2020年7月7日火曜日

やっぱりウンザリする10年に一度の滞在許可証の更新


フランスの滞在許可証更新のための5本指の指紋認証の機械


 10年に一度のことなので、ついつい、あの嫌な感じを10年後には、忘れているのですが、行ってみると、やっぱり嫌なのが、滞在許可証の更新手続きです。

 私は、ちょうど、今年がその10年に一度の更新の年に当たっていて、6月の半ばに有効期限が切れることになっていました。いつもは、何もしなくとも数ヶ月前に、更新手続きについてのレターが届き、必要な書類を揃えて、役所に手続きに行っていたのですが、なにせ、前回の更新手続きは、10年前のことで、なんだか、漠然と、嫌な感じだったという記憶しかなく、昨年末に友人に、「来年は、更新手続きなんだよね〜」とボヤいたら、「最近は、ネットである程度、できるようになっていて、予約を取って、決められた日に書類を揃えて持って行くだけで済むようになったから、随分、楽になったよ!」と言われて、10年の間にフランスも少しは、進化したんだな・・と思っていました。

 ところが、今年に入って、そろそろ、お役所から書類が届くかな?と思っていたところに、まさかのロックダウン。ロックダウンになったのは、3月だったので、6月までは、まだあるから・・と、嫌な宿題を後回しにするような感じで、しばらく、知らん顔をしていたのですが、5月にロックダウンが解除になった頃から、まだ書類が来ないのは、おかしい・・とサイトを調べて見てみると、私の滞在許可証のちょうど前日の日付のものまでは、自動的に数ヶ月は延長になるので、サイトで手続きしてくださいと書いてあり、一日ずれている私は、どうすんのよ!と思って、電話をしたところ、サイトを見てくださいと一言だけ言われて、(書いてないことを聞きたいから電話してんだろ〜が!!と思ったけど・・)ガチャンと電話を切られ、たまたま、悪い人に当たってしまったのかもしれない・・と別の日に再び電話をしても、やはり同じ対応で、途方に暮れて、仕方なく役所宛に事情を説明するメールを送ったのです。

 すると、しばらくして、今は、手続きが滞っているから、そのうちレターが届くまで、そのままで良いですとの回答で、なんとも落ち着かない状態が続いていましたが、それから一週間くらいして、更新手続きの呼び出し状が届きました。

 そして、必要な書類を揃えて、呼び出し状にあった日時に、いよいよ10年振りの更新手続きに行ってきたのです。普段は、まるっきり用事がないので、場所さえもうろ覚えで私は、早めに家を出たのでした。

 今回は、日時に加えて窓口まで指定してあったので、少しはましになったのかも・・と思いきや、やはり、外にまで行列ができていて、時間や窓口まで指定されているのに、何の行列なのか?意味がわからず、入り口にいる人に聞いても、「あなたは、時間より早いから、まだ待ってて!」というだけで、そのうち、また中から出てきた女性が、ガナリ立てるように呼び出し状を回収に回り始め、全員、ちゃんと並べと威張り出し、また、横入りする人までが表れ、それを統制しようと声を張り上げるのでした。

 あ〜〜これだった・・この嫌な感じ・・説明がない上に、予定どおりでもない感じ、人種差別とは言いたくありませんが、外国人に対して、どこか威圧的な態度に出るこの種の職種の人たちを10年振りに思い出した気がしました。

 ようやく中に入れてもらえたのは、指定の時間をすでに過ぎた時間、しかも指定されてあった窓口は、閉められています。それから、一時間近く待たされたところで、隣に座っていた女性に「あなたの時間は、何時?」と聞かれたので、11時と答え、「あなたは?」と聞き返すと、なんと、「9時」というのを聞いて、私は、気が遠くなる気分でした。その時点ですでに12時近く、彼女は3時間も待っているのです。

 黙っていてはいつになることやら・・と、一体、どうなっているのか、聞きに行くと、「順番ですから・・」と言われたものの、まもなく私の名前が呼ばれ、手続きにこぎつけたのです。フランスでは、何事も、黙っておとなしくしては、泣きを見るのです。

