2020年4月14日火曜日

コロナウィルス・ロックダウンの延長と徐々に解除していくことを同時に発表したマクロン大統領の真意

 「フランス人は、マクロン大統領を信頼しているか?」  演説が始まる少し前のニュースのタイトルには、こんなタイトルがつけられていました。  フランス国民の多くが注目していたマクロン大統領の演説は、コロナウィルスとの戦いが始まって以来の第一線で働く医療従事者をはじめ、この状況下で働き続けている商店、交通機関、警察、運送関係等々、そして、外出禁止の生活を守り続けている人に対する感謝から始まりました。  そして、ロックダウンの効果は、表れているものの、イル・ド・フランス(パリを中心とした地域)やグラン・エスト(フランス北東部の地方)での医療対応の飽和状態や現在の一日の死者数、集中治療室...

2020年4月13日月曜日

注目されるマクロン大統領の決断 コロナウィルス・ロックダウン延長

 今晩、マクロン大統領からの発表があるというアナウンスがあり、今のフランスの状態で、外出禁止が解除されることはないことは、国民の誰もがわかっています。しかし、このマクロン大統領の発表が外出禁止の延長であるとしても、それが、いつまで延長になるのか、今後の見通し、政策は、どうしていくのか、大変な注目が集まっています。  すでに、フランスがロックダウン状態になってから、1ヶ月近く経っていますが、ここ数日、ようやく一日の死者数、集中治療室にいる患者数が減少してきているものの、未だに、イル・ド・フランス(パリ近郊の地域)などの感染者の多い地域では、病院の病室の占拠状態は、300%以上と、悲惨な状...

2020年4月12日日曜日

バカンス好きにもほどがある!フランス人の国をまたぐコロナウィルス外出禁止違反

      今週末は、イースターの祝日に入り、学校も休みになり、気温も上がり、陽気も良くなり、まさにバカンス日和です。しかし、現在は、もちろん、バカンスに行くことは、もちろん、外出さえも許されていません。  フランスでは、先週に引き続き、週末の3日間に渡って、16万人の警官・軍を動員しての警戒に当たっています。先週は、陽気に誘われた人々が、街中やブーローニュやヴァンセンヌの森に溢れ出し、パリは、日中の運動のための外出まで禁止になってしまったほどです。  バカンスを家族で過ごすことを何よりも大切にしているフランス人にとって、とても辛いことであるのは、わか...

2020年4月11日土曜日

フランスの高齢者施設でのコロナウィルス問題とノートルダム大聖堂のセレモニー

 昨日までのフランスの死者数13197名(4月10日現在)のうち、少なくとも、4599名は、Ehpad(エパッド)という高齢者施設での犠牲者と発表されています。  この少なくとも・・と、つけられるところが、この施設での問題を浮き彫りにしています。それは、この死亡者数でさえ、正確に把握できていないという意味です。  3月に入ってから、雲行きがおかしくなり始めたフランスでは、コロナウィルスのためのロックダウンが宣言されて、しばらくして、この高齢者施設での問題が、表面化したのです。  時は、すでに遅しで、この高齢者施設もシャットダウンされ、心配する家族も面会することもできずに、...

2020年4月10日金曜日

緊急事態宣言後の日本のコロナウィルス対応は、甘い

 コロナウィルスがフランスで、あっという間に蔓延し始めてから、私は、家の中に引きこもりながら、ひたすら、フランスと日本の様子を見てきました。  明らかに、世界中の皆が想像していた以上に、強力で、凶暴で、残酷なウィルスが拡散されていく様子には、ただただ、驚くばかりです。  今となっては、ダイヤモンドプリンセス内のコロナウィルスの感染者が出た騒動など、遠い昔の話のように感じます。  感染は、あっという間にヨーロッパ中に広がり、アメリカでの感染の広まりも物凄い速度です。  そんな欧米の様子を目の当たりにしながらも、なかなかアクションを起こさない日本をほんとうに心配していました。先...

2020年4月9日木曜日

コロナウィルス対策の外出禁止 パリでは、日中の運動のための外出も禁止

 「PROBLEME TECHNIQUE(プロブレム・テクニック)(技術的な問題)」  外出せず、電車やメトロに乗らなくなって、この言葉は、久しく聞いていませんでした。それくらい、日頃、パリでは、良く聞く言葉です。  メトロが急に止まってしばらく動かなかったりすると、すぐ、このプロブレム・テクニック・・というアナウンスが流れます。もう、さすがに慣れましたが、パリに来たばかりの頃は、これを聞くたびに、ため息・・また・・と、呆れたものです。  昨日のフランスのコロナウィルスの状況の発表で、久しぶりに、その「プロブレム・テクニック」という言葉を聞きました。  昨日のコロナウィルスで...

