー?のトリコロールの噴煙などが辿っていく道が見えたりもします。 しかし、この日に限っては、パリ祭のトリコロールの噴煙の何十倍ものボリュームで、こんなにものすごい黒煙で、近くの人は無事なんだろうか?と心配になるほどでした。 私が外を見たのは、ちょうど、エッフェル塔がシャンパンフラッシュしている時だったので、21時ちょうどくらいだったと思います。キラキラ光るエッフェル塔に迫ってくるかもしれないと思われるパリを覆い尽くす黒煙は、とても奇妙な光景でした。 翌日の報道によると、火災現場は、17区にある廃棄物処理場の施設だったようで、主に段ボール、プラスチックなどが選別されてやってくる場所だったようで、これが炎の勢いを強くした原因だったと言われています。それにしてもあんな黒煙幕、初めて見ました! 近年、リチウム電池やセルなどが原因の火災が年間100件以上発生しているそうで(日用品に使用されているリチウム電池などは、特に火災の原因になるそう)、今回の火災の原因も同様のものであったことが疑われており、また、集積していた段ボールやプラスチックが炎の勢いを加速させ、大量の黒煙が発生した原因であったとも言われています。 リサイクル企業連盟の会長によれば、リチウム電池やセルなどが原因の火災(100件)だけでなく、火災そのものが増加(年間140~150件だったものが、年間400~500件になっている)しているとのことで、驚くことに、これには、鎮火した火災の数は含まれていないということです。 とはいえ、廃棄物処理場全体の建物は崩壊し、これだけの大きな火災にもかかわらず、死傷者は出ていないとのことで、不幸中の幸いでした。 パリ警察署によれば、「黒煙の毒性は検出されなかった」と発表していますが、どう考えても、身体にいいわけありません。 当面の差し迫った問題のひとつは、通常は、この処理場で受け入れていたゴミをどこに割り振るかが速やかに解決すべき問題、でなければ、いつかの年金問題のゴミ収拾業者のストライキの時のようなことになります。 しかし、火事って怖いな・・意図的に燃やさなくても、炎と煙はあんなに燃え盛るものなのかと思いました。 パリ17区大火災<関連記事>「フランスのゴミの収集 フランス人の衛生観念」「ゴミの捨て方に見るフランス人のモラル フランス人には、箱を潰して捨てようとか、そういう観念はない」「自分の落としたゴミを拾ったら、びっくりされて、すごく感謝された!」「年金改革問題...

2025年4月8日火曜日

季節の変わり目 服装選びが難しい季節だけど・・

  冬の間は、本当にお天気の悪い日が多くて、うんざりするほど雨ばかり・・しかも一日中雨だったので、春になって、お天気の日が続いているのはそれだけで嬉しく、気持ちも明るくなります。 しかも、抜けるような晴天の日が多くて、パリは本当に晴天だと、その美しさも倍増するな・・などと思いながら、街を歩いています。 落ち葉の季節には、パリは、どうしてこんなに落葉樹ばかり植えているのだろうか?と、枯れ葉の多さに、「掃除大変なのに・・」などと余計なお世話だろうことを思ったりもするのですが、冬には葉が落ちてしまうからこそ、春、木の葉が芽吹いてくる若葉の緑がきれいなんだな・・と、あらためて、そんなことを...