 実際に手続きに当たってくれた人は、比較的、穏やかな人で、わりとすんなりと手続きは進みましたが、両手5本指の指紋を取られたのには、びっくりしました。(以前は、確か、指一本だった気がします)そして、指紋認証の機械のそばには、アルコールジェルもなく、消毒されることもなく、私は、終わった後に慌ててトイレに行って、手を洗ったのでした。

 そして、もう一つびっくりしたのが、とりあえず、正式なカードを受け取れるまでの申請中に携帯しておく仮のカードの期限が2021年の1月5日までになっていたことで、書類を受け取ってから、カードを発行するのに、そんなにかかるの??と、驚いたのです。

 カードが出来上がったら、SNSで連絡しますからと言われつつ、なにせ、3月から7月分の滞在許可証の発行が滞っているのですから、時間がかかることは、覚悟しなくてはなりません。

 今回は、コロナウィルスのロックダウンのために、通常ではない混乱状態の時期に当たってしまったことは、ありますが、それにしても、この滞在許可証を発行する役所の異様な雰囲気に、思わず、日本に帰れば、こんな嫌な思いもしないのにな・・と思ってしまった一日でした。

 それにしても、弱い者には、やたらと威圧的に出るわりには、縁故やお友達にはやたらと優しいこの手の人たち、これほどあからさまではないにしても、日本にも、この手の人は、いるのですが・・やっぱり、これほど酷くはありませんね。


<関連>「日本人は、黙って我慢すると思われている」
https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2020/02/blog-post_4.html

2020年7月6日月曜日

同い年の小池百合子都知事と仏大統領夫人のブリジット・マクロン 注目される二人の違い


Brigitte et Emmanuel Macron, un couple présidentiel


 東京都知事に小池百合子氏が再選されて、そのニュースを見ていたら、彼女のプロフィールが改めて、公開されていて、「67歳」とあったのを見て、「ブリジット・マクロンと同い年なんだ!」と私は、妙な感想を持ちました。

 東京都知事とフランスのファーストレディーという、国も立場も違う二人ですが、どちらも、それなりに世界的にも注目される二人が同い年ということに、なんだか妙な驚きを覚えたのです。調べてみると、正確に言えば、もう少しすると東京都知事の方が一つ年上になりますが、その年代の女性が堂々と世に出て活躍されていることは、同じ女性として、嬉しいことです。

 私は、フランスにいるので、どちらかというと、ブリジット・マクロンの方がテレビや雑誌などでも見かける機会が多く、目にする機会も多いのです。そうでなければ、小池百合子67歳・・と聞いて、ブリジット・マクロンと一緒だ!とは、思いません。

 ブリジット・マクロンは、マカロンで有名な老舗のショコラティエのブルジョアの家に生まれ育ち、21歳の時に一度目の結婚をして、3人の子供をもうけ、当時、彼女が教師として勤務していた高校で、15歳のマクロン少年と出会い、なんとマクロン少年は、17歳で当時、既婚者であった彼女にプロポーズ。(彼女は、当時42歳)

 当時の高校でスキャンダルになり、マクロンは、パリのさらに優秀な高校へ転校しますが、なんと、彼女もその後、パリに転職しています。それから間も無く、彼女の離婚が成立した翌年に、彼女は、マクロンと結婚しました。

 マクロンの政界進出とともに、25歳の年齢差のカップル、しかも、二人が出会った当初は、彼女は既婚者であったというスキャンダラスな取り上げられ方をしましたが、そこあは、フランス、必ずしも致命的なスキャンダルとはならず、むしろ、ブリジット・マクロンは、「ブリジット・マニア」「フェノメノン・ブリジット」などと、好意的な印象を持たれるようになりました。
 今では、マクロン大統領以上に好感度が高いかもしれません。

 ファーストレディーということから、そのファッションなども頻繁に注目され、つい先日の統一地方選挙の投票に向かう際に彼女が持っていたバッグは、2710ユーロのルイ・ヴィトンのインペリアルサフランのショルダーバッグだった・・などと書かれていました。