2020年4月8日水曜日

コロナウィルス・ロックダウン以来、22日ぶりの買い物

 フランスで、外出禁止令が発令されてから、約3週間、これまで、私は、アパートの中のゴミ捨て場とポスト以外、一切、外出せずに過ごしてきました。  日頃から、私は、安くなっているものを買っておいては、ストックする母譲りの癖があり、ストックのストックがないと、何となく落ち着かないくらいなので、取り立てて、特に、此の期に及んで、買いだめをしなくても、まあ、3ヵ月くらいは、生き延びられるだろうと思っていました。  しかし、通常、かかりつけのお医者様に3ヵ月ごとに通って、3ヵ月分の薬の処方箋を書いてもらって、もらってくる血圧等の薬が切れてしまい、とうとう、外出せざるを得なくなりました。  今は、非常時なので、常用している薬に関しては、新しい処方箋を貰うために医者に行かなくとも、前回の処方箋で、薬を出してもらえるとのことで、一昨日、薬局へ出かけました。  我が家は、コマーシャルセンターから、歩いてすぐのところにあり、薬局に行くなら、外出するついでにスーパーマーケットにも寄ろうと思っていたのです。  このウィルス騒ぎの最中、外出するのは、もう恐怖で、マスク、抗菌手袋、メガネをして出かけましたが、薬局は、いつもと変わらずスムーズに、薬もとりあえず、一ヵ月分だけということで、もらえたのですが、スーパーマーケットは、長蛇の列(並ぶにも1m以上の間隔を取っているので行列は、余計に長くなります。)で、行列に並んで、長いこと待つのはバカバカしく、翌日の朝、開店と同時に行く事にして、その日は、あっさり、薬だけもらって、帰りました。  買い物をしようと思い始めると、新鮮な野菜や果物、ヨーグルトやパンやお菓子類なども欲しくなり、翌朝、また、マスクに手袋、メガネの重装備をして、出かけました。開店と同時なら、余裕だろうと思っていたのに、並ばずに入れたものの、結構な人と、すっかり様変わりしたスーパーマーケットの様子は、少なからず、ショッキングでした。  人と人との距離を取るため、入口や、レジ付近の床には、テープが貼られ、すれ違う人も、お互いに近寄らないように、沈黙を保っています。        小麦粉は、相変わらず、品切れで、買い置きのできるパンなども棚のほんの一部で、ガラガラです。  中でも、チョコレートの棚がほとんど品切れになっているのもビックリでした。私が欲しかった板チョコは、品切れで、ふぇ〜??と、立ち尽くしていたら、側にいたおじいさんが、得意げに何枚もチョコレートを抱えて行ったので、私も真似して、おじいさんと同じ板チョコを買ってみました。いつもなら、ここで、「これ、美味しいよ!」とかなんとか、立ち話が始まるところですが、そんなこともできません。 いつもは、たくさんの種類のチョコレートで満杯になっているチョコレートの棚  それでも、スーパーマーケットの入り口を入った時は、相変わらず、ワインの木箱が積んであって、なんだか、いつもの光景にホッとしました。日常と変わりない光景がこんなにもホッとさせてくれるものだということを改めて思い知らされました。 どこかホッとさせてくれるワインの木箱  レジでは、店員さんの安全のために、レジの前には、プラスチックの板が貼られ、さらに、レジの前の通路には、物々しいテープでレジの人には、近づけないようにテープが貼られていました。現金で支払うのは、躊躇われて、カードで支払いと言うと、カードの暗証番号を打つ、プッシュボタンにスプレーで消毒してくれました。  買い物から帰ると、買ってきたものを全部、消毒して、手を洗って、うがいをし、着替えて、冷蔵庫、冷凍庫に納め、ヤレヤレとホッと一息つくと、買い物に行っただけなのに、いつもにはない緊張で、ガックリ疲れました。  でも、毎日、こんな中で、働いて下さるスーパーマーケットのスタッフには、感謝しか、ありません。会計が終わった後に、店員さんに、「Merci,...