2025年4月7日月曜日

パリの極上エステ体験 NUXE SPA

   日頃、私は特にお化粧品にもあんまり興味がないし、年齢を重ねてきたからこそ、日頃のお肌のお手入れはこれまで以上に大切だと思いつつ、そこまでこだわりのあるケアをしているわけではなく、最低限、肌が乾燥しないようにしたり、夜用のクリームは、ちょっとだけ良いものを選ぶように心がけ、あんまりケチらずに、たっぷり使うくらいのことしかしていません。 なので、エステとか、そういう類のものも、これまで、あまり積極的に行くこともありませんでした。 それでも、SPAとか、マッサージなどは好きなので、機会があれば・・とは思っていました。昨年、お誕生日に娘がSPAのチケットをプレゼントしてくれたので、初めて、SPAとボディートリートメントをしてもらいに行ったのが、初めてでした。 昨年、行ったところは、パリ郊外の広いスペースで、プールやジャグジーなどの開放的なスペースもあるアクアトニックというだけあって、エステよりもプールなどの施設が前面に出た感じの場所でした。 そして、今年も娘がお誕生日にエステとボディートリートメントのチケットをくれたので、また、新しいエステ・ボディートリートメントに行ってきました。 こちらは、NUXEという化粧品メーカーがやっているSPAで、パリの中心部にあり、しかも、私もけっこうよく行くモントルグイユ通りにあるので、家からそんなに遠くもなく、なんか行き易い場所でもあります。 モントルグイユ通りは、美味しいもののお店がたくさんある通りとして有名なのですが、そんな中にNUXEの店舗は、間口は小さく、ひっそり・・と言いたいところですが、なんだか、季節のキャンペーンなのか、入口はピンク!(いつもは、マッドな感じのゴールドが基調の店構えです)おばさんとしては、ちょっと入りづらい感じでもあります。 店舗の間口としては狭いのですが、パリのお店あるあるで、一歩、中に入ると、実は奥行があり、また、地下には、階段があって、どこまで下りていくの?という感じでシックな石造りの内装が広がっています。 まず、入るとアンケート用紙?のようなものを渡されて、マッサージやエステに使うオイルの種類を選び、マッサージの強さや特にこんなところを重点的にしてほしいとか、こんなところに注意してほしいなどの質問用紙に記入します。 さすがにきっちり時間で予約が詰まっているだけあって、時間どおりに個室に案内してくれます。 NUXEのオイルやボディケアーのローションなどは、いくつか使ったことがあるので、なんとなく安心感はあります。 個室に入ると使い捨ての紙の下着1枚だけをつけて、タオルにくるまって横たわります。個室の中は、薄暗い柔らかい照明と静かなBGMが流されています。 なんとなく、日本のマッサージなどと違って、こちらのマッサージは、良く言えば優しい感じというか、撫でる程度のイメージがあって、私はアンケートに「強め」のマッサージを希望すると記入していました。 それでも、なんとなく物足りない感じのマッサージであろうと思っていたのは、間違いで、NUXEのローションを使った優しく丁寧なマッサージではあるのですが、本当に足のつま先から頭のてっぺんまで、丁寧に時間をかけて、全身を充分にほぐしてくれるような、満足感たっぷりのマッサージでした。 そのまま眠ってしまってもいいくらいな感じでもあり、この際、色々、聞いておきたいという気持ちもあって、前半は、思わずよだれを流して眠りに落ちそうでしたが、途中から、このオイルはなに?とか、これは、なんのためにやっているケアなの?とか、色々と質問もしました。 こういう時のエステティシャン?というのか、こういうサービスをしてくれる人、そういう教育をされているのかもしれませんが、わりと物静かな感じの人で、自分の側からは話しかけてきません。私の担当をしてくれたのは、恐らく20代後半から30代前半あたりの女性でしたが、落ち着いた雰囲気の感じのよい人でした。 きっと、お客さんによっては、話しすぎてもダメ、ずっと喋っていたい人も恐らくいるだろうし(フランス人ならばとくに・・)、1対1の対応、しかも、あまりに無防備な体制になっているお客さんに対して、身体に接触するサービス・・なかなか、センシティブでもある感じです。 ボディートリートメントがひととおり終わったところで、ボディはタオルで蒸された状態で、フェイストリートメントに入ります。 こちらは、ゴマージュから入り、マッサージ、軽く保湿してから、パック、そして、さらに仕上げのトリートメント・・そういえば、一時、ゴマージュには、凝っていたことがあって、自分でできるスキンケアで、もっとも効果、前後の違いがもっともわかりやすく、すべすべになるのがうれしくて、一時ハマったことがありましたが、最近、すっかり忘れていました。 今回は、プロにやってもらったゴマージュとフェイスパック・・すべすべ、しかもしっとりで、顔を見ずとも、自分で手で触れただけで、柔らかいお餅のような感じになって、思わずニッコリしてしまいました。 考えてみれば、このようなケア、定期的にやってもいいはずなもの・・でも、そのお値段も、サービスもよくわからないうえに、やっぱり無防備に相手に身体を預ける(大げさですが・・)ので、ちょっと躊躇してしまうところもありました。 今回、初めて、本格的なエステを体験して、個人的には、大満足。パリならではの地下もぐった石造りの空間に照明に・・そのあたりの雰囲気の演出の仕方はさすがフランス、おしゃれでとってもセンスが良いです。本当に至極の時を過ごすことができました。 比較するのもおかしな話かもしれませんが、ディズニーランドなどに行くよりもずっと満足感があり、パリらしい体験型アクティビティかもしれません。 色々なコースがあり、顔だけ・・とか、ボディだけ・・とか、その種類も色々あるようですが、今回、私が行ったのは、ボディ45分、フェイシャル45分の合計90分。時間いっぱいいっぱいまで、しっかりやってくれました。 中には、水の中でやってくれるマッサージなどもあるようです。 とっても、満足で、でも、担当してくれる人によってもずいぶん違うかもしれないな・・と思って、「あなたは、とても上手で感じもよかったから、次回もあなたを指名できますか?」と言ったら、「喜んで!」とお名前を教えてくれました。 パリに来て、美術館とか、色々、巡りたい観光地もあるでしょうが、エステもちょっと楽しい体験かもしれません。 とりあえず、「NUXE」のエステ・マッサージは、安心してご利用できるものでした。NUXE...