 彼女のファッションは、全体的にシンプルで控えめですが、シンプルながらも、どこかに必ずエスプリが効いていて、何よりも67歳という年齢を感じさせない圧倒的なスタイルをキープしており、膝上丈のワンピースやスカートが多く、あくまでも自分のファッションスタイルを貫いているように見えます。(彼女は、ルイ・ヴィトンがお好み?のようで、ワンピースやバッグもルイ・ヴィトンのものが多いです)

 しかし、彼女のファッションは、決して派手すぎることはなく、彼女自身が自分のことを「私は、ファーストでもなければ、ラストでもない、私は、私。」「夫婦で一つだとしても、ハッキリしていることは国民が選んだのは、夫であって、私ではない。」と言っていることが、彼女のファッションや立ち振る舞いにも表れているような気がするのです。

 彼女の恋愛・結婚は、なかなかなドラマチックなものにも関わらず、彼女自身が絶世の美女というわけでもなく、ギラギラした感じもなく、しかし、静かに自分を貫いていることに多くの国民が共感するのは、彼女の知性と、自由さと、控えめに振る舞いながらも情熱的で、マクロン大統領が大統領選で勝利した際には、「ブリジット、あなたなしで今の私はいない」と言わしめた彼女の女としての、そして人間としてのチカラに違いありません。

 立場も違いますが、東京都知事もブリジット・マクロンのように、愛を貫くパートナーがいたら、もう少し、好感度も上がるかもしれない・・などと、同い年の二人を見て、下世話なことを思ったのでした。



<関連>「美しく歳を重ねるフランス人のマダム」
https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2019/08/blog-post_52.html
 






 

 








2020年7月5日日曜日

夏のバカンスに突入するフランス TGV予約状況は、ほぼ例年どおり


La SNCF attend 800.000 voyageurs dans les trains pour ce premier weekend de départs en vacances


 昨日、買い物に行ったら、魚売り場のコーナーにいるおばさん(お姉さん?)に、「Bon Vacance !」(ボン・バカンス!)と声をかけていた人がいたので、「どこに行くの?」と尋ねたら、「モンペリエ!」となんの躊躇いもなく、満面の笑みで、答えてくれました。

 「この迷いのなさは、やっぱり凄いな・・フランス人・・」と思う私は、やはり、フランスでは少数派なようで、この週末からフランスは、やっと再開された学校も年度末を迎えて、夏休みに突入し、早々に80万人の人がバカンスに出発します。

 それでも、今のところは、海外旅行は、二の足を踏んでいる人がいる分、国内でのバカンスに出る人が多いのか、SNCF(フランス国鉄)は、バカンス突入の最初の週末でのTGV(新幹線)の座席のほぼ、8割型埋まっているとのことで、コロナウィルス感染の影響で、予約は、減っていると思いきや、ロックダウン中に予約を躊躇っていた人が一気に予約を始め、現在、予約のペースは、非常に好調で、昨年の同時期とほぼ同じ状況なのだそうです。

 TGVの低価格のウィチケットの販売数は、急激な予約の増加により、歴史的な記録を塗り替えたと言います。

 フランスは、14日が革命記念日(パリ祭)で祝日のため、7月にバカンスを取らない人でも来週末は、月曜日の一日を休めば、ちょっと長めの週末になるため、150万人の旅行者が見込まれています。

 フランス人にとって、夏のバカンスは、一年のハイライトでもあり、多くの人が一ヶ月近いバカンスに出かけます。多くの会社が○千人解雇、失業者が溢れている状態でもバカンスに出るフランス人。フランスでは、失業者にもバカンスが認められており、バカンスに出かけている間も失業保険は支給されます。

 ロックダウン中に仕事をできなかったり、学校へ行けなかったのだから、その分、夏のバカンスを削って、補習をしたり、仕事をしてもいいのでは?とも思いますが、そんなことは、フランス人にとっては、ありえないことで、ロックダウンの宣言とともに、夏のバカンスは、予定どおりの日程で・・と、追加の項目があったほどです。

 そんな中、スペイン北東部、カタルーニャ地方のリェイダ市周辺の人口約20万人の地域は、感染拡大のため、再びロックダウンの措置が取られたというニュースが入ってきました。ヨーロッパの中では、一番最初にロックダウン解除を始めたスペインのこの状況がフランスに遅れて起こらないとは言えません。

 最もバカンスに出る人が多い、バカンスの本番は、8月ですが、その頃に、フランスは、どうなっているのでしょうか?



