Acting for the Environmental (APE) (住みやすい地球を求める声を広めることを目的として環境保護を支持する市民動員のためのフランスの団体)が行った調査結果によると、現在、販売されているコカ・コーラ オリジナルの 1 リットルボトルとシュウェップス インディアン トニックの 1.5 リットルボトルから6種類のプラスチックの微粒子が発見されたことを公表し、消費者が無意識にマイクロプラスチックを飲むことは容認できないと考えており、「これは厳格に規制されていないため、フランス当局はこの問題を取り上げ、公衆衛生と環境保護の優先課題とすべきだ」と訴えています。
このActing for the Environmental (APE)という協会は、協会と市民の大規模なネットワークを結集してキャンペーンを主導することで、政治的および経済的な意思決定者に圧力をかけています。活動の独立性を維持するため、公的機関からの資金提供を一切拒否しています。
今回、この協会が挙げているのは、ポリエチレン (PE)、ポリエチレン テレフタレート (PET)、ポリ塩化ビニル (PVC) に加えて、少量のポリアミド (PA)、ポリプロピレン (PP)、ポリウレタン (PU) も含まれており、メーカーが飲料と接触するポリマーは2種類のみと発表しているのに対して、6種類の異なるポリマーが特定されたことに警鐘を鳴らしているのです。
そして、ボトルの開け閉めの回数が増えるほど、ボトルに含まれるプラスチックの量が増えることが確認されています。
さらには、ボトルに混入されているのはプラスチックの微粒子だけではなく、微粒子より小さいナノ粒子が大量に存在することを指摘。このナノ粒子は非常に不規則な輪郭を持ち、非常に大きな総表面積を持ちます。これにより、いくつかのポリマーの効果が組み合わされて、他の粒子との相互作用が促進される可能性があります。さらに深刻なのは、摂取後にヒトの粘膜の細胞との接触と細胞への取り込みを促進する可能性があることを伝えています。
これに対して、コカ・コーラ社は、自社の安全性と品質基準が「業界で最も厳格なものの一つ」であり、製品の安全性を保証していると断言。 「当社では、飲料の組成に使用される水から不純物を除去するために高度な濾過システムを使用しています」とただちに反論しています。
シュウェップスブランドもまた、同社が市場に出すすべてのパッケージは、PETプラスチック素材を含めて「フランスとヨーロッパの保健当局が定める厳格な食品グレードの品質要件を満たしている」、さらには、問題は炭酸飲料だけに限定されるものではないとし、「プラスチックは、飲料水、果物、野菜から、あるいは合成繊維の衣服を着ているときでも、日常的に摂取されており、毎週、一人当たり 0.1 g から 5 g を摂取しますが、これは銀行カード 1 枚分に相当する」と開き直っているかの回答もしていますが、同時に、微粒子の健康への影響はまだ十分に解明されていないとも説明しています。
話は逸れますが、コカ・コーラはともかく、シュウェップスというのは、不思議な会社で、アメリカでは、ドクターペッパーが、また、イギリス、アイルランド、ブラジル、香港、ニュージーランド、ルーマニア、日本ではコカ・コーラ社が、フランスでは、なんとサントリーグループ・オランジーナ・シュウェップス社が販売しているという不思議な会社です。
今年の初め頃にネスレグループのミネラルウォーターが違法精製水を販売していたということが明らかになり、大スキャンダルとなったことがありましたが、フランスでは「水の次はソーダかよ!」と騒ぎになっています。
個人的には、これらのソーダ類は飲まないので、関係ないといえば関係ないのですが、プラスチックボトルのキャップの開け閉めにより、よりプラスチックの微粒子が多く混入するというのなら、なにもプラスチックボトルに入っているのは、コカ・コーラやシュウェップスだけではないわけで、なんなら、問題はコカ・コーラやシュウェップスの飲料そのものよりもプラスチックボトルに問題があるのではないか?と思わないでもありません。
コカ・コーラとシュウェップスのプラスチック微粒子混入問題
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