2025年4月6日日曜日

800キロのコカイン密輸に加担していた漁師の存在

  先週末、ノルマンディー沖で コカインの密輸ネットワークを壊滅させる前例のない麻薬撲滅作戦が展開され、その結果、800キロのコカインが押収され、30人が拘留されています。 正直、大量の麻薬が押収されたというニュースには、もはや、あんまり驚かなくなってしまった感じもするのですが、今回、かなり驚いたのは、この密輸船で運ばれていた大量のコカインを最終的にフランス国内に運び込むという作業?を漁師が請け負っていたという事実でした。 これまでも、密輸船でフランス近海まで運ばれたコカイン等の麻薬の梱包は、海に投棄され、海岸に打ち上げられたものを回収するという不確か?な手法によって、密輸されてくるのが、一...

2025年4月5日土曜日

エッフェル塔の新しいアトラクション エッフェル塔1階の吊り橋

  東京に住んでいても、東京タワーやスカイツリーにはそうそう、行くわけではないのと同じで、私もあまりエッフェル塔に行くことはありません。 それでも、昨年はパリ・オリンピックがあったために、五輪付きのエッフェル塔は今だけだろう!とエッフェル塔まで足をのばしました。とはいえ、五輪付きのエッフェル塔を見に行っただけで、エッフェル塔にのぼったわけではありません。 たいていというか、ほぼほぼ、いつもエッフェル塔は行列しているし、チケットもけっこう高いし、あまり、行列してまで、のぼりたいとは思わないからです。 エッフェル塔は、やはり、パリにとってシンボル的な存在で、観光客が行きたい場所のひとつであると思うのですが、私のように、「別に外から見るだけでじゅうぶん・・」と思う人は少なくないのかもしれません。 そんな人を少しでも、エッフェル塔内に動員する目論見だったのか?なんだかエッフェル塔の中にアトラクションが設けられていたようです。 「Le...

2025年4月4日金曜日

鼻が壊れて鼻水が止まらないのは、地味に辛いというか、相当辛い・・

   最近、治療のために夜、眠る時に、鼻にマスクをするようになって、想像していたよりも、ずっと難しくて、「さあ、寝るか・・」と思うと、本来ならば、リラックスしていくところを少々、緊張してしまう日が続いていました。 日常的には、呼吸をしている時に、口で呼吸をしているか?鼻で呼吸をしているのか?など、全然、意識しておらず、ましてや、夜、眠る時など、どうしているのかなんて、全然、考えたことはありませんでした。 それが、鼻にマスクをしなくてはならなくなって、マスクからは、空気が送られてくるとなると、その狭い空間で空気の摩擦が起こるわけで、その空気が出てくる圧力に自分の呼吸が合わせられないと...

2025年4月3日木曜日

英国入国の際に必要になったETA(電子渡航認証)

   「4月2日から、英国に入国する欧州からの観光客は、英国国境のセキュリティ強化を目的とした有料のデジタル文書である電子渡航認証(ETA)を事前に取得し、携帯することが義務付けられる」ということで、欧州からの観光客?私は欧州からの観光客?それとも日本人?と、一瞬、ちょっと考えてしまいました。 いやいや・・私は日本人です・・。 調べてみると、これは、1月に米国、カナダ、オーストラリア、日本等を含む約50ヵ国と地域には、すでにこの制度は導入されているとのことで、次の段階として、今度は、欧州諸国もそれに加えられたということらしいです。 このETA(電子渡航認証)を取得するには、専用のアプリ「UK...