<関連>「二週間しか行かないの? フランス人のバカンス感覚」
https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2019/12/blog-post_25.html









2020年7月4日土曜日

フランス内閣総辞職 フィリップ首相の退任 引き際の美学


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新任のジャン・カステックス氏を迎えるエドワール・フィリップ元首相


 フランスは、7月3日、エドワール・フィリップ首相率いる内閣総辞職を発表しました。フィリップ首相の後任として、官僚出身のジャン・カステックス氏が新首相として任命されました。

 フィリップ首相は、2017年、マクロン大統領就任時より、黄色いベスト運動や、コロナウィルスのパンデミックなどの危機的状況の対応に、国の屋台骨として当たってきており、特に、今回のコロナウィルス対応に関しては、より厳しい状況に陥ってきた段階からは、マクロン大統領は、登場しなくなり、フィリップ首相が矢面に立ち、苦しい状況の中でも、真摯に対応してきた結果、最近の世論調査では、マクロン大統領の支持率が35%なのに比べてフィリップ首相の支持率は43%で、彼の支持率の方がかなり高いことが報道されていました。

 ロックダウン解除には、消極的で慎重であったフィリップ首相は、経済回復を急いでいたマクロン大統領との間に確執があったとも言われていますが、実際にその段階では、国民も学校再開には、疑念を持っている中で、国会での質疑応答で、「あなたの子供も学校へ行かせるのですか?」などと、詰め寄られ、苦しそうに、しかし、誠実に回答していたのが、とても印象的でした。

 言わば、あくまでマクロン大統領は、上から一方的な声明の発表の仕方で、困難な状況には、彼が前に押し出されて、直に説明するという苦しい立場に立たされてきました。しかし、そんな彼の態度が逆に国民には、評価されるという、マクロン大統領にとっては、皮肉な結果となっていました。

 先週末の統一地方選挙で、フィリップ首相は、ル・アーブル市長選に勝利しており、首相を辞任することは、決まっていたわけで、今回の首相交代については、彼の覚悟の上の決断であったのです。

 新首相を迎えるフィリップ首相は、むしろこれまで以上に頼もしさを感じられる悠然としたにこやかで晴れやかな表情で、彼の退任の挨拶には、さらに賞賛の声も上がり、彼の退任を惜しむ声も多く聞かれます。

 マクロン大統領は、2年後に控える大統領選の再選に向けて、内閣を一新して、まき直しにかかったとも言われていますが、コロナウィルスの感染も続いている中、経済も停滞し、毎週のようにおこるデモやストライキから、国民が混乱状態であることは、明らかな中、これを機に国の気運を一新することも必要なのかもしれません。

 しかしながら、国民に支持されているフィリップ首相を失うことは、リスクでもあり、(57%の国民が彼の首相継続を望んでいました)、新首相カステック氏がどのような人なのかは、現時点では、多くのフランス人もあまりよく知らない状況で、カステック氏の手腕が注目されています。

 今の段階では、彼がかなりのエリートであることは、わかっていますが、ちょっと見には、キツい南仏訛りのフランス語にどこか冴えないスーツ姿、彼が首相となって、これから洗練されていくのを見届けるのも楽しいかもしれません。

 それにしても、フィリップ首相の引き際?は、なかなか見事でした。もしかしたら、ル・アーブル市長に就任して、2年後には、大統領選挙に立候補するのでは?という声もありますが、ひとまず、現段階での首相退任に際して、特にここ数ヶ月間の彼の発言などを振り返ってみると、なかなか人間味の感じられる人であったと、そして、首相としての引き際もなかなか見事なものであったと、改めて、私も世論と同じように、彼の人間味あるところを好意的に感じています。

 引き際というのは、難しいものですが、やはり、なかなか大事なものだと彼の退任を見て、改めて思い知らされた気持ちです。

 しかし、もしかしたら、彼が2年後の大統領選に立候補すると考えるならば、これは、彼の新たなスタートであったのかもしれません。


<関連>「5月11日のロックダウン解除についてのフィリップ首相の演説 弱者が滅び、強者が生き残る社会」






















2020年7月3日金曜日

フランスでの日常の食料品の買い物 ① フランスの野菜

ナスもピーマンも唐辛子も何もかも大きい

 約2ヶ月間のロックダウン中は、感染が怖くて、2回しか買い物に行かずに過ごした私です。ちょうど、日本から帰国して、まもなくのことだったので、日本から山ほど運んできた食料品が潤沢にありましたし、ロックダウン直前に買い込んだものを冷凍してあったりしたからです。

 しかし、それでも買い物に行かざるを得なくなったのは、何と言っても野菜がなくなってきたからです。いつもは、日本から帰ってきた後に行くフランスのスーパーマーケットは、腹立たしく感じられるほど、魅力的なものがないように感じられる私ですが、その時ばかりは、新鮮な野菜にちょっと嬉しくなったのも、珍しい体験でした。

 周りの人は、どんな買い物をしているんだろう?と思うことはありませんか? 今日は、ごくごく庶民の私が日常でフランスで買っている野菜をご紹介します。なんだか、フランスに長くいると、当たり前になっている野菜ももしかしたら、日本の方にとったら、ちょっと珍しいかもしれないと思ったからです。

レチュ、バタビア、シコレ(チコリ)などのサラダ類

 まずは、サラダ。最近は、少しは、増えてはきましたが、フランス人は、野菜をあまり生では食べません。圧倒的に火を通して食べることが多いと思います。それでも、いつも売っているサラダ。サラダと言えば、日本では、レタスが主流だと思いますが、レタスもアイスバーグと呼ばれて売っていますが、主流は、Laitue, batavia, chicolee(レチュ、バタビア、シコレ)など、また、やたらとがさばる葉物です。
 
アンディーブ
 
 アンディーブも我が家はサラダにしますが、(オリーブオイルに塩・胡椒、ガーリックパウダー、ビネガー、マスタードをクリーム状に混ぜて、ザクザク切ったアンディーブと合えます。独特な歯ざわりが美味しいです。)フランス人は、おそらく、ハムと共にコンソメスープで煮て食べることが多いと思います。


 赤かぶは、日本のようにまん丸なものより、細長いものが多く、フランス人は、なんとバターをつけて食べます。

アーティーチョーク
 アーティーチョークは、茎の部分を切って、丸ごと塩茹でして、お皿にドンとのせて、一枚一枚、剥がしながら、茎に近い部分をソースをつけて、嬲りながら食べます。最後に残った芯の部分が柔らかいたけのこのような感じで、その部分だけが瓶詰めになって売っています。
 
生のホワイトアスパラは、春だけ
 他の多くの野菜にも、本来の季節があるにも関わらず、一年中、並んでいますが、ホワイトアスパラは、春先だけ、店先に並びます。皮を剥いてから茹でます。スープにする時は、茹で汁も使います。アスパラは、季節を感じられる野菜です。

ポアロ
 我が家において、ポアロは、もっぱら日本のネギの代用品ですが、フランス人は、ポトフに入れたり、ビネガーで煮たりします。ビネガーで煮るのもとろーっとして、美味しいです。あと、ポアロのタルトっていうのもあるな・・。

セロリとセルリラーブ(セリアック)
セロリは、日本でもおなじみの野菜ですが、セルリラーブ(セリアック)は、これ何?と思われる方も多いと思います。セロリに似た独特な風味の野菜で、フランスでは、千切りのセリアックがマヨネーズのようなもので合えたサラダが一般的で、出来合いのものが良く売られています。