2025年4月2日水曜日

マリーヌ・ル・ペン氏に有罪判決 民主主義とはなにか?

   大物現役政治家に有罪判決、しかも、2027年の大統領選に立候補するであろう人物に対しての判決。 フランスの代表的な極右政党、国民連合(RN)の実質的な党首であるマリーヌ・ル・ペン氏が公金不正流用(横領)の罪で懲役4年(うち2年は条件付きで転換可能)、罰金10万ユーロ、そして、仮執行付き5年間の選挙資格剥奪の判決を受けました。 この「公金不正流用(横領)」について、裁判所は、「マリーヌ・ル・ペンは、2004年から2016年までの11年間にわたり、合計で290万ユーロの欧州の公的資金を不正流用(横領)し、この資金が実際には極右政党のために働いていた欧州議会議員の議会補佐官への支払いに故意に使用されたこと」に対して判決を下しています。  この判決では、マリーヌ・ル・ペン氏だけが特に注目されていますが、同時に9人の欧州議会議員が公金横領の罪で、12人の国会議員補佐官が盗品受領の罪で起訴されています。 これは、長期間、組織化されたこの公金流用システムの中心にマリーヌ・ル・ペン氏が存在していたとみられています。 マリーヌ・ル・ペン氏は、この行為を不正であると認めておらず、これは行政上の理解の相違であり、また、この判決を大統領選から、彼女を政治的に排除するために下された判決だと述べ、控訴を表明しています。 正反対のことながら、裁判所もル・ペン氏も相手に対し、「民主主義への冒涜」を訴えていいるのも奇妙なことといえば、奇妙なことです。 彼女に関しては、どうにも金銭的にグレーの報道が多く、過去にもオリガルヒ(ロシア)との繋がりなどを取り沙汰されていたこともあったと記憶しています。 マリーヌ・ル・ペン氏は、判決が言い渡されると、即刻、退去。顔を伏せたまま法廷を横切り、車で立ち去り、静かに怒っている感じでしたが、その後はさっそく反撃を開始。あちこちのインタビューに答え、この判決に対する反論を展開しています。 裁判所は、この判決に関して、罪を認めていないということは、再犯の恐れがあるということ、ましてや、「その人物が重要な役職、今回の場合は、大統領選を目指す意志が強ければ強いほど、その人物が公金流用(横領)で有罪とならないなどという事態は、民主主義の公的秩序を揺るがすものになる」、「全ての訴訟対象者と同様に、選出された国会議員が優遇措置の恩恵を受けないようにしなければならない」、「これは、国民が政治に求める信頼と相容れないものである」と説明しています。 いいこと言うな・・。 マリーヌ・ル・ペン<関連記事>「フランス人のディベートの凄まじさ」「フランス大統領選挙目前のエマニュエル・マクロン...

2025年4月1日火曜日

一年に一度くらい来てくれる害虫駆除 今年はちゃんと来てくれた

   我が家は賃貸のアパートなので、水回りの点検や排気口のお掃除や害虫駆除などなど・・定期的に来てくれます。全く一方的な日時指定なので、「この日に点検(など)に行きますので、家にいてください」とアパートの入り口に張り紙がされているので、当然、平日の日中などは、家にいられないことも多かったので、そのままスルーしていた時期も長かったのですが、今は、比較的、時間も自由が効くので、できるだけ家にいるようにしています。 それも、○○日の午前中、とか、○○日の午後・・とかいう大雑把な指定なので、けっこう拘束される感じでもありますが、個人で呼ぼうと思ったら、それはそれで厄介なので、できるだけ、そ...