 自分でお料理する場合は、皮を剥いて、スティック状に切り、バターで炒めて仕上げにビネガーとハチミツを垂らして、付け合わせに添えたりします。また、スープにする家庭も多いようです。
 
エシャロット
 エシャロットは、小さい細身の玉ねぎのような形をしていますが、生ガキを食べるときに、散らしたり、私は、フランス料理を作るときには、とても良く使います。玉ねぎとニンニクの中間のような味ですが、バターなどで炒めると玉ねぎとニンニクを合わせて炒めるよりも上品な風味があります。バターや生クリームとの相性がとても良いです。エシャロットをみじん切りにして、バターで炒めたものを小分けにして少量ずつ冷凍しておくと、少し入れると味が引き立ちます。

 冷凍といえば、きのこ類もフランスには、たくさんありますが、一番、お手頃なのは、シャンピニオン・ド・パリと呼ばれるいわゆるマッシュルームですが、マッシュルームをスライスして冷凍しておくと、生の時よりも香りがたって、とても良いです。

 以上、特に贅沢なものは、何もありませんが、私が日常、買っている野菜です。私がこれらの野菜にあまり喜びを感じないかというと、やはり、これらの野菜は、フランス料理に適した野菜であって、我が家は、ほぼ日本寄りのお料理が多いからだということに、今、気がつきました。

 それでも、飽き足らずに日本の野菜を育てたりしていますが、これからは、フランス料理もちょいちょい作っていこうかな?と思っています。

 ごめんよ!娘!
 彼女は、半分フランス人なのに、フランス料理がお好みではないのです。

<関連>「チーズとバゲットが好き過ぎるフランス人の夫」

2020年7月2日木曜日

フランスで7月1日から変わること




 7月1日からEU諸国は、一部の国に対しての渡航制限を解除しましたが、7月1日から変わることは、フランスでは、他にもあるようです。

 現在、発表されているのは、主にコロナウィルスによる経済的打撃への一部の社会保証のような内容です。

・ガス代 規制料金の 6.8% 減額

・育児休暇 集中治療室に入院した赤ちゃんの親への連続30日の育児休暇

・救急および病院の医療スタッフに対する固定リスク保証100ユーロ
(約30000人の医療従事者が恩恵を受ける)

・パリ及びパリ周辺地域の一部での排気ガスを多量に排出する車両の禁止地域の設定

・失業手当給付金 0.7%アップ(例:最小割り当て給付金29.06→29.26/日)
(94%の失業者に該当する)

・銀行手数料 インシデントコストの上限は20ユーロ/月、200ユーロ/年
       経済貧窮者に3ユーロ/月の基本サービスを保証

・その他、不動産ローン、ゼロ金利のローンなど

 テレビのニュースで流れてくる、ルノーやエアバスなどの大規模な人員削減計画、老舗フォションの破産申請、医療従事者のデモ、6月というのに異様に暑かった気候・・などなどを考えれば、それらを反映している内容の発表であるとは、思います。

 しかし、「7月から変わること」と聞いて、私が何となくイメージしたものとは、大きくかけ離れていました。でも、考えてみれば、ロックダウンが解除になって間もないのに、そんなに多くを求めることは無理なのかもしれません。

 全く経済のストップした2ヶ月間の痛手は、あまりにも大きく、今後も当分は、回復が望めないことからも、今回発表になった内容で多くが変わるとは思えず、恩恵を受けると記されている100ユーロの保証も医療従事者が求めていることではないわけで、この経済危機が一体、どれほどのものなのか?いつまで続くのかは、本当に不安になります。

 このままだと、まず、回復するのは、デモの勢いくらいなものです。デモが起きれば人も集まり、また、感染も広まります。

 7月に入ってのフランスの新規感染者は、再び上昇し、一日で819人(7月1日)です。このような状況を見ていると、社会はどうあっても、自分は、自分で規範を作って、自分は、自分で守り、今できることを着実にやっていくしかありません。

 社会に期待するのではなく、たくさんの情報を得て、自分で考え、判断すること。社会が変わることよりも自分自身を強く持つことの大切さを、この発表を見て改めて思うのでした。

<関連>「子供に自分で考えることを学ばせるためにすること」
https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2019/07/blog-post_95.html

 



























 




2020年7月1日水曜日

EU(欧州連合)7月1日からEU以外の14ヶ国からの渡航制限解除




 EU(欧州連合)は、7月1日から、コロナウィルスの感染状況が安全な状況であると判断したアルジェリア、オーストラリア、カナダ、ジョージア、日本、モンテネグロ、モロッコ、ニュージーランド、ルワンダ、セルビア、韓国、タイ、チュニジア、ウルグアイなど14ヶ国からの渡航制限を解除することを発表しました。光栄なことに日本も入れて頂いております。

 今回のコロナウィルスのパンデミックでは、アメリカに次いで、甚大な被害者を出したヨーロッパで、渡航制限を解除するのは、ある程度、感染状況も落ち着いてきたところで、7月からのバカンス時期を見込んでの、経済回復のためと考えられます。

 しかし、ヨーロッパは、イタリア、ドイツ、フランス、スペインだけでも、今回のコロナウィルスでは10万人以上(102009人・6月30日現在)の死者を出しており、現在でも、一日の新規感染者が(この4ヶ国の合計で)1280人(6月30日)もいるのです。

 そんなヨーロッパが同程度に安全が確認された国からの渡航を許可するというのは、何とも上から目線の身勝手な宣言と思えてなりません。しかも、何なら、日本とヨーロッパの感染状況は、同程度ではないし、(一緒にするなという感じ)ヨーロッパの方がよっぽど危険な状況なのです。

 これまで、何十年もお世話になってきたフランスには、営業妨害になるようなことを書くのは、心苦しいところもありますが、ヨーロッパへの渡航(特にフランス)はお薦めできません。

 フランスは、言わずと知れた観光大国で、例年の観光収入は、国のGDPの10%にも及び、全体の雇用の10%以上の人が観光業に携わっています。ですから、安全と見なされた国からの渡航制限を解き、少しでも海外からの観光客に来て欲しい気持ちは、わかります。

 しかし、おそらく日本(彼らが安全と認めた国々)から見たら、おそらく依然として、フランスは、恐ろしいほどの新規感染者を叩き出しているにも関わらず、(ここ数日は、平均500人程度の新規感染者数です)フランス人は、すっかり解除モード満載で、マスクをしている人は、ほとんどおらず、毎週のように数万人単位のデモやら何やらで、大勢の人が三密状態を作り続けている国なのです。

 新規感染者が日本で今、500人を超えた状況だったら・・数万人単位のデモが起こったら・・と想像してみてください。間違いなく、大騒ぎでしょう。フランスは、そんな状況にも関わらず、平然とマスクもせずに皆が平然と暮らしている国なのです。

 今日、コロナウィルスで亡くなった方の遺族が莫大な金額の病院からの請求書を受け取り、途方に暮れて、弁護士を雇って訴訟を起こすというニュースを見かけました。たしかに、重症化した患者さんには、集中治療室で、多くの機械が取り付けられ、多くのスタッフが昼夜にわたり、治療に当たっている様子を見て、治療費は、一体、いくらくらいかかるのだろうか?と思ったこともありました。

 フランスは、比較的、健康保険制度がしっかりしていて、ある程度は、保険がカバーしてくれますが、健康保険でカバーしきれない分だけでも、相当な金額が個人の負担となるわけです。旅行者の場合は、万が一、フランスで感染しても、すぐに発症する可能性は、低いかもしれませんが、たとえ、他の病気にかかったとしても、現在のフランスの病院に入院・・なんてことになったら、大変なことです。

 EUが渡航制限を解除したからと言って、すぐにヨーロッパに行こう!と思う人もあまりいないとは、思いますが、当面のところ、ヨーロッパ、特にフランスへの観光は、絶対にお薦めできません。

 残念ながら、フランスは、日本とは、民度が違います。

<関連>
「フランスは、やっぱりダメだと、絶望した理由 コロナウィルスは、蔓延し続ける」
https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2020/04/blog-post_26.html