2025年3月31日月曜日

ビブリオテック エリアにある屋台村が楽しい

   先日、映画を見るために、久しぶりにビブリオテック(フランス国立図書館)のあるエリアに行きました。ビブリオテックの駅も久しぶりでしたが、一時は、きれいにしても、すぐに汚れていくパリのメトロの駅の中では、いつ行っても清潔できれいに保たれていて、また、全体的にゆったりと整然としている駅で、いつ来ても印象の良い駅です。 このエリアは、パリの中では、新興エリアで、文化的に近代的に発展させようとしている感じの街のつくりで、ある意味、パリらしくないとも言えないこともありませんが、けっこう、DECATHLON (デカトロン)(スポーツ用品店)やDARTY (ダーティー)(電化製品)、よく見るちょっとおしゃれなチェーン展開のカフェやバーなどもあり、なかなか悪くないエリアです。 ビブリオテックというだけに、もちろん、大きなフランス国立図書館や映画館、催事場などが色々、揃っているし、オフィス街でもあります。 これまで私が知らなかっただけかもしれませんが、映画館の前の広場には、屋台村を思わせる色々な種類のテイクアウトフードのカミオン(小型トラック)が集まっていて、その中央には、テーブルと椅子がぽつりぽつりと置かれていて、テイクアウトした食べ物をそのままオープンエアで食べられるようなスペースが設けられていて、平日のランチタイムには、けっこう賑わっています。 最近、時々見かけるようになったハンバーガーのカミオンや、チャイニーズ、アクラ(魚のすり身を揚げた料理)やパエリア、和食風のBENTOなどなど、国際色豊かなお店があります。 そもそもカミオン(小型トラック)といえば、以前はカミオン・ピッツアはわりとよく見かけるものだったし、我が家の近所にも来ていたことがあったのですが、いつの間にか(どうやらパンデミックの頃以来)見かけなくなっていました。 しかし、考えてみれば、ピザが焼けるのなら、他の料理だって、できないわけはなく、ただ、どの程度、受け入れられるのかを考えれば、ハンバーガーあたりが、一番、手っ取り早くフランス人には、受け入れられやすいのかもしれません。 しかし、多くの人が集まるオフィス街や映画館近くのエリアならば、毎日のように、食べるランチ・・バラエティに富んだメニューが楽しめるのは、ランチ難民にとっては嬉しいことだと思います。 どうやら、このテイクアウト業界界隈は、カフェやレストランに行くよりもずっと経済的で、価格設定も10ユーロ前後にターゲットが絞られている感じで、気軽に利用しやすい感じでもあります。 いわゆる観光地ではないけれど、ちょっと面白いパリの一面を感じられるこのエリア、ちょっと覗いてみるのも楽しいかもしれません。 パリの屋台村 ビブリオテック<関連記事>「ファストフードの激安メニュー競争」「パリ市庁舎前のストリートフードフェスティバル」「私史上、パリ最高のケバブに感激! パリの美味しいケバブ屋さん Doni...

2025年3月30日日曜日

朝食が好き 最期の晩餐は朝食がいいかもしれない・・

   最近のマイブームは朝食で、いわゆる朝食っぽい食事が自分は好きなんだな~と、あらためてそんなことを思っています。 日本に行ったときに、温泉に行ったりしたときの、温泉旅館の和朝食などは、私にとっては、究極の朝食で、豪華な夕食は温泉の楽しみのひとつなのですが、さんざん食べ尽くした翌朝でも、ごきげんで食べられる朝食もその楽しみのひとつです。 朝から、こんなにたくさん!と歓呼する旅館の和朝食はもちろんのこと、ふつうの家庭でも食べるような、ごはんとお味噌汁、納豆、お漬物、のり、たまご焼き(それに魚の干物などあったら、すごいですが・・)などの朝食も、海外にいれば、もの凄いご馳走です。 以前、職場にいた同僚が子どもと日本に帰国していた際に、子どもが、実家のお母さまが用意してくださった、いわゆる、ごくごくふつうの和朝食に、「晩御飯みたいな朝ごはんだね!」と言ったという話には、当時も今も、大きく頷ける感じがしたものです。 しかし、私は、トーストに簡単なサラダにコーヒーなどの朝食も、これもまた好きです。朝でなくとも食べたくなるような食事です。 私はフランスでは、朝からお米のご飯を食べることは滅多にありませんが、いわゆる、朝ご飯みたいな晩御飯を食べるときは、とっても贅沢している気分です。 私が子どもの頃は、父は、1日に一度はお米を食べないと気が済まない人だったので、たいてい父は朝からご飯とお味噌汁、焼き魚と納豆、あるいは、卵焼きなどとお漬物・・という食事で、朝、パンを食べるのは、お休みの日で、スープ(トマトとか、コーンとか、クラムチャウダーとか・・)とツナ缶とか、イワシのトマト煮とかを添えたサラダとトーストというのが定番でした。 母に言わせれば、パンだと手間がかかるから・・ということでしたが、なるほど、今、思い返せば、今の時代ならともかく、私の子どもの頃ですから、スープといっても、大皿にスプーンで飲むようなスープで、今でもあの頃の食卓が思い浮かびますが、母も大変だったろうな・・と思います。 今の私がパンにサラダにコーヒー・・なんていう簡単な感じではありませんでしたが、それでも、今、思い起こせば、私が自分で作っているサラダ用のドレッシングは、あの頃、母が作ってくれていたドレッシングと同じ味だと思います。 そして、これは、今となっては、ほんと、滅多に食べないけど好きなのは、イギリスの朝食で、これは、私がイギリスに留学していた頃、ほんのわずかな期間、ホームステイしていた家庭で出してくれた、いわゆるイングリッシュブレクファストで、薄切りのパンをトーストしたものに、ベイクドビーンズ、焼いたトマト、ソーセージの朝食で、たまにM&S(マークスアンドスペンサー)に行ったりすると、このベイクドビーンズの缶詰を買ってみたりすることもあります。 当時、最初にこの朝食を見た時は、「なにこれ?朝から、グチョグチョな豆・・」とゲッソリしたのを覚えていますが、その家庭で出してくれる料理の中では、朝食が一番マシ(失礼!)で、それも、ごくごく短期間だったので、今では懐かしい・・私にとっては、なんとなく郷愁を感じる朝食でもあります。 おかしなことに、なんと一番長く生活しているフランスでは、フランスらしい朝食というものは、あんまり食べずに来たのですが、夫は、よく縦半分に切って、ちょっとトーストしたバゲットにバターなどを塗って、コーヒー(カフェオレ)に浸して食べていたので、これがフランス人の食べ方なのね・・と、一緒にそんな食事をしていたこともありました。 夫が生きていた頃は、私は日曜日も仕事のことが多かったので、滅多にチャンスがありませんでしたが、ゆったりした日曜日の朝には、夫が「クロワッサンとか、パンオショコラ買ってこようか?」と、ものすごく素敵な提案をしてるアピールをしてくれていたことがあったので、夫にとっては、平日はバゲットにカフェオレ、お休みの朝食はクロワッサン・・そんな朝食が理想だったのかもしれません。 いずれにせよ、今は朝食を抜いてしまったりすることも多いのですが、朝食を朝、食べないだけで、昼に食べたり、夜に食べたりしていて、あらためて、私は朝食というものが好きなんだな・・などと思っています。 よく最後の晩餐というか、人生の最期に何が食べたい?なんていうことを言うことがありますが、私は、和食にせよ、洋食にせよ、簡単な「朝食」が最期に食べたい食事かもしれません。朝食<関連記事>「海外から見ると日本人の食卓はとてもレベルが高い」「脅威の時差ボケ 私は日本の食材の山を見ただけで時差ボケする」「日本のパン屋さん 日本のパン」「クルッキー(クロワッサン+クッキー)...

2025年3月29日土曜日

久々のギャラリーラファイエット・グルメには、ピエール・エルメのパワーを感じた!

   久しぶりにギャラリーラファイエット・グルメに寄ってみたら、パック(イースター)を前に、チョコレートの彫刻のようなものが、あちこちに出ていました。 なにかにつけて、チョコレートを別のカタチで売る感じは、毎度のことですが、イースターともなると、イースターエッグのたまごの形のチョコレートやにわとりの形のチョコレート、また、うさぎや、その他の小動物の形のチョコレートだったり、まさに手を変え、品を変えという感じです。 ギャラリーラファイエット・グルメの地上階は、正面入り口を入ると、まず、スイーツのお店がウワッと目に飛び込んでくるのですが、入口、正面を陣取っているのは、ピエール・エルメ、入口を入って右手は、長いことダロワイヨが入っていたのですが、とうとう、その座(ダロワイヨが長年陣取っていた場所)は他のお店に入れ替わっていました。 そして、入口を入ってすぐの左側のスペースは、だいたい今、注目のパティスリーだったり、ブーランジェリーだったり、アイスクリーム屋さんだったりが、期間限定で入っています。 その期間限定のスペースには、現在、「ピエール・エルメ」のチョコレートが陣取っていて、その正面には、常設の「ピエール・エルメ」のスイーツ(マカロンやケーキ類など)があり、入口付近の大部分を「ピエール・エルメ」が占めています。 この「ピエール・エルメ」の存在感というか、パワーというか・・そんなものをひしひしと感じます。 この期間限定のスペースは、ショコラティエとしての「ピエール・エルメ」のスペースで、これまた、「サロン・ド・ショコラ」??と思うような、大きなオブジェのような芸術作品というか、一見すると、なんだかよくわからない(失礼!)芸術作品のようなチョコレート。 これまで、どちらかというと、マカロンで有名になったといってもよいピエール・エルメ・・実はショコラティエでもあります。 それが、ピエール・エルメといえば、かなりのお値段なのは、間違いないのですが、ちょっとだけ覗いて見ると、すかさずお姉さんがやってきて、「今、これを買うと、このタブレット(板チョコ)がついてきます!」と、商売っ気もバッチリです。 大きなチョコレートは、正面のものは、どうやら売り物ではないようですが、両隣は79ユーロ、39ユーロとわかるようなわからないようなお値段でした。 その他のブーランジェリーやスイーツなどのお店は、Nicolas...

2025年3月28日金曜日

最近、見つけたパリの美味しいケバブ屋さん GEMUSE berliner kebap Paris

   日本に一時帰国していて、帰仏して以来、しばらくはフランスの食べ物に食指が動かなくなっていて、その後、検査のために入院したり、その後の対応などもあったりして、とんと、外食や美味しいものへの探求心が損なわれていました。 先日、たまたま夜のニュース番組を見ていたら、最近(今に始まったことではないと思いますが・・)、ケバブが人気を増している・・というニュースをやっていて、ケバブ屋さんに行列ができている様子を流していました。 その番組の中でチラッと写っていたケバブ屋さんがちょっと気になって、「ケバブくらいだったら、行ってみようかな?」とふと思い立ち、行ってみました。 とはいえ、以前にとても美味しいケバブ屋さんを見つけて、感動してしまっていたので、あのケバブを越えるケバブは、なかなか難しいかも・・?と、あまり期待はせずにいたのです。 行ってみると、やっぱり、行列ができていて、周囲のレストランなどが、ガラガラだったり、昼時にもかかわらず、そこまで混んでいないことに、他のお店がちょっと気の毒に感じたくらいです。 混んでいるといっても、テイクアウトがほとんどで、小さいお店には、イートインのスペースはなく、外に簡単なテーブルとベンチが2セットあるのですが、ほとんどの人が持ち帰るようでした。 小さなお店は、人気店ならば、もうちょっと小綺麗にしてもいいんじゃない?と思うほどの外観ではありますが、無駄がなく、店内では、5人の男性が忙しそうに働いていて、1人が注文を受けて会計、もう一人は、サンドイッチを作りながら、お客さんに渡していく人、他の3人は中で調理を担当しています。 メニューは多くないのですが、恐らく最も人気なのはクラッシックというケバブです。ここのお店のケバブは、鶏肉であり、ともにパンに挟まれている野菜の種類がとても多くギッシリなのが特徴です。 通常ならば、ケバブといえば、子羊肉だったり、牛肉だったりするのですが、ここのお店は鶏肉。マリネされた鶏肉がケバブ用の大串で焼かれていて、それを削ぎ落していきます。 とにかく、ものすごく回転が速いので、行列ができていても、そこまで長時間待つことはありません。 スパイシー(といっても、辛いわけではなく、色々なスパイスがミックスされている感じ)な鶏肉がたくさんの種類の野菜に挟まれているのですが、この野菜もグリル野菜(パプリカ、人参、ズッキーニ、ナス、ジャガイモなどなど)と生野菜(レタス、トマト、きゅうり、レッドオニオン、パセリ、マリネされた赤キャベツなどなどが層になっており、その上から、ちょっとフィタみたいな感じの生タイプのフレッシュチーズがパラパラとかかっており、好みのソース(ブランシュ、ガーリック、アルジェリアン、サムライ、アリサルージュ(辛)、アリサグリーン(辛)など)の中から選んでかけてくれます。 パンは、その日の朝に焼かれたものというトルコのピデパン(ゴマつき)と薄めに焼かれたピタパンのようなパンでロールするタイプがあります。私は、このピデパンを選びましたが、この焼き具合が最高で、7㎜ほどの厚さのパンの外側がカリッとサクッとしており、中は、具材の旨味をしみ込んでくれる役割を果たしてくれているフワッとした部分で構成されています。 前回のケバブでいたく感動したので、あれ以上の感動は難しいと思っていたのですが、今回は、鶏肉(前回のお店は牛肉)、そして、挟まれている野菜の種類はおそらく今回のお店の方が種類が多いうえに、グリル野菜、そしてグリルされたスパイシーな鶏肉、そして爽やかな生野菜が見事に調和しています。 つまり、再び感動しました! メニューには、今回、私が選んだ...

2025年3月27日木曜日

2025年6月から偽造病気休暇証明書に対応するための新しい病気休暇証明書

   CNAM(Caisse Nationale d’Assurance Maladie)(国民健康保険基金)が発表した年次報告書によれば、病気休暇補償の費用が過去1年で2倍以上に増加しており、2023年の1,700万ユーロと比較して、2024年には、4,200万ユーロとなっており、この大きな原因になっているのが偽造病気休暇証明書が激増してることを挙げています。 この報告によれば、現在、偽造病気休暇証明書はWebサイトで販売されているそうで、しかも、同様のサイトは増加傾向にあり、この偽造された証明書が横行しているのだそうです。ル・パリジャン紙によれば、現在、この偽造証明書はTele...

2025年3月26日水曜日

統一教会解散命令 フランスでの統一教会についての報道は安倍元首相襲撃事件とセット

   統一教会はフランスでは、Secte Moon(セクト・ムーン)と呼ばれていますが、先日の「日本の司法が統一教会に解散命令を出した」というニュースは、フランスでも、もっと大々的に扱われるかと思ったら、新聞各紙は一応報道しているものの、ほんとに「まあ、一応・・」といった感じで、あんまり大きくは扱われていません。 そもそも、フランスでは、皆無とまではいかないまでも、そこまで浸透していないというか、反セクト法のおかげで、日本ほどの悲惨な被害が出ていないこともあって、あまり知名度はないかもしれません。 統一教会といえば、最近で、最もその名を知らしめたのは、安倍首相がこのセクトを応援して...

2025年3月25日火曜日

SNCF(フランス国鉄)管制官 4月17日から6月2日までのストライキを警告

   SNCF(フランス国鉄)のストライキと聞いて、なんだか久しぶりな気がすると思いましたが、ストライキが行われなかったのは、ここ数ヶ月だけのことだそうです。 それくらい、ストライキは頻繁にあること(特にSNCFやRATP(パリ交通公団)等の公共交通機関)なのですが、大概は、多くの人々がバカンスに出かけようとするタイミングで行われることが多いです。 それこそ、ストライキをやるからには、もっともインパクトがあるタイミングを狙うのは、当然といえば、当然なのですが、今回は、4月、5月の週末と祭日ということで、この中には、パック(イースター)のバカンスの期間が入っています。 日本でいえば、ゴールデンウィークの時期ですが、フランスは日本のようには連休とはなりませんが、祭日の多い月でもあり、いわゆるフランス人のいうところのPONT(ポン)をして(橋をかけるという言い方をする)、祭日と週末の間に橋をかけて休みを取って、ちょっとしたプチバカンスにしてしまうというやり方をする人も多く、とかくお休みが多い時期でもあります。 今回、SNCF...

2025年3月24日月曜日

地下鉄サリン事件から30年 フランスの反セクト法

   日本で1995年3月20日に起こった地下鉄サリン事件から30年ということで、日本では、あの事件を忘れてはいけない、風化させてはいけない・・と振り返る番組や報道がなされていたようですが、フランスでもこの事件を振り返る報道が出ています。「サリン」という、当時はあまり耳慣れなかった化学物質をあの東京の霞が関を中心とした地下鉄内の数ヶ所で散布されるという驚愕の事件は、平和で治安の良いはずの日本だからこそ、余計に海外諸国には、衝撃的だったと思います。 当時、私は、まだ日本にいたので、その当時のフランスがどの程度、騒いで報道していたのかは、わかりませんが、30年経った現在でも、それを